人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「なんで沖田だけ出演なのじゃ!?作者惑ったか!?さては光秀に袖の下を貰ったな!?はやくワシを出せ!感想欄のサルめは本能寺のアーチャーを求めておる!!」


「そう!!本能寺のアーチャーこと、そうワシじゃ!!聞けばカルデアいじり放題な世界線らしいんじゃろ!マインクラフトしほうだいとかなにそれ有能!決めた!わし、カルデアに本能寺作る!!山頂にて燃え盛る寺とかわし粋すぎィ!」



「うるせぇな・・・アイツがいる場所か。いつか冷やかしにいってやるか――まさか、腑抜けちゃいねぇだろうな・・・」 



「――――!!(ゾワッ」

「どうした、沖田?天恵か?」


「い、いえ・・・なんだか、凄まじい悪寒が・・・」




「慢心、本気を出した英雄王・・・」

「まぁ、どうでもいいことだろうな。統括局たる私には関係あるまい」




煌輝

狂いし華やかな剣技が王妃を襲う

 

 

 

――届かない。輝きに阻まれる

 

 

血にまみれた杭が王妃に迫る

 

 

――届かない。輝きが道を遮る

 

 

暗く澱んだ刃が王妃を狙う

 

――届かない。輝きが剣筋を断ち切る

 

 

 

「キラキラキラキラ、輝くの――!」

 

 

驚愕に眼を見開く三騎のサーヴァント

 

「……すごぉい……」

「はい、本当に……ただ軽やかに、振る舞っているようにしか見えなくても……確かに敵を寄せ付けていません……!」

 

 

 

輝ける、華やかなりし王妃

 

 

その煌めきを、三騎のサーヴァントの力を以てしても、阻むことができないでいたのだ――!!

 

 

「マリー……!」

「チッ、何をしているのですかサーヴァントたちは!あんな小娘ごときに手間取って――!」

 

つばぜりあいぶつかり合う二人のジャンヌ。黒き魔女が苛立ちを表す

 

 

「マリーは小娘ではない!陰謀渦巻く王宮に咲き、一分も穢れることなく在り続けた、誰よりも輝かしくある一人の王妃!」

「こいつも――!なによ、この力……!」

「私の中には、聖マルタの祈りが生きている!その祈りが、皆の願いが――あなたを穿つっ!!」

 

振りかぶり、拳を魔女の旗の支柱に思いきり叩きつける!

 

「くぅうぅっ!!霊基も弄られている……!本来の力を取り戻したというの!?こいつは……!!」

 

「たぁあぁあぁあ!」

「ッッ、舐めるな――!!!」

 

 

二つの旗が、己の存在を懸けてぶつかり合う――!!

 

 

「どうしたの?デオン!あなたはもっともっと素敵でしょう?」

 

「王妃――!」

 

軽やかな足取りで顎をなでる

 

 

「豪奢な貴方も!さぞ素敵な領主様なのね!」

 

迫り来る杭を避けながら、手を差し出す

 

「一緒に踊ってくださらない?おじさま?」

 

「ぬっ――!!」

 

振るわれる槍を、ひらりとかわす

 

「まぁっ、ワイルドなのね!」

 

 

「マリー……!マリーマリーマリー!!」

 

「サンソン、あなたは本当に真面目なんだから!下を向かず、前を向いてみれば素敵な世界が広がっているわ!」

 

振るわれる刃を意に介せず、顔を近くに寄せる

 

「マリー……――あぁ、マリア――!」

 

サンソンが輝き、本来の姿を取り戻す

 

「おーい!サンソンをやる気にさせちゃダメじゃないか!」

 

「ごめんなさいね、アマデウス。でも、辛そうだったのだもの。声をかけたかったのだもの!」

 

軽やかに、散歩をする少女のように、ふわりふわりと舞う華のように

 

マリーはただ、『振る舞う』だけで戦っているのだ!

 

『あれが……王妃たるサーヴァントの極致……!』

 

『凄いぞ!まったく攻撃が当たってない!なんて自由で、輝かしい王妃様なんだ!』

 

「フォウ……(きれいだ……)」

 

「見とれるのも無理はない。そもそもマリーは戦っているという認識すらないだろう」

 

アマデウスが呆れながら、それでも誇らしげに告げる

 

「あれはただ、皆に見せつけているだけなんだ。自分の輝きを。自分の思うままに振る舞っている。」

 

「『見て、私はこんなに輝いているの!私を、あなたに解ってほしいの』ってわけさ。――まったく。どこまでもワガママな女だよ、彼女は」

 

「嬉しそうだね、アマデウス!」

 

「うん?そりゃあ嬉しいとも!だってアレが、僕が焦がれたただ一人の女だからね。惚れた弱味ならぬ、惚れた冥利に尽きるってやつさ!」

 

 

(――それでいい、それでいいんだマリア。君は輝け、キミの願うままに。それが――僕の焦がれたマリアなんだから)

 

眼を細め、目映さに眼を細めるアマデウス

 

 

「さぁ、見とれてる場合じゃない!ワガママな彼女のケツ持ちは僕達の仕事だ!フォローしよう!」

 

「はい!」

 

 

 

「これほどとは――!皮肉なものだ、刃を向けてますます貴女の偉大さを理解してしまうなんて!」

 

「気品と礼節――ふむ、こんな形でなくば、手慰みの一つでも贈ったものを」

 

「あぁ、やっぱり君は美しい……!!」

 

 

 

「何をしている!サーヴァント共!!」

 

魔女が激を飛ばす

 

「ルーラーの名において我が傀儡に命ずる――!」

 

特殊な波動を感じる。ルーラーの機能行使、令呪の発動だ!

 

「ッ!ルーラーの名の下に、我が朋友に祝福を授けます!」

 

対応するように令呪を発動させるジャンヌ

 

 

――僅かに、魔女ジャンヌの方が早い――!!

 

 

「無駄よ!いくらあんたの目障りな輝きと言えど、宝具の連続には耐えられない!」

 

「まぁ、それは怖いわ!」

 

「死ね――フランスの地に消えろ、王妃――!!」

 

 

「――なんども言っていますわ、魔女。戦っているのは、私だけではないって……!」

 

 

「マシュ!ダッシュ!」

 

「やぁあぁあぁあ!!」

 

突如、マシュに抱えられジャンヌに猛突進するマスター

 

「なっ――!!?」

 

「おっと動くなよ?宝具『死神のための葬送曲』!」

 

伝説に曰く、死神に依頼されたと言われた葬送曲の逸話にて象られた魔曲が今、振るわれる――!

 

 

「があっ――!!」

 

「ぐぬ……重圧か――!!」

 

「くっ――アマデウスめ……!死を、音楽だなんて娯楽に貶めて――!」

 

その凄まじい重圧と低音が、サーヴァントの自由を奪う――!!

 

「アマデウス!」

 

「今だマリー!あぁ、これで約束はノーカンで頼む!」

 

 

「もちろん!私達にレクイエムなんて似合わないわ!――咲き誇るのよ、躍り続けるの――!」

 

 

「させるものか――!!」

 

炎を吹き散らすジャンヌ!

 

「させません!!」

 

盾でマリーを護るマシュ!

 

 

「先輩っ!!」

 

盾から飛び出す、最後のマスター―!!

 

『行きなさい!!リッカ――!!』

 

「戦闘服チェンジ――!くらえ魔女!」

 

 

指さし、呪いを放つ――!!

 

「『ガンド』――!!」

 

莫大な衝撃が、魔女を貫く!

 

「あぁあぁああぁあ――!!??」

 

 

「今こそ――!!」

 

拳を、強く強く握りこむ!

 

「これが――――」

「!」

 

「――聖マルタの祈りです――!!!」

 

動きのとれなくなったジャンヌをめがけ――渾身の拳を頬にぶち当てる――!!

 

「がっはぁぁあぁあっ――――!!!!!」

 

 

 

「行きますわよ――『百合の王冠に栄光あれ』――!!」

 

ガラスで象られた白馬が、王妃を乗せ――バーサーク・サーヴァントを撥ね飛ばし蹴散らす――!!

 

 

「――ありがとう。王妃――罪深き非礼……お許しください――」

 

「――再び敗れる、か……――やはり、悪魔は果たされるが定め、よ――」

 

「――――正義は、君達にあったんだね……さよなら、マリー……――」

 

 

――霊核を踏み潰され、撥ね飛ばされ、蹴散らされるサーヴァント達

 

 

「人類最後のマスターよ――次があらば、今度こそ余を召喚するがよい――護国の槍は、さぞ貴様の手に映えるだろうよ――」

 

 

思い思いの言葉を遺し――彼等は、消滅していった――

 

 

「あばよ、サンソン。次に会うときがあったら、頭を冷やしてくるんだな。ストーカーは報われないぜ?」 

 

「……あの人……」

 

 

「ジャンヌー!」

 

「マリー!」

 

ガラスの王馬が、ジャンヌの傍らにマリーを下ろす

 

「やっと一発!やったわね!」

「はい!聖マルタの祈りは、確かに届いたのです!」

 

パァン、とハイタッチする二人

 

――此処に、マルタの無念は晴らされたのだ

 

「ぐっ、ぅ……――い、痛い、――痛いじゃない……こんな、こんなの――!」

 

 

「――エリちゃん!エリちゃん大丈夫かな!?ジークフリートも!」

 

「はい!まだ終わっていません!気を引き締めて――!」




――ッしゃぁ!いいストレートだったわ!!見処あるじゃない!あんたも頑張んなさい!



「聖マルタ・・・!?今、啓示が・・・!」

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