人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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(感想返信は後日行います)

キリシュタリア「デイビット、ちょっといいかい?」

デイビット「キリシュタリアか」

キリシュタリア「立ち話もなんだから、是非私の部屋で話そうじゃないか!」

〜キリシュタリア自室

キリシュタリア「いやいやまさか!まさかまさかだ!リッカ君が魔法使い、根源にまで達するとは!」

デイビット「自慢の後輩だな」

キリシュタリア「まさしくそうだ!これからますます、私達も頑張らなくてはね!」

デイビット「肩を並べているのだ、助け合えばいい」

キリシュタリア「その通り!……して、リッカ君の話なら夜通しになってしまうから本題に入ろう」

デイビット「………」

キリシュタリア「マリスビリーの計画が終わった…というのは、本当かい?」

デイビット「ああ。正確には──」

「『英雄王と英雄姫がいる時空にて、カルデアスを巡る事象の全てが統括管理された』といった方が正しい」

キリシュタリア「それはつまり、『計画が実現する可能性』、『因果関係』が彼女に?」

デイビット「ああ。より正確に言えば…」

「『カルデアスにまつわる全てを、自在に改竄、実現、置換できる』。彼女が、異星カルデアスを掌握したことにより」

キリシュタリア「───」

デイビット「理屈や道理は意味を成さない。『そうした』から『そうなった』」

「それが、『根源接続者』だ」


根源の隣人へ

始まりの娘として少しの間肉体を任せていた藤丸リッカが帰還する少しの間。そう、少しの間ではあるが。

 

楽園カルデアでは様々な事が起こっていた。そう、様々で色々な事である。

 

「………………────〜〜〜〜〜」

 

「疲労困憊、といった様子よな騎士王。いや、全く以て無理からぬ話ではあるのだがな」

 

ギルの私室にて突っ伏す騎士王。騎士王たる彼女は今、魔力も使い果たすレベルで疲れ果てていた。

 

「マスターの……リッカの重要性を私はまだまだ理解していませんでした。まさか、まさか……」

 

そう、楽園カルデアにてリッカの消失は契約したサーヴァントたちにも知れ渡ることとなっていた。

 

リッカはどこに行ったのか。帰ってくるのはいつになるのか。まさかこのまま会えないのか。今すぐ探しに行くべきじゃないか。

 

サーヴァント、ほぼ全てが管制室に押し寄せる異常事態に、楽園のNo.2たる騎士王は全身全霊で対応していたのだ。

 

『我等がマスターは必ず帰還する。暫し、暫し待て。頼むから』

 

古今東西の英霊を懸命に押し留める騎士王の奮闘により崩壊は免れたが、全ての宝具を使い果たしギルの部屋へと避難していたのだ。

 

───本当に本当にお疲れ様でした、騎士王!フォウを、フォウをおモフリください!

 

(騎士王なら良いだろう…。存分にボクをモフりよ…)

 

「ありがとう、プリンセス…では失礼⋯。………〜〜〜〜っあ〜……………(モフモフ)」

 

大型肉食獣クラスに大きくなったフォウの安らぎは対界宝具クラス。騎士王もまた、骨抜きとなる程に。

 

「フッ、我等がマスターを名乗るのだ。失せては世界的損失でなくては釣り合うまい。さらに根源接続というおまけの大戦果まで持ち帰るとは…ふはは!欲張りさんめ!」

 

───神の皆様やルシファーも力を貸してくれて……リッカちゃんがとても愛されていて、こちらまで嬉しくなってしまいました!

 

(あの子も可愛いし優しいし、一石二鳥だね!さぁ騎士王、とどめだ〜!)

「あぁ〜〜〜〜円卓われるぅ〜〜〜〜…………」

 

「全知の聖杯……。面白い。全知全能などに興味は無いが、膝に乗せて撫でるいい感じの猫として我が庇護するに相応しい供物よ!」

 

「聖杯探索ですかぁ〜………?プリンセス、ギャラハッドの様に昇天してはいけませ、あ〜〜〜〜……」

 

───は、はい!ワタシはまだまだ、この世界でやりたいことがたくさんありますから!

 

ギルの高笑い、騎士王の腑抜けた声、エアとフォウの安らぎと共に、楽園のトップは今の事件を愉しんでいたのだった。

 

そして、カルデア技術班では。

 

「シバとトリスメギストス、ムネーモシュネー、アロナ以下皆の演算の結果、リッカ君と始まりの娘の関係は、『ところてん現象』という事がわかった!」

 

ロリンチちゃんを筆頭に、一同がリッカの現状を把握する。

 

「Mrs.ジブリールの祝福が彼女の持つ始まりの人類としての素養を限界まで引き出した結果、顕現した根源制御人格、並びに肉体的スペックを有するイヴの姿。大天使と始まりの人類の二乗により生じた『根源への穴』。それが、彼女の向かった先という事だ」

 

ホームズの推論により、開発局は作り上げた。

 

「あまりに規格外な存在ならば、大天使の翅で作り上げた器に彼女を備わらせて共存させる!」

 

『という訳で、ルシファーやサリエル、以下天使たちとして夜なべして作ったミニジブリールだっポー』

 

一同は齎された設計図から、リッカの肉体に宿る翅の祝福をストックする器…メカジブリールを作り上げていた。

 

「いつか彼女が帰ってくるのなら、ジブリールと始まりの娘の二人を外付け強化変身ツールにしてしまおうというわけだね!」

 

『機械はイマイチ祝福が通りづらい。しかしつまりそれは偽神にも干渉はそうそうできないという事。護身完成だっポ』

 

「彼女は必ず戻って来る。それに、始まりの娘たるあの子も、何もできないのあまりに可哀想だからね!」

 

『気に入ってくだされば、良いのですが』

 

ジブリールに意志はない。魂は、神の及ばぬ所にある。

 

しかし、彼女は生きているのだ。かけがえのない祝福を与えし者として。

 

楽園カルデアはリッカ、ジブリール、そして始まりの娘の三人を受け入れる準備を進めていたのだ。

 

『ジブリール、頼んだぞ』

 

パパポポは語りかける。

 

『遥かな未来にて生まれし、君の娘にどうか祝福を齎すのだよ…』

 

そこには、慈愛の父の祝福が満ちあふれ……

 

守護獣クラスの大きさの、神聖機械天使が鋳造されていた。

 

そして、リッカが戻って来る直前にて。

 

「えー、コホン。それでは始まりの娘たる彼女の、正式な名前を考えて行きたいと思うよ」

 

ゴルドルフ、オルガマリー主導にて。始まりの娘の名称選手権が同時開催されていた。

 

〘───────〙

「美味しい?」

 

始まりの娘が無言でケーキとプリンを頬張る中、皆が集まり名前を提出する。

 

「はい!芥ヒナコ、会心の案があるわ!」

 

「はい、ヒナコさん」

 

後輩(コー・ハイ)!どうかしらこれ!ピッタリじゃないかしら!」

 

「次に案がある人〜?」

 

「なんでスルーするのよ!?」

 

「そうだな……オリジン・ロー・レデイ…?」

 

「カドック〜。そいつぁちょっと娘につけるにしちゃあ無骨すぎだぜ?」

 

「苦手なんだよこういうの。ベリルはどうなんだ?」

 

「オレは決まってるぜ。なんか凄くてかわいいやつ。略してすごか」

 

「他には?他には案は無いかしら〜?」

 

紛糾する議題の中、夏草の友人を交え少しずつ形を帯びていく始まりの娘の名称。

 

「やはり苗字は変えないほうがいい。藤丸のワードはとても強い意味を持つ」

 

「縷々、それは本当かい?」

 

「ああ。見ろ。藤丸を平仮名にして読み解くと…ふ、はF。じ、はG。そして丸はO。これはつまり!!人類を救うマスターにのみ許された名字だったんだよ!!!」

 

「「「「な、なんだってーーーーーー!!?」」」」

 

「男子のバカどもはほっといて……。リッカの『華』は入れたいよねぇ〜」

【そうだねぇアカネ君。龍と華。実にロマンチックな漢字は重んじたいところだ】

「アレクシスもあっちじゃないの?」

 

【あらやだアカネ君。ジェンダー差別はダメよ?アタシは心は女なの!イッツァ!ラーヴ!!】

「誰やねん…」

 

「ふむ、では華を取り、始まりの娘を日本式に『初』と変換した『藤丸初華』というのはどうだろうか!」

 

「成る程ねぇ愛生、いいセンスしてんじゃない!」

 

『ふじまる、ういか。名称、定義致しました』

 

「おーい!こっちはプラン出たわよ〜!そっちは〜!?」

 

「やはりアルティメットリッカイザーですよ!!」

 

「いいや!龍華蒼天太極式だ!これほどまでに強そうな漢字の羅列は無い!フハハハハハ、完璧だ!」

 

「………奴等が名付け親になるには、いささか子供っぽすぎたようだな」

 

「大変だね、ゆかなちゃん…」

 

「ふむふむ、藤丸初華……。どう?あなたの名前にと…考えてみたわ」

 

〘───────〙

 

始まりの娘は、いや……藤丸初華は。

 

〘─────(にっ)〙

 

満足気に、頷いた。

 

「ほっ……気に入ってくれたみたいね」

 

「アルティメットリッカイザーはどうですか!?」

 

「いいや!龍華蒼天太極式も捨てがたいだろう!?」

 

「よくねぇ?すごか」

 

「もういっその事、全部の名前を付けちゃうなんてどーぉ?天使にもいるでしょそういうの!」

 

「確か、最初に会った時には……………」

 

「「「「「「「「イーノック」」」」」」」」

 

〘─────?〙

 

「いや違うわ。あなたの名前は流石にイーノックにはさせたくないというか」

 

「大丈夫だ、問題ない」

 

「問題あるから止めているのよ!?いいのよ、次の名前を付けてもらう相手には声をかけているから!」

 

「アルティメットリッカイザー!!」

「龍華蒼天太極式!!」

 

「諦めなさいそこのバカ二人!!」

 

そうして、始まりの娘の名前は増えていくのであった──。

 

 

 

 

 

 

 

 




シャーレ

アダム「成る程。私にも始まりの娘の名前を考えさせてくれるとは…光栄の至りだ」

(これは真面目に、極めて真面目に考えなくては…)

?【子供の名前を考えるのね】

アダム「あぁ。どうやらカドモンを苗字とした名前もと達しが…ん?」

黒い犬型ペットロボ【その考案、私も力になれると思うわ。アダム先生】

アダム「──────────」
黒い犬型ペットロボ【…………………】

アダム「頼めるか?」
黒い犬型ペットロボ【えぇ】

こうして、第五らへんの名前の考案も別時空で始まるのだった。
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