人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜 作:札切 龍哦
少しだけ休ませてください。
ニャル【やっべ…】
『…私がサーヴァントとして召喚される日が来るとは、思いませんでした。貴方が私のマスターでしょうか?私はアルゴス王ダナオスが娘、アニュモネ。ランサーとして…これよりあなたに仕えましょう』
クラス:ランサー
真名:アニュモネ
出身地:ギリシャ
出典:ギリシャ神話
性別:女
属性:混沌・善
身長・体重:161cm・53kg
ステータス:筋力C 耐久D(C+) 敏捷A 魔力B 幸運B 宝具A+
クラス別スキル
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
固有スキル
海神の寵愛:A+
海神ポセイドンを愛し、また海神ポセイドンに愛されたランサーに対してポセイドンが与えた加護。
後述にある宝具を使用する際、その魔力消費を軽減する。また戦闘フィールドが海や河川などの、水に関わる場所である場合、自らの耐久を上昇させ自身にダメージカットのバフを付与する。
海神にしてみれば一時の気まぐれであり、彼女に対していい顔をしたいが為だったかもしれない。しかしランサーにしてみれば…自らの身体を捧げても構わないと思うほどに、彼の事を好きになっていたのだ。
求水の放浪:B
自らの故郷であるアルゴスに旱魃が発生し、父であるアルゴス王ダナオスから水を求められたランサーが、自身を含めた含めた姉妹と共に水を探し求めて放浪した逸話から。
単独行動の亜種と言える特殊スキルであり、レイシフト先が砂漠や荒野などであっても水を求めて探索し、これを見つけ出す。
宝具
『ポセイドン様、貴方が授けてくださった神なる矛。一時使わせてくださいませ…地揺るがす三叉の雷霆(エノシガイオス・トリアイナ)』
『地揺るがす三叉の雷霆(エノシガイオス・トリアイナ)』
ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:5-20 最大補足:10~100人
ギリシャ神話の神々の一柱にして海神ポセイドンが所有せし神器たる三叉の鉾。黄金で作られ所々にサファイアが嵌め込まれた、豪壮さと美しさを兼ね備えた逸品。
ひとたび大地に突き立てれば地脈を揺り動かして大地を震撼させ、地の底より大量の水を噴出させて全てを押し流す。またこの鉾に呼び集められた水はすべからく海神の神気を帯びており、穢れや瘴気、呪詛の類を地表より
洗い流し、程度の低い悪霊や魔物なら一瞬で浄化してしまう。
また出自が怪物や魔物、もしくは魔の属性を帯びる英霊は、神水の浄化能力により追加ダメージを受ける。そして、鉾の所持者は全ての水に対する支配権を与えられ、レンジ内の水に属するものを自在に操ることができる。
ポセイドンは別名クレヌコス…「泉の所有者」と言う異名を持ち、アテネの主導権を巡って女神アテナと争った時には人間への贈り物として、鉾で地面を穿って海水の泉エレクテイスを創り出し、ランサーを救う時には、やはり鉾で地を穿って泉を創り出したという。
『背負い続けるべき、我らが罪業(ダナイデス)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~48 最大補足:48人
ランサーを含めたアルゴス王ダナオスの姉妹は『ダナイデス』と呼ばれ、ダナオスの双子の兄弟であるエジプト王アイギュプトスの50人の息子たちと結婚するも、その初夜の際に殺害した逸話が宝具となったもの。
返り血を浴びて染まった布を頭から被り、短剣を握りしめている48人の女性…即ちランサーの妹達である『ダナイデス』をマスター不在の独立サーヴァントとして召喚する。彼女達はいずれも単独行動のスキルを保持し、また男性特攻を持ち得ている為、男性サーヴァントに対して効果的な宝具である。
…ただし、婚約者達が眠っている時に殺害したと言う逸話にもある様に直接的な戦闘能力は持ち得ておらず、効果的に扱うには他のサーヴァントによる睡眠やスタンなどのデバフを付与した上での運用を考慮する必要がある。
伝承においてダナイデス達は殺害を行った後にゼウスの指示でアテナとヘルメスによってその罪業を浄められたとされている一方で、その死後に冥界に落ちた彼女達は穴の開いている水甕で永遠に水くみをさせられ続けると言う罰を下されていると語られている。
能力:その見目麗しい美貌と立ち振る舞いから戦いには向いてない様に思えるランサーだが、宝具によって生み出した大量の水を操作しての巧みな戦闘を行う事が出来る。また鉾を振るう際もさながら舞い踊るかのような、美しい軌跡を描くなどその戦闘力は非常に高いと言える。
解説:ギリシャ神話に登場する王女の一人であり、アルゴス王ダナオスの娘。ダナオスには彼女を含め50人の娘がいたとされ『ダナイデス』と言う名称を持っていた。海神ポセイドンとの間にナウプリアと言う都市を創建し、アルゴナウタイの一人にもなったナウプリオスと言う人物を儲けた。
神話によると女神ヘラとポセイドーンがアルゴスの領有権をめぐって争ったとき、河神イーナコスはヘラに有利な判定を下した。怒ったポセイドーンはアルゴリス地方にひどい旱魃を起こして報復した。その為ダナオスは娘たちに水を求めさせた。
そこでアミュモネも他の姉妹たちと同じように水を捜して歩いたが、あるとき鹿を発見して槍を投げた。ところが槍は逸れて、眠っていたサテュロスに当たった。するとサテュロスは目を覚まし、アミュモネに欲情して襲いかかった。彼女が叫んで助けを求めるとポセイドンが現れ、三叉戟を投げてサテュロスを追い払った。
アミュモネはポセイドンに感謝して一夜をともに過ごし、2人の間にナウプリオスが生まれた。またポセイドンは彼女を助けるときに投げた三叉戟が大地を撃った場所から泉を湧き出させ、アルゴスを旱魃から救った。(ポセイドンがアミュモネに三叉戟を貸し与えたとも言われる)
その泉はレルネーの泉、あるいはアミュモネの泉と呼ばれ、のちに大英雄ヘラクレスがヒュドラを退治したのはこの泉の側であったという。
また、別の伝承では父親の命令に従い婚礼の夜にそれぞれの花婿を殺したため、漏れる器に永遠に水を注ぎ続けるという刑を冥府で宣告されたとも伝えられている。(一説ではゼウスの指示を受けたアテナとヘルメスによってその罪が浄められたとも)
人物:澄み渡った蒼色のウェーブの入ったロングヘアーに紺碧色の瞳をした、麗しさの中に一本芯の通った雰囲気を醸し出している女性。スタイルも抜群であり、青の縁取りが施された絹のドレスを纏い、手にはポセイドンから授けられた三叉戟を握りしめている。霊基再臨を重ねると、紺碧色の魚鱗鎧を纏うようになる。
王女としての責任感を持ち合わせるのと同じく、家族への情を持ち合わせており、父ダナオスから婚礼の夜に婚約者達を始末する様に命じられた時には、長女であるヒュペルムネーストラーに対し、『自分達が罪を被りますから、婚約者を逃がしてあげてください』と説得した。
また自分が身を捧げ、愛を捧げたポセイドンの事を今もなお愛し抜く一途さを持ち合わせてもいる。…嘗て水を求めてアルゴスを彷徨い歩き、飢えを凌ぐ為に槍を投げたものの、それが誤ってサテュロスに襲われる有様となり、強姦されそうになっていたのを救ってくれたのが、海神ポセイドンだった。
当然彼女はポセイドンが善意でこの様な事をしたわけではないと察していた。大方神にとっての気まぐれ、あるいは自分が目を付けた女性を穢されたくないと言う下心もあっただろう…だが、彼女にしてみれば自分の事を救ってくれたポセイドンに、彼女は心から感謝し…そして好意を寄せる様になっていたのだ。それこそ、自らの身を捧げる事も厭わぬほどには。
一方のポセイドンの方も珍しい事に彼女の事を愛しく思う様になっており、彼女との間に儲けたナウプリオスの事を見守ったり、彼女が父親であるアルゴス王ダナオスの指示を受けて、他の姉妹達と共に婚礼の夜に婚約者を殺害した時には、ゼウスに頭を下げてまで彼女を含めたダナイデス達の罪を清めてほしいとまで談判したほど。
この為、彼女は今もなおポセイドンの事を愛おしく思っており、サーヴァントとなって尚それは変わらない。無論、ポセイドンが犯してきた所業の数々も理解しており、いつか彼にその報いが来るであろうことも察してはいるものの、そうであっても彼と再び再会がしたいと思う気持ちは本物。
その一途さは同じギリシャ神話の女神であるアルテミスからも『あのポセイドンをこんなに一途に思い続ける女性がいるなんて信じられないわー!?』と驚愕してしまうほど。
当然もし聖杯戦争に召喚され、聖杯を手にしたのであれば『ポセイドン様との再会を』と即決で願うほどであり、コロッセウム特異点に召喚された時も優勝賞品が聖杯である事を知ると出場を決意。
出場していたリッカには敗北を喫するものの、『地揺るがす三叉の雷霆(エノシガイオス・トリアイナ)』による水の操作を駆使した戦闘は、彼女を苦戦させて見せた。その後カルデアに協力する事を決め、その際に愛を向けていたポセイドンがニャルさんによって想像以上の苦行を味合わされている事を知る。
その為彼女はニャルさんの下に赴き、ポセイドンとの再会を懇願する。当然ニャルさんはあれだけの所業をしてきたポセイドンの解放によい顔をせず『なら、君が代わりにポセイドンが受けた苦痛を味わうかね?』と冗談交じりに提案するも…『それくらい、なんてこともありません』と即答。
これに仰天するニャルに対し『…ポセイドン様のしてきた事は、私も理解しています。その報いが来るであろうことも…ですが、それでも私の窮地を救って下さり、私がこの身を捧げても構わないと思った一面を持っていた事も事実。ならばこそ…どうか懇願します、異なる世界の主神よ。どうか私が愛したポセイドン様との、再会を』と狂気を司る邪神の一柱であるニャルさんに対しても、眼を背けるどころか真っ直ぐに射抜かんとするほどに見つめてくる彼女に流石のニャルも根負けし、壊された精神や肉体、人格も復元する事を確約してしまった。
『一途さもここまでくると大したものだよ…狂気を司る邪神の一柱である私が、ここまで気圧されてしまうんだからね』…彼女と会談をした後のニャルさんが、心底気圧されたような表情で呟いた言葉である。
人物関係
ポセイドン:嘗て、窮地に陥ったランサーを救い、そしてランサーが自らの身を捧げても惜しくはないと思うほどの愛情を向けた神。当の本人もまたランサーの事を好いていたらしく、後にランサーが自身の妹達であるダナイデス達と共に婚礼の夜に婚約者達を殺めた時には、敵対していたゼウスに頭を下げてまで彼女達の罪科を浄めてほしいと嘆願したほど。
その為今もなおポセイドンに対する恋慕の気持ちは揺らぐ事がなく、また彼が犯してきた所業の罪深さも理解しており、その報いを受ける日が来るだろうと察しつつも、それでもなお彼に向ける恋慕には一切の曇りがない。
楽園カルデアに召喚された後にポセイドンが想像以上の苦行を味合わされている事を知ると、彼の解放と再会を願ってニャルさんに直談判(この時狂気を司る邪神を前にしても、臆するどころか凛然とした佇まいを崩す事なく真っ直ぐに彼を射抜くように見据え続けるほどの胆力を発揮した)、とうとうニャルさんから解放し、再会を約すると言う言質を勝ち取って見せると言う偉業を成し遂げた。
『…ポセイドン様の犯してきた所業の数々は私も理解しています。いつかは、あの方にもその報いが下るという事も。ですが、それでも私にとっては…私の窮地を救って下さり、私がこの身を捧げる事も厭わないと思っていいと言える一面を持っていた。…ならば、彼と再び再会を果たし、その傍らにあれるのならば…どれほどの艱難辛苦があろうとも怯む事はありません。例え…その眼前に異なる世界の邪神が障害として立ちはだかっていたとしてもです』
ヒュペルムネーストラー:ランサーを含めた姉妹『ダナイデス』と呼ばれた一人であり、ランサーの姉に当たる王女。ランサーにとっては大切な家族の一人であり、また彼女の婚約者であるリュンケウスが彼女と深い愛情で結ばれている事を察知。父ダナオスからの指令を受け、苦悩している彼女に対して婚約者を逃がすように説得するなど根回しを行った。
ヘラクレス:ランサー自身は面識はないのだが、彼女を救う為にポセイドンが投げた三叉戟が突き立った場所に出来た泉が、後にヘラクレスが討ち倒したヒュドラが住み着いた『レルネーの泉』になったため、その毒によって恩師、そしてヘラクレス自身の運命を狂わせたことを謝罪に赴いていた。
『大英雄ヘラクレス殿…私は、御身に謝罪をせねばなりません。いえ、私自身と御身は面識はないのですが…嘗てポセイドン様が私の窮地を救う為に投擲した三叉鉾。それが突き立った場所に生まれたのが『レルネーの泉』…そう、貴方が討ち倒したヒュドラが住み着いていた泉です。貴方はその毒で偉業を成したものの、その毒で恩師であるケイローン殿を。そして御身自身も苦しめた…その切欠を生んだのが私なのです。謝罪で済むとは思いませんが…出会う事が出来たのなら、どうしても謝罪をしたいと思っていたので』
ニャルさん:嘗てセイバーウォーズにおいてポセイドンに苦行を与えた神であり、楽園カルデアに召喚されたランサーが、ポセイドンの解放と再会を願って談判をした相手でもある。当然散々な所業をしてきたポセイドンの解放を快く思わないニャルさんはいい顔をせず、『何なら彼が受けた苦行を君が全て味わうかね?』(本気でやろうとはしておらず、あくまで脅し程度に呟いた)と恐喝するも、一切の逡巡もなく『その位、なんて事ありません』と即答。
これに仰天するも、間髪入れずに『…ポセイドン様のしてきた事は、私も理解しています。その報いが来るであろうことも…ですが、それでも私の窮地を救って下さり、私がこの身を捧げても構わないと思った一面を持っていた事も事実。ならばこそ…どうか懇願します、異なる世界の主神よ。どうか私が愛したポセイドン様との、再会を』と自分から眼を逸らすどころか、射殺してみせようと言うほどに見据えながら宣言する彼女に、とうとう根負けしてポセイドンの肉体や精神、人格を再生する事を約束してしまった。
この様にニャルさんにしてみれば狂気を司る邪神の一柱である自分に対しても臆する事もせずに談判をして見せた彼女に、強い苦手意識を抱いている。
『ニャル様には恨みはありません。ポセイドン様が犯してきた所業の数々は私も理解していますし、その報いが来るであろうことも分かっていましたから…ですが、私の懇願をニャル様は受け入れてくださった。それだけでも、私には感謝の念しかありませんので』
ニャル『アニュモネ君かい?いやぁ………私からするとかーなーりー…苦手な相手だね。一途さもここまでくると大したものだよ…狂気を司る邪神の一柱である私が、ここまで気圧されてしまうんだからね。んー…でもどうするかなぁ?肉体も精神も、人格も何もかもぶっ壊してしまったんだけど…かと言って約束してしまった以上できなかったとは言えないし……』
ふかやんさん、ありがとうございました!