人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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加齢なるおじさん「ようこそ地獄へ!!私は絶賛大焦熱インフェルノを味わったわけだが!いや本当加減していただきたい!君クラスのマジ火焔を食らって生きていられるのが奇跡だとも!」


リッカの暖炉「無駄にしぶといですね。鬱陶しいわ。私の心に迷いがありましたか」

女子力たったの5「とりあえず話してから焼こう!」

「そうね、リッカ。さぁ、所属を告げなさいな。記憶して焼いたげるから」

「迷いは捨てないでほしい!これから私は君達のナビゲーター兼バディとなり二人三脚で頑張って行くのだからネ!」

「あ?」

「ごめんなさい睨まないでくださいマスター君も何か言ってやってくださいなんで手懐けられたのキミ?」

「ずっと一緒にいたからだよ。私は藤丸リッカ。こちらは・・・」

「あぁ、ジャンヌ・ダルクの反転だろう?わかっているとも」

「・・・名乗ったつもりはありませんが」

「観察だよ観察。君の攻撃性能は常軌を逸して凄まじい。それは自らの存在を焼くほどの全霊の炎そのものだ。そして旗、剣、火。これだけの情報を揃え、同時にリッカ君と話すときの砕けた気安い口調、あまり高尚な立場の教育は受けていないと推測できる。農家、あるいは田舎の出身だと推測し、旗を持つ少女。ほぼ確実にジャンヌ・ダルク・・・にしてはあまりにもイメージが逢わない。あの宝具は生前の火刑の再現・・・ならば、帰結として本来のジャンヌ・ダルクを反転させたオルタなんだろうと予測を立ててみたのだが」

「気持ち悪っ!人のパーソナルつらつらあげるとか変態ね!マジ変態!」

「ハハハハ、やはり若い子にはおじさまの魅力は古いのかナ?ツラい!」

お留守ましゅ『今の会話でそこまで分かったのですか!?』

トイレはどっち使うの?『なんて観察力なんだろう・・・怖いぞこのおじさん』

「じゃあ・・・あなたは?」

「うむ、私の真名は!私の真名はだね!・・・ナイショ!」

「は?」

「待った待った!・・・今の私の霊基は脆弱でね。弱点に繋がるものは露呈させたくないのだヨ。分かって欲しい。君を騙すわけではないが、慎重を期したいのだ。そうだな・・・では、クラス名!固有名詞を合わせて・・・私の事は!『新宿のアーチャー』!!と呼んでくれたまえ!!」

「新茶!?」

「スタイリッシュさを全引きして老人めいた略称は勘弁してくれないかネ!?」

「物凄くローカルじゃない、新宿なんて・・・」

「私もそう思ったんだが、東京のアーチャーよりはましだと考えることにしたのサ。甲子園出場したみたいな!聖杯戦争十三回制覇の東京のアーチャー堂々の入場だ!あるいは六本木のアーチャーだとどう聞いてもホストだよネー、というイメージだからホラ、新宿はピッタリだろう?」

「そうですか、どうでもいいわそんなの」

「辛辣過ぎない!?」

「じゃあ・・・アーチャーで!よろしくね!」

「うむ、よろしく!では早速・・・地獄に降りるとしようか!」

(・・・信用できるでしょうか)

(解んない。でも、一緒に何かをしてみようよ。見えてくるものがあるかもだし)

(解りました。リッカがそう言うなら私に異論はありません。マスターとしての貴女の勘を信じます)

(ありがと、じゃんぬ!)

「おーい、ナイショ話なら私も」

「よーしいくわよーバディバディ」

「あだだだだだだだ!!袖を、袖を引っ張らないでくれたまえ!!」

『・・・アーチャー・・・?』




ぽかぽかガールミーツガール

悪性隔絶魔境、新宿。この場に足を踏み入れ、この場に生きとしいけるものは皆、口を揃えてこの場をそう呼称する。悪の楽園、糺すべき悪が礼賛され、降臨すべき救いに唾を吐きかけられるソドムとゴモラがごとき鮮烈にして退廃なる真なる悪の饗宴の場所なると人々は認識し、懸命に生きている

 

この場に称えられるべき罰はない。この場に咎められるべき罪はない。悪をなさねば生きられず、悪を認めねば生存叶わず、それらを覆す善は儚く脆くあっけない。善悪、陰陽、片方がバランスを崩し肥大化した歪なる世界。親が子を売り、子が親を売り、肩を叩き合い語り合っていた親友を次の瞬間実利の為に売り飛ばす事が当然のように横行する。生きるため、生存のために総てを差し出すのだ。有形、無形に関わらずあらゆるものを。矜持、友情、愛、絆。それら総てを失って混沌の畜生となる以外に道はない。白か黒かではなく、白を塗り潰さなくては生きられぬ地獄。それこそがこの狭き現代の堕落せし地獄。正しく認識した者を堕落させることを望むおぞましきカオスの都市

 

狗の死骸に痩せ細った猫が目を血走らせて群がり屍肉を喰らう。その眼光は鋭く恐ろしく、こぼれを狙うネズミどもは動けず遠巻きに見つめるばかり。そんな中、人間が猫を撃ち殺し食料にしようと追い立てた。猫は成すすべなく殺され、人間の糧となった。同時にネズミが大量に群がり人間と重なりあい殺到し、やがて三つの生物が死体となった

 

この都市では何よりも強く在るか、群れをなし依存せねば真っ当に生きることは叶わない。絶対強者であるなら言わずもがなだが、依存は相互を堕落させ破滅させる一因となる。一人が発揮できる力を発揮できなくなり、他者にすがりその価値をゼロに貶める。それが横行し、常識とならなければこの新宿では生きることは叶わないという証左ではある。善や崇高な意思は拒絶、否定され。悪、そして下劣にして堕落こそが歓迎される市民制度、此処は正しく邪悪なる都市、おぞましくも鮮烈に剥き出しなる人間性の発露の証なのやもしれぬ。そんな中に、善良なる、善良なだけの人間などが放り込まれたならば、単なる養分、カモとして搾取される側に回るだろう。善の価値を嗤うのではない、それは生存には無用なだけなのだ

 

故にこそ、カルデアのマスター、そのサーヴァントには指針と導き手が必要なのだと謎に満ちたアーチャーは考えていた。あ、自分というナビゲーターがニーズに応えられる素晴らしい人材というアピールをせず如何にすると言うのだろうか。素性も真名も開帳は叶わないが、きっといい感じに信じてくれると、共に行動をしていれば頼れる場所を、頼れる場面に巡り会うシーンがあるだろうとたかを括っていたのである。アラフィフでありながら!

 

「ね、あそこがレストランであそこがゲーセン!落ち着いたら服屋に行ってじゃんぬの服を仕立てようね!」

 

「そうね、サーヴァントとして、その場にピッタリな服装をコーディネートしなくてはなりませんもの。では、私がリッカの服を仕立てますから一緒に行きましょうか」

 

「うん!ご飯とか一緒に食べようね!」

 

目の前で手を繋ぎながら新宿を興味深げに見渡し見回す二人の微笑ましさに思わず笑みがこぼれてしまう。こんな地獄の直中で日常のような対話が聞けるとは思わなかった。余程能天気なのかまたは強者の余裕なのか。噂に聞くカルデアの唯一のマスター。そしてそのメインサーヴァント、ジャンヌ・ダルク・オルタ・・・戦力に不安が無いという評価は、訂正しなくていいだろう。さっき味わったからネ!人間要塞たるジャンヌ・ダルクが反転したら生まれるのは人間戦艦であるオルタ。アラフィフ覚えた。そして・・・驚嘆すべきは、アヴェンジャーにあるまじき理性と思考、そして忠義を宿している点である。彼女は、復讐や憎悪を上回るものを得て、手にしている。それは贋作という出自から脱却せしめた奇跡か。興味は尽きないが焼かれてしまうのが怖いので言わない。彼女が優しくなるのはマスターだけだってわかったから

 

(よーし、此処等で一つ年長者らしくビシッと!場を引き締めようかナ!)

 

ファーストコンタクトが大失敗してしまったため、いい感じに名誉回復しておかないとなんでいるの?新宿のアーチャーくん、と言われかねない状況に危機感を覚えたアラフィフは、一つ咳払いをして空気を転換しようと試みる。なんだかんだでリッカ君のサーヴァントとなったので、有能アピールはしておきたいといった素敵な打算を込めた振る舞いを心掛ける

 

「旅行や観光気分も勿論いいが、些か状況はおっかない。じゃんぬ君、リッカ君、足元を見てごらん?」

 

「?」

「足元?」

 

二人が言われるままに足を踏み込もうとした場所には・・・それを告げると同時に、巧妙に隠されていた罠、一網打尽の網が一息に巻き上げられる

 

『ワイヤーネット・・・!動体反応!これは・・・!』

 

「ちっ、外したか!」

 

粗暴な声、乱雑な足音。瞬く間にリッカ達をずらりと取り囲む・・・赤いインナー、黒いジャケット。金髪のモヒカン、グラサン、マスクというある意味テンプレートな存在。右手にはパイプを持っており徒党を組む存在

 

 

「女がいるぞ!なぶりがいがある女二人だ!」

 

輪姦(マワ)した後はキメラのエサだ!殺しちまったらネクロマンサーに売りゃあ損はねぇ!」

 

「身ぐるみ剥いでやるぜぇ、カワイコちゃんよぉ!」

 

「わぁ、テンプレ」

 

「・・・・・・はぁ。視界に入れた事を深く後悔しました。眼球洗浄したい気分です」

 

アニメで見るようなチンピラ分に感動を覚えるリッカ。認識してしまった自分に自己嫌悪を覚えるサーヴァント、じゃんぬ。その反応に笑いながら、アラフィフは告げる。彼等は風物詩めいたものであると

 

「あー、すまないね二人とも。彼等は新宿名物、チンピラモヒカンだヨ。テンプレートだろう?だが油断しないでほしい。脊髄に薬を投与し魔術師として一端の存在へと変化しているからそれなり頑丈だ」

 

ついで頷き、したり顔で補足を加える。名残惜しそうに手を離し、穏やかな語らいを邪魔された憎悪にて暖炉のような焔を殺意と憤怒の業火に転換するじゃんぬ。その霊基より滲み出る気迫にて、辺りの空間を陽炎にて歪ませる程に燃えたぎる

 

「生物のデザイン系列からしてリッカとは違う生物でしょう。私の目にはそう映りました。始末しても問題ありませんね?マスター、アーチャー」

 

「勿論だとも。この世界に尊ばれる善人など皆死に絶えてしまったからネー。自己責任で生命を決めてる連中だ、サクッと決めてしまおう」

 

「よし、やっちゃおうか!」

 

・・・アラフィフからしてみれば、軽い迎撃、火の粉を振り払う程度の申し出として了承したのだろう。事実それは正しい。リッカとじゃんぬは自らから先制して手を出したりなどはしない。あくまで正当防衛だ

 

だが――

 

「熱いッ!?熱い!!ぎゃあああぁあぁ!!」

 

「溶けるッ、焼けるぅ!なんだこれ、うわぁあぁ俺の体がァ!!」

 

「いっ、いきがっ、肺、焼かれッ・・・」

 

「・・・過剰防衛って知ってる?」

 

「クズに人権などありません」

 

霊基を極限まで鍛え上げられ、自らの存在を究極まで鍛え上げたじゃんぬと、オルガマリーから一流の魔術回路を譲渡され、無限の魔力リソースたる泥を駆使する人類最悪のマスターの前に、たかがアンプルを飲んだ急ごしらえの魔術師などが太刀打ちできる筈もなく。辺りをつつんだ獄炎の歓待に瞬く間に無力化されるチンピラたち。肺を焼かれ、皮膚を焼かれ、のたうち回りながら蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う

 

「フン、口ほどにもない。群れていなくば吠えることすら出来ないなんてピエールのようです。灰にする価値もない。・・・ん?」

 

「ひっ、ひぃいぃ・・・」

 

「逃げ遅れ、ですか」

 

足を焼かれ、恐怖の眼差しでじゃんぬを見上げるチンピラ。数の有利を捨てた雑魚などなんの脅威にもならない。リッカと顔を見合わせる。煮るなり焼くなり好きにすることはできるが・・・

 

「あ、じゃんぬ。いいこと考えた。私に任せて」

 

チンピラに近寄り、じゃんぬを制止する。何をする気かと眺めるアラフィフ。リッカは囁きかける。一つの提案

 

「治療して見逃してあげる。その代わり、あなたたちのアジトを教えてくれる?」

 

「な、なんだって・・・?」

 

「火傷を治療して、貴方を見逃してあげる。その代わり、仲間とアジトの情報を私達に頂戴」

 

「!そ、それは・・・!」

 

仲間を売れ。助かりたいのなら。あの手の集まりはねぐらを潰せば沈静化する。本拠地を把握すればある程度の行動範囲は確保されるだろう

 

「大丈夫。私は『あなたを置いて逃げた皆を追っただけだから、貴方は悪くない』。たまたま、逃げ遅れたあなただけが助かった。ね?あなたを見捨てた仲間達と、此処で助かる貴方・・あなたはどっちを取る?」

 

「・・・・・・」

 

その問いに、魂が抜かれたかのように抵抗の意思が消えていく。自らが助かるのなら、見捨てられたのなら。自己弁護の材料が与えられ、絆や友情、腐れ縁は呑み込まれていく

 

「ね?貴方は助かるために、当たり前の事をするだけなんだから。私達はあなたに感謝するくらいだよ。だから、言って?貴方を見捨てた薄情ものの仲間達は、何処に逃げたの?」

 

「――あいつらは・・・」

 

誘導されるかのように、背信や裏切りになんの疑問も持たずつらつらと語っていく。総てを聞き及んだと同時に治癒をかけ、約束を果たす。次に出会ったらの対応を入念に告げる

 

「良かった。アーチャー、場所わかる?」

 

「無論わかるとも!よぉし、基地を攻めて元を断とう!いやぁ、最近の女の子っておっかないネ!」

 

「ゴキブリは根本から駆除すべきものですね。いい判断です」

 

――数分後。とあるチンピラグループの塒としていた基地が大炎上し、チンピラ達が身ぐるみをはがされ全裸にて磔にされている光景が新宿の一角にて目撃されたという。因果応報、人を害した故の結末であった

 

(うーん、逞しい!)

 

悪を認めねば生きられぬこの新宿にて、図らずともリッカとじゃんぬは女手二つで極めて逞しく、意地らしく生き延びる事を確かにアラフィフアーチャーに示したのである

 

「雑種、でしたね。血統書もつけないキメラ君など相手にもなりません」

 

【命が惜しかったら命以外の総てを置いていけ】

 

「は、はは、はいっ!すみませんでしたぁ!!」

 

リッカとじゃんぬを身売りしようと声をかけ襲い掛かってきたセレブのペット、キメラをじゃんぬが焼殺し、リッカがセレブを締め上げクレカと印鑑、手帳一式を没取しじゃんぬに焼却処分させ文無しとさせる

 

 

「おおっとぉ!なら私もいいとこ見せちゃおうかナ!」

 

「じゃんぬ!アーチャーと協力!蹴散らして!」

 

「解ったわ。合わせなさい、おっさん!!」

 

「せめてアーチャーと呼んでくれないかネ!?」

 

襲い掛かってきた軍人擬きの斥候部隊は直接的に蹴散らし、容易く無力化する。雀蜂、と呼ばれる者達から当然の正当防衛にて全滅させる

 

悪に晒されながら、それを上回る意志と鮮烈な『悪』にて迎え撃ち我を通す。それを成し遂げる力と決意、意志を見せつける。彼女等は悪に害され搾取される側ではない。むしろその逆。非道を非道と認識し、その上で悪にて誅するこの新宿に置ける『強者』である事をアラフィフに見せつけたのである。知らず知らずのうちに、口許に笑みが零れ二人の快進撃を見やる

 

『あの、アーチャーさん。大丈夫ですか?すみません、先輩とじゃんぬさんはいつもあんな感じなので・・・』

 

「ん?いやいや頼もしい限りだとも!彼女たちとならこの新宿の事件を解決できそうだという予感が!このアラフィフアーチャーに渦巻いている!焼き焦がされた甲斐があったというものだネはははははは!」

 

そう、頼もしい。『悪』を『悪』で制し、新宿を解決に導くために『善』を成さんとする彼女らが、カルデアが頼もしいのだ。この・・・『総てを喪った身』に、心強い指針となる

 

「アーチャー!何してるのー!」

 

「ゴミ掃除は終わりました。さっさとアジトなりなんなり案内してくださらない?ナビくらいちゃんとやりなさいよ、おっさん」

 

「んー!この反抗期真っ盛りと素直な娘と旅行してるような感覚!楽しいことになってきたなぁ!素晴らしい!1999年、誰の手にもスイッチが与えられた今!世界は破滅に満ちている!アッハハハハハ!」

 

女子二人、そしてアラフィフ一人の新宿珍道中は、始まったばかり・・・




ヘルニアのアーチャー「さて、新宿の成り立ちは大抵分かってくれたと思う。そこでマスター、リッカ君。君と共に戦うために、一つ、示してもらいたいものがある」

ラスボス系先輩「ん?なぁに?」

「・・・私と共に戦う覚悟だとも。真名も知れず、本領も示さず。手を貸すうさんくさいアーチャー。そんな私と・・・共に戦い新宿を解決することを決意してくれるかな?つまるところ・・・」

「・・・」

「私を、信頼してくれるかな?」

「まだ解んない」

「おおっ――素晴らしい!・・・いや、ありがとう。知らないことの事が多いと言うのに『信ずる』なんて二つ返事だったら私は帰っていたところだった・・・帰る家は無いんだけどネ!!」

「うん。信じたいとは思うけどね。すべてはこれからこれから!頑張ろうね、アーチャー!」

「――あぁ、一生懸命頑張るとも!何故なら、そのためにコンタクトしたのだからね!」

「うん!」

ぽかぽかあべんじゃあ「まぁ、リッカが認めたなら私に異論は無いけれど・・・気を付けなさい?少しでも怪しい真似をしたら、年齢で弱ってそうな内臓を、直接串焼きにしてあげるわ」

「教育と躾が行き届いた理想的な忠犬だネ君は!まさにリッカ君のサーヴァントに――」

「――ふんっ!!」

「アァウチッ――――!!!誉めたのに――!!!」



『オギャア、オギャア、オギャア』

「赤ちゃんの泣き声・・・!?」

「あそこよ、リッカ!」

『オギャア、オギャア、オギャア』

「グルルルル・・・!」

「野良犬・・・!赤ちゃんに近寄ろうとしてる!」

「――リッカ!貴方は野良犬を!!」

「えっ!?――解った!」

アラフィフ「え、ちょっ二人とも待っ――」


【ステイ!!!】

「ギャワンッ!!!」

【じゃんぬ!赤ちゃんは――】

じゃんぬ「・・・こんな事だろうと思いました」

『オギャア、オギャア、オギャア』

『爆薬』

【・・・人形・・・!?】

「ふぅ、君達が抜群のコンビネーションで助かった・・・リッカ君?助けたいという気持ちは素晴らしい。だが、それだけではいけない。大事なのは観察だよ観察」

「観察・・・」

「何故赤ちゃんの声が一定なのか?何故親が側にいないのか?そもそも、こんな危険な場所に赤ちゃんを出した理由は何か?それらを考慮することは、自らの存在を護ることに繋がる。覚えておきいて損はないよ、リッカ君」

「は、はい!」

「よろしい。では・・・」

「・・・何か、来ますね」

「あぁ、さっさと隠れよう!来るぞ、『コロラトゥーラ』だ!」

【う、うん!?】

???『・・・いい、リッカ。『国道』に死地と出逢いが在るわ。どちらを取るかは貴女次第よ』

「!?」

「・・・どうかした?リッカ」

「う、ううん?(・・・今の声・・・)」

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