人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜 作:札切 龍哦
一番乙女してるアルトリア「~♪」
主役やってるラスボス「整備に精が出るな。やはり騎乗スキルが疼くのか?」
「まぁ、そんな感じですね。ギルギルマシンに追加装甲をつけてギルギルスタリオンになるのですから、細かなドッキングやパーツのメンテナンスは欠かせないでしょう」
「フッ、そうさな。しかしシートも含めた強化パーツとは如何なるものなのだ?」
「私がいなければギルギルスタリオンにはさせませんという意思表示です。騎乗EXの私がいてこそ!ギルギルスタリオンは真の力を発揮するのですから!」
「貴様がいてこそ、か」
「あっ・・・そ、それは当然の話です。私がパーツを転送するのですから。はい、当然の話なのです。はい」
「ふはは、そういうことにしておいてやろう。そら、スポーツドリンクを差し入れてやろう。有り難く飲み干せよ?」
「・・・なんなら、食堂で着脱シークエンスの打ち合わせでも行いますか?奢ってくれるなら、同伴します」
「そうさな。休暇なのだ、たまには良かろうよ。我の気前のよさに有り難く感謝しろよ?」
「今更改めて感謝することなんか無いですよーだ。さ、行きますよギル!」
尊重ごく稀辛辣――また、バイクで駆け抜けたいですね。出来るなら・・・かの狼王が駆けた大地のような広い世界を
キミが大好きギルガメシア(うん、そうだねエア。・・・来てくれるかな?彼)
――憎悪に染まりきった彼では、もう思い出すことは叶わないのだと思う。故郷を、愛すべきものを。それがかの新宿にいる獣の末路であり、応報であり、さだめなんだと思う。・・・でも、ワタシはそれでも。憎悪の果てに、一欠片の安らぎを見出すような幕引きの手助けをしたい
(エア・・・)
――人と獣は殺し合う運命なのだとしても。ワタシは、そんな当たり前の結末に素直に頷いて縁を諦めることはしたくない。憎悪の獣であり・・・同時に。シートンさんすら敬意を払った誇り高き狼王である彼に、ワタシはこの楽園に来てほしいと思うから。だからこそ――王の考えている唯一度の介入に、全力で協力するよ。それに・・・
(!)
――人と獣が解り合えない道理はない!・・・だよね、フォウ?
(・・・うん!あぁそうだ!楽園の扉は、キチンと開かれているのだから!さぁ、エルにも伝えなきゃね!)
――狼王。今一度、貴方の気持ちを揺さぶることを御許しください。それでも、ワタシ達は・・・あなたに此処に来てほしい。孤高なる狼王たる、貴方に――
エドモン・ダンテス「・・・ダメだ。あの行動、『藤丸リッカを庇う』以外の行動の意図を見いだせない。あの男がそのような献身を行う・・・善意に則った行動をするとは」
(知れば知るほど謎が深まる。蝶などではなくお前は蜘蛛だろう。一歩も動かず、巣に絡めとられるのを待っている)
「・・・いかんな、どうも奴の事になるとムキになる。・・・経過観察は、まだ必要か」
ジャンヌオルタ。セイバーオルタ・・・そして、藤丸リッカ。アライメントが悪しかないこの三人の次の行動はアラフィフとの合流、そして生じた疑問の情報の提示と開示である。セイバーオルタが戦ったアラフィフとは何者なのか。何故同じ顔をしているのか。そもそもの話、何故リッカを助けたのか。嘘にまみれていながらも生命を懸けてリッカを救いだした行動は真・・・その行動の不可解さ、違和感の正体を直接聞き出すために。秩序悪、混沌悪、混沌(本来は中立・善)悪の女子三人は現代のラビリンスと名高い新宿駅へと足を踏み入れる
新宿駅、と人に問うたとする。だがその場合大抵返答は「何処のだよ」である。まず、出入口からして30程あり、無数の改札口や昇降階段がお出迎え。駅が違うのは名称のみ。似たような景色と細やかな時刻到着制が正常な判断力を奪う。そして大量の人がとにかく行き来し、まともに歩くことも覚悟がいる。立ち止まることはほぼ許されず、ナビですら情報を把握することが叶わないことも多々あり。出店、電車、列車にたどり着くために慣れぬ場所を障害物競争タイムアタックする、などという苦行を強いられるのである。素人がなんの覚悟もなく行ってはいけない、という点では夏と冬の祭典を思い起こさせる。くれぐれも「面白そうやんけ!行ったろ!」などと足を踏み入れてはいけない。最悪泣きながら駅員さんのお世話になること請け合いである
更に恐ろしいのは、その迷路が新宿駅だけではなく他の都市にも存在している、という事なのだが・・・まぁそれは今語ることではないので控えるとしよう。問題は――
「・・・ナニココ」
新宿駅の一つの入り口の前についたじゃんぬの呟きが全てを物語っている。柱に浮かび上がる電子文字、縦横無尽全方角を指し示す矢印。地下奥深くに繋がる階段。そして鈍色なる神殿めいた建築物・・・
「え?アステリオスがいるわけじゃないわよね?ここ迷宮じゃないわよね?なんなのここ、どういう意図でこんな作りになってるの?え?都会怖すぎない・・・?」
入り口で最早理解を越えた不可解ぶりに困惑を隠せぬ田舎出身娘。これでもマシにも関わらずである。人混みがない、他者がいないだけで歩くことを急かされないだけ、視界が確保できるだけ良環境とすら言えるだろう
「本来の新宿駅とは無論違う。誰かが手を加えたか、それとも魔力の影響を受けて変質したか・・・迷宮の知識なきものは冗談抜きに野垂れ死ぬ。悪いことは言わん、リッカと手でも繋いでおけ」
「ッ・・・、そ、そうね。いつの間にかリッカと離れていたなんて話にならないし。対策として極めて合理的よね・・・」
じゃんぬの意思を察し、笑顔で左手を差し出すリッカに頷きながら、おずおずと手を握る魔女。その顔には照れと触れ合いを歓迎する笑みが浮かんでいたが、オルタは生暖かく、リッカは無粋な真似をすまいと追求を控える。そして、此処からアラフィフ捜索が始まるわけだが・・・見ての通り、素人がなんの備えもなくいられる場所ではない。アルトリアの案内をさらに円滑にするためにも・・・ならばやるべきことは見えた。決心を行動に。リッカは右手を光らせ召喚を行う
「来て『ハサンズ』!」
「「「御意に」」」
呼び出し現れたるは暗殺教団首領、山の翁の三人。じぃじは天命がまだなのでお控えしてもらったので三人である。呪腕、百貌、静謐のハサンを召喚し、指示を預けていく
「まずは三人で地理を把握。呪腕さんと静謐ちゃんはエネミーの無力化。百貌さんはこの新宿駅を駆け回ってマッピングして書き記してくれる?此処はやっぱりハサンの出番!」
「迷宮の踏破など朝飯前。我等に目を付けしリッカ殿に狂いは無かったと証明いたしますぞ」
「直接戦闘に駆り出されるよりは適役だな、任せておけ。解りやすい地図を拵えてやる」
「・・・私も手を・・・いえ、いいえ。楽しみは、後に・・・」
「ん。せーひつちゃん後でね。じゃ、散開!」
言葉と同時に影が消え失せる。その漆黒が消え去り、新宿駅の迷宮へと溶け込む。その様子を目を白黒させて見ていたオルタズであったが・・・数分ほどして、百貌のハサンが姿を現し、羊皮の書物を手渡してくる
「現代知識に則ってカラーで起こし、日本語で解りやすく描いてみた。行きたい場所にはルートが浮かび上がる。活用しろ」
その地図は恐ろしく正確かつ的確であり、区画ごとに区切られ、そして店舗名まで解りやすくマッピングされている優れものな逸品として成立していた。階層や己の位置まで浮かび上がり、3D投影にも対応という凝りぶりだ
「ありがとう!流石諜報集団!戦闘以外は完璧だね!」
「戦闘に入った時点で暗殺者は負けているのだ!・・・そら、もうすぐ奴等からも連絡が入るぞ」
その言葉に応えるように、二人のハサンもまた姿を現し膝まずき、現状を正しく伝える
「魔術師殿。此処より離れし階の場所にて戦闘が行われております。弾丸の音・・・恐らく、件のアーチャーかと」
「えっ、嘘!全然聞こえないんだけど・・・や、やるじゃないアサシン・・・」
「此方を取り囲もうとしていた部隊は痺れさせ無力化しておきました。地図に場所を書き記します。そちらへ・・・うらやましい、じゃんぬさん・・・」
「・・・優秀に過ぎる斥候だな。まさか踏破する前に把握するとは」
「世界を救う楽園カルデアにかかればこんなものだよ。英雄王は凄いのだ、ってね!」
「ははは、我等を頼ってくださるものなくば我等は動けませぬ。我等影を生かすは、貴女というマスターあってこそだと、私は思いますがな」
「・・・そ、そうかなぁ?えへへー、そうかなぁ~」
「当然の称賛は受け取ってしかるべきだぞ、リッカ。・・・さて、ではその戦闘の空間に向かうとするか。十中八九、此方に気付かせる事を主題とした戦闘だろうからな」
そう、彼の真意は此処にあった。どんなに広かろうと何処にあろうと、戦闘音があるならば駆けつけてくれる筈だというアラフィフ的な期待を込めて戦い抜いている。そして、その判断は実に正しく報われることとなる
「我等は気配遮断にて二陣と後詰めを始末いたしましょう。急がれよ、華やかな邪悪娘殿ら」
「そうさせてもらおう。ついてこいリッカ、突撃女!」
「あ!途端に仕切り始めるんじゃないわよ!リッカ、行きましょう。久しぶりって程じゃないけど、あんなんでもいないよりはましよ!」
「うん!ありがとう、ハサンズ!」
ハサンたちが作り上げた地図に従い、三人は迷路を駆け抜ける。アラフィフのいる場所へ向かい、足取り確かに、一直線に。迷うことなく、まやかしを踏み越えて駆け抜けていく
「サーヴァントの単独戦闘すら可能とは。楽園カルデアの電力供給は万全なようだな」
「皆来たら自動的にレベルマックスになるからね!見た目は選べるけどさ!」
「施設においては万全なのよ。私はまぁ、下積み時代がありましたけれど」
「ほう、口だけだった貴様の時代は目の当たりにしたいものだな。さぞかし道化であったのだろう?リッカ、後で聞かせるがいい」
「最初はローマ兵にすら苦戦してたよね、じゃんぬ!」
「わー!わー!言わなくていいわ言わないで!今の私は違うから!せめて地獄の話にしてほしいのだけど!」
「~~・・・・・・」
『笑いをこらえていますね・・・』
『得てして未熟な頃を振り返るには勇気がいるものさ。自作したシリーズ作品が初期と後期で絵柄がまるで違ったり、地の文の密度がまるで違ったりね!愛弟子も言っていたよ『自作小説の初期を読み返すと描写の薄さと空白の多さに死にたくなる』ってね!』
「オルガマリー小説書いてたんだ!聞いてみよ!さぁ!アラフィフ救出だ~!」
圧倒的女子パーティーは、一致団結して新宿駅を走り抜けていく――!
まちをかけ ちかをはしるは けものかな
「はははははは!ハデにドンパチやってれば広くても気付くだろうという私の目論見メッセージ!伝わってくれると信じ採算度外視で殲滅殲滅だ!でも数多いから紳士的にピンチ!リッカ君、早く来てくれマイガール!おじさん挫けそうだからネ!」
棺桶から無制限に弾を射出し、眼前に面展開された雀蜂集団をその必中の魔弾が大量装填された棺桶の掃射で蹴散らしていくアラフィフ。彼は無事だった。かのライダーよりなんとか逃げおおせたのだ。
(英霊として人じゃなくなった私に懸ける労力は勿体ないとばかりだったネー。それはそれで哀しいが生きてるだけで上々としよう!)
その幸運を活用し新宿で再びドンパチ開始。狼煙がわりに徹底的に弾を放ち、全方位の敵に対応しているのだが。
「んー、そろそろ弾切れのお時間かナー!・・・そういえばどうやって装填しているんだっけか、コレ」
いつの間にか備わっていた魔弾射出棺桶の特異さに今更になって首をかしげるアラフィフ。不確定なものを有用だから使うというテキトー極まりない自らの不安定さに自嘲しながらも・・・
「まぁいいか!――私の勝ちだよ、諸君。数で圧しながら戦況を確定させられなかった稚拙さが祟ったネ」
「「「――!!」」」
「――伏せて!!」
マスターの声音に素早く従うアラフィフ。そのアラフィフの上半身があった場所もろとも、火焔と魔力の奔流が叩き付けられたのは全く同時の出来事であり、敵はまとめて消し飛ばされる。そしてアラフィフは冷や汗が止まらなくなる。
「い、今私もやろうとしなかったかい!?紙一重だったんだが!?」
「リッカの指示に従わなかったのなら、もろともにやるつもりでしたがそれが?」
「うわぁい頼もしいナー!?この、敵対以上戦友未満な関係は12時間ぶりの邂逅では埋まらなかったみたいだネチクショウ!」
「生きているのですから泣き言は却下です。・・・リッカをありがとうございました」
「ハハハハ!いいんだよいいんだよ!偉大なるパパ、Mr.ダンディとして当然の行いだとも!じゃんぬ君もパパってよんアァアゥチィ――――!!!」
「ごめんなさい、お礼を言った私が愚かでした」
「ターミナル炎熱地獄は勘弁してくれたまえ――!?」
「・・・・・・」
「・・・どう?違和感あり?」
「・・・そうだな。詳しい話はねぐらに戻り訊ねよう。今は迅速に離脱すべきだ」
アルトリアの言葉に頷く。何をするにもまずは安全を確保してからだ。仲間であり味方であるのだと信ずるなら、会話と対話は出来るのだ。――かの、ライダーを除き。
「そら、帰宅するぞ。老人虐待は程ほどにしておけ。突撃女」
「それもそうね。無事ならどうでもいいです。――あ、そうですリッカ。ブティックに寄っていかない?この地図に書いてある場所、ブティックよね?」
「あ、そうだね!色んな服屋で色んな服を見てみよう!私達もいつもの格好じゃ味気無いし!」
『ん?・・・ギルくんから連絡だ。『代金は我が持つ、好きに着飾れ』だそうだ!やったね皆、好き放題買えるぞ!』
「ひゃっほー!ファッションショーだぁ!」
「・・・噂に聞く以上の気前と面倒見の良さだな。それほどまでにあの英雄姫を気に入っているのか。」
「何、あんた姫サマ知ってるの?」
「あくまで面識があればこその帰結だ。『英雄王は冠位に辿り着きながらそれを人類悪の手向けに捧げ手放した』などという噂話の大本・・・それを成し遂げるような要因は一人しか思い当たらんからな」
「ふぅん・・・そりゃ、姫サマを知らなきゃ嘘みたいな話よね。真相を知るは楽園のみ、ね」
「じゃんぬー!はやくはやくー!」
「ダークなコーディネートなら任せたまえ!道行く誰もが君を放っておかないよ?」
「へぇ・・・財布やサンドバッグには困らないような服装を御願いしようじゃない」
「似合うかどうかは別の話だがな」
「あんたは一言多いのよ!」
無事に再会できた喜びを分かち合い、リッカたちは駅店舗ブティックによりファッションをととのえコーディネートに精を出す
「じゃんぬはスタイル抜群だから、身体のラインがピッチリ見えるタイトなインナーとかいいんじゃないかな!」
「は、恥ずかしいというわけではありませんが・・・リッカにお任せします。私はその、感性が田舎なので」
「なぁに任せておきたまえー。コンセプトは家出して前々から憧れていた悪いことに手を出した優等生だとも!青いジャンパーにー、ダークなタイトスカートにー」
「ノリノリねオッサン・・・」
「ふっ、せっかくだらしのない身体を貰ったのだ。田舎娘も少しは着飾ればましになるだろう。遠慮するな、お洒落を堪能していけ」
「なんで無駄に上から目線なのよアンタ!?」
「あ、じゃあ身体の尺寸取るよー。スリーサイズ測るから、更衣室行こっか!」
「・・・お任せ、します・・・」
「何、同性なのだ気にしないで良いだろう。リッカ君は女性なのだ。そう!!女性なのだから!!」
「なんで強調したぁ!!さぁ、前々から思ってたその身体で聖女は無理がある問題に決着を付けよう!」
「や、優しくしてくださいね・・・」
「あー!リッカちゃんが絡むと実に可愛らしいな君は!」
「う、る、さ、い!!」
謎は深まり、不明瞭な霧が新宿を覆う。されど・・・この一時を引き裂く事は何者にもかなわぬのである――
「おっ――――凄い!!!!」
じゃんぬのスリーサイズを測ったリッカの声もまた、新宿駅に響き渡ったのであるのだが、それはまた別のお話
アジト
偉大なるブリテンの猟犬の子孫(設定)「わんわん!」
タイガー道場無訪問プレイの最難関「留守番御苦労、カヴァス二世。ドッグフードは其処の胡散臭い男から貰うがいい」
肉シート「胡散臭い・・・!?ま、まぁいいか、カヴァス二世君、ドッグフー」
「わん!」
わがまま(体)後輩『ドッグフードを叩き落としました!』
「この犬私を格下に見てないかナ!?」
オルタですがオリジナルの暴走が最悪です「あははははははは!!」
「~~~~」
『先輩!二人が思いきり笑っています!容赦のない洗礼です!』
女子力成長性 E―「仕方無いね。着てみたかったんだー、黄金騎士みたいなロングコート!」
「あえて白なの?」
「あえて白!変身すると黒が目立つから!・・・で、アーチャー」
「?なんだい?」
「どうして、私を助けてくれたの?」
「・・・!」
「そうだ。お前の行動は欺瞞に溢れている。が、真の行動も垣間見える。あのときリッカを庇った行動は紛れもない真だった。・・・我等はリッカと縁を結んだだけで、世に繋ぎ止める楔には至っていない。世界は救われ、此処は隔絶された世界。リッカを庇う必要は無かった筈だ。・・・お前と同じ顔をしたアーチャーとも交戦を果たした。とにかくわからない事が多すぎる。貴様は何者か・・・答えてもらわねば始まらぬ」
「・・・」
「・・・何故、あんな事をしたか、か。・・・其処なんだが説明が出来ないのだよ。『身体が、勝手に』動いてしまったのだから」
「・・・咄嗟にリッカを庇ったわけ?」
「おかしいだろう?何より無意味な死を嫌う私が。何故そんな事をしたのか・・・解るかね?リッカ君」
「うーん・・・なんだかんだで正義の味方だから、とか?」
「正義・・・正義の・・・え、マジでそういうことになるの?」
「何かの拍子で善のアラフィフと悪のダンディに分かれて、アラフィフは自分を食い止める為に戦ってた、とか」
「・・・なるほど・・・それならまぁ、筋は通る。大悪党の私は良心を切り離して身も心もパーフェクト悪人になったのだ!・・・悪の私強すぎじゃね?」
「プラナリアか何かなのあんた?」
「微生物扱い!?・・・そうか、真名も思い出せず残りカスやガラクタのような感覚が常にする自己分析の結果にはそんな背景があったのか・・・」
「・・・ちょっと待って。忘れた?アンタ、真名は名乗れないとか言ってたわよね確か?なんか弱点を露呈するとかなんとか」
「ハハハハ!ハッタリでした」
「ねぇ、やっぱりコイツ吊るして飾っとくのが無害なんじゃない?」
「いやいや!待ってほしい!・・・そうか。何もかも不明瞭な中、ようやく自分の戦う意味を見出だした気がするよ、諸君のお陰でね」
「・・・それは?」
「『君のサーヴァントとして、全力を取り戻し新宿の異変解決に貢献する』。・・・その気持ちに、嘘はないとも。・・・その為にも、君の力が必要だ。初めての時はタイミングを逃してしまったが・・・握手を、受け取ってくれるかい。マスター」
「勿論!よろしくねアラフィフ!」
「・・・いいのか?突撃女」
「マスターの意志が是なのです。異論を挟む理由なんてないでしょう。アイツが役に立つならリッカの慧眼、裏切るなら見抜けなかった私の責任。・・・それでいいのよ」
「そうか。・・・生真面目な事だな」
「何処がよ?私すっごいワルしてますから!大体この新宿でリッカが手放しで信頼できるのは・・・」
その瞬間、アジトに備え付けられていた電話が高らかに鳴り響く。その音声に和やかな空気は飛び、警戒を露にする
「・・・誰よ、かけてくるのなんて」
マナプリぼったくり『私達じゃないよ?電話なんか使わないさ』
「・・・誰が出るのかネ?」
「はい、もしもし?」
(((軽ッ!!)))
『よし、貴女が出たわね。マスターとしていい判断よ』
響いてくるのは、妙齢の女性の声。声質は初めて聞くのに、なんだか聞き覚えがあるように感じる
『貴女がもっとも信頼する相棒に加え、二人のサーヴァントを味方に付け、十分な戦力が揃った筈よ。・・・まずは新宿のライダーを打倒なさい』
「ライダーを?」
『あの機動力は新宿全域を網羅している。他のサーヴァントを相手取る際に乱入されては確実に犠牲が出るわ。新宿攻略のためには、早期脱落が何よりも望まれる相手なの。・・・新宿御苑にて、浮浪ものたちの集会が行われるわ。彼が脚を運ぶにはうってつけよ。其処を狙いなさい。油断しないように』
「あ、ありがとう!・・・あなたは・・・?」
『・・・そうね。『フリージア』とでも名乗っておきましょうか。私は私の目的のために貴女達を支援する。信じるか信じないかは・・・貴女次第よ。それじゃあ、頑張りなさい』
「あ、待っ・・・」
「・・・誰だった?」
「フリージア、だって。・・・希望の華が咲きそうなコードネームだなぁ・・・」
(しゃべり方もオルガマリーっぽかったし・・・新宿の、ライダー・・・か・・・)