[フン、風情在らぬ月だ。血腥く濁っておる。後世の創作にせよ限度がある劣化ぶりだ。不愉快、まこと不愉快の極み。敗れるなよマスター。貴様が負けたならば、不愉快の代償として我が身の自転を止めるぞ]
~カルデア
--対妖宝具、対多数宝具、救命、転移宝具、各種選別・・・
《エア、工学、改良と修復の宝具も見繕っておけ。入り用になるだろうよ》
--何か、からくりを治すのですか?
《--壊す必要の無かった機械が壊れているのでな》
~
『まぁまぁ、信じましょう。どんな夜にも夜明けはくるわ。怖い夜も、怖い夢も終わりはあるの。だって、それが夢なのだから』
[目覚めぬ悪夢も確かに在るがな。だがよい、人の身で何処まで足掻けるか見せてもらうとしようではないか--]
『頑張ってね、マスターさん。夜明けはきっと、美しいわ』
一室
【--!】
「あー!うるさいねとと様!外が暗くなったくらいで騒ぐんじゃないや!今うんうんうなってお空に輝くお日様を・・・だあぁ駄目だぁ!」
(かー!ダメだダメだ!太陽さんさんの絵のいめぇじがどーしてもわかねぇ!夜が頻繁だってンならそりゃ日だろ!と思ったのが間違いだってんのかなぁ・・・?)
「さーヴぁんと、だのなんだの、誰に呼ばれたかは知らねぇが・・・やるこたぁ一つ!作品書かなきゃ筆が廃るってなぁ!」
血染めの夜。漆黒の闇に真紅の月。酒も濁り雅も食らうおぞましき夜の帳。その尋常ならざる気配が満たされる土地にて、この世のものとは思えぬ破裂音、打撃音、金属音が響き渡る
人ならざる化生が五匹、遠巻きに眺め、頭巾をかぶりし冷ややかな鬼が凄烈なる剣を振るう。それらは余さず殺気を醸し、辺り一帯を染め上げその顛末を見守っている。その視線にあるは血染めの殺気を振るい飛ばす人界にして無双の御技
「おぉおぉ──!!!!」
烈吼一喝。その至上の白兵兵器たる槍を縦横無尽に振るいし精緻なる身体捌きで迎え撃つ、袈裟に身を包んだ坊主が一人。サーヴァント、宝蔵院胤舜が背後に通さずと防戦の槍を振るう。それらは生命を護る気概、生命を生かす願いがあった
我が背中よりは女子供、そして徳高き天の使いが走っている。それらが生きるために駆け抜けている。そして麗しくも凄まじき女武者、禍々しき快活なるマスターも共に、走っている
ならば退かぬ、けして退かぬ。この槍の本質殺生に非ず。幼子、赤子、この世の尊き宝を護らんが為!その為ならば悪鬼羅刹、何するものぞ!この身、仏尊の化身となりて。未来に生きる者達の道を切り拓く刃とならん!
【・・・──】
猛る坊主、胤舜に対して剣鬼は何処までも冷ややかであった。その刃には一欠片の情もなく、起こりうる剣の渇望もない。いや──潜めているのか?預かり知れぬほどに、水面のように水月のように静かで、そして恐ろしい
生命を生かす槍、生命を殺す刀。それらが屍山血河の舞台となりしこの下総の地に奉ぜられし神楽となりて捧げられる。生か、鏖殺か。その極限の狭間にて胤舜の槍が冴え渡る──!
「はぁ──っ!!」
槍を合わせてはや十分。その剣鬼との死合はどちらもただ容赦なく敵を穿ち葬らんとする武骨なりし生命の取り合いであった。得るものは互いの生命のみ。他に手柄も首級もなし。ただひたすらに槍を振るい続け剣を相手取っている
(──生身か)
その身体運び、その死臭のきつさから先程は掴めずにいたが、これから巡り来る血肉の臭いは死人に非ず。れっきとした生者のもの。重ねた武の一つ一つから、積み上げた研鑽と研磨を感じる。何より驚嘆すべきはその業だ
(この御仁、刃を宿業とやらに染めておらぬ。徹頭徹尾にこの者の実力にて剣を振るっている)
驚愕せしことに、この者は殺気で刀を鈍らせてはおらぬ。徹底的に、不動なまでに自らの念を殺した極みの剣。これは成る程、人を喰らうために振るえば屍の山、血の河など容易く拵えているだろう。つくづく殿を受けた甲斐があるというものだ。未だ位に至らぬ武蔵、位至れど捨て身が必定のリッカでは間違いなく犠牲が出ていた
(──俺ならば、戦えよう。いやむしろ、俺ならばこそ此処は捌ききれる。悪鬼の剣閃、遅れは取らぬ!)
本来ならば──この一対六は無茶に過ぎるのだろう。どのような無双、凄まじき技の使い手であれど、英霊の映し身影法師、サーヴァントを五騎も相手取るなど出来る者はそうはいまい。サーヴァントそれすなわち世界の神秘、人には届かぬ超常の存在なれば。一があれば人の戦に一騎当千、徒党を組めば即ち無敵。それが五つもあるならばまさに絶望的な戦力差であろう
だが、無謀に非ず。我が身にはマスターがあり、敗北を喫するつもりも在らず。向こうがサーヴァントならばこちらも同じくサーヴァント。宿りし技の、宝具に対する一種の自負がこの死地を切り抜けるための道標と輝いている
【・・・こうも容易く我が剣を弾く。人界無双は虚言に非ずか】
「ははは!まさしく!我が槍、正しく仏に捧ぐ物なり!!」
宝具、朧裏月十一式。すなわち胤舜が生涯懸け極め編み出せし十文字の槍を用いた究極の槍術。師たる胤栄が定めたる十五式の技に連なり二代目たる胤舜が辿り着き到った十一の式目、あらゆる敵、あらゆる技、あらゆる未知、あらゆる奇怪を撥ね飛ばし対応叶わせる無双の槍術!握り、体幹、呼吸、間合い、突き、薙ぎ、払い。その槍神仏に達すると言われた技の集積!
初見の技であろうとも奇々怪々な外法であろうとも胤舜の不利にはならず。全てをかわし、いなし、受け止めた上で必殺の一撃にて敵を突く。人の身叶わぬ研鑽と成果を胤舜は成し遂げた。故に座に招かれ英霊と成りせしめた。故にこそ、未知の英霊が繰り出す技であろうとも、胤舜は冷静に、正確に何処までも戦える。防戦ならばそれは磐石。時を稼ぐにこの身程相応しき者はなし!藤丸リッカよ天晴れなり!その慧眼をこそこの坊主は称えよう!
「血腥くて鼻が曲がるぞ剣鬼!念仏の一つも終わらし際に馳走しよう!」
【・・・・・・】
・・・幾等かの幸運もあった。リッカの言う通り、他の悪鬼は遠巻きに戦況を眺め、戦うは頭巾一人。加減ではない。連携が頭にないのだ。共に手を取り、戦うなどは不得手も不得手。互いに食い合うが必定だ。それ故、ならばと胤舜は槍の刹那にて考える
包囲と言える体勢に在らず、そして相手は頭巾が一人。先ずは一騎の心臓穿ち、不死の度合いを確かめる。さすれば彼女等の打倒の指針、未だ位に至らぬ武蔵の光明ともなる--
【・・・そろそろ仕舞いとするか、宝蔵院】
冷厳に剣鬼が告げる
「異論なし」
静かに坊主が答える
【では】
静かに上段に構え、振りかぶり、縮地に見紛う程の恐ろしき速さにて放たれる一閃。それに『合わせ、振るい』
「────おぉおぉおっ!!!!!」
覇気にて激震する大気を踏みしだき、渾身なる突き込みにて頭巾の刀を『通し』心臓を穿ち込む──!
【──!!】
砕いた。心臓を。槍は確かに心の臓を貫き穿ち、かの肉体を破壊した
「──ふっ!!!」
リッカのもたらした情報にしたがい直ぐ様距離を取る。知らぬならば残心の隙を衝かれ囚われていたやも知れぬが・・・事此処にて油断は成さぬ。素早く『次』が在ると仮定して呼吸を乱さない
心臓を穿たれぐらりとよろめく頭巾の剣鬼。防いだ、と思ったのだろう。確かに彼の刀は槍の穂先を何度も阻んでいた
──否。それはあくまでも胤舜が『合わせていた』だけだ。あらゆる防御を無意味とする一撃。阻める道理はない。防ぐのではなく、かわすべき技なのだ。防御など、容易く貫く宝蔵院。ここで終わる筈なのだ。──心臓破壊せし此処ならば
【・・・かように容易い手に掛かるとはな。槍の宝蔵院胤舜。些か見誤っていたらしい】
しかし──心臓を穿たれて尚、頭巾の剣鬼は平然と語っていた。その致命傷など意に介さぬと言わんばかりの覇気にて此方を睨む
【だがしかし──人界無双程度の技、我等が身には、通じはせぬ】
「──宿業とやらか。したり──確かに我が槍、その域には至っていなかったなぁ」
からからと笑いながら、内心冷や汗をかく胤舜。宿業を穿つ技、確かに我が技術と術理は其処へと至っていなかった。あの身体は『躯』にして『機械』だ。あの身には穿てる宿業とやらは入っていない。因果の彼方、此処ならぬ何処かにこそ隠されている
「──・・・」
これはまずい、実にまずい。そんなものと如何に戦う。いや、リッカの位、雷位といったか。それならばこやつらを斬り裂けるというのか?あの歳で、あの小さな身体で。どれ程の決意と想いを懐けば宿業を断ち斬れたと言うのか?
【おやおや、威勢がいいのは初めだけか生臭坊主。我が幼少の頃より預けられし坊主もその様な愚昧であったなぁ。あはは!笑わせてくれるわ竜頭蛇尾め!】
【なんや、もう終わりやのん?宿業も穿てんとようけそんなにいきったもんやねぇ。時間稼ぎにしては後が無いんちゃう?】
にわかに獣が騒ぎ始める。いよいよ以て殺りにくる様だ。槍を握る手に汗がにじみ、しかして視線に澱みはない
【我が剣は既に至高天に達している。──我が忌名、セイバー・エンピレオ。諦めるがよいぞ。──四肢を潰す。後は貴様が仕上げろ、リンボ】
【委細承知。霊基も意思も、すべて、すべて、すべてすべてすべて。私が新たに作り替えて差し上げる。そして美しきかの龍に捧げましょう、絶望と慟哭の手向けの華を!】
「ふっ、坊主一人に大袈裟な事だ。だが良かろう。この身、容易く喰らえると思うな・・・!」
進退窮まるか--そう直感し、それでもなお、殿の矜持を完遂しようと槍を構える。藤丸リッカの言葉を思い返し、刃を閃かせ、握りと呼吸を整える
【ではそのように、英霊剣豪よ。彼の魂をルチフェロなりしサタンの──】
・・・その、時だった。そう、その時だった
「アォオォオォォ──────ン!!!!」
夜闇を切り裂き、天をつんざく咆哮が絶望を吹き飛ばす。その神気に満ちた輝きと、慈愛に満ちた咆哮が清澄なりししらべとなりて辺りに響き渡る
「ッ!──しらぬいか!」
「ワゥ!」
速やかに胤舜の隣に降り立つ狼、しらぬい。猛烈な速度の全力疾走にて此処に現れ、間に合って良かったとばかりに一声あげる白き狼
【──・・・平将門の形見獣か。かの守護者の力があるならばいざ知らず、今更何をすると──】
「ワゥッ!!」
一人ではない。そう告げるかのようにしらぬいは一鳴きし
「ワォォオーン!!」
号令の狼煙たる掛け声を鳴く。──それと同時に、【それ】が現れるのは同時だった
【
【なんと、これは・・・】
【ほう?よい催しではないか】
天空より泥の槍が二本飛来し、地面に突き刺さる。かつて五月姫が掌握したこの土地の竜脈の魔力を吸い上げ、泥槍を核とした擬似竜体を生成する
【
【・・・人類史の澱み、この程度はこなす、か】
【ンンン、素晴らしい・・・!やはり貴女は素敵ですよ藤丸リッカ。私を蹂躙したあの時より私は・・・!】
それは、カルナさんの槍を再現した、隕石に変わる多範囲迎撃用槍術。一体一体はあくまで体躯の再現な為、神話の竜達とは比べるべくもないが──その構成している泥は【この世総ての悪】の致死性と溶解性を極限まで凝縮した形なす硫酸のようなもの。触れただけで全てを魔力へと還元してしまう【厄介】にして【悪辣】なる槍術
【
【あっははははは!泥遊びがお上手なんやねぇ、マスターはん!】
【大蛇・・・貴様ッ・・・!】
将門公が残してくれた地の理に答え、仲間を救わんが為に--土地の魔力を借りた随伴竜、それを従える邪龍を高らかに召喚する!
【往け!我が槍、我が全て!!創造──
槍の本体を高らかに投げつけ、六本角、そして翼を持つ禍々しきサブカルドラゴンを生成し、一斉に英霊剣豪に差し向ける--!
【【【【【【────⬛⬛⬛⬛⬛!!!!!】】】】】】
爪を、体躯を、泥を吐き出し猛り狂う土地の魔力にて支えられる随伴竜。正規の英霊ならば即座に撤退を選ぶ局面だが・・・此度は相手が尋常ではないのだ
【各自迎撃しろ。狼狽えるな。こやつは人形の人類史の澱みにして癌細胞。この程度はこなして当然と心得よ】
各自、迎撃の体勢を取る。二人がかり、いやたまたま傍にいる一人と一人にて、厄介なる随伴竜を相手取っていく
【このようなまやかしなどに・・・!燃やし尽くしてくれる!】
ファヴニール、ニーズヘグを炎にて泥を焼き
【あははははっ!いいじゃないか、愉快だぞ!誉めて遣わすマスター!実に愉快な大道芸だ!】
ケツァルコアトル、エキドナを軽業にて首を跳ね
【藤丸リッカ・・・!薄汚い人類史の澱みめ・・・!】
ヤマタノオロチをクナイにて断ち斬り
【あははっ、皮肉やねぇ、ひどいお人やわぁ。知ってか知らずか、うふふっ・・・】
力ずくで骨を抜く。それぞれに、泥竜の随伴を蹴散らしていく英霊剣豪達。見た目は派手だが、その特性上『宿業切らねば死なぬのだ』。気後れする理由はない
【浸食は厄介ですが、ンン。『新たに肉を得ればよろしい』。付き合って差し上げましょう?皆々様】
迫りくる10メートルから20メートルの泥龍達に戦いを挑む英霊剣豪達。本来ならばキャスターの魔術工房攻略用の陣地攻略戦法だ。対人には厄介程度しかもたらさないだろう。魔力に反応して動いているだけなため動きも鈍い。剣豪相手に泥の性質を盾に時間稼ぎ出来れば御の字だ。だが--
【お疲れ様胤舜!撤退するよ!しらぬいに乗って!】
「待てリッカ!槍!?あれを槍と言ったのか!?陰陽師かお前は!?」
【インドを真似するにはこれくらいやらなきゃ!しらぬい!ゴー!】
「ワッフ!ワフ!ワン!」
「うおぉおぉお!?」
ダッシュし、駆け抜けていく。胤舜を乗せて、往復をものともせず、しらぬいはその健脚にて疾走する。仲間は回収した。ならば、今此処に用はない!だが、リッカには言わなくてはならない事がある。伝えなければならない事がある。師匠が一人、アキレウスが如くに高らかに声を上げる!
【我が母、我が親、我が絆を穢した英霊剣豪よ!お前達と私達の戦いは宿業だ!!私達の刃は縁の清算が如く、あなた達をぶった斬る!!】
母を侮辱され、貶められ、玩弄された怒りを気炎が如く吐き出しながら、高らかに叫び、自らを鼓舞していき──
【龍華の理、此処に在り!!英雄王、源頼光、そして──
刀を──『童子切安綱』そして『将門宝刀』を掲げ、それを合図に竜達が輝きだす。泥に込められた威力とダメージを魔力に還元し──
【──自爆か】
ミラボレアス以外の竜が大爆発を起こす。それと同時にリッカが飛び立ったミラボレアスの頭に乗り、戦地を離脱していく
【勝負はまたの機会に!!一人ずつ──その宿業を断ち斬るとしよう!!】
仰々しく啖呵を残し、槍の龍と共にその場を離脱するリッカが、血染めの空に消えていくのであった──
【あーあ、おそろしい人間もおったもんやねぇ。ばしゃあんと泥をひっかけてきよるさかい、着物が汚れてしもたわぁ】
【凛々しく、輝かしい魂です・・・焼き尽くしたくなるほどに】
【惜しい惜しい、まだ斬れる筈だったのだがなぁ】
【・・・大蛇・・・】
英霊剣豪、爆発に巻き込まれても尚健在であった。皆吹き飛ばされながらも意に介さず、形を取り戻していく
【・・・──槍の因子はあちらにくれてやるのだな、リンボ】
【えぇ、はい。たかだか宿業穿てぬ槍使い、どうという事はありませぬ。此度はあくまでも顔見せ。本命は、『常世闇』をもたらす『怨念』。それらを集めるのが主眼なのです。皆様、そのように。では】
リンボはそれだけを告げ、それにならい剣豪達も消えていく。そんな中、頭巾の剣鬼は空を見やる
【──退屈させてくれるなよ。女共】
それだけを告げ──剣鬼は亡霊の如く消え失せるのであった──
庵
「ワフ、ワフ、ワフ・・・クゥン」
庵に入り気が抜けたのか、へなへなと倒れ伏すしらぬい。坊主は重かったらしい
「よくぞ駆け抜けてくれたな、しらぬい。これまた生命を救われるとは、いよいよ拝まねばならんかな?」
「ワゥ・・・」
「よく頑張った!よく頑張ったしらぬい!流石はしらぬいだよ!ありがとう!」
リッカが降り立ち、しらぬいをなでなでしもふもふしまくる。しらぬいは疲労困憊と気の緩みでなすがままだ。そして肉球にてリッカを討伐する
「ほわあぁあぁぁ!!」
「--ふぅ。無事に生き延びることができた、か。感謝するぞリッカ。遅れていたら危うかったな、うむ」
宿業とは厄介なものだ、と一人ごちる胤舜であったが、即座に表情を切り替える
「だがこうして生きているのだ、やれることはある!御主に槍を教える約束が果たせて・・・いや待て、そういえばおぬしあれを槍と言っていたな!?何処がだ!?」
「媒介・・・?」
「媒かっ・・・。・・・どうやら師匠は槍と言うものを勘違いしていたな?これは徹底的に教えてやらねばならんなぁ!」
わしわしと朗らかに笑う胤舜。・・・どうやら、もう心配はなさそうだ
「おぼうさま!しらぬい!りゅうじんさま!」
声を聞き付けてきたのか、田助とぬいも現れる。そして・・・
「おう、随分とかしましい声がすると思えばやっぱりおめぇか、リッカ。あの明神切、牛みてぇな脚の女の連れはおめぇだったかい」
赤毛にて、鍛え抜かれたその身体を見せつける、古風な言い回しのその姿は・・・
「村正のじいちゃま!!」
「おう、二月ぶりか?--ちょっと待て、左腕に何を宿してやがる。村正か。あのじゃじゃ馬が、本格的に惚れ込んでやがるな・・・!」
「リッカさん!!」
「ただいま、武蔵ちゃん!」
こうして、序の口は閉幕し、誰も欠けず乗りきることかないし
然れどこれは--
【あな憎し--あな恨めし--】
【⬛×◎、>$#"/?】
始まる騒乱の、序曲なり--
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コンラ
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温羅(異聞帯)
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平将門公
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シモ・ヘイヘ
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ロジェロ
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パパポポ
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リリス(汎人類史)