ノッブ「とほほ、何故スーパー天下人のわしが湯殿の掃除なんぞせにゃならんのだ・・・」
沖田「それはこちらの台詞ですよ!ノッブが枕投げとか言い出さなければこんな事にはならなかったんですから!」
土方「・・・なんだ。女湯には誰もいねぇのか」
沖田「ダメだこの副長・・・はやく何とかしないと・・・」
茶々「箸より重いものなんて持ったことないんですけど~!丸~!何とかしてー!」
「肩代わり料50かすてぃらローンも可」
「ビックリするほどリーズナブル!」
以蔵「えぇ空じゃ・・・枕が直撃してから記憶が無いがえぇ空じゃ・・・」
龍馬「あぁ、お竜さんの拳が直撃して・・・」
お竜さん「まことにいかんである」
リッカ「んー、なんでこんな事になったんだっけー?」
魔神さん「リッカ、事の顛末は・・・本編と後書きに書いてあるぞ」
リッカ「親切!じゃあ、今日の更新をどうぞ!」
「リッカ、リッカ。探したぞ。魔神さん、ずっとリッカを探していたんだぞ。今日もリッカの顔が見れて、嬉しみ」
「あふっ──」
会うや否や好感度マックスな懐き方のアプローチを交わしてくる魔神さん・・・すなわち沖田オルタ要するに沖田ちゃん。廊下の向こうからぶんぶんと手を振りすたたたと近寄って飛び込んでくるその一連の愛くるしい動作にパーフェクトノックアウトされてしまうリッカ。先手必勝の正しき再現を此処になされへにゃりと破顔するリッカに、ふんすふんすと鼻息荒く声をかける沖田ちゃん
「リッカ、リッカ。魔神さんの部屋に来てほしい。皆がいて楽しい、嬉しいぞ。リッカと一緒に過ごせばもっと楽しくなるはずなんだ。行こう。私の部屋にらいどおんしよう」
「あうあうあうあう分かったいくいくぅ~」
ぶんぶんと肩を揺すり興奮ぎみに誘いを寄せる沖田ちゃん。彼女はオルタズの中でもトップクラスに愛くるしさを振り撒いてくれるとリッカは思っている。じゃんぬは白米、空気、心臓が如くなくてはならない半身だし、セイバーオルタは気まぐれでベッドを占拠したりジャンクをくれたりするツンデレ気質。そんな中に現れた超新星、素直クールというレアジャンルを引っ提げた沖田ちゃん。とてもかわいい。リッカからしてもとても大事にしてあげたい妹のようなものなのだ。その発端、生い立ちも相まって尚更である
「良かった。リッカがそう言ってくれて嬉しい。ささ、行こう行こう。魔神さんが背中を押すぞ、ぐいぐい」
「わわわわ、分かったから落ち着いて~。あぁ、押されるぅ~」
そんなほんわかなやり取りをかわし、リッカは沖田ちゃんの御部屋に連行同伴されるのであった。導入もスムーズかつスピーディー。魔神さんの前に、まだるっこしい偶然装いムーブやツンなどは存在しないのである──
いるだけで いっしょなだけで うれしいな
「うっはははははは!!もりたてお疲れ本能寺!!いやぁ、部屋で煎餅食っとるだけで大体終わるとか流石ゴージャスチームじゃのう!!半年人理修復経験者は格が違った!わしおらんかったけど!!」
部屋のふすまをガラリと開けてみれば、其処に在りしは皆様ご存じぐだぐだ面子。新撰組、織田陣営、維新組、忍。ぐだぐだチームが沖田ちゃんの部屋に集合し大宴会を開いていたのであった。其処に、リッカは招かれた形となる
「来たのぅリッカ先輩!わしが選ぶナンバーワン最強マスターのそなたがおらねば始まらんでな!おいキンカン!信勝!酒に料理持ってこい!一分以内に用意しなくば打ち首獄門!」
「うぇえぇ無茶ですよ姉上~!」
「無理と思うから無理なのだ。この光秀、公の為なら限界などない・・・!!」
「あー!また抜け駆けしたんですか別の私!いけません!いけませんよ!リッカさん相手に抜け駆けすると炎に焼かれたり毒が吹き出たり雷が出たりするんですよ!」
「私はリッカの魔神さんだ。私がリッカと話すのは当たり前だぞ」
「うるせぇ顔が二人に増えやがったな(ボリボリボリボリ)たくあんうめぇ。(ボリボリボリボリ)おい、リッカも黒沖田も食え。芹沢の顔を忘れるほどうめぇ。やべぇ。一生食える鬼めいた味付けだぞこりゃ」
「うはー!!地味めな旅館からゴージャスキラキラに生まれ変わって大盛況!茶々が茶々するに相応しい宿になってくれて大大大満足だし!華丸あげちゃう!そぼろ!そぼろー!かすてぃらおかわりー!」
「(ひょいぱくもぐ)旨し(ひょいぱくもぐ)旨し」
「茶々のも食べてるー!!?なんでかすてぃら絡みになると有能度合い下がるの丸!?」
「ハッ、王様の金で食う料理は最高じゃ!ただ飯最高じゃぁ!うっはははははは!おかわり!おかわりじゃ!いや、臭いのキツい野菜はいらんきのぅ!コラァ!!わしの皿に何よそっとるんじゃトカゲェ!!龍馬ァ!ちゃんと見張っとかんかぁ!!」
「あはは、いやぁごめんごめん。お竜さんも駄目だよ。好き嫌い激しいんだから以蔵さん」
「フン。好き嫌いなんかしているからくそ雑魚ナメクジアサシンなんだお前は。お竜さんなりの気遣いだぞ。ありがたく思え、ぺっ」
てんやわんや、やいのやいののぐだぐだ空間。いつものように騒がしく、それでいて毎日がエブリディな一同の大騒ぎ。飲めや歌えの大宴会が繰り広げられるその雰囲気もすっかり慣れたもので、リッカも一同のコップにお茶や水を注いでいく
「シェケナベイベー本能寺!!!リッカ先輩!もうこうなったらわしと派手にユニット組むしかないじゃろ?ないじゃろ?わしがボーカルとギターやるからベースをお願いしたいのう!ドラムとかキーボードとかは全部信勝と光秀に丸投げするのじゃ!んー、ロック!!」
「飲むだけじゃないぞそぼろ。カエルも食え。美味しいぞ、唐揚げもいいぞ」
「遠慮しておく」
「鯛もいいし!めでたいだし!!」
「遠慮しておく」
「なんじゃあおまん、食わんのか?じゃあしゃあなし、わしが食べちゃるきのぅ。どれ、おまんの席に座らせ(ブゥ~)」
「宴会芸名物忍法──ぶーぶーくっしょん也(キリッ)」
「おうおまん其処に直らんかぁ!!三枚に下ろしてかっさばいたるきのぉ!!」
「どうどう、はいはい以蔵さんどうどう」
「わしゃ馬じゃなかぞ龍馬ァ!!」
「うむ、馬鹿でござるな」
「喧嘩売るんも大概にせぇよ丸ぅ!!」
「ったく、うるせぇ(ボリボリ)やつらだ(ボリボリ)」
「土方さん健啖なのは解りましたからもう少し静かに噛んでくれませんか!?」
「信長公!!入浴にて背流しはこの光秀めに!」
「何抜け駆けしてるんですか裏切りキンカン!僕、この信勝が相応しいに決まってるでしょう!ね、姉上!」
「撃ち殺されたいか貴様ら!!マブダチマスターのリッカ先輩に頼むに決まっとるじゃろ!イケメン度合いでリッカ先輩の足元にも及ばぬ雑魚に用はないわ散れ!散れぇい!!」
「あ、あははは・・・ぐだぐだ組はいつでも元気だなぁ・・・ん?何書いてるの?沖田ちゃん?」
やいのやいのしている最中、沖田ちゃんは笑いながら書き書きと万年筆を走らせ何かを書き込んでいる。──それは魔神さんが残した、人生の証と成長の証明であり。新たな人生の記録でもあった
「まじんさんノートだ。沢山の素敵なものを書き記しているんだ。カルデアに来てから毎日毎日が素敵なものばかりでノートが幾つあっても足りない。もう十冊目だ。うれしみ」
「沖田ちゃん・・・」
そのノートには手書きの絵や文がたくさん描かれている。カルデアの仲間たち、一緒に遊んだ日や何をしたかなど、何が起こり何を感じたかなど。魔神さんの手書き、味と暖かみが溢れるノートにこの騒がしい一幕が記され・・・
「一番嬉しいのは・・・リッカが一緒にいてくれたことだな。一緒の時間を過ごしたかった。とても嬉しい。私の願いが叶ったぞ」
「沖田ちゃん・・・!願いって?」
「リッカと同じ時間を過ごすことだ。傍にいられるだけで魔神さんは幸せなのだ。だから、今日は三頁も使って書き込んでしまった」
ほい、と見せられたノートには、手を繋いで笑っているリッカと魔神さんの周りにノッブ達が騒いでいる様子が書き込まれており、見ているだけで頬が緩む暖かみが溢れる一幕であった。その余りにも細やかな幸せの尊さに、リッカは無言で膝をつく
「やだ・・・沖田ちゃん可愛すぎ問題・・・私には一生かかってもたどり着けない場所に立ってる・・・」
「?リッカリッカ、それより凄いぞ。こんにゃくにこの甘い味噌をつけると、こんにゃくが凄く美味しくなる。調べたぞ、味噌田楽と言うんだ。リッカに食べてもらいたくてとっておいた。一緒に美味しくいただこう」
「田楽食べりゅ!!(XXマスター感)あぁもう、沖田ちゃん可愛すぎてつらい!!」
「?つらいのか?魔神さんはリッカと一緒でいつでも嬉しいのだが・・・」
「──もう、好き!!!」
ボキャブラリが吹き飛び、それでも仲良く味噌田楽を頬張りながら、笑顔とクナイと刀と銃弾が飛び交うぐだぐだ温泉旅行を堪能するいつものメンバーでしたとさ──
信長「ぜぇ、はぁ・・・宴もお開きかのぅ。カッツとキンカンのくせして無限ガッツとかドン引きなんじゃが・・・」
「公あるかぎり死にはしませぬ!」
「右に同じ!!」
「何意気投合しとるんじゃ貴様ら!──もうよい、旅行とくればの『アレ』で決着をつけてやるでな──!」
沖田「アレ?アレってなん──あいたぁ!?」
ノッブ「何をぼさっとしとるんじゃ沖田!流れ枕なんぞに当たりおって、近くにおった貴様が悪いのじゃ!そう!枕投げ!!ノッブ、カッツ、貴様らまとめ──ノヴァ!?」
沖田「投げましたね、今沖田さんに投げましたね──仏の顔も三度まで、沖田さんは一度まで!!わが枕の煌めき、受けるがいい!!」
「沖田気性荒すぎワロタwww今じゃキンカン!カッツ!盾になれぇい!!」
「「承知!!」」
「『枕三段投げ!!』」
「「無念──!!」」
「つwwwっwwwかwwwえwww」
リッカ「うわぁ、修学旅行でやりそうなやり取りが・・・!ま、私中学の修学旅行一文無しで置いていかれて自分で帰ったから良くわかんないんだけどね!」
ノッブ「割りとマジでそいつら一族郎党皆殺しにしていい?アンリマユ先輩がもうやった?でかした!!」
土方「・・・うるせぇぞおめぇら。酒が不味くなるからしずかにし──ぐっ」
茶々「隙アリだし怖い顔マン!ガッツチャレンジも不意打ちには不対応?」
「・・・いい度胸だ。ガキだろうと容赦しねぇぞ!!」
「ギャー!!子供にガチギレ顔が怖い!!丸、丸ぅ!今こそ茶々お抱えの忍びとして茶々を助けるときかも!」
おぼろ丸「奉公料500かすてぃらローンも可」
「ねぇなんで!?その飽くなきかすてぃらのこだわりは何処から来るし!?」
龍馬「いやいや皆、落ち着いて?ね?他のお客さんもいるしリッカちゃ」
以蔵「死にさらせ龍馬ァ!!寝息立ててくたばらんかぁ!!」
龍馬「
お竜「やらせると思うか、糞雑魚ナメクジ・・・!」
土方「進め、投げろ!撃て、進めェ!!俺がァ!!新撰組だぁあぁあぁあぁあ!!」
「山界神仏灰塵と帰せ!わしこそが枕投げ魔王波旬『織田信長』──!!」
リッカ「旅館の一室で合戦とはたまげたなぁ・・・」
沖田ちゃん「むむ、ソースおでんもまたうまし。まじんさんノートに追加しよう。──む、騒がしいな。何かあったのか?リッカ」
リッカ「ん?んーん、いつもの・・・」
ノッブ「いかん!!わしの大焦熱がいろんなところにアレがアレして──部屋が久秀する!!」
龍馬「爆発するって事かい!?」
土方「うぉあぁあぁあぁあぁあぁ!!!」
「なんじゃあぁあぁぁあぁ!!?」
リッカ「──ぐだぐだなオチだなって!」
沖田ちゃん「ん、そうか。──リッカが笑顔でいてくれて、本当に──」
・・・その後、御部屋の一室を焼け野原にした罰として風呂掃除を命じられ、前書きへと戻る
エルキドゥ「過激なんだねー、枕投げって。ギル、やる?」
ギル「たわけ、やるはずがなかろう!焼け野原の範囲が旅館一帯では済まぬわ!」
──フォウ!183254区画から263364区の材料をお願い!
(任せてよ、エア!)
王の改築にて、30分で復旧は完了しましたとさ──
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