???「カルデアのマスターのレイシフトを確認した。・・・ライダー、アサシン、アーチャー。君たちはどうする?」
憎悪の狼【⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛――】
千面の影「おおっ!そりゃあ行くわなぁ!彼にとっちゃ全てが敵!我らも含め、大っぴらに殺せるならばそれは意気軒昂!」
「まずはバーサーカー、ライダーにて追撃。そして生き延びたならば君の出番だ、アサシン」
「あちゃぁ、三番手か!出遅れちまうなぁ!」
迷子「・・・オレはどうする?」
「君は計算外ゆえ、好きに動いてくれて構わない。遊撃、というヤツだ。意志を尊重しよう」
「尊重、ね。アンタの口から一番出るとは思わない、予想外の言葉だな」
「・・・【幻霊】は不要かね?リスクが不安ならば心配ない、私が保証しよう」
「・・・礼装のようなものであろうとも、外付けに堪えられる霊基をしていないのでね。洗脳でもされたら事だ」
「洗脳か!それは怖い!なら俺は教授を殺さなくちゃな!」
「直載的なのは結構。では、各自好きに動きたまえ」
(・・・ライダーは最早マスターのみを狙う。アーチャーは複雑な式ではあるが解は単純。・・・アサシンは式は単純だが・・・)
「・・・殺すという言葉、本心だろう?」
「ん、おぉ、勿論だとも!」
(・・・解が飛躍しすぎて理解できぬ)
創作で一番めんどくせぇ奴「あー、もしかして我輩、拘束されたまま出られません?」
「勿論だとも。思うままに作品を書いてくれたまえ。『その全てが、実体となるのだから』」
「・・・・・・反転していない我輩なら、著作から引っ張ったりするのでしょうが・・・反転した我輩には知ったことではありませんな!」
歌舞伎町
ショタジジィ「・・・・・・」
歌うマネキン『『『『『『『~~~~♪』』』』』』』
「此処でッ・・・何をかけという!俺が望んでいたのは着飾ったどぶのような欲望だ!動き回るマネキンなんぞホラーでしかない!創作の中から出てくるなと――」
???「・・・――喋るな」
「!・・・お前は・・・」
「身柄の安全は確保しよう。故にこそ、今はオレの言葉に従え」
「・・・この家屋に、何があるというのだ。ネタか?」
「『布石は既に打たれているのだ』、童話作家」
「ふっ!!」
幼児を装った爆薬、一網打尽の罠。その悪辣さに舌を打ちながら爆薬を無力化し、幼児の人形を踏みにじり叩き壊すじゃんぬ。嘗められた、侮られた怒りが堪えることはないが、一先ずマスターが無事だったため、良しとすることにする。一先ず此処がどのような場所かは骨身に染みて把握できた。唾を吐き捨てながら向き直る
「やはり此処にあるものは私だけしか信頼してはいけないように。リッカ、私以外のものは基本敵だと認識しておいてくださいな」
「はははは、その認識は実に正しい!・・・あれ、私は味方に入っているよネ?ネ!?」
「えぇ。頼れる肉壁として信頼していますよ。まるで強度が足りないので使い捨てなのが残念ですが。私が上手い感じに使い途を見つけるまで死なないでくださいね?」
「徹頭徹尾辛辣だネ!?そして繊細に扱ってくれないと私砕け散っちゃう!メンタル肉体もろともに!」
「そうですか、新聞記者のネタになれたらいいですね?『身寄りのない老人、謎の焼死』・・・いったい誰がそんな事を」
「焼死という時点で私的には嫌な予感しかしない!ぐぬぬ、どうすれば私の好感度は上昇するのだろうか!?」
そんな微笑ましいやり取りを横目に見ながら、リッカはその湧いた疑問を口に出す。この悪辣な罠、これが人為的なものであるのならば。これを仕掛けたものが・・・こちらを嵌めようとした物が存在する筈という帰結に考えが至る
「これを仕掛けた勢力・・・これも私達の敵っていうことかな?」
アーチャーに意見を問う。じゃんぬの警戒に狼狽していたアラフィフはマスターに問われたから、ネ?とじゃんぬを宥め、じゃんぬも現状把握の為に口をつぐむ
「ほう、鋭いねリッカ君。そうだとも、不思議のダンジョンでもあるまいし罠が自然と発生するものかネ。其処には意思があり、悪意があり、そして明確な志向がある」
その言葉は、明白に告げている。自分達の敵が、自分達を嵌めるために仕掛けられた悪辣の罠の証明であることを。そして、その元凶が近付いてきている事象も確かに、雄弁に告げている
「ほうら、聞こえてこないかネ?なんかこう、素人耳でもあ、コレうまいじゃん!みたいなレベルの・・・」
リッカの、じゃんぬの耳に届いてくるは・・・高音。そして、歌うような声音。ソプラノの音階を紡ぎ上げる美麗な歌声。それが確かに、こちらに、此処に。意志を以てやってきていることを三人は把握する
『動体反応11!そちらに接近しています!警戒を!』
『ソプラノの歌声・・・凄く上手だ・・・』
後方支援組から声が飛び、同時に三人は警戒体勢を取り、じゃんぬとリッカは背中を預け合い、アラフィフは寂しさを感じながら棺桶を作動させる
「そらおいでなすった!『コロラトゥーラ』だ!隠れる・・・必要はないか!派手に暴れてなんら問題はないナ!君達となら!」
【コロラトゥーラ・・・!あの動くマネキン!?】
その言葉、その疑問に直ぐ様視覚的に答えが与えられる。ベージュ色の極めて精巧なヒトガタのマネキン。人体の製作としては限り無く上質にして偏執的なまでの拘りすら感じさせる自動人形。それらがずらりと三人の辺りを取り囲む
「歩くマネキン、動くマネキンなんてどこのやっすいホラー映画かしら。私やリッカを題材とするなら、ほんわか動物アニメの司会のおねえさんとかにしてほしいですね」
【じゃんぬアニマルセラピー好きだもんね!】
「ははは!君なら大人気になるだろう!口の悪さと目付きの悪さに人気と同じくらい苦情が殺到するかもだがアウチッ!!」
「口は災いの元よオッサン。うっかり焼かれたくないなら働きなさい」
「もちろん分かっているとも!・・・じゃんぬ君、私のこと嫌い?」
「安心してください。リッカ以外は大体嫌いです」
「んー良かった!ハブされてないならアラフィフ頑張れちゃう!では・・・――アクション大作の撮影と行こうかネ諸君!」
迫り来るコロラトゥーラ。歌う不気味なマネキン人形と交戦状態に入る。襲い来る攻撃をいなし、それぞれの持ち味を活かし、的確に徒党を組む雑魚を無力化していく
「ハハハハハハ!この過剰武装多目的棺桶!ぶっちゃけ放てば当たるこの射手にかかればこの程度の数などまったく話にならないのだよ!圧倒的じゃないか!」
あらゆる箇所にミサイル、ガトリングなどが搭載されたアーチャーの武装が唸るたび、コロラトゥーラは物言わぬ土塊に変化していく。それらは必ず、必ず敵に向かい着弾しコロラトゥーラを消し飛ばしていく
「よーし!二人の娘にいいとこ見せちゃうぞ――ぐうっ!!」
順調に敵を蹴散らしていたアラフィフの腰から、鳴ってはいけない音がなり、アラフィフの動きが停止する。それは当然、加齢により訪れ癖になる危険性のある・・・
「こ、腰がッ!!腰がグキッと逝ってしまった!!」
体の支柱を自主的に損傷し叫ぶアラフィフアーチャー。動きが完全に停止し腰を抑えている。あの、急にバキッ、とくる感覚は味わった者にしか解らない独自の現象だ。問題なのは敵の前で訪れてしまった事なのだが
コロラトゥーラがソプラノの声を響かせながらやってくる。労るわけではなく・・・生命を奪う為の歌声なのだが。それを見て、それを聞いてほのかにあ、ダメだコレと論理的帰結に笑みを見せ、残念アラフィフの冒険はなどと言おうとしてみたが・・・
「何をコントしてんのよヒゲオヤジ!死ぬんなら道連れに自爆ぐらいしなさいよね!」
アラフィフを庇い、コロラトゥーラを焼き払い援護するはじゃんぬである。筋力Aの旗にて力強く薙ぎ払い叩き壊し、剣の切っ先を向けて群がるマネキンをファイヤーキャンドルにて仕立てあげ燃え上がらせる
「じゃんぬくん!な、なにゆえ!?」
「仲間をフォローするのがそんなにおかしい?同行を許したんだから助け合うのは当然でしょう?」
「――じゃんぬくん・・・!!私は君をごか」
「くっちゃべってないで邪魔だから引っ込んでなさい!!」
「アァウチッ――!!」
フォローはするが労るかは別の話と力の限り蹴り飛ばされ戦線離脱していくアラフィフ。残された棺桶を左手で、右手の旗で縦横無尽に蹴散らし吹き飛ばしていく
【ナイス、じゃんぬ!決めるよ!】
【アンリマユ】にて当然のようにコロラトゥーラを始末しているリッカの声に応え、残り1体となったコロラトゥーラ目掛け・・・
「【せー、の!!】」
棺桶を叩き付け、同時に薙ぎ払いにて致命傷を与える。大質量を叩き付けられグシャグシャにひしゃげ、薙ぎ払われ分断されスクラップとなるコロラトゥーラの一体を以て、この戦闘は幕を下ろす
『戦闘終了!お疲れ様でした皆さん!』
「あ、ここぞとばかりに!」
『これだけは譲れません!これだけは!後輩として!』
【まだ楽園の皆の力を借りるまでもない、か・・・まだじゃんぬとアーチャーでいけそうかな!】
「はい、アーチャー。棺桶をお返ししてあげる」
「投げないでくれたまごげはぁっ!!」
甚大な被害はアラフィフの腰のみ。それ以外は大抵大丈夫そうだとリッカは確認し、一同は警戒体勢を・・・――
『いや、まだだ!二体、そちらに向かってくるぞ!』
ダ・ヴィンチちゃんの言葉、警告が響き渡る。新たなる増援の気配。リッカは慌てて泥にアラフィフを叩き込み治療し、じゃんぬは・・・ちらりと、『ガソリンスタンド』に目をやる
『三、二、一・・・!接敵します!』
マシュの言葉と、それらが姿を現すのは同時であった。ゆっくりと降り立ち、男女・・・男女一組の存在が姿を晒す。片方はマスクにて片面を隠した男、もう片方は・・・
「さぁリッカ君!君のトーク力の出番だ!マシュ君、最適な逃走ルートの考案を!」
泥から這い出てリフレッシュしたアラフィフが高らかに告げる。逃げるべきだ、闘いは良くないと
『撤退ですか!?』
「あぁ、連戦だとこちらの戦力と腰に辛い!アレらはコロラトゥーラの・・・!」
言い切る前に男性が口を開き、言葉を紡ぐ。歌声のような美麗な声音にて、朗らかに
「クリスティーヌ・・・我が姫、我が宝石。君は、君は何を望む?」
【ファントム・オブ・ジ・オペラ・・・】
「あぁ、何処かで見た顔だと思いました。オルレアンで使役してましたっけ。捨て駒だったので覚えてませんが」
彼はこちらに話し掛けていない。彼は、隣にいる彼女に話しかけている。女性・・・いや、『女性のコロラトゥーラ』に
「私は正常です私は清浄です私は政情です私は正気です私は商機です私は勝機です私は商機です私は人間です私は人形です私は形骸です私は障害です。血液を欲しますAB型とA型を所望しますたくさんたくさん輸血して人間になります一つ奪って人間に二つ奪って人間になるならば一つも二つも同じこと。はい、命をください」
【しりめつれつな げんどう】
「・・・報われない男性が愛玩に逃げる事例なんて珍しくもありませんが。デバッグぐらいはするべきじゃないの?」
『クリスティーヌ』と呼ばれたコロラトゥーラはカタカタと歌うように声を上げていく。それは美声ながら、抑揚の無い不気味な歌だ。念仏、調教していないボーカロイド、読み上げソフトに近い。薄ら寒いものを感じると同時にアラフィフが笑いを上げる
「はははははははは!今日のクリスティーヌはテンション高めだ!何故だろう?あぁ、リッカ君のせいか!」
【ファッ!?】
「ほら、君はかのギルガメッシュ王のマスターで世界を救った楽園最悪のマスターだろう?なら・・・」
「ああ!嗚呼!マスター!マスター!マスター!カルデアのマスター!助けてください、私が助かるために、――あなたの命を、私にください」
「あのどう見てもスクラップ案件な人形も人類悪パワーで直せるんじゃないかネ!?私の腰みたいに!私の腰みたいに!!」
【無理!とてもじゃないけど精密機械の補償とか無理!リッカサービスは細かい作業はお断りしております!】
大体、世界を救ったのは自分だけの力じゃない。楽園の皆がいなかったらむしろ滅ぼす側だったろう。だから、私個人に摩訶不思議なパワーなど求められても・・・物を直すならギルだけどギルは休暇だし・・・
「――今、お前は何と言った。クリスティーヌを、何といったのだ」
二の句を告げたのは、ファントム・オブ・ジ・オペラであった。静かな表情に激怒を浮かべながら、言葉を紡ぎ上げる
「おやおや、このアーチャーの言葉が聞こえなかったようね?スクラップでは分かりにくかったようなので言い直して差し上げたら如何かしら?ガラクタ、オンボロ、ポンコツ、ラブドール、ダッチワイフ・・・素敵な呼び名がたくさんあると思うのだけど」
その言葉尻に乗っかり、じゃんぬが中指と舌を出し挑発を行いながら、リッカに指示を出す
(合図があったら、走りますよ。良いですね)
(――解った)
「
「おぉクリスティーヌ!ならば彼等にも与えよう!自己批判と制裁と贖罪の機会を!」
一層テンションが振り切れ、戦闘体勢に入る二体を尻目に――
「じゃんぬ君!!」
棺桶より弾を射出し、二人を掠め飛来させるアラフィフ。・・・二人には、当たっていない!
「ハズレハズレハズレハズレハズレ」
「おぉ、これはまさにあの男の・・・!」
「――いや、
アラフィフの弾丸は、二人ではなく――数メートル背後の『ガソリンスタンド』に直撃する。機器が壊されあふれでるガソリン。それらは即座に発火する危険な液体。・・・そして、発火ならば
「リッカ、ダッシュ!」
【にーげるんだよぉー!!】
「『
この人間戦艦の右に出るものはいない。指向性の持った炎を束ね、発火させ、起爆の導火線とし、じゃんぬとアラフィフはリッカの後に、導き出されたルートを駆け抜けていく。そして――
「なっ――!!」
「嘘、嘘、嘘」
・・・町の一角を盛大に吹き飛ばす大エクスプロージョンに、オペラとクリスティーヌは呑み込まれ消えていった――
幼女に話しかけたら犯罪「ははははは!いやぁ計算通りに物が運ぶのは気持ちよく素晴らしいことだネ!バディポイントどれくらいあがったかナ?」
現代のアマゾネス【派手にやるよね!これからもドゥンドゥンやろう!】
戦うパティシエ「コレから毎日新宿を焼きましょう?」
「あくまで切り抜ける手段であって放火爆発は推奨されてないからネ!?」
カルデアの大黒柱『郷に入らば郷に従え!辺りに動体反応はなかったから大丈夫だろう!』
お父さん最低です『皆様、よく無事で!逃走ルート、そこを右です!』
【おう!とりあえずそろそろ本拠地が欲しい!】
国道20号
「・・・・・・マシュ君、ここは・・・」
『はい、国道20号です!そこを突っ切れば・・・』
「あー、諸君。先に謝っておこう。言い訳にしかならないが、急転直下な展開で伝え忘れていた。はしゃいでいたしネ?」
「?何よ。だだっぴろいだけの道じゃない」
「・・・この新宿は、悪に堕ちたサーヴァントが分配して統治しているようなものなんだ。だからこそ、人はそれぞれ生きるために縄張りを把握する」
「・・・その言い方、まるで私達がまずい所に踏み込んだみたいじゃない」
「あぁ、そうだとも。とびきり・・・とびきりのネ?」
【・・・国道に在るは、『出逢い』と【死地】】
瞬間――
【⬛⬛⬛⬛⬛⬛⬛――!!!!!!】
遠吠えが響き渡る。聴くだけで、心胆を震え上がらせる、その声
「そう、この道は・・・――ヤツの縄張りと言うことだ――!!!」
憎悪の遠吠えが、新宿を揺るがし響き渡る――!
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