人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

54 / 2537
「AUO・・・キャストオフ・・・全裸・・・輝き・・・思考する、思考する。思考する。意味はありや。意義はありや。観測所は思案する、思考する」



「――――我、思い至れり。行動の意味、行動の意義を得たり」


「定義する――つまり」



「『全裸はとても、気持ちがいい』」




「メリィアメン・・・脱衣、全裸――総ての痕跡を、私は捉える。我が眼は、総てを知る、光を見る。数多の光を私は覗覚する。――キャストオフ、キャストオフ、――キャスト、オフ――」


「――――ネフェル・・・イルカ・・・――ギルガメッシュ――!(美しきものはギルガメッシュの意)」



「統括局。観測所、覗覚星に揺らぎが見られる。対処を」

「ギャハハハハハ!私にどうしろと言うのだ!!眼をくりぬいて新たに付け替えろ!」


開幕

『英雄王!起きてください英雄王!朝です!決戦の朝ですよ!起きてください!目覚めの時間ですよ!起きてください!えーゆーおー!おーきーてーくーだーさーいー!えーゆーおー!』

 

 

 

「やかましい!!」

 

 

跳ね起きる。ジャンヌか。そういえば目覚まし係に立候補してたっけ

 

 

「せめてボキャブラリーを増やさぬか!オウムか貴様!」

 

 

『おはようございます英雄王!皆さんが貴方を待っていますよ!』

 

「人の話を聞かぬかたわけ!」

 

『きっちり歯を磨いて顔をあらってくださいね!では!』

 

ぶつりと切れる通信。――改めて、ギャップがすごい

 

「……あれはバーサーカーであったか……ルーラーとかクラス詐称であろう?」

 

 

『残念ながらルーラーなんだよね!おはよう英雄王!僕はばっちり快眠&食事をとって万全さ!』

 

ハキハキとしているロマン。どうやら絶好調らしい。何よりだ

 

『マギ☆マリウォッチングに今徹しているからね!早寝早起きさ!甘味もたっぷり!肥りそうだ!』

『うるさいわよロマニ……おはようございます、ギル。皆と合流してくださいますか?』

 

断る理由もない。最後の会合に向かう

 

「うむ。貴様も寝たか?オルガマリー」

 

『はい。大丈夫です。最後まで皆をサポートしたいと思います』

 

頼もしい返事が返ってくる。うん。大丈夫だ、支援に負担はない

 

「よし、では起床といくか。次はカルデアの部屋に身を預けたいものだ」

 

――さぁ、決戦だ!

 

 

「――この中で軍を率いて戦った事があるのは、俺と英雄王か」

 

「構わぬ。戦術は貴様が取れ」

 

「すまない。――まぁ俺も、国を落とした絢爛な経歴があるわけではないが」

 

ジークフリートが作戦を立案する

 

――敵は此方より遥かに多い。だが、敵のほとんどは此方より弱い。この場合、とれる作戦は二つ

 

 

背後から奇襲する電撃戦。しかしこちらの位置がばれている以上、それは叶わない

 

 

ならばやることは一つ

 

「「正面突破!」」

 

清姫、エリザベートが口を揃える

 

一丸となり、障害を蹴散らし大将を仕留める、その方針で固まることとなった。

 

 

「ファヴニールの対処は俺とマスターが行おう。皆は雑魚やサーヴァントから、俺たちを護ってほしい」

 

「おおよそ雑竜どもの司令塔はアレであろう。討ち果たせるか否かがこの戦争の要点であろうな」

 

「素敵ね、脇目も振らず駆け抜けるなんて!フランスを護る勇者たちだもの、華やかにいきたいわね!賛成します!」

 

「じゃあ僕はマリーの目付け役を。――もう二度と目を離すもんか」

 

――うん。頼む、アマデウス。必ず、皆で歌を歌おう

 

「必ず生きて帰りましょうね、アマデウス。――下ネタはダメよ?」

 

「ねぇ子ジカ。私はぶちのめしたいやつがいるんだけど、アタシはそいつに集中していい?」

 

エリザベートが手を挙げる。集中したい相手……?……そういえば、あのカーミラと名乗る吸血鬼の真名は……

 

 

「いいよいいよ。やっちゃって!エリちゃん!」

「ありがと!話が解るわね、子ジカ!」

 

――なるほど、自分自身と、乗り越えなければならないものがあるというわけか

 

「しくじるなよ、エリザベート。せめて諸ともに散って貢献せよ」

 

「散らないわよゴージャス!アタシ、何度出たって恥ずかしくないんだから!」

 

「ははは、貴様はその内ロボにもなろうよ。守護神的なアレで」

 

「わたくしは、マスターを護りますわ。火を吹いて近寄る無礼者をごぅごぅと」

「お願いね、きよひー!」

 

「はい、安珍さま……」

 

……清姫と名乗るサーヴァント……本当にマスターを見ているのか……?

 

「うむ、危なくなったら鐘に入るがよい」

 

「では、私は皆の守護を。お任せいただきたい」

 

「私も、全力を尽くします」

 

マシュとゲオルギウスがパーティーのガードを申し出る

 

 

「マスターの守勢は任せるぞ、マシュ」

 

「はい!」

 

ジャンヌが歩み寄る

 

「私は、竜の魔女を討ち果たします。お任せください。この胸の疑問を、問い質さなくては」

 

白き聖女に、迷いは見られない。とても、スッキリとした顔つきだ

 

「ジャンヌ、その衣装とっても素敵よ!」

 

「マリア、今は茶々をいれないように」

 

「むぅ。だって本当なんですもの!黒い魔女に逢うのにピッタリだわ!」

 

「馬子にも衣装というやつよな。――思うがままの疑問をぶつけるがよい。それが活路になろうさ」

 

「はい。――英雄王はいかがなさいますか?」

 

「そうさな。いい加減頭上を飛び回るハエどもに辟易していたところだ。ヴィマーナを使い一掃してやるとするか」

 

皆が万全に戦えるサポートを申し出る。横やりは入れさせない。自分が総て一掃しよう

 

「あぁ、大将首は我が貰うぞ。貴様らの露払いと同時に、貴様らは王手をかけよ。詰みは我がしてやる」

 

「――解りました。皆もそれでいいですね?」

 

異論を唱える者はいない。――後は、進むのみだ

 

『スタッフ一同、八時間の睡眠と完璧な食事で万全さ!サポートは任せてくれ!』

『感知は任せて。貴方たちは立ち止まらず、前へ向かって進みなさい。これは所長命令よ』

 

「うん!よし――じゃあ皆!」

 

 

高々に右手を掲げる、最後のマスター立香

 

「私達の頑張りで、フランスを救うよ!大丈夫!私達ならやれる!――必ず勝とう!」

 

 

「「「「「「了解!」」」」」」

 

「ルーラー、ジャンヌ・ダルクの名の下に!救世の勇者達に力と祝福を授けます!令呪の形を取りて、皆に願いと希望を!」

 

純白の聖女が令呪をサーヴァント達に使用する。皆の霊基が力と強度を増し、大量の魔力を確保する

 

「ではな。我は先に行くぞ」

 

身体にみなぎる力を感じながら、ヴィマーナを召喚する。――これなら、丸一日使役しても大丈夫そうだ

 

「気を付けてね、ギル!」

「必ず、また」

 

「――励むがよい。次に見える際は、決着の時だ」

 

ヴィマーナに乗り込み、玉座に腰を下ろす

 

「英雄王!どうかお気をつけて!」

「ギルガメッシュ様!私を助けてくださったのだもの!貴方も必ず無事でいてくださいね!」

 

「――ファヴニールは任せてくれ」

 

「うむ。任せた」

 

離陸するヴィマーナ。放たれるエーテル。騎手をオルレアンの城に向け

 

 

「――ヴィマーナ!抜錨!」

 

 

仲間達に地上を任せ。王は天空へと舞い上がるのであった――

 

 

 

 

 

天空。前方に見えるは無数雑多のワイバーン

 

 

「そういえば、初めて手を下したのは貴様らであったな。なつかしいものだ」

 

――あのときはひやひやしていたが、もう悩む事はない

 

ただ、全力で――倒すのみだ!

 

「王の舞う天に、貴様らのような雑種は要らぬ――さぁ」

 

竜殺し、原典選別。装填完了――。開門――その砲門数――――500門!

 

 

まずは、眼前を一掃する――!

 

「死にもの狂いで謳え、雑竜――――!!」

 

 

これが、開戦の狼煙だ――!!




「召喚に備えろ!万全の体勢で待機だ!」


「シッ、シッ!祈りの準備は万全です!シッシッ!シッ!」

「うわーん!羽織も旗もどっかに行っちゃいましたー!ここが誠の立てどきじゃないですかやだー!!」

「⬛⬛⬛⬛⬛(私は最後の手段だろうな。寝るか)」

「キャットは後方待機を所望する。パーティーの準備があるゆえナ。沖田、羽織を探すカ?」

「うわあぁあんお願いいたしますー!羽織ー!旗ー!」

どのキャラのイラストを見たい?

  • コンラ
  • 桃太郎(髀)
  • 温羅(異聞帯)
  • 坂上田村麻呂
  • オーディン
  • アマノザコ
  • ビリィ・ヘリント
  • ルゥ・アンセス
  • アイリーン・アドラー
  • 崇徳上皇(和御魂)
  • 平将門公
  • シモ・ヘイヘ
  • ロジェロ
  • パパポポ
  • リリス(汎人類史)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。