人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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「UFOノッブ、新撰組ノッブは偵察をお願い。辺りに敵がいるかどうかを調べてきてね」


『『ノッブ!』』

「戦車ノッブ、でかノッブは辺りの警戒。頼りにさせてもらうね」

『『ノーッブ!』』

「うん。ありがとう!この時空、皆で力を会わせて頑張ろう!」

『『『『『ノッブー!!!』』』』』

「なんか英雄王がクッソキラキラした姫様になっとるんじゃが・・・?」

「ノッブは御存知無いのも無理無いですねぇ?あの御方こそ影のMVP!英雄王をチートに押し上げた英雄姫その人ですとも~!」

「英雄姫!なんじゃそれ響きがズルい!なんかほわっとした感じでズルいじゃろ!ワシの魔王と交換しない?」

「こ、光栄ですがその、ワタシは乱世を生き延びれるかどうかは分かりませんし、織田信長さまのような鮮烈な生きざまを辿ることは決して叶わぬ身ですから・・・」

「天使か!!侘びさびの具現か!」

(当然だよなぁ?)

「皆様はゆっくりしていてください。全力で、ぐだぐだしましょう!」

「ワシこんなに真面目にぐだぐだイベントに参加してくれるヤツ初めてみたんじゃが」

「いい?ヒッジ」

「構わねぇ。腹割って話し合う。そいつが世界を救うために、お前がやってきたことだろ」

「・・・うん!」

「あ、ちなみに聞きたいんじゃが、シャナシャナは神性何ランク?」

――B、でしたよね?英雄王

《我の場合はな。だがお前は別段神を嫌うわけでもないがゆえ最大値のA+を記録していよう。・・・あまり、誉められたものではないのだが》

「A+だそうです!」

「うむ、そなたはワシと味方になっといた方がよいぞ!あと、ワシの本気のときは後ろにいた方がよい!」

「?は、はい!」

『『『ノーッブ!!』』』

「姫様は我々が護る、じゃとぅ?何をサークル結集しておるのじゃ貴様ら!レベル下がって星0.5のワシはスルーか!おん?」

『『『ノッブー!!』』』

「あの場で我々を気にかけてくれたただ一人のためにたたかう・・・なんでちょっと騎士道めいてるんじゃ貴様ら!」

「これこそ姫様の在り方!やわらかーく受け入れ、あたたかーくみとめ、やさしーく寄り添ってくれるやさしみの化身!名付けてプレシャスパワーですともー!殺伐としたカルデアだってシャナさんの一声で即鎮静です!です!」

「皆様には、本当によくしてもらっています。ワタシは皆様とこうして触れあえることに、感謝と敬愛、喜びを常に感じているくらいです!ノッブ様も、是非マスターと契約し、カルデアに正式に遊びに来てくれる事を信じ、頑張らせていただきますね!」

『『『ノッブゥ・・・(消滅)』』』

「うぉおぉおノブどもが消えていくんじゃがぁ!!や、無理もないかぁ・・・ギャグキャラだからとかぐだぐだとかに惑わされぬリスペクト精神。偽りのない尊重と敬意。サルを思いっきり洗濯漂白したらこうなるかのう?あ、でもワシ知ってる。つらいわー、モテモテでつらいわーっていって男に無理難題をふっかける・・・」

「それはかぐや姫ですっ!」

「わはは!ツッコミもいけるか!英雄王、そなた子育てもいけたんだのう!」

《子育ては絶賛継続中よ。貴様ごときノリなどどうということはないわ》

(尊い・・・)

「まともな飯は食ってるのか?沢庵はいいぞ?」

「ヒッジ!沢庵はまともなご飯じゃないから!」


ぐだぐだ流星桶狭間!

「帝都聖杯?」

 

 

原っぱで夕陽を眺め交流会を開始し、変な躍りを披露するくらいノリにノってる信長が口にした言葉の聞きなれない響きに、一同が耳を傾ける

 

「そうそう。わしらの世界で行われている聖杯バトルロワイヤル。基本皆殺しの是非もねぇ世界観で仁義なき戦いを繰り広げていたワシなんじゃが・・・」

 

「あー、私でない私も参加していましたね確か。それで?やっぱり私と戦って無念の敗退です?ノッブ敗退です?」

 

「え?撃ち殺したに決まっとるじゃろ」

 

「私――――!!?」

 

ショッギョムッジョに告げられる事実に愕然とする沖田さん

 

「というか、全員ワシがぶっ殺した!だって遣り甲斐ができたしね!」

 

「いやいやいやいや!あっさり片付けないでください!そんな容易い相手ばかりなはずがないでしょう!?」

 

「ん?別に相手がどんなでも関係無いじゃろ」

 

 

 

「ワシ抜きで楽しそうに日常謳歌しおってからに!見とれよ沖田!貴様茶碗に詰めて爆発大炎上させて見せしめに城に飾ってやるからな!!」

 

「ノッブ!!」

 

「何じゃ!これからワシはどうやってカルデアに招かれるか考え・・・――そうか!そうか!!マスターが、世界を救ったか!!」

 

「ノッブ!!」

 

「流石はカルデアの!ならばわしも、うだうだやっている訳にもいくまい!ぐだぐだは好きじゃが、うだうだは殺したくなる無能じゃからな――!」

 

 

「で、初手三段撃ち、背後から三段撃ち、戦ってる最中に漁夫の利で三段撃ちで片っ端から皆殺しにして聖杯を手中に収めました。ノッブ大勝利!!」

 

「パクらないでください!!え、本当に!?本当に勝っちゃったんです!?」

 

・・・信長の言葉に嘘はない。何故なら、こんな面白おかしくなっている作用は間違いなく聖杯のものだ

 

――カルデアに来たいから、という理由で・・・聖杯戦争に勝っちゃったんですか!?

 

驚愕と感嘆に開口が塞がらぬエア。これぞジャパニーズクオリティ。昨今から変態の名をほしいままにする国の英雄である

 

《覇を掴む能力には事欠かぬことは一目瞭然だが・・・呆れた仕事の早さよな。其処だけ見れば非の打ち所は無いが・・・》

 

「ノッブすげー・・・それで、聖杯を何に使うつもりだったの?」

 

「ん?そりゃあリッカ!そなたにやるために決まっとるじゃろうが!」

 

「――私に?」

 

うむ!と頷き、戦国の風雲児は高らかに告げる

 

「世界を救った大役、その働きに報奨が無くては嘘じゃろ?誰も出来ぬ働きは誰も評価をくれぬものじゃ。それどころかアンチや批評まみれになるのは目に見えているからな。だからこそ、ワシが祝う!革新大好きじゃからな!喜べリッカ!そなたの活躍を祝うトロフィー、わしが用意してやったのじゃぞ?嬉しいか?ん?嬉しいじゃろ?」

 

「ノッブ!ありがとう!」

 

頭を下げるリッカの肩を、満足げに叩き笑うノッブ

 

実のところ、信長は気に入った相手にはとことん甘い。爆弾茶器フクロウの裏切りを許し続け、秀吉の妻の相談の手紙に『あのハゲサルネズミがお主みたいな妻に不満抱くとか絶許じゃろ』と気さくに返したり、恐ろしいだけの人物では決してないのだ

 

「そうじゃ!嬉しいことには嬉しいという!万事何事も是非もないね♂で済ませておけば大分なんとかなるのじゃ!あと持参金な。世話や厄介になるんじゃから当然じゃろ?カルデアってそういうもんじゃろ?」

 

「う・・・」

 

「は?なんじゃその沈黙。貴様まさか裸一貫で来たのかカルデアに?マジで?その貧相な体で?いかんわ、これはわしもびっくり。厄介になる自覚なかったの?マジで?」

 

「英雄どもは大抵裸一貫で召喚に応じるぞ。素材の一つも持ってくれば上々だったのだがな」

 

英雄王の補足に笑い、そして怒り出す

 

 

「貴様日本に生まれながら何も解っとらんな!拠点構えるんなら手土産の一つや二つ用意するじゃろうが!それがデフォなら大戦むりくり終わらせなかったぞ沖田ァ!」

 

「知りませんよそんなのノッブの早とちりじゃないですか!素材の回収はマスターの仕事なんです!私達はこう、マイルームで労るんですよ~!」

 

「今度遊びに来てね!」

 

「ノッブは知りませんよねぇ?マスターのあんなことやこんなこと!後輩なんですからぁ、先輩に気を遣ってくださいよ~?あ、饅頭買ってきてくださいほらダッシュダッシュ!」

 

「下剋上って知っとるか?」

 

「えぇ知っていますとも。さぁマスター!一緒にノッブを粛清しましょう!!」

 

「お前リッカ先輩はズルいじゃろ!!」

 

ぎゃーぎゃーとノリよく笑い合う腐れ縁の二人。こう見えて全裸でテレビを見合う深い仲だ

 

「うるせぇ奴等だ・・・」

 

どこでも沢庵を口に運び、御用改めに力をためるヒッジ。沢庵をカロリーメイト代わりに駆動するキラーマシン土方が、そんな三人を優しく見守る

 

その様は、後輩の元気で騒がしい姿をいとおしむ兄、あるいはオカンのようなニュアンスを感じさせたという

 

「そんで聖杯を手中にしたのはいいんじゃが、アレコレ手を加えていくうちになんか暴走を始めてのぅ。足を滑らせ聖杯に頭から真っ逆さまに落ちてこのザマじゃぁ・・・聖杯に力を奪われ、☆1糞雑魚ノッブになってしまったのも沖田総司ってやつの仕業なのじゃ・・・」

 

「なんだって!?それは本当かい!?」

 

「聖杯の仕業だって言ってるじゃないですかー!冤罪!冤罪ですからね!」

 

「そんな訳で、わしの力とわしの聖杯を取り戻すためにも!そなたらと一致団結して頑張りたいとワシは思う!一人はノッブの為に、皆はノッブの為に!とな!」

 

――なるほど!確かに理には叶っていますね!弱体化したノッブを、精一杯護衛しましょう!

 

(昔の君なら『一人ニートがいるのは黙っておこう』くらいは言ったかな?)

 

――あぅうぅう~!

 

予想外の刃に悶絶するエアであった。脇腹辺りをぐぬぬとおさえる

 

――フォウがきびしい!

 

(ボクはキミを見ているからね。たまに鋭いぞ~?)

 

――そんなフォウが好き!

 

(カウンター消滅)

 

『ノブブ、ノブブ』

 

フォウがノルマを達成したなか、チビノブが何か、茶器のようなものを拾ってくる

 

「む?拾い物か?これは・・・曜変天目茶碗か。世界に三品しか完備品がない稀少な宝だ。でかしたチビノブ、飴をやろう」

 

『ノブブ、ノブ!』

 

「解っとるのう金ぴか!流石はゴージャスじゃな!ワシもクラス変えたい!魔王がよい!」

 

『何これ?東洋ではこんなのが流行っているのかい?』

 

『鉄そのものだよねこれ。のぺえっとしてるし』

 

「失礼な南蛮人どもめ!この侘びさびが解らんとは利休にぶん殴られるぞ!!」

 

『それは織田信長さんが潜在意識にて知る『価値あるもの』を具現化したものです。・・・のぺえっとしてますね』

 

「ふむ(無言の収納)」

 

――わぁ!本当にのぺえっとしてます!

 

「無言で回収するでないわ金ぴかァ!ダメダメ!それワシの!ノッブのぉ!」

 

「お前のものは我のもの、我のものは我のものよ!所持権は常に我が持つ!宝であるならノータイムゲットよ!まさに是非もなしよな!ふははははははは!!」

 

「愉快な暴君め!なんじゃこいつ!無駄にいい笑顔なのがまた腹立つ!」

 

「この笑顔にね、私達は励まされてきたんだよ・・・」

 

――はい・・・

 

『ノッブ、ノブ!』

 

「何?敵部隊を発見した・・・?よし、出動だお前ら。原因を絶ち、御用改めに向かうぞ!沢庵食って気合い入れろ!!」

 

「おー!!」

 

「沢庵ってそんなサプリメントみたいな食べ物じゃったか・・・?」

 

会話で文字数を食い荒らすぐだぐだ一行を引き締め、一同は広く展開している部隊へと殴り込みをかけるのであった!

 

 

~そんなこんなで日は暮れて、月が顔出す夜の頃

 

 

平原に広く展開する邪悪なるチビノブ軍団。よくわからん珍妙な生き物が原っぱに広く展開している様はいっそホラーである

 

「見なさい雪舟!この布陣、この物量!戦いは数ですよ兄上!」

 

意気高揚させ鼻息荒く興奮するは源・・・いやさ『今川よしつね』。牛若に似た何者かがはしゃぎ意を誇る

 

「油断はよくありませんぞよしつね様。なんかこう、正規な軍では見たところ一目瞭然ですので」

 

不動にて諫言するは武蔵坊雪舟斉。弁慶ではないなんかが用心深くよしつねを諌める

 

「大丈夫です。何処ぞの王のように油断や慢心はいたしません。天才ですから!」

 

「今しているそれがまさに、まさに油断と慢心なのですが・・・」

 

圧倒的な布陣、それに対して我等がぐだぐだゴージャス織田新撰組は・・・

 

 

 

「ははは、抜かしおるわあやつめふはは」

 

物陰に隠れ、期を伺っていた。息を潜めじっと動向を見つめる

 

――チビノブがいっぱい・・・やはりチビノブは可愛くて素敵な兵力なのですね・・・カルデアの見回り部隊として重用できるのでは?

 

(魔術師が困惑と混乱を隠せないだろうなぁ)

 

「よし、雇用制度を制定するか」

 

(マジで!?)

 

本気とも冗談ともつかぬ発言に声をあげるフォウ

 

――しー。フォウ、しーっ

 

(ご、ごめんよ。あまりの事につい・・・)

 

 

「敵兵は多数、こちらは少数。本陣は近く。――ははーん。わしには最適解が読めたぞ?」

 

軍略を修める信長のノブ色の脳細胞が唸りをあげ、戦術を見つけ出す

 

「つまりこれは夜襲!我の生きざま桶狭間的なあれがバッチリ正解じゃ!」

 

「今川を蹴散らしたあれだね!」

 

そう。織田信長最高のやけくそアタックと名高い桶狭間の戦い

 

当時強大な力を振るっていた今川義元率いる今川軍と戦う羽目になった我等がうつけ。開戦間近となるにも関わらず遊び呆ける彼女に全員が頭を抱えた

 

だが、今川が陣を休め停止した機を見計らい信長は少数で本陣を襲撃。縦に長く展開していた今川軍は本陣に殺到する信長軍に対処が叶わず――

 

『見さらせ今川!これが!!うつけ殺法じゃぁ!!』

 

土砂降りという奇襲日和にも恵まれ、信長は今川という強大な力を持つ武将を討ち取ったのだ

 

 

これを日本にて、『桶狭間の戦い』と言い伝わる有名な戦である

 

 

「まぁあれヤケクソにも程があったんであんまやりたくないんじゃが」

 

ノッブの独白に沖田さんとマスターがずっこける

 

「確信があったわけじゃ無いんですね!?」

 

「あるわけないじゃろ!!不思議な勝ちはいくらでもあるが不思議な負けは無いのじゃ!負けなきゃ勝ちよ!」

 

「場当たりノッブ」

 

「まぁそんなんでもなんとかなるじゃろへーきへーき。ゴージャスがなー。財宝投げしてくれればなー」

 

「他力本願ノッブ」

 

「そう言うな。戯れの時くらい我とて空気は読む。ん?もしや我はギャグイベではそれほどアドバンテージは無いと言うことか?」

 

何故なら、ギャグイベでは強敵はあんまり出てこないのが常である。99レベルで5レベルのスライムをなぶるほど虚しいものはない。力とは示されるべきものに示されるものであるからだ

 

そう言った点では、ゴージャス的にはあまり奮わぬ戦いなのかもしれない

 

「まぁ家財の九割を差し押さえながらその泰然不動ぶりはたいしたものであるがの。やはり腹心、姫がおると違うようじゃな」

 

――!

 

「解るか、織田」

 

王の問いに肯定を返す

 

「イエスマンなど話にならんが、その姫は自らの意志で忠節を磨いておる。財の損失を嘆かずノッブを重んじる精神がよい。美人有能秘書を抱えて嬉しくないビジネスマンがいるはずは無いということじゃな!」

 

――あ、ありがとうございます!

 

好評や評価をいただく度にぺこぺこと頭を下げるエア

 

――期待に添えるよう、もっともっと頑張ります!

 

「そして実働部隊もおる!リッカ!さぁ号令をかけよ!」

 

信長の愉快げな声を受けるリッカ

 

「よーし!じゃあ早速――!」

 

指示を送るぞー!とした瞬間

 

「あの、皆さん!声を、その・・・!」

 

マシュがようやく諫言を口にするが・・・やや、遅かった

 

 

「む!そこにいるな!」

 

快活にて爽やかな声が鋭く向けられる

 

 

「む?見付かったか。沖田ー、静かにせいよー」

 

「私関係ないです!?戦国トークとか知らないですし!?」

 

「要するに皆殺しにしてやりゃあいいんだろ?楽な話じゃねぇか。ぐだぐだ考える必要もねぇ」

 

「あ、ぐだぐだだけに?」

 

「うるせぇぞ沖田ァ!!マスター、俺達は本陣をかき乱す!そいつは任せたぞ!」

 

「うん!!新撰組、前進っ!!」

 

マスターの了承を得て、新撰ペアが本陣へ躍り出る――!

 

 

「全隊抜刀!!皆殺しだぁあぁあぁあぁあぁあ!!!」

 

 

「「「「ノブゥ――!!?」」」」

 

いっぱいいたちびノブに、襲い掛かる鬼と天才剣士――!

 

――・・・・・・

 

(エア?)

 

――諸行無常なのは分かってるけど、やっぱり見知って愛着が湧いてるから・・・

 

ちびノブが蹴散らされる光景に胸を痛めつつも、だからこそ自らを慕うちびノブ達を犠牲にさせないと強く決意する

 

――ぐだぐだだからって油断は禁止!ね、頑張ろうね!フォウ!ちびノブ!

 

(もちろんさ!)

 

『『『ノブゥ!』』』

 

 

そんな様子をほほえましく思いつつ、目の前にいる勇者に目を向ける

 

「この大軍に出てくるとはいい度胸だぜ。ならばこの東海一の弓取り――いや」

 

赤き弓を取り、浅黒い皆の兄さんが名乗りを上げる

 

 

「東洋一の弓取り!松平アーラシュが成敗してやろうじゃないか!」

 

「宝死茶!宝死茶じゃろ!わし知ってる!そなたの勝利ボイス一回も聞いとらんし!」

 

「ステラ要員!でも誰もノッブを批判できない!」

 

そう・・・アーラシュさんのステラはとても優秀なのである

 

星1にあるまじき火力、オーバーチャージで更に威力アップ、オーダーチェンジいらずの後続へのバトンタッチ、一時期にはステラキャンセルやステラガッツチャレンジなども設立されたFGOプレイヤーなら誰でも知ってる親の顔より見た宝具

 

あらゆるマスターを救う(周回的な意味で)一撃。それがステラ。日々、数多のカルデアでアーラシュさんが流星を見せてくれるのは日常茶飯事なのである

 

『何をすべきなのかは分かってるさ、心配するな』

 

決意と笑顔でそう告げるアーラシュニキを嫌いなマスターなぞ何処にもいないのである・・・

 

だがまぁそんな異世界の話は置いといて

 

「マスター、アーラシュさんです・・・!あの・・・アーラシュさんが私達の目の前に・・・!」

 

「うん・・・!」

 

世界を救ったマスター達に、そんな甘ったれた評価は許されない

 

アーラシュ・カマンガーが目の前にいる意味。それはヘラクレスや兄貴を相手取るのと相違ない――まさに、決戦の分け目となっているのだ!

 

「フフフ、怖いか?だがまぁ、怖いってことは悪いことじゃないからな。心配するな。取って食ったりはしねぇ。きちんと飯は食わせてやる」

 

「――・・・」

 

――・・・

 

エアが無言で乖離剣を選別し、それを即座に受諾する英雄王

 

「むう。茶化してみたはいいが状況が変わるもんでもなし。さて、どうしたもんかのぅ」

 

信長も油断なく松平アーラシュを見つめる

 

「――・・・」

 

剣を引き抜き、鎧を纏い、令呪にて勝負を決めんと決意するリッカ

 

「だから安心しろ。捕虜を乱暴に扱うような真似はこの俺が許さん。だから安心して――」

 

ぐだぐだなど消し飛び、決戦の火蓋が切られる刹那――

 

・・・だが、fateより、いや、創作より続くギャグ時空を甘く見てはいけない。ギャグは絶対だ。宇宙の帝王が派出所の警官に勝てないように、アラレちゃんにベジータが勝てないように

 

決して覆らぬ不文律だからこそ――

 

『諦めるなマスター!!』

 

「カルデアのアーラシュさん!?」

 

ギャグイベはギャグイベ足りうるのである――!

 

『ステラにはステラをぶつけるンだ!!』

 

――何を仰有られているのですかこの大英雄は――!?

 

「ステラ、アーラシュさんフライト・・・ううっ!先輩私の頭が!」

 

「大丈夫!?マシュ大丈夫!?」

 

「行けるのか、勇者よ」

 

『安心しろ、いつものことだ。コマンドカードやらスキルで促してるようなもんだしな!』

 

「こやつ爆散慣れしておるわ!」

 

「ほう・・・俺を止められるのは俺だけというわけか。バスケ漫画であったなそんなの。いいだろう!俺のステラとお前のステラ、総射程距離5000㎞の射撃を始めようぜ!!」

 

「それ本当に弓なのかと!!!!!」

 

言うが早いか、物凄いエネルギーを溜め始める松平アーラシュさん

 

『迷ってる暇はねぇ!マスター安心しろ!異世界のマスター達はな、一度の戦闘に俺を12回ステラさせた事もあるんだ!未来のイベントじゃ流星雨としてステラ戦法を確立した!お前たちの敬意と信頼に応える一発、どうってことはない!!』

 

「異世界のマスターの皆!!私と一緒にアーラシュさんにごめんなさいしようね!!!」

 

ヤケクソ気味になりながら召喚を決行するリッカ

 

「来て!『アーラシュさん』『パラケルスス』!!」

 

同時に召喚し、アーラシュは即座に宝具使用に移る

 

「私を呼んだ理由は解っていますよ。ガッツ要員ですね・・・」

 

「賢者の石!賢者の石をアーラシュさんに!!」

 

「勿論です・・・生きた死体にするのは得意ですから・・・ハサン殿に酷いことをした因果は、その節は大変申し訳なく・・・」

 

「いいから早く――!!」

 

 

「「陽のいと聖なる主よ。あらゆる叡知、尊厳、力を与えたもう輝きの主よ――」」

 

 

「唱え出した!!ニコ生発祥のフルボイス詠唱唱え始めたぞリッカ!!」

 

「撤収――!!ギャグイベで殺しきれないからステラの威力なんて――!!」

 

マスターの号令に一目散に駆け出していく一同

 

「殿は我がやってやろう。万が一、という可能性もあるかもしれんからな」

 

マスター達の最後尾を油断なくガードする英雄王

 

 

――チビノブ隊!全員いる!?点呼!――よし!皆いるね!フォウもいるよね!?

 

(安心してほしい!ずっと一緒だとも!)

 

――よーし!皆!撤退~っ!!

 

『『『『ノブブブー!!!』』』』

 

 

次々と波紋に収容されていくチビノブ。最後のチビノブを見届けたのち、フォウを抱きしめ即座に魂を英雄王の器に帰還させる

 

 

「「さぁ、月と星を作りしものよ。我が行い、我が最期。我が為しうる聖なる献身(スプンタ・アールマティ)を見よ!」」

 

 

「沖田さん!!ヒッジ!撤収!撤退!!もう勝負ついてるから――!!」

 

「この魔力――『流星一条』か!ずらかるぞ沖田!もう此処に死なねぇ敵はいねぇ!」

 

「解りましたすぐにブッフォ!!」

 

即座の撤退に間に合わず血を吐く沖田さん。それを即座にお姫様だっこにて回収するリッカ

 

「大丈夫!?逃げるよ沖田さん!」

 

「は、はいっ!ありがとうございます!」

 

「おんぶやだっこじゃない辺り筋金入りじゃの!ま、是非もないよネ!!」

 

「それは言わないで!皆が気にかけてくれてるのに仕方ないで済ませたくないのも本当だし、だからって女子力拘りで沖田さん失いたくないのも本当だし!」

 

「マスター・・・もう、サーヴァント大事にしてくれすぎなんですから・・・!」

 

『落ち着きなさい。リッカ、マシュ』

 

「所長!?」

 

冷静沈着に、ヒステリーとは無縁なまでに真剣なオルガマリーが声をかける

 

「オルガマリー!?死んだはずじゃろ!?なんか華咲かせて!」

 

『死に損ないですが、その分の働きはしたいとおもっています。――ギル』

 

オルガマリーが英雄王に頷く。それで全てを察する英雄王

 

「御苦労。早速出番が来たとヤツも喜んでいるだろうよ」

 

パチリ、と指を鳴らし召喚せしは――

 

 

『MATASETANA!』

 

「マルドゥークだ――!!!」

 

「なんじゃこれカッコいいんじゃが――!!」

 

「別途でカルデアに保管していた事が幸いしたか。離脱するぞ。翔べ、マルドゥーク!!」

 

説明しよう!英雄王は楽園最終防衛ライン!最後の砦として、マルドゥークは常にドックにレイシフトモードで待機している!そのマルドゥークがマスター達の危機に自律思考にて起動し、所長の承認を経てレイシフトを果たしたのだ!

 

健全ロボのように辺りを破壊しない紳士的なロボでもある!

 

 

『ONEGAISIMASU』

 

「勿論です。撤退の補助を!」

 

『Sunkus!』

 

 

エアのように、時には王の指示もなく最善を考え動くのだ!スゴいぞ!僕らの英雄神!!

 

『GAAAAAAAAA!!!』

 

一同を優しく両手で包み込み、肉体に影響が出ない高機動にて即座に離脱する

 

「翔んでるんじゃが――!!!」

 

カルデアの守護神により、即座に撤退を完遂する一同。黄金の軌跡が、夜空に伸びていく

 

――さすが私達の英雄神!ありがとう、マルドゥーク!

 

『FU――』

 

その様子をぽかんと口を明け見つめるよしつね軍

 

「なんだったのでしょうね弁慶」

 

「名前言っていますぞ」

 

「ところで、宴や余興で花火でもあげましたか?」

 

遥か前方で、光輝き夜を昼にする程の凄まじい輝きが迸っていく

 

「輝いてますなぁ~。流れ星のごとくですなぁ・・・」

 

 

・・・それが、最後の所感であった

 

 

「「『流星一条(ステラ)』ァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァア!!!!!!」」

 

聖槍すら貫く、星すら砕くそのエネルギーが弾け飛び、マスター達が離脱した一帯を余すことなく吹き飛ばし――

 

「そ、そんな・・・この部隊が一瞬で・・・申し訳ありません兄上、幕府再興の夢が・・・」

 

なすすべなく巻き込まれ、天才は消滅を確定される

 

「だから油断召されるなとあれほど・・・とりあえず、立ったまま失礼しますぞ・・・」

 

その後を追うように、弁慶も姿を消していった・・・

 

 

「ギャグイベ関係無いこの威力・・・」

 

「是非もないよね!!」

 

 

アーラシュ・カマンガー・・・英語圏の名称、アーラシュ・ザ・アーチャー

 

その偉大さと恐ろしさを・・・余すことなく体験した一同であった・・・




「マスター達は、どうだ・・・撤退できたか?」

「えぇ。皆無事です」


「ふっ――しかし、いい時代になったもんだ。特攻は一発きり。そんな概念すらも、人間は覆しやがった」

「はい。・・・だからといって連射はどうかと思うのですが・・・」

「いいんだよ。マスターの役に立つのが・・・サーヴァントの役割だからな」

「・・・カルデアに帰りましょう。あちらが楔、消滅ではなく、退去として」

「あぁ。・・・ギャグに水を差して悪いな。だが・・・」


お前らは、間違っちゃいない――
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