人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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ギル《もうすぐこの波乱と愉悦に満ちた一年も幕引きか。・・・全く、随分とはしゃぎにはしゃいだものよ。気が付けば楽園も改築が磐石間近。愉快なほどに気張ったものだ》


──本当に、素敵な一年でした。かけがえのなく、大切で、素敵で・・・心地好くて、愉しくて・・・

《フ。だが、まだまだ満足には程遠かろう?》

──はい!まだまだ、観れてないものや見てみたいものは数えきれないくらいです!もっと見たい・・・もっと知りたい!もっともっと愉悦したくてたまらないです!この、英雄王の(おにわ)で!全てを懸けて愉しみたいです!

《その愉悦を待っていたぞ!良かろう!ならば来年もその遥か年代も!英雄王たる我が痛快に駆け抜けてやろうではないか!我が威光が照らす万象の輝き、その全てを目の当たりにするがよい!無論──我のすぐ傍らにてな!片時も、離れることは赦さぬぞ!》

──はい!ずっと、何時までもお側に!ね、フォウ!

(勿論だとも!ずっとずっと一緒さ!・・・──あぁ。あの頃が、本当に懐かしい。無味乾燥なキミが、こんなにも鮮烈に。それでいて、無垢なままで・・・)

──?フォウ?

(──愛しているよ。エア。キミの幸福と道筋、人生そのものを。心からキミの幸せを愛している。だから、ずっとずっとキミのままでいておくれ。輝かしく、無邪気で無垢な、キミのままで・・・)

《人生そのものを愛し、幸福を祈る、と来たか。奥ゆかしく健気ではないか。あの頃の助平な貴様はどうしたのだ》

(うるせー!浄化されたんだよ!オマエこそ、エアから離れたら許さないんだからな!ムカつくけど──エアにはオマエが必要なんだ!)

《ふはは、愚問よな!我が至宝を遺して死ぬものか!我の王道は獲得と守護!輝きが喪われぬ限り、いや──輝きが喪われようと輝かせて見せようではないか!》

(とりあえず、来年はキャストオフ回数は減らそうな!エアが困惑するからな!)

《む?エアのキャストオフがみたいと?エッチなやつめ。エアの至高の裸体なぞ易々と衆目に晒すものか!もう一度言ってやろう!エッチなやつめ!恥をしれぇい!!》

(耳がイシュタルかオマエぇ!!)

──ずっと、仲良しでいてね。フォウ、ギル!ワタシ、そんな二人が大好きだから!

(あっ──(御雑煮フォウとなる))

エルキドゥ「ギル、君も何かにならないのかい?」

ギル「尊きキャストオフを望むか?」

──えっ!?


ラストイヤー・ネクストイヤー
色彩


「これで、仕事納め、ね」

 

カルデアの管制室。レイシフト装置、カルデアスに、シバ。レイラインなどの数多の大切な装置が設置されている楽園の心臓。其処に一人の少女がアクセスし、大晦日、最後の一年の仕事をやり終え、柔らかい最高級の所長の椅子にもたれかかり息を吐く

 

一年間の活動記録の取りまとめ、バックアップの確保や職員の個人情報の保護、登録されているサーヴァントの皆のロック、人員たちの年末年始のスケジュールに外出許可、一つ一つの器材のメンテナンスに動作確認。清掃にAIの確認・・・そして、個人的な記録の編纂。それら全てを聖杯に直結しこなして、休暇を渡した職員全員分の仕事量を、一人でこなす。一年間を通して、カルデア一つ分の業務はこなせるようになった。来年はもっと余裕のあるスケジュールが組めるようになるだろう。リッカとマシュも先程帰ってきた。後は・・・夜の催しに備えるだけだ

 

「んっ、ん~・・・」

 

リラックスを表し、ぐぐっと伸びをする。激務であれど苦痛ではない。誇りや遣り甲斐のある素敵な仕事は、自ずと自ら進んでやれるものなのだ。そう、所長としての仕事が、自分にとってのそれである。カルデアの仕事は、自分がやるべき事であり使命だと、そう、信じられるようになった

 

「・・・もう、あなたがいなくてもやっていけるようになったのよレフ。凄いでしょう?」

 

其処にはもういない、打算や嘲笑ありきといえど・・・自分やカルデアを支えてくれた功労者に向け、手向けの言葉を送りながら天井を見上げる。半年の前と後では、自分は文字通り別人となった。生命的な問題や、身体の構成の話でもあり・・・もっと、精神的な自立の問題である

 

前は所長の肩書きなど、重荷にして呪いでしか無かった。父の行っていた非人道的な所業、それにて産み出されたデミ・サーヴァントのマシュ。いつ復讐されるのかばかり考えていた毎日、やらなければいけないこと、やらなくてはならないことばかりで・・・正直、自分でも呆れてしまう。何故、あんなにも肩意地を張っていたのかと。道は沢山あるのに、やれることはあったのに、それから目を背け、懸命に一人でやろうとしたのが、かつての私が陥った袋小路なのだと今なら解る

 

だが、今は違う。前に比べたら人員はとても少ないし、負担もそれなりに増えたのに。苦痛だなどと感じたことはない。解らなければ聞けばいいし、迷ったなら訪ねればいい、辛かったなら、頼ればいい

 

それが許される場所。それが推奨される環境。誰もが皆、最良と最善を目指して己の責務を全うする場所。力を合わせて、このカルデアを支える環境。そうなったからこそ・・・自分は所長として、頑張れているのだ

 

結局のところ、組織は人の集合体だ。それを理解せず、幼稚に人を拒絶していたから・・・あの頃の自分は、アレほどに苦しかったのだろう

 

「苦しかったなら、頼ればよかったのに。死んでから気付くなんて・・・馬鹿よね。私ったら」

 

そんな自分に、苦笑しながら自虐を行う。──失う気にはなれない。そんな自分がいるから、今の自分があるのだから。やっぱり・・・そんなみっともなさも、今ではなんだかんだでいとおしいのだ。困った事に

 

「見ていなさい、私。来年はもっと・・・上手くやってみせるわ。えぇ、きっとね」

 

そんなかつての自分。騒ぎながら他者を怒鳴り付ける光景を管制室に幻視しながら・・・そんな激動の一年を一人で振り返っていると。其処に歩み寄る足音が幾つか、オルガマリーの強化された聴覚に飛び込んでくる

 

「お疲れ様、所長。珈琲を入れたよ。一息入れようじゃないか」

 

「愛弟子~。アンニュイに浸るなら、頭にカフェインを摂取しないとダメだぞ~?」

 

優しげにオルガマリーに声をかけるは、カルデアトップクラスの職員、ロマニ・アーキマンと、カルデアの設備を取り持ち受け持つ心臓にして師匠、ダヴィンチちゃんである。珈琲とつまみを持ちながら、オルガマリーに休憩の提案をゆるく持ちかける

 

「お疲れ様。そうね、丁度終わったし・・・せっかくだから戴きましょうか」

 

「そうそう。暫くは穏やかな日々が続くだろうから、今の内にリラックスしないとね。リラックスするために!」

 

「あのね、それはロマニだけだぜ?愛弟子は当然の労働をしたから休むのであって、怠惰を貪る訳じゃないのだよ?キミ、たるんでないかな?」

 

「そ、そんな事ないぞぅ!時間神殿だってちゃんと作動してるし!魔術の全部はドンとこいだからね!」

 

「はいはい、漫才はそこまで。のんびり年の瀬を過ごしましょう」

 

「漫才!?うぅ、マリーも辛辣かつクールになって・・・嬉しいような、父親の気持ちが解るような・・・」

 

「早く父親になりなさいよ。ムニエルの祝福の呪詛がうるさくて敵わないんだから」

 

「ムニエルいつもありがとう!でも僕は君を虐めたい訳じゃないのは解ってほしいなぁ!」

 

カルデア、原初の三人組。机を囲んで談笑するその姿は、嘗ては一度か二度あったかどうか。でも・・・今は違う。死地と死線を乗り越え、未来を掴んだ彼等に、もはやわだかまりや使命感、必要以上の重責を抱えた気苦労や緊張はない

 

珈琲を飲み、語り合いながら。一年最後の日を・・・人理を取り戻したが故の平穏を、三人は穏やかに噛み締める──

 

がんばって たどりついたよ けものかな

 

「では此処で、隠し事を続けに続けていたドクターロマニの弁明タイムと参りましょうか。共犯者の師匠も同罪です」

 

オルガマリーがくすくすと笑いながら、一年間の中で奮闘してきた彼の、苛烈にして地獄であった原因・・・自らの正体に対する所感に関することを懺悔しなさいと言わんばかりに話を振る。その無茶ぶりに、珈琲を吹き出すロマン。予想外の切り口だったため、愉快なリアクションを献上した魔術王に、二人は顔を合わせてほくそ笑む

 

「べ、弁明と言われてもなぁ・・・話したいことは何だかんだで第四特異点で、話したいことは話したし・・・話したよ!?本当だよ!」

 

「またまた~。『どんな風に切り札となるか』は話してないじゃないか~。秘密主義は良くないなぁロマニ。所長はおこだぞ~」

 

「君はどっちの味方なんだい!?」

 

「勿論所長さ。で・・・もう必要もなくなったんだ。君の最後の魔術・・・『訣別の刻きたれり(アルス)()基は全てを手放すもの(ノヴァ)』を説明してもいいんじゃないかな」

 

そう、オルガマリーは、うすぼんやりと把握していた。彼がソロモンであるのなら、ゲーティアと名乗った獣に行える一つの対抗策。それが──必ず必要となるものであると。彼女はソロモンの生涯から読み取っていたのだ

 

「あぁ・・・うん。ゲーティアの全能、その力を奪わないとどうしても倒せないんだ。彼はネガ・サモンというスキルを持っていてね。サーヴァントの宝具や攻撃では、どうしても倒せなかった。それを破るためには──」

 

ロマンは両手を見せる。其処には、神より贈られし十の指輪がしっかりと嵌められ、厳かに煌めいている

 

「魔術の始まりであるソロモンが死ぬ必要があった。指輪を天に返した、自分の意志が欠片もない彼が唯一行った人間らしい逸話。それを再現した宝具・・・それが、アルス・ノヴァってだけだよ。自爆だよ、自爆。そんな大したものじゃないさ」

 

・・・ソロモンの死。それはつまり、ロマンが生命を投げ出し、魔術式に致命的な亀裂を入れる。ソロモンが消滅すれば、編まれた人理焼却式は破棄されるのだろう。だが・・・それは死ぬだけでは足りない筈だ。『全能を剥奪するならば、ソロモンの功績があってはならない』のだから

 

「・・・ソロモンの完全消滅。下手をすれば座からも・・・消えてしまうのでしょう。それを使えば」

 

「・・・うん、そうだね。ソロモンは、この宇宙でのやり残しを全てやり遂げた事になる。もう、誰もソロモンを求めることはなくなるんだ。そうする事が──僕の決意だった筈だったんだけど」

 

ソロモンの全ての命題の完了。生命のやり残しの完遂。それを告げるもの、アルス・ノヴァ。それを行い、ゲーティアを倒し。──完全に消滅することが、自らの命題だったと信じていた。けれど・・・──そこに、王が重宝し、隠しに隠していた、最大にして最高の切り札が決定打となり・・・ロマンは、自らの生命を繋げることが出来たのだ

 

「・・・ゲーティアとなった魔神達は、その全てが消滅を選択した。見立てでは、四柱くらいは逃げ出すかなぁと思ってたんだけど。バアルとかプライド高そうだし、ゼパルは無駄に賢そうな事言ってたし、フェニクスはなんか生死について考えてた。ラッパーみたいになってたけど。アンドラスは・・・どのみち亡くなってたか」

 

そう。命題の違いはあれど。とある一つの魂の看取、尊重。73『人』目の存在が導き出した答えに、ゲーティアは確信を得たのだ。『3000年の研鑽の果ての答えが此ならば、我等の決議には大いなる意義と意味があった』と。故にこそ──彼等はかの魂に、祝福を贈った。『無垢であれ(レメゲトン)』と

 

・・・救われたのは自分だけではないと、ロマンは語る。あのとき、この人類が産み出した尊き答えに、自らは確かに、敗北と・・・穏やかな確信を得たのだと。彼は語るのだ。それは、自らが彼等から剥奪するのではなく、手向けられた冠位に応え、彼ら自身が全能を手放すことを決意した事からも・・・間違いなどではないと確信している。自分だけでは、確実に後に繋がる災厄を遺してしまっていただろうと、ロマンは苦々しく告げるのだ

 

「それに、リッカ君もまたゲーティアの目論見を越えてくれた。彼等が人の感情を理解せず、ひたすらに煮詰めて作り上げた最悪の獣。それを自らの力にした彼女。それも見て・・・彼等は人間が何たるかを知ったのだろう。どれほど醜悪で愚かなのか。そして、なんと、鮮烈で輝かしいのかという・・・真価と、価値をね」

 

「アジ・ダハーカ・・・未知の獣・・・」

 

それはあらゆる未知を煮詰めた獣。ゲーティアが人の感情を知らず、与えられて当然の愛を知らず。誰かと触れあう事を知らず。産まれていたやも知れぬ獣。カルデアの壊滅を目論見送られた獣は、実質自らすらも食い尽くすおぞましき何者かだったのだ。監獄にて破棄処分しようとしたことからも、彼等の困惑と焦燥が垣間見える。悪意のサンプルケースとして作るには・・・余りに加減を間違えたと言わざるを得ない。そしてその人類悪の泥は──自らの3000年の計画を覆す爪と牙となったのだ

 

「彼女が立派にマスターに・・・ううん。人間となってくれて本当に良かった。ボクが人間として得られた最高にして最大の報酬だ。全てを押し付けられた彼女が最悪の存在になってしまう未来を、皆の心と支えが力となって、遂に世界を救った──この世の全ての悪を乗り越えられる、人類の真価と価値を此処に証明した。僕は・・・そう思うな」

 

滅ぼす為の癌細胞。人類にも、見出だした魔神王にも不要とされた、あり得た筈の人類悪。その存在が──人間に、英雄に、紡ぎ上げられた人類史に支えられ、誰にもできないことを成し遂げた。かの冠位に至った姫の想いと真理は、きっとこういうものなのだろう

 

『善も、悪も。それらは人が織り成すかけがえのないものであり。どちらにも等しく価値と意味がある。それらが紡ぎ、成し遂げられ、世界は何処までも進んでいく。──生命は、尊き生命を謳う旅なり』と。ゲーティアに告げた答えは。ゲーティアが3000年の果てに見出だした答えは、きっと・・・そうはいったもの

 

「・・・そうだね。私もそう思う。そしてきっと、あの愉快で御機嫌な王様もそう思っているさ。『ふははは、人間の運命とは真によくできた織物よ。我チョー楽しい!』ってね」

 

「師匠、英雄王はチョーなんて言いません」

 

「おっと。筋金入りのファンの前でキャラ崩壊は御法度だったね。──それで、漸く君の悲鳴を上げながら走るような自由は終わりを告げるわけだ」

 

そう。何がトリガーなのか分からない。何が滅びなのか分からない。分からないから、全てに備えただ出来ることの全てをやるしかない。そんな地獄のような自由は、此処で終わりを告げる。この先には──自分自身の為に、費やせる時間が。輝き煌めく、かけがえのない未来が待っているのだ。ロマンの願いが、ようやく真の意味で果たされるのである

 

「──十年かぁ・・・あっという間だったなぁ・・・」

 

人間になった日々。駆け抜けた日々。それが今、報酬となって、足掛かりとなって目の前に広がっている。そんな未来は──余りにも、大きすぎて

 

「そうだね。ゆっくり考えてみるよ。これから先、きっとまだまだ色んな事があると思うから。──この楽園の、皆と一緒にね」

 

「シバにゃんと何処かに住んだりしないのかしら。退職届とかなら受け取るし、受理するわよ」

 

「いいんだ。僕はまだ、此処にいたい。大事な仲間と、家族と一緒に──人間として、過ごしてみたいんだ。これは、僕自身の願いだよ」

 

・・・それは、ロマンの宝物でもあったのだ。此処にいる全てのものが、自分にとっての宝物。かの王が作り上げた楽園に、その全てがある。かけがえのない、人そのものの輝きが。それを、見ていたいと。彼は言った

 

「正直、死ぬのなんて嫌だし、怖かったから・・・スゴくホッとしてるからね。僕は・・・まだまだ生きていたいんだ。その、生きている時間は・・・まだ、此処で使いたいんだ。・・・許してくれるかい?マリー」

 

そう言われて、二の句を告げられるオルガマリーではなかった。その嬉しい申し出を受けると共に、『離れたくない天文台』なんてものが楽園にあるなんてハチャメチャな事実に、笑いが出てしまう

 

「ふふっ、はいはい。来年は一年間有給なんだから、堕落しないようにね。シバにゃんが悲しむわよ」

 

「わぁい!マギ☆マリ二次創作に手を出すぞぅ!マーリンなんて聳え立つネカマクズ野郎がいない、一からアイドルとして頑張る一大サクセスストーリーを作って自費出版するんだ!自主製作アニメも作るし、グッズも作る!いつかサバ☆フェスにもサークル参加するぞぉ!ボーナスは一人辺り十億円出るってギル言ってたし!世界にあまねくマギ☆マリを布教するんだ!そしていつか──電子の妖精!バーチャルTチューバーアイドル、マギ☆マリを創造する!!!ソロモンの偶像崇拝が、現世に甦るんだ!テンションが上がってきたなぁ!」

 

「それは割とイスラエル崩壊案件なのでは無いかしら。一ヶ月に数回シバにゃんと何処かに出掛けること。もしもあなたがシバを蔑ろにしたらパンクラチオンするわよ」

 

「即死案件!?分かってるさ!シバは──僕の嫁なんだから!」

 

 

穏やかに笑うロマン。呆れ果てながら、砂糖が一つも入っていないのに胸焼けがするような珈琲を飲み、頭を抱えるオルガマリー。そんな微笑ましい様子を見ながら、絶世の美女の姿をとりし万能の人は、穏やかに微笑む

 

彼等がいる未来。彼女が笑う未来。誰も見たことのない未来は、すぐそこまで迫っている

 

願わくば、こんな風に──誰もが笑う日々が続くことを。誰も欠けることのない未来を。いつか、王と姫が大いなる宇宙に、飛び出すその日まで

 

ダヴィンチちゃんの笑みは・・・何も語らず。しかして、雄弁に。未来への平穏と、愛しき隣人の幸福を願っていたのだった──

 

 




泣いて、喚いて、叫ぶだけの君が。よくぞここまで成長したものだ。


この、万能の天才が保証しよう。オルガマリー・アニムスフィア。君こそが、この楽園たるカルデアの所長に、相応しき人物であることを。師匠の一人として、本当に鼻が高いよ

君こそ、この現代で──私が手掛けることのできた、最高傑作と呼ぶにふさわしい。・・・本当に、おめでとう。これからの君に、有らん限りの祝福を。



──そして・・・キミの十年。


人間になった時に見てしまった『人類の終わり』を回避するため、逃げるように、悲鳴を上げながら走り続けた。


浪漫なんて何処にもない、その地獄のような自由(じかん)は、確かに報われた。


喜べよ、ロマン。人間として生きたいという、ソロモン王の・・・そして


──キミの願いは叶ったよ。ロマニ・アーキマン


・・・ところで、一般的に離れに離れてしまったあのマスター、リッカ君にはどんな位が送られるべきなんだろうね?

・・・獣位?まぁ、それはおいおい考えていけばいいかな。


進むべき未来は、此処にあるのだからね。そうだろう?リッカ君──

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