「やりましたね先輩!」
「平行世界のカルデアと絆を紡ぐことができるんだ!わぁ皆素敵なマーク付いてる!」
「それは開位ですよ先輩!世界を救った証です!名前の右にマークが付きます!」
「私にも付いてるかな!」
【ビーストマーク】
「なにこれ!?皆のウィンドウが白と青なのに私だけ赤黒いんだけど!?」
「コメントが【人類悪見参!】で固定ですよ先輩!」
「よろしくお願いいたしますも言えないの!?わ、私のパーソナルがおかしい・・・!だけどいいや!フレンドになりたい人を募集しよう!」
~異世界のカルデア
「うわ!?なんだこのマスター!?藤丸リッカ・・・人類悪!?マシュ!マシュ怖い!なんだこのマスター!人類悪だって!?」
「そんな筈は・・・あぁっ本当です!?」
~
「バグ垢かよ、こわっ」
~
「これは罠だ!僕たちを誘き寄せ破滅させるゲーティアの卑劣な罠だ!」
「ドクター!ブラックリストに登録しましょう!」
「そうだね!確実にやばいマスターだからね!いろんな意味で!」
~
「カレスコ持ってないのか・・・」
~
「・・・フレンド申請、ゼロ人です、先輩」
「やっぱりね。・・・知ってた」
「・・・頑張りましょう!先輩!」
「うん・・・」
~
「という夢を見たんだ」
「ふむ、それはつらい案件であるな。ではこの機能は無用か?」
「うん。・・・やっぱり人類悪マスターって胡散臭いよね・・・」
「ふはは、そう気を落とすな。お前にしか無い価値は変わらぬ。顔を上げて励むがよい」
「ありがとー!あ、でもこれって・・・平行世界の私にすらお見合い拒否・・・?」
「書類審査、書類選考にて弾かれた事になるな」
「ぐぅっ--!!!」
--マスターが膝を!?
(この人でなし!!)
「御身の、健闘を・・・お祈りしております・・・」
「そう急くな。超新星爆発が起きる時分には、貴様も伴侶と結ばれていよう」
「いつになるのそれぇ!!爆発してるじゃんやだ--!!」
オッス!オラムニエル!カルデアのオペレーターだ!
今日も超人、天才だらけのカルデアでやっばい格好したサーヴァントの皆に視覚を殴られ、男として悶々しながら今日も楽園でオペレーションだ!オラワクワクすっぞ!
・・・すまない。ふざけすぎた。俺はフランス出身で日本の文化に興味がある普通の一般スタッフなんだ。かめはめ波も出せないし、金髪だけどスーパーなんとか人じゃあ無い。別に戦闘力も五くらいしかないただのパンピーだ
そんな俺が何故こんなテンションで独白をしているのかと言うと、だ。カルデアにいる皆の様々な目線の中の一つ・・・一般人スタッフとしての目線として、カルデアの皆がどう見えているかって言うのを皆に知ってほしくなったからだ
カルデアのスタッフはドクターやダ・ヴィンチちゃんばかりじゃあない。あのレフボンバーで吹き飛ばなかった数十人のスタッフで運営、構成されているんだ。こんな大機材を動かすには些かばかり物足りないが、皆一生懸命頑張ってこの人類の宝物を運営し、守り抜いてきたんだ
草葉の陰、縁の下の力持ち・・・なんて自慢するつもりは無いが、まぁ一般スタッフだって頑張ってるんだぜ!スタッフもちゃんといるんだぜ!という事実を、頭の片隅に入れてもらえたならこちらとしても救われるっていうものなんだ。たまには、思い出してくれよな
さて、そんなアピールは程ほどにして本題に入ろう。今回俺が語らせてもらうのは、カルデアを支える三人の女の子の、俺なり・・・一般人スタッフなりの三人の女の子の主観だ
信じられないかもしれないが、人理焼却なんてとんでもない大事件を引き起こしたゲーティアの企みをぶっ潰したのは、三人の女の子の活躍がメインなんだ
俺達のギルガメッシュ王はサーヴァントだし、ドクターはリア充だし、ダ・ヴィンチちゃんもサーヴァントだから・・・厳密に言えば、真っ当な人間、デミとは言え人間として生きているのは、三人と言うことになる
・・・まぁそれぞれがぶっとんだ方向にアプローチしまくった結果、誰もが真っ当な人間と言うには限り無く怪しいことになってしまったんだが・・・一般人スタッフの所感として、軽く流してくれ。では前置きはこれくらいにして、早速俺なりの三人を語っていくとしよう。まず一人目は・・・
「――――はい、えぇ。ゴルドルフサーキットの建設は滞りなく。そちらは大丈夫ですか?えぇ、何よりです。その調子で・・・」
魔術で電話を浮かせ、右手でとある武装のレポートを書き、左手でコンソールを叩いてカルデアのメンテナンスを行い、両目で資料に目を通すなんて言う無茶苦茶を平然とこなしているのは、我等が所長。オルガマリー・アニムスフィアだ。本人はもう自分はアニムスフィアじゃないとは言っているが、便宜上こう呼称させてもらおう
彼女は君主、アニムスフィア家の正式な後取りで、亡きマリスビリーの跡継ぎとなりこのカルデアを背負う所長となった。小心、小物、ヒステリー、ネガティブ。ミスは多いしすぐ怒鳴る。そんな典型的なお飾り所長だと、皆指を指して笑ってたよ。・・・半年前は、な
今は、そんなバカな指摘や侮蔑を送るやつは身の程知らずかただの命知らず、粋がりのバカだ。神代の魔術を身に付け、アトラス院の最大兵器『ブラックバレル』を装備し、ギリシャの英雄から格闘を学び、カエサル、ダビデ、天草から組織のトップに立つのに重要な事を学び、固有結界まで扱えるようになっちまったモンスター。それが今のオルガマリー所長なんだ
厳密に言えば、オルガマリー所長は真っ当な人間じゃあ無い。レフボンバーで肉体が吹っ飛び、残留思念がシバに汲み取られさ迷っていたところを、ギルガメッシュ王が助けたって話なんだが・・・まぁ来歴はどうでもいいか。今何をしているかって話だ
彼女は毎日、このカルデアのスタッフ全員分と自分の業務をこなしているといってもいい仕事量をこなしている。普通の人間ならノイローゼか、ストレスかであっという間にだめになるかの仕事量を毎日、欠かさずだ。カルデアのメンテナンス、シバの安定、職員の健康把握、外の連中の書類作成に対応、俺達の家族の受け入れ先の確保、英雄王への嘆願書、自分の特訓。挙げちまえばキリがないくらいの業務を、毎日一人でこなしてるんだ
魔術はもう時計塔の連中が束になっても敵わないだろうし、執行者だろうが渡り合えるだろうし、君主としても相応しい風格と実力を、この半年で兼ね備えちまった
お飾りの所長なんて何処にもいない。此処にいるのはカルデアの全権を預かる、俺達のリーダー、オルガマリー所長なんだ
・・・なんて、偉そうに語っちゃあいるが・・・カルデア職員は多かれ少なかれ、彼女に罪悪感がある
今じゃこうして賛美し賛辞してはいるが、半年前は全員、彼女の事を小馬鹿にしてた。ミスだらけで怒鳴ってばかりで、余裕のない未熟者だ、ってね。魔術師上がりのシルビアなんか酷かったぜ。「キリシュタリアがアニムスフィアを継がなかったのが不思議で仕方がない」ってな
・・・無茶な話だったと今なら思うね。いくら立場が凄かろうと、彼女は少女、そんな大役を担うには若すぎる立場だったんだ。ハイスクールに通って、部活の一つでもやって彼氏の一人でも作るような少女に一大プロジェクトを任せてたんだぜ?
他人事だと考えてたし、それも当然だと皆考えて、所長に深く肩入れするようなのはドクターくらいしかいなかった。要するに、所長を見て見ぬふりして追い詰めてたのさ
そんな所長が力を付けて、名実ともに所長に相応しい実力を身に付けたとなって喜ばしい反面・・・心のどこかで申し訳なさがあるって言うのが現状さ
もっと大人の自分達が支えてやるべきだった。もっと所長の身になって考えてやるべきだった。あんな少女の背負う重荷を、もっともっと軽くしてやるべきだった。大なり小なり、これはカルデアの皆が考えている事だ
オルガマリー所長は、もうこのカルデアを一人で運用できるまでに精通するようになった。俺達が休暇や真っ当な職務時間を過ごせるのは彼女のお陰といってもいい。なぜかって?決まってる。『自分一人でできるところを、俺達に仕事を任せてくれるから』だ。一人の仕事を、あえて俺達に振ってくれて任せてくれているんだ。オルガマリーの信頼の証なんだと俺みたいな一般人は思うんだが、シルビア辺りは違う
『私達がいなくなっても問題ない組織運営を目指しているのよ、所長は。私達が彼女を黙殺したように、私達がいつ消えても問題ない組織運用を目指しているんだわ』と、悲観的に思っちまったらしい。
そんな訳あるか、いやもしかしたらと思った俺は、意を決して聞いてみた事があるんだ。所長は、俺達を不要だと思っていますかってさ。こういう時、無遠慮なギーグってキャラは生きるんだよな
そしたら・・・所長、キョトンとしちまって。『何それ?』なんて逆に聞き返されちまった
「私はあなたたちの無理と負担を消しているだけ。誰かが負わなければならない負債と、所長の責務を全うしているだけよ。あなたたちを切り捨てるなんて考えた事もないわ」
え、でも今のカルデアは・・・って聞いたらさ
「あなた達が里帰りできる時間くらい作るのが所長ってものでしょう。あなたたちに頼りっきりで拘束時間がかさんじゃ、上手い組織とは言わないわ」
・・・なんの事はない、彼女は俺達の事を考えに考え抜いて無茶をしてくれていたんだ。俺達一般スタッフの自由と人権を考えて、無理をしてくれてたんだ
それを知ったスタッフ一同は、全員所長に頭を下げたよ。無理をさせて悪かった。自分達に、あなたを支えさせて欲しいってさ
・・・そんな時、所長はどんな顔をしたと思う?
「馬鹿ね。もう十分過ぎるくらい支えてもらってるわよ」
その時の所長の顔は、スタッフ一同のお宝になってるんだぜ?涙目になって、顔赤くして笑ったその表情があんまりにも可愛くてな・・・
いくら力をつけても所長は子供。俺達がちゃんと、支えてやらなくちゃな!この笑顔を曇らせないために、俺達スタッフは頑張るんだ!
「ブラックバレルの改造・・・機材はあるから、銃身を様々な形に付与させる・・・デリンジャー、2丁拳銃?ライフル・・・」
・・・単純に、俺達カルデアスタッフが束になっても敵わないくらいおっかないからな!所長!
そんな物騒な呟きをしながら働く所長に、二人の女の子が管制室に入り挨拶を交わす
「お疲れ様です皆さん。先輩とクッキーを焼いてみましたので、良ければ召し上がってください」
「私のクッキーなんて食えねぇと思ってるんじゃないですか!そんなわけねぇじゃん!(修造並感)じゃんぬ監修ですー!」
控えめに皆を気遣うマシュ、元気にはきはき笑う俺達を代表するマスター、藤丸リッカ
「おぉ、ありがとうな。いやまったく、疲れた時には甘いものだ」
「ダストン、あなた所長の十分の一も働いていないのに休息を望むのかしら?」
「うるさいなシルビア!これだから魔術師上がりは!皮肉屋で敵わん!」
「まぁまぁ、いただきましょうか。休憩にしましょう」
皆が手を休め、マシュとリッカのクッキーを手にし食べる
「皆さんの分もありますから、どんどん食べていってくださいね」
マシュ・キリエライト。Aチーム主席にしてデミ・サーヴァント。マスター・リッカのメインサーヴァントでもある
・・・個人的に、一番よくやれてるメンバーだと思う。半年前までまるで自意識が無かった、それこそ人形みたいだった彼女が。デミ・サーヴァントになって今も前線で戦ってる
その事実自体が、とてもじゃないがマトモじゃない。半年前まで戦いどころか一般生活すらおぼつかなかったお嬢ちゃんが、曲がりなりにもサーヴァントになって大立ち回りだ
自分でも解る。今でもマシュは、戦いを恐れてる。怖がってるんだ。誰かを傷付けることに、慣れていない。いや、きっとずっと慣れないんだろう。マシュ・キリエライトっていうのはそういう女の子だ。戦いのたの字も知らなかったのに、彼女は今も踏ん張ってる
マスター、リッカに恩返しをするために。役に立つためになんて自分を奮い立たせて。盾を使って皆を護ってる
・・・そんな姿勢も、俺達カルデアスタッフの頑張る理由の一つだ。所長に向ける感情みたいにねじくれちゃあいない。ただ単純に『彼女を前にして弱音なんか吐いていられない』ってだけの話なんだ
前線で怖いのに戦ってる女の子がいるってのに、後方の自分達がいい加減な生き方をするわけにはいかないだろ?結局のところ、マシュを支えてるつもりが、自分達も支えられてるって訳さ
「ムニエルー。いらないの?私のクッキーは食べれないって言うのかぁ!」
むすーっと頬を膨らませて抗議してくるのは、俺達の代表にして人類最強のマスター、藤丸リッカだ
「ごめんごめん!食べるから!パンクラチオンは許してくれ!」
「しーまーせーん!私は暴力は敵か悪にしか振るわないのー!」
断言してもいいね。今の人類で一番強い人間が此処にいるリッカだ。スーパーマンやアイアンマン、漫画のヒーローなんて目じゃないくらいのハイパーウーマンだ
アキレウス、ヘラクレス、ケイローンに育てられたバイタルとフィジカル、日本のサムライのスピリッツが宿ったカタナ。ギリシャの女神に寵愛されまくって貰った弓。イスラムの暗殺教団初代から貰った外套。黒ひげ氏から貰った海賊帽、盾にマント、所長から貰った一流の魔術回路。レイシフト適性100%。小説のヒーローにだってこんな設定は盛れないぜ?荒唐無稽すぎだってな
だが・・・そんな所にリッカの魅力はない。彼女の魅力と強さは・・・
「はいムニエル。ちゃんと休んで、クッキー食べて寝ることだよ。深夜アニメは程々にね」
「解ってるよ。ありがとな、リッカ」
「もっと言ってやってよリッカ。ムニエル隙あらばお気に入りのサイト覗いてるのよ」
「成果を出せるならば怠惰も許容するのが王の方針だが、限度があると思うぞムニエル」
「ムニエルは頑張ってるもん!」
そう。どんな人間にも分け隔てなく接してくれることだ。シルビアみたいな魔術師上がりにも、俺みたいな鼻つまみ者のギーグにも差別なく接し、笑いかけてくれる
・・・ハイスクールでギーグと言えば気持ち悪いもの扱いだ。勿論可愛い女の子はラグビー部のクォーターバックが食い散らかしてたし、ギーグの俺は色恋沙汰なんて望むべくもなかった。あ、ギーグってのはオタクって意味な
けど、リッカは違った。俺なんかにもちゃんと話してくれるし、気を遣ってくれるし気安く接してもくれる。仲間だから、家族だからと。笑って接してくれるんだ
女子力がない、なんていつも言ってるが。厚化粧や上っ面だけ取り繕って、影で平然と誰かを見下すのが女ってもんだ。そんなおぞましい強かさが女子力だっていうなら、おべんちゃらが上手く男への股の開きかたが上手いのが女子だって言うんなら・・・
そんな女に無縁と言ってもいいリッカが女子力がないのは普通なんじゃないのか?と、俺はちょくちょく思うんだが・・・女子力を身に付ける理由がまた、なんというか・・・
「女として生まれたなら、女である事を捨てたくない。精一杯自分を磨いて、旦那さんを支えられる強さを、家庭を護る強さを、子供を産む幸せをいつか掴みたい」
カッコよすぎた。なんだこれイケメンかよカッコよすぎるわ!ここまで自分に誇りが持てるって何事だよ。本当にハイスクールガール?覚悟決まりすぎ!
・・・そんな風に考えて、毎日を生きているから。英霊の皆も、リッカをマスターと仰ぐんだろうな、と常々思う
・・・リッカは真っ当なマスターじゃない。もっと言えば、もうまともな人間ですらないかもしれない
『人類悪』。ゲーティアが千里眼にてカルデアに来るリッカちゃんを自殺機構にするため、前以て作り上げた有り得たかもしれない人類悪と、ドクターは言っていた。彼女もまた、真っ当な人間じゃないのだ。間違いなく
家族にすら愛されず、友達もまともに作れなかった環境で、どんな人生を送ればこんなにヤバいものになっちまうのか、想像もつかない。俺が彼女くらいの歳には、なんにも考えてなかったぜ?ダルいとか、面倒くさいとかそんなんばっかだ
・・・彼女には、そんな弱音も許されなかった。カルデアに来て直ぐに、全人類の未来を背負わされて戦わされる羽目になっちまった
正直な話、リッカはもう人間じゃない別の何かなんだろう。世界が滅びても、笑っていられるなんて普通じゃあり得ない
信じられるか?人理を修復するまで、彼女は弱音一つ吐かなかった。逃げ出したいとか、誰かに変わって欲しいとか、一言も言わなかったんだ
そんなのが一般人なんて言われるのは困る。俺みたいな人間はじゃあなんなんだって話になっちまうからな。・・・だからといって、リッカはヒーローじゃあ決してない
ヴィラン、そうヴィランだ。誰かを傷つけ、誰かを倒す悪。『そう、誰もに押し付けられちまったんだ』
誰もリッカを羨ましがったりしない。誰もリッカを妬んだりしない。だってそうだろ?自分を迫害し、自分を疎んじ、自分を虐げた世界を誰が護りたいと思う?リッカはヒーローじゃない。世界を憎むべき悪役、ヴィランなんだ。此処にいる全員、リッカの立場になったら思うだろう
【滅んで当然だ。ざまぁみろ】ってね。俺だって必ずそう思う。・・・だけどリッカは違った。皆に押し付けられた立場を、人類に押しつけられたヴィランの力を、ヒーローのように使ったのだ
「カルデアの皆の未来が欲しいから、私は戦ってるの。力や立場はともかく、私は私がそう願ったから戦えてるんだよ」
・・・リッカを知ってから、どうも自分はダークヒーローにはまっちまってな。ヒーローが世界を救うなんて、当たり前だと思うようになっちまった。誰もがそう望むんだから当たり前だ。応援されてるんだからやる気も出るだろう
リッカは違う。他人に、人間に、人類に『悪』だなんて言われながら、そんな人間が生きる世界をまるごと救っちまった。醜い部分を全部見てきたくせに、そんな人間が生きる世界の未来が欲しいって言って、やり遂げちまった
リッカはいつも『カルデアの皆が善い人だったから私みたいな人類悪が頑張れた。Aチームや皆がいれば私はいらなかったよ。敵になってたかも』なんて言うが・・・とんでもない。リッカが敵だなんて無理ゲーもいいところだ
俺達は、リッカがマスターだから戦ってこれたんだ。人類を滅ぼせる力を人類に押し付けられながら、人類を救う力に使った、誰も知らないヒーロー。そんな危なっかしいヒーローを支えたいと皆が思ったから・・・皆が最後まで戦えた。世界を救えたんだ
それだけは、胸を張って言える。他の誰にも、かの偉業は果たせなかったんだ。それだけは、俺達の誇りにかけて誰にも文句は言わせない
「・・・どうしたの、ムニエル。ボーッとして」
リッカがキョトンとこちらを見上げてくる。・・・そんなヒーローの自覚なんて、彼女には無いんだろう
そのままでいい。そのままの、等身大の君でいて欲しい。功績を鼻にかけ自慢する魔術師なんかよりずっといい
「君は、そんな君のままでいてくれよ」
つい、そんな言葉をかけてしまった。ブッダにブディズムだろう。こんな事
それでもリッカは・・・
「勿論!私は、私であることから逃げないよ!」
にかっと笑い、俺なんかの自分勝手な期待も背負ってくれる
・・・敵わないな、本当。生まれながらのヴィランは、マジでタフネスだ
そんなリッカを頼もしく思うと同時に、頭をよぎる問題もある
・・・このリッカをもらえる男は、現れるんだろうか?大丈夫だよな?
スタッフ一同全員が「リッカを伴侶にするには色々自分に足りない」なんて言い出す始末だ。皆が口を揃えて、クー・フーリンかエドモンが相応しいと言い出す辺り酷すぎる
・・・彼女の覚悟を受け止めてくれる誰かがでてくれるのを、祈るばかりだ
どうだっただろうか?主観が大分挟まったが、これが俺から見た、一般人視点の三人の忌憚なき評価だ
たまには、パンピーの視線も悪くないだろ?息抜きになったなら幸いだ。じゃ、またな。これからも、皆をよろしく頼むぜ!
「なーんかバカにされたようなアトモスフィアを感じるなぁー」
「ソンナコトハナイヨ」
「なんで棒読み!?」
・・・頑張れよ!皆!特にリッカ!
ところで皆は、サーヴァントは好きか?
過去未来の英雄。様々な時空から呼び出される英雄たち。俺は大好きだ。現代価値観からブッ飛んだ感性の英雄達は、本当に良いものだ
本当に・・・良いものだ
俺のイチオシはコンラちゃん、デオン、アストルフォだ
男の強さ、女の優しさを兼ね備えた英雄たち。男みたいに野蛮じゃなく、女みたいに嫌みったらしくない。最高だ
「ムニエルさん、今日もお疲れ様です!コンラは誰かを労うことも出来るのです!」
ふふんとぺたんこな胸を張るコンラちゃんに話しかけてもらえると仕事の効率が十倍になり
「今日もいい紅茶をありがとう。未来に、君のような素敵な男性がいてくれるのは、フランスのよろこびだ」
デオンに言われた日には部屋で悶え
「いつもありがとー!ボク、君の事嫌いじゃないよ!」
アストルフォに言われた日には・・・
・・・・・・
コンラ!デオン!アストルフォ!コンラあぁぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!コンラデオンアストルフォぉおぉぉぁわぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!コンラたんサラサラツイテールの水色髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
アメリカのコンラたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
カルデアに来れて良かったねアストルフォきゅん!あぁあああああ!かわいい!アストルフォきゅん!かわいい!あっああぁああ!
デオンもカルデアにいてくれてうれし…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!サーヴァントは英雄本人じゃない!!!!あ…英雄も英霊もよく考えたら…
コ ン ラ ち ゃ ん た ち は 人間 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!カルデアぁああああ!!
この!ちきしょー!やめてやる!!カルデアなんかやめ…て…え!?見…てる?カルデアのコンラちゃんが俺を見てる?
カルデアのデオンくんちゃんが俺を見てるぞ!アストルフォきゅんが俺を見てるぞ!大人になったコンラちゃんが俺を見てるぞ!!
最高のサーヴァントきゅんちゃん達が俺に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!俺にはコンラちゃんたちがいる!!やったよ所長!!ひとりでできるもん!!!
あ、私服のコンラちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあコンラぁあ!!デ、デオンー!!コンラぁああああああ!!!アストルフォぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよ座へ届け!!英霊の座のコンラちゃん達へ届け!
・・・こんな俺だが、カルデアには禅の修行をしにやってきている。本当である
男の娘、トラセクはいい。いい文明
皆、サーヴァントはいいぞ!黒ひげと今日も会談だ!
どのキャラのイラストを見たい?
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コンラ
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桃太郎(髀)
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温羅(異聞帯)
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坂上田村麻呂
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オーディン
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アマノザコ
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ビリィ・ヘリント
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ルゥ・アンセス
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アイリーン・アドラー
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崇徳上皇(和御魂)
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平将門公
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シモ・ヘイヘ
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ロジェロ
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パパポポ
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リリス(汎人類史)