「あはは、いや、殺気を込めてこっちを見ないでくれ。別に喧嘩を売りに来た訳じゃないんだ、本当だよ?君達に、私とっておきのプレゼントを渡しにやってきたのさ、いやホントホント」
「君達の悪友、キャスパリーグ。いるだろ?あれはエア姫と出逢い大変素敵な変化を起こした。私が驚くくらいにはね」
「・・・知りたくないかい?彼が何を思い、何を感じ、何に至ったか」
「うん、知りたいと顔にかいてある!良かった、用意した甲斐があったというものだ!それじゃあ行ってみよう!キャスパリーグの秘密、赤裸々に示しちゃおう!それが私の、クリスマスプレゼントさ!」
「・・・キャスパリーグには、内緒だよ?」
フォウ
クラス プレシャス・ガーディアン 真名キャスパリーグ
性別 雄 出身 地球
属性 プレシャス 星 身長 変幻自在 体重 変幻自在
筋力 A+ 耐久 EX(とある属性に対し)敏捷 A+ 魔力 A+ 幸運 EX(自己申告)宝具 A+
クラススキル
至尊の守護獣 EX
人類史の澱みにして癌細胞、人類を滅ぼす人類悪にして霊長の殺戮者は、自らの総てを捧げても惜しくはないとする程に感服し、メロメロとなったとある魂を永遠に守護し寄り添わんと自らの在り方すらも変質させた証のスキル。自らの存在を『人類愛』に変化させ、自らの魔力を七色の真エーテルへと変え、様々な奇跡を自由自在に起こすことが可能となる
『実はボクはエアにニコッとされただけで死ぬぞぉ!』
魔力昇華(プレシャス)EX
自らの身体に満ちる七色の魔力、星の力そのものであり純粋な真エーテルを放出、あるいは無限に溜め込む事が可能となる。プレシャスパワーと呼ばれるそれは人の善性や世界の可能性の具現であり、純真にして輝かしき澱み無き魔力。万能の願望器たる聖杯すら上回るあらゆる奇跡を実現させる事が出来る魔力を身体に宿し、そして放出することが出来る。補充することも可能ではあるが、その際は世界の、愛する者への感服と尊重に触れなくてはならず、そのあまりの純度と穢れ無き在り方に、この獣は即死判定を受け消滅する
『ボクの死にパターンは108億式あるぞぉ!』
単独顕現 EX(自己申告)
愛しき魂にて己が廻り逢いし至尊の姫。彼女を護り守護する為ならば、どんな困難や理不尽であろうとも乗り越え、彼女に寄り添わんと誓いし獣のスキル。あらゆる外敵の攻撃、タイムパラドックスを利用した時空干渉、人類が作り上げたあらゆる概念を無力化し昇華するが、自らを変質せしめた姫のあらゆる総てに即死判定を付与される。即死した場合その存在が昇華され、プレシャスパワーを大量生成し討伐される。その後に新たに顕現し寄り添うと言うサイクルを形成した星の獣は、やがてその身に奇跡の魔力を満ち溢れさせるまでに討伐数を重ね上げたが微塵も無念はなく、彼の心は感謝に満ち溢れ満ち足りているという
なお死亡し顕現する際のカタチや場所は自らが決められる
『彼女以外にボクが倒せるものか!その代わり彼女には撫でられただけでボクは爆発四散するよ!』
プレシャスパワー EX
尊重、愛、夢、希望、絆、勇気、慈悲、祝福・・・そういった世界に存在する鮮やかかつ煌めく概念を七色の魔力、真エーテルとするこの獣の根源。あらゆる不可能を越え、悲劇を討ち滅ぼし、完全無欠の結末を目指す者達を暖かく優しく包み込む穢れ無きこの世界の紋様を描く力。この魔力を身体に宿し、スキルを所持している限り、この獣は決して『霊長の殺戮者』となる事は無い
──獣は再び顕現した世界で、煌めく程に尊いものを見た。これはそれをもたらしてくれた貴女への、永劫の感謝の証。
『ボクは本当に、尊いものを見た。ボクはキミと、キミの愛する世界が大好きだよ──』
とうとみのけもの EX
人類を滅ぼす殺戮者から、尊きものを守護する獣へと変容した在り方を示すスキル。正式名はプレシャス・ガーディアン
英雄姫へ与えられるプレシャスパワーの倍率を100倍、防御力を-1000%。それら以外の概念やダメージを95%カットする
『エア以外にボクが殺せるものか!ボクを殺したかったらエアか無限の財を持ってこい!』
至尊の君に、ありがとう EX
自らの総てを認め、受け入れ、慈しみ、尊重してくれた一人の存在。その無垢なる英雄姫に捧げる敬愛と感謝の詩。生まれ、これより先も在り続けるであろう姫への、溢れんばかりの感情がスキルとなったもの
至尊の守護者への変身を可能とし、あらゆる奇跡の行使を可能とする。条件が整えば、死者の蘇生や世界の書き換えすらも可能。万能の願望器すらも上回る奇跡の体現者となりし獣へと進化するのだ
・・・万が一、姫が致命傷を負った場合、自らの総てを懸けてその事実を改編し、魂と心身を完全に復活する事が可能となる
ただ──その場合、この獣は力と人格の総てを喪い、小さき獣へと立ち戻る。もう二度と、意思疏通は不可能な迄にその知能を低下させるのだ。意味のある言葉を、発することは不可能となる
『──それをしてでも、例え自らが消え去ろうとも。彼女は、姫だけは護り抜いてみせる
それでも、ごめんよ。その未来に、どうやらボクはいれないみたいだ。それでもボクは、君を再び虚無になんて渡しはしないよ。だから・・・
──いつまでも、ボクが大好きなキミでいてくれますように』
──ボクは本当に、美しいものを見た──
そう告げ、奇跡を起こし自らは、星の獣は敗北を認めた。自分の総てを懸けて、とある少女を救い出した
少女と少年は未来へと向かい、憐憫の獣を討ち果たした。そしてその先の未来は──
・・・そこから先は、自分には関わりのない話。死者の蘇生という奇跡の総てを託した代償に、自分と言う人格と存在を喪った獣の心は消え去る。
後悔はない。むしろ喜ばしかった。もうこれ以上、醜いものを見て、醜く変質する事なく永遠に静かでいられるのだから
『自分の役目は終わった』
そう嘯く獣であったが・・・消滅の最中、何者の声を、高次の奴隷の声を耳にする
『君、彼を見守ってやってくれ。特典として』
なんだよそれふざけるな。ボクはもう人間なんか見たくないんだ。ほっといてくれよと抗議したが、当たり前のように聞き入れられずに自らは転生する羽目になった。醜くおぞましい世界へ、また
『最悪だ・・・こんな空気みたいな魂の御守りをしろって?』
同じく転生を果たした、無垢なる魂。無垢と言えば聞こえはいいが、実質それは何もないだけだ。何も自分をカタチ取るものがないだけだ。それが効を奏したのかかは知らないけど、器だけは最高に立派なものを繕われている
これからこの魂は困難な旅路を進む。人類の未来を救うための過酷な旅を。かつての自分が見てきた、人理修復の旅を
『器に切り捨てられるか、調子にのってモドキになるだろ。転生してるやつなんてそんなんばっかだし』
やさぐれ、不貞腐れていたフォウであったのだが──その目論見は、完膚なきまでに覆される事となる。その無垢なる魂は、自分も、王すらも越える成長を垣間見せたのだ
『──なんて、綺麗な・・・美しい魂なんだ』
この世の全てが美しい。この世の全てが愛おしい。この世界の総てには、意味と価値がある。だからこの世界の総てを見たい、知りたい。愉悦したい
そう告げ、己の魂の輝きを高めていく無銘の魂に、彼はいつの間にか魅せられていた。一緒にいたい、ずっと傍にいたいと思うまでになった
かつての旅路には存在しなかった、無垢なる魂。その行く末と行き先を、心から見届けたくなったのだ
獣は、心よりかの魂に惹かれていった。純真にして無垢、しかして何よりも輝きを放つ不思議な魂。自らが夢見、そして決して世界に在る筈が無いと諦めていた尊いものが、この魂であるとすら思い始めていた
『自らの総てを懸けても惜しくない。ただ、一緒にいたい。世界を、一緒に生きたい』
・・・だが、自分は最後には拒絶されるだろうと諦めていた。いつか、彼女の前に立ち塞がり、討伐される獣として自分は顕現するのだと分かっていた。何せ、この世界のマスターはどういうわけか自分と同じ獣だ。器が器といえ、このカルデアが人類の未来を取り返せる可能性は・・・
──それでも。分かっていても、たとえ拒絶されても。最後まで、せめて自分が討伐されるまで。彼は傍にいさせてほしいと願った。自分が倒されるなら、それは君がいいと。だから・・・
『ボクが人類の敵であったなら、キミはどうする?』
そんな弱気が、気の迷いが。そんな質問を口にさせた。どんな答えが帰ってくるのかは読めていたし、その覚悟はできていた。・・・体と声は震えていたけど
『どうもしない。自分に初めてできた友達であることは、絶対に変わらない』
・・・自らに示された、暖かい『尊重』の心を。自分は永遠に忘れないだろう。自分を変わらず、例え獣であろうとも、友達と、親友と呼んでくれたかの魂の事を、永劫忘れはしないだろう
『──あぁ、ありがとう。ボクは本当に、尊いものを見た──』
其処から、獣はその在り方を改革し、変質させた。斜に構えていた心は、後に姫と呼ばれる魂に心底から寄り添い、支えんと決意し振る舞うようになった
色欲や即物的な欲望をその魂に懐くことを心から恥じ入り、彼女の傍にいられる事を至上の喜びとした
自らを親友と呼び、共にある事を嬉しいと言ってくれた。この魂に寄り添いたい。一緒にいたい。彼女の見る世界を、一緒に愉しみたい
数えきれないくらい倒されて、数えきれないくらい彼女から力を、大切な想いを受け取った。消え去る瞬間すらも愛おしい。醜い怪物になるであろう自分が、煌めくような美しい粒子を出して討伐される様すらもいとおしい。討伐された自分の数が三桁を越える頃には、自らはその存在を変質させていた。全く違う存在・・・『至尊の守護者』と呼ばれるもの。世界を愛し、顕現する人類愛としての姿を、姫から受け取った
『ボクは本当に幸せだ』
かつて、一度目の旅では喪うものが沢山あった。救えない生命がたくさんあった。手が届かないものがたくさんあった。マシュくらいしか、なんとなくのコミュニケーションをとってくれる相手はいなかった
今は、朗らかに笑う王がいる。自分と同じように、大切なものを手にしたマスターがいる。かつて救えなかったもの総てを救い、見たこともないような輝きの旅路を自分に見せてくれる。そして──
『大好きだよ、フォウ。いつかツーリング、絶対一緒に行こうね』
自分を親友と呼んでくれるキミがいる。輝きを増していくキミがいる。泣きたくなるくらいに美しくて、素敵なキミが傍にいてくれる。キミの傍にいることが出来る
笑って、語って。素敵な時間を送れる毎日が幸せで、満たされて。キミがいてくれるだけで、こんなにも素敵な日々を送ることが出来る
何回言っても足りないし、何十回口にしても伝えきれない。何回キミに倒されれば、この胸の気持ちを現せるだろう。ボクはキミに、何をしてあげられるだろう
ただ・・・微笑むキミを、王と語らい笑い合うキミを見て、ボクは思う。ただそれだけを、ひたすらに考える
『キミが幸せでいてほしい。願うなら、いつまでもずっと笑っていてほしい。ボクは、そんなキミの傍にいたい』
キミの涙や、哀しい顔なんて見たくない。キミは世界の総てを見たいといった。世界の総てで愉悦したいと。ボクも同じ気持ちだ。──だけど
『キミの涙だけは、キミの曇った顔だけは。絶対に見たくない。それを見ないために、ボクはなんだってやってみせる』
誰も喪わせない、欠けさせない。もう二度と、誰も喪わせはしない。キミの為に、キミの笑顔やその在り方を曇らせない為に、ボクはボクの総てを懸ける
『ただ、一緒にいるだけでいい』
最早自分の幸福や自分の欲望を顧みる事は無くなっていた。そんな物欲や欲望を満たすより、彼女が笑ってくれるだけで、何よりも満たされる
いつしか、そんな想いがカタチとなったのか・・・自分の身体は、彼女を背中に乗せてあげられるくらいに大きくなることが出来るようになった。この世界の人類総てを守護できるような力を手に入れた
これも、彼女がくれた大切な宝物。だからこの力は、彼女が愛する世界の為に振るってみせる。彼女の世界を穢さんとする新人類に立ち向かった
・・・やがて、旅路が終わらんとする中、自分は決意した。今度こそ、今度こそ。と
『かつて救えなかったもの、かつて見過ごしてきたもの。その総てを救ってみせる。そして、その旅路を、誰も見たことのない色彩で満たしてみせる、と』
傍らで、自分を慈しんでくれる姫を見つめ、獣は決意した。かつて出来なかったことを、絶対に成し遂げてみせる。必ず、キミの旅路の結末を素敵なものにしてみせる、と
そして、願うなら。厚かましく都合がよく、恥知らずだと分かっていても。願わずにはいられなかった
『総てが終わったとき。・・・キミの傍に、ボクがいることが出来たなら、嬉しいな』
──やがて、その全てが成し遂げられる。憐憫の獣は討ち果たされ、人類の歴史は取り戻される。誰も欠ける事なく、誰も喪う事なく。まさに──
『おめでとう。これは、キミが勝ち取った旅の結末だよ。本当に、良かった』
奇跡を起こした感慨も、総てを解決した安堵も、今、目の当たりにしているものに比べたらあまりにも些細で、些末なものに他ならない
『本当に──キミが笑顔でいてくれて、よかった』
青空を、世界を見つめ、柔らかに微笑み目を輝かせるキミがいてくれる。それだけが、それこそが。自分が望むべきものだったから
──これから先に、何が待ち受けているかは分からない。自分の旅路は、かつての自分は此処で終わっているからだ。こうして、かつての自分はいなかったからだ
・・・完全無欠の結末を与えるつもりだったのに、また、彼女から貰ってしまった。けれど、その事に懐く事は、溢れんばかりの喜びのみだ
『もう少しだけ、一緒にいさせてほしい。願うなら、キミが辿り着く生命を謳う旅が終わる、その日まで』
獣は、至尊の守護者は、王と姫の傍らにて二人を護り続ける
この世界を飛び出し、星の大海に向かうことを夢見る二人の傍らにて、完全無欠の結末を、二人が織り成す旅路を見守り続ける
いつか、姫が心から『生きていて良かった』と、言える日が来るその日まで
『だから、キミはキミのままでいてほしい。ボクは、そんなキミが大好きだから』
星の獣が願うものはただ一つ。──姫の名を冠した魂の、当たり前の幸せと未来のみ
『これからも、ずっとよろしくね。ボクの大切なお姫様。欠けがえのない、大切な親友・・・エア』
・・・彼女から受け取った総てを宝として。獣は今日も姫と王の傍らで、当たり前の日々を謳歌し続ける
本当に尊いものを得たと、心より。世界の全てへ感謝を捧げながら
──それは、かけがえのない『
マーリン「如何だったかな?君達の望む聖夜の贈り物になれただろうか。なれたのならそれは結構。なれていなかったならそれは残念。キャスパリーグのポエムをネットにアップしてくれて構わないよ!」
「霊長の殺戮者であった彼が、世界を尊び人類を護る人類愛になる。・・・うん、月並みだけどこれもまた、素敵なハッピーエンドなのだろうね。全くズルいぞキャスパリーグ。私も君に転生したら姫のような美女に愛でられるのだろうか。悔しいから今日も美女の夢に忍び込んであれやこれやする私なのであった!夢魔とはそう言うものだしね!苦情はお断りさ!夢魔だから人間の法律とか知らないしね!」
「──真面目な話。私は、この物語を心から愛している。ハッピーエンドは勿論だけど、何より君たち読者が『それを望んでいる』という事実が何よりも喜ばしい。ほら、バッドエンドを好んで見たりするアレ、あるだろ?あれはね、ハッピーエンドを『虚構』と捉えてしまった者が陥る病なんだ」
「『こんな都合よくものは運ばない』『こんなものは夢物語だ』ってね。自分の諦めを、ハッピーエンドを虚構とすることで誤魔化しているのだと、心の何処かでそう定義しているのだと私は思う」
「──綺麗事、大いに結構。御都合主義、大歓迎さ。だってそれは単純な話。『読んで良かった』と笑顔で本を畳める方が気持ちいいだろ?」
「この物語は、恐らくずっとこうだろう。笑っちゃうような痛快な御都合主義の乱立、完全無欠という綺麗事を、がむしゃらに追い求めるだろう。それが、王と姫の叙事詩だからね。犠牲や憂鬱、悲劇は胸を打つけれど、それでもやっぱり信じたい、そしてあってもいいじゃないか」
「『この世界には、笑顔しか溢れていない痛快な物語がある』・・・ってね。君達も大なり小なり、そんな気持ちがあるから此処まで来てくれたんだと、信じているよ」
「これから先、何処まで旅が続くかは分からない。けれど、これだけは言える。忘れないでほしい」
「『君達がいてくれる限り、この叙事詩は絶対に終わらない』とね。完結、行き止まりじゃないという意味さ」
「だから、これからも一緒に見詰めていこう。かけがえのない、王と姫、あと獣の物語を、ね?」
「それじゃぁ、長々とごめんね。メリークリスマス!君達の道行きに、華の祝福が在らん事を!」
「──それと、今日はお姫様が産まれた日だ。誕生日を祝う言葉を、そっと胸で呟いてあげてほしい。生誕を祝われることは、嬉しいことだろうからね」
「では、さようなら。これからも、手間のかかるキャスパリーグをよろしくね──」
happy merry X'mas !!
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