人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

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ビースト空間

マナカ「先輩、FGO二部で終わるって」

フォウ「ソースは?」

「きのこのインタビュー。なんだかこれ以上改築できないレベルと完結のタイミングが一致するんだってさ」

フォウ「ふーん」

「・・・慌てないの?この作品も釣られて結末が見えちゃうってことだよ?」

「終わるからなんだよ。そんなの全部そうだろう。終わりがあるから今が尊い。終わりがあるから生きる、駆け抜ける価値があるんだ。それはどんなものだって一緒だよ」

「~」

「それに、FGOが終わったって、今まで積み重ねてきたものが無くなるわけじゃない。また新しい事も始まるだろうし、どんな形であれ物語は続いていくさ。ボクらの何かは必ず先に繋がって、終わりの後に続くものは必ずある。そうして歴史は織り編まれる。ボクらの・・・エアの答えはそういうものだっただろう?」

「そうだね先輩!そもそも終わらなかったら終わらなかったで引き延ばしって言われるだけだし、引き際もキチンと見極めなくちゃね!」

「まぁ続くに越したことは無い。だけど言えるのは一つ。ボクらはけっしてなかったことにも、いなかった事にもならない。終わりがあるから、今が尊いのさ」

「ありがと先輩!なんかいい話になった気がする!じゃあ、だめ押しの確認行ってみようか!せーの!」

「「『きのこの言葉を信じているようでは型月ファンとしては二流』!」」

フォウ(でも、原作が完結したら・・・こっちのカルデアも問題を全て解決したことになって・・・いよいよエアとギルの旅が星を飛び出すのかぁ・・・!うん!楽しみだ!)

マナカ「よーし先輩!グラズヘイム大掃除に参加しようよ!なんかいつもより入念に消し飛ばすんだって!」

「一人で行けよ。ボクは平和主義者なの。・・・ん?」

『年越しそばをすするマルグリッド 先割れスプーン』

「またあの水銀肖像権侵害してる・・・女神様も大変だなぁ、あんなコズミック変態と一緒だなんて」

ティアマト「グラズヘイムライオンさんから・・・お誘いが・・・あわわ・・・」

「大丈夫大丈夫、御茶会だよ!・・・多分?」

ティアマト「疑問系・・・(゜ロ゜;」

グラズヘイムライオン『卿ら、集まって年を越すとしよう』

フォウ「あ、来るんだ・・・エア、誰にチョコ渡すのかな~♪ギルは確定で、後は誰かな~♪」


マナカ「あれ?キアラさんは?」

ティアマト「グラズヘイムに大掃除(意味深)に・・・」

マナカ「あー・・・まぁいいや!皆!素敵な御年をー!」


愛は爆発する

「はははははは!!報われぬものたちの声なき悲鳴に応え、この身は歓喜に打ち震えるのである!即ちこれ、非リア(どれい)達の決起の狼煙である!!即ち愛である!!」

 

凄まじき剣の圧にて愛を説き、自由を手にするために現れエルキドゥに重き筋肉を躍動させ襲い来るスパルタクス。どこから連れてきたのか、はたまたそこら辺にて決起したのかは定かではないこの誇り高きバーサーカーの猛攻と迫力は、まさに破壊的筋肉の暴風雨と呼んでも差し支えないほどに強靭かつ徹底的である

 

「愛かぁ・・・うん、素敵な理由だね。僕もほら、愛と平和を胸に戦う優しくか弱い兵器だし?」

 

一撃当たれば骨を砕かれ肉を裂かれ、粉微塵と成り果てる筋肉と信念の一撃を、のらりくらりとかわし立ち回るエルキドゥ。ロープをすらりと使い滑り、脱力し風に吹かれる木の葉のようにスパルタクスの圧に逆らわず飛ばされふわりと距離を取り、筋肉の突進を軸をずらすのみで回避するなど、巧みかつ華麗に攻撃を無力化しながらリッカの指示を待っている

 

「くろひー!あるよー!チョコちゃんとあるよ!作ったよー!」

 

「デュフフフ、アッセイ先生のアッセイ拳に手も足も出ないようですなぁ!そう!先生のアッセイ拳は圧制者への反逆を旨とするのですぞ!リア充への怒り、非リアへの慈悲と労り!それらを以て決起に至る!さぁ、存分に叩きのめされるがよいですぞー!」

 

「ダメだこれ、カカオキメて自分がリア充になれると微塵も考えてないから意固地になってる!」

 

割と混乱かつ錯乱している黒ひげへの認識を終え、リッカは静かに対話形式を変える。言っては解らぬ、話も通じないとなるならば後はやるべきコトは多少ばかり手荒になる。それ即ち・・・

 

「実力行使&無力化&戦意喪失!やるよエルキドゥ!哀れなくろひーにチョコの救済を!」 

 

「ん、分かったよ。じゃあこの筋肉を何とかしよっか」

 

リッカの指示を受けたエルキドゥは即座に転身する。笑みすら浮かべのらりくらりと振るまい余裕すら見せていたのが一転し、表情を引き締め数多無数の武器を展開し切り裂き投げつけ叩きつけていく

 

「む、おっ──快!!

 

「回復する、かぁ」

 

与えられた傷が、筋肉に埋まっていく。身体が肥大化しさらに一回り大きくなるスパルタクス。彼は受けた傷を魔力とし自らの体内に取り込むことが可能であり、傷付けば傷付くほどに鮮烈なる逆転が約束されるのだ。その無尽蔵の耐久は、EXという形で表れていることからも折り紙つきである。神代最高傑作のエルキドゥの攻撃は、最大効率にてスパルタクスを駆動させ、燃料をくべるに等しい事態であった

 

「はははははは!その程度で私の体に傷はつかぬよ。さぁ、我が愛、我が抱擁を受けたまえ!」

 

朗らかな笑顔、躍動する筋肉が勢いを増していく。反撃はするもの、それは反逆に力を与えるばかり。エルキドゥ的にはいたぶりがいがあるサンドバッグのようで楽しいのだけれど、戦況的にはそうも言っていられない。押し切られてしまう可能性もなきにしもあらずではあり、リッカと自分が本気を出してしまってはそれは最早楽しいイベントではなくなってしまう

 

(さて、マスターはどんな指示を出すのかな?ワクワク)

 

目の前に当たれば粉砕される攻撃が飛び交うなか、涼しげな表情で捌き続けるエルキドゥ。勝利を呼び込むのはマスターの御仕事。独りでに指示なく動く兵器は欠陥品であるために、指示と対応はリッカに任せんとする彼は、リッカの指示をのんびりと待ち・・・

 

「年貢の納め時ですなぁリッカたん!いくでござるいくでござる!アッセイ先生!!凱歌はすぐそこですぞー!」

 

「雄々しく叫ぶのだ!愛!!チョコという圧制を打ち砕く剣を取るのだ!!雄々々!!愛!!!

 

いよいよもって高ぶってきた非リアの讃歌。嘆きを雷に涙を炎にしスパルタクスが吼える。あわや押し切られんと、筋肉に呑まれんとしたその時──

 

「──エルキドゥ!モツ抜き!ハートキャッチ!!」

 

謎の指示がリッカより飛ぶ。知らぬものが聞き及んだなら訳のわからぬ暗号名た指令に一同は面食らうが──

 

「あぁ、そうだね。それが一番だ」

 

エルキドゥは即座に理解し、この筋肉を止める方法に思い至る。傷付ければ強くなる、なれば如何にして終わらせるか。それをリッカと共有した兵器の行動は迅速であった

 

「はははははは!!追い詰めたぞ圧制者よ!今こそ我が抱擁の時!!」

 

「──」

 

エルキドゥが船にて『何か』を背にする。袋小路にて追い込まれたと認識し、スパルタクスが歓喜と共に圧制者たるその身を歓喜の歌と共に打ち砕かんと剣を振るう。

 

「我が愛、我が快!いざ受け取られよ!!バレンタイン!トリーズナー!!」

 

──だが、そんなスパルタクスに誰よりを待ったをかけるものがいた。リッカではない、エルキドゥでも勿論ない。其処に在りしもの、壊されては最早立ちいかぬものの数秒先の運命を察した者がいる。──それは他ならぬ・・・

 

「ちょちょちょちょ待つでござる待つでござる!!マスト!!マストを折ってはなりま・・・──!!」

 

「──遅かったね。君達は僕たちの知恵比べに負けたのさ」

 

其処からは鮮やかかつ瞬時の逆転劇が展開され、即座に決着が訪れた。最早此処に、戦いの結末は見え、勝敗は定まったのである

 

「愛!!!!!!──むぉっ・・・──」

 

渾身にて振るわれたスパルタクスの剣が、轟音と風を切り裂きながら粉砕したのは『海賊船のマスト』であり、渾身の力を以て振るわれた一撃は過たず船に致命傷を叩き込んだ。そして──

 

「ダメージが変換するなら動力炉を抜いてしまえばいい。効率的だね」

 

エルキドゥの抜き手が、スパルタクスの胸板を貫通し背中にかけてザックリと貫通していたのだ。そして貫通する傍ら、彼は抜き取っていた。霊核としての役割を果たす『心臓』を。脳と同列に重要な器官を抜き取られ、スパルタクスが停止する

 

「はい、おしまい。お疲れ様。──いい避難訓練と防災対策になったよ。今度、エビフ山の上にいる圧制者を紹介するからね」

 

ずぼり、と手を引き抜き心臓を握り潰すエルキドゥ。同時に首を跳ね、脳の霊核をも無力化し消滅させる

 

「反逆、失敗・・・皆の者よ、圧制は程ほどに・・・」

 

静かに呟き、消滅を成し遂げていくスパルタクス。その顔は最後まで笑顔であり、己の生きざまに後悔が微塵も介在しないことをありありと語っており、その生きざまにてバレンタインへの反逆を貫き通した事を証明した。そして──

 

「三年B組アッセイ先生ー!!せ、拙者の野望も此処に潰えた・・・!!チョコを象って、カルデアの美女達のアレヤコレヤをチョコにして食べようとしていた、拙者の夢が・・・!」

 

「・・・──んー、思ったんだけどさ」

 

沈没していく海賊船にて、エルキドゥがなんとなく思った所在と所感を指し示す。何故チョコをもらえぬ者が表れるのか。持てぬ者とモテるものの違いはなんなのか。それは少なくとも・・・

 

「他者の幸せを呪うなんていう性根が腐ってるからいつまでも幸せが来ないんじゃないかな?ほら、腐った野菜に蝶は止まらないだろう?」

 

「正論ビィイィイム!!??」

 

ある意味で最後の止めの一言なりしクリティカルワードを残し、沈みいく船よりチョコとリッカを回収し離脱するエルキドゥ。此処に、黒ひげのリア充デー圧制キャンペーンは完全に終焉を迎える

 

──だが、こんなのでもカルデアの財。財を駄目にしたとなれば親友と姫が哀しんでしまうことを憂慮し・・・

 

「やれやれ。ギルやエア、リッカに感謝しておいてね」

 

沈没船より黒ひげとクルー達も、しっかりと回収するエルキドゥなのであった──




リッカ「はい、これ!」

『アン女王の復讐号チョコ』

「くろひーの船をカタチにしたチョコを作ってみたよ!だからもう御乱心は御仕舞いにしよ?ね?」

くろひー「リッカたん・・・そうでござる、拙者、本当は解っていたでござる。リッカたんは分け隔てなく、拙者にもチョコをくれるとは理解していたでござる・・・」

リッカ「?じゃあなんで・・・」

くろひー「その溢れんばかりのとうとみと優しさに返せるもの、報いれるものを拙者、なーんにも持っておらぬがゆえに。出来ることといったら、自分がバカをやってリッカたんを楽しませることくらいしか思い付かなかったのでござるよ・・・」

リッカ「・・・くろひー・・・」

「拙者、最早悔いは残っておらぬでござる。こんな優しさと気遣いに満ちたチョコを貰えてよぅ・・・後チョコは拙者が全部持っていった訳ではないでござる。リッカたんを楽しませるイベントはまだまだ続くでござる。それでは拙者は、暖かい気遣いのチョコをいただきつつこれにて──」

メフィスト「お疲れ様でしたくろひー殿、爆弾をおひとつ。うふ」

「や、これは御丁寧に。どうもいただきま・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、いらないデスyOォオォオォオォオォオ!!!?」

リッカ「ひ、ひげくろー!」


・・・────リッカたんに幸あれ。とうとみを懐いて消える拙者は実質フォウ氏・・・────

エルキドゥ「青空をバックに消えたらなんか大体いい感じになるねー・・・そうか、実質フォウくんか・・・」



ビーストの間

フォウ「ふざけんなーーーーー!!!!あの髭ブッ殺してやる!!とうとみを得たのは祝福するけど断じてお前がボクだなんて認めるものかーー!!!!!」

マナカ「先輩が荒ぶったー!静まって静まって!私の王子様チョコおすそわけするから!」

「いらん!!アーサーに渡せ!あの野郎覚えとけよ!!髭全部剃って誰だか解らなくしてやる!!」


キアラ「惜しいですわ。私は入れ替わりになってしまい・・・チョコの女体盛り、とても楽しそうでしたのに・・・」

ティアマト「あわわ・・・と、ともかく皆様、よい御年を・・・落ち着いて、フォウくん、落ち着いて・・・」

フォウ「フー、フー・・・皆も、譲れないものをバカにされたら立ち上がるんだ!泣き寝入りとか絶対ダメだぞ!じゃ、また来年も一緒に消滅しようね!バイバイ──」

『フォウ年越しそばになる』

「ボクをお食べ!!」

「先輩大晦日最後のギャグがそれ!?」

「ギャグじゃない!!感謝の気持ちだ!!」

グラズヘイムライオン「相も変わらず騒がしき事だ。赤いきつねを買ってきた故、新たな年を共に迎えよう」

先割れスプーン「ほう・・・体内から取り込まれ消化される・・・そいうのもあるのですな。いやはや未知に溢れておられて何より」

フォウ「じゃあ皆!来年もよろしくね!風邪とか引いちゃダメだよ!課金は無理なく程ほどにね──!」
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