人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「わ、私が行っても構わないのでしょうか・・・?楽園の噂は聞き及んでおりますが、私が紡いだ縁など・・・」

「何、構わぬ。汎人類史ゆえ思い至らぬものであろうが、そなたは確かに招かれる資格があるのだ。だからこそ、朕が引かせたくじにて当たりを引いたのだ。天命はあるべきところに、という事だ。──では行けぃ!我が中華の武人よ!楽園に参じ、武勇と威光を知らしめよ!」

「は、はい!」

「さて、次なる召喚は邪魔をする方が無粋であろう。それは素通りで良しとして・・・」

『──・・・』

「さて、汎人類史の意志、そして我が歴史の駆体。正しく認識されるかはどうかは保証できぬが・・・まぁ、成せばなるであろう!可能性を信ずる。まさにそれこそが汎人類史の特権であるのだからな!」

(さぁ、招くがよい仙女。そなたの悲願、この朕が影ながら手助けしてやろう!)

「──さて、監獄島とやらを読むとするか・・・フフッ、無限に読んでいられる逸品よな!」


召喚編~サーヴァント・マスター・縁詰め合わせぐっちゃん~

「ごめんなさい、取り乱したわ・・・」

 

平静を失いカルデア中を駆け回ったぐっちゃんをなんとかなだめ、そして連れ戻したリッカ一行。召喚の儀の再開を執り行うため、ぐっちゃんを確保し、平静を取り戻させ落ち着かせなんとか参列させる。

 

「良かった、落ち着いた?それなら良かった。何かトラウマでもあったの?大丈夫?」

 

「トラウマと言うか・・・骨の髄まで癒された経験があるというか・・・とりあえずアレにマッサージを頼むのは止めておきなさい。死ぬわよ」

 

「死ぬ!?」

 

マッサージってそんな壮絶なものだっけ・・・一同の認識を覆すような謎めいた感想を示すぐっちゃんとあの老体の李書文先生の因果関係は物凄く気になるところではあるが、本人がそっぽを向き黙して語ろうとしないのでこれ以上の追求をするものはいなかった。肩を震わせ笑う王もまた、空気を読んであえて問わない。ひとまず傷を抉るにしろ労るにしろ、この召喚を終えてからでいい。脇道に逸れ、本題を疎かにしていては本末転倒と言うものだからだ

 

「よし、些かの予定の狂いはあったが大方に支障はない。召喚を再開せよ!何、トラブルではないのだ。即座に開始出来よう!ロマン!」

 

「はいはい、やってるよ。大丈夫。それじゃあ行こうか。召喚システム、フェイト作動!」

 

巻き起こる召喚の光、展開される儀式。煎餅をかじりながら、指一本を動かすだけの簡単かつ静かな装置の運営に、改めてぐっちゃんらは物申さずにはいられなかった

 

「・・・魔術王、ソロモン・・・あんな間の抜けているロマンがね・・・誰も想像できなかったんじゃない?」

 

「えぇ、師匠以外には隠し通していらしたので。・・・改めて、申し訳無かったわね。気付いてあげられなくて」

 

「いやいや、自分も誰が破滅の引き金になるかが分からなかったから黙っているしか無かったんだ。まさかレフが尖兵だったなんていうのも見抜けなかったしね・・・」

 

「・・・レフ・・・あんなのに爆破されたのは一生の不覚だわ・・・」

 

「私も爆破されたのよね・・・残留思念しか残らなかったもの。今こうしていられるのは・・・やっぱりギルの、皆のお陰ね」

 

「私も、瓦礫にて・・・」

 

「私はロマンと駄弁ってたから大丈夫だった!」

 

「・・・こうしてみると、レフとやらは中々の戦果を挙げていたようだな。節穴ではあったが、中々に有能であったようだな。ま、雑種の一掃を行い、選別を行う手間を省けさせたという点もあるがな」

 

かつての敵、そして確かに立ち塞がった・・・かつての同胞の話に華が咲く中、召喚サークルの光が輝き、そして収まる。

 

──訪れたようです!今回、召喚に応じたサーヴァントの方は・・・

 

訪れし者、その姿は──白き戦闘服に、トネリコの槍。髪型を団子に纏め翡翠の瞳を称える、武人であり女性である、中国の槍使い・・・

 

「サーヴァント、ランサー!秦良玉!どうぞよろしくお願い致します、皆様!」

 

中国の歴史書における、唯一の女武人。忠義と理性の女性、秦良玉が楽園へと参列したのであった。その凛とした振る舞いと、同時に際どい全身タイツの在り方に思い思いの感想を告げる

 

「おぉ!?美人ランサー!?誰の縁!?」

 

「・・・秦良玉・・・あー・・・成る程・・・」

 

「おや、そちらの御方は、何処かで・・・?」

 

「いえ、初対面よ(キッパリ)いい?長生きとか、不老不死とか全く関係無いわ。縁とか、関係無いのよ。いい?関係無いから!いいわね!」

 

「?は、はい!では、これからよろしくお願い致します!それでは、失礼致しますね!」

 

背筋を伸ばし、王に一礼し去っていく秦良玉。如何なる縁によって紡がれた来訪なのか、そして何者に招かれたのか。詳しいことは此処ならざる何処かに在りし者のみが知っている。それがどのような意味をもたらしたのか、どのような意図なのかを知るのは──ずっと先の事である

 

「うむ、貴様が溜め込んだ縁は相当なものよな。──その不老不死の身、溜め込んだものは穢ればかりではないようだな」

 

「不潔みたいに言わないでくれる!?湯あみや水浴びは毎日欠かさずやっているわ!そう、長々と生きていると色々と凄いのよ!そこ!生暖かい視線を送るのは止めなさい!」

 

「サーヴァント、マスター・・・そして縁!先輩ってスッゴくお得だね!」

 

「お得!?」

 

そんなこんなで、縁を持ち込んだぐっちゃんにより全く新しい出逢いをもたらす召喚の儀式。ある意味ランダム召喚な今回の様相・・・一気に昂る事になるテンション。次なる出逢いと廻り合いに、否応なく期待が高まる一同

 

「ふははは!お買い得キャンペーンとポイント二倍の日時を逃す手はない、全てを買い占め清算してやろうではないか!」

 

パチリと指を鳴らし、そして再び展開される召喚の光。先行きの見えない遊戯と試みはまた愉快なものであるが故に興が乗る。まだまだ縁は残っている。お楽しみはこれからなのだ

 

「さて、次は如何なる相手が招かれるのやら。ヒナコめの存在にて読めぬが・・・まぁ今に分かることだろうよ」

 

「先輩は誰と縁を紡いだのかな~!誰が来るのかな~!先輩に応える人は誰かな~!」

 

「別に私の縁を清算するわけじゃないでしょう!?私周りのピックアップじゃないわよね!?」

 

「さて、次はどんな中国系サーヴァントが来るのかしらー」

 

「リッカにオルガマリー!あんたたち分かっていないわね!?止めなさいよ先輩いじるの!怒るわよ!」

 

「素晴らしいことだと思います!いじられ先輩後輩としてこれからも頑張って参りましょう!」

 

「マシュ、あんたはそれでいいの!?思うんだけどアンタが一番おかしくなってるわよね!?」

 

先輩、後輩、所長が入り乱れるてんやわんやの大騒ぎ。そしてその微笑ましい、かつてのAチームでは想像できない微笑ましい姿に感慨を懐くは、ロマンとダ・ヴィンチに他ならない

 

「・・・わすれがちだけど、彼女らはまだ年頃の女の子なんだよね。女の子が女の子らしく過ごせるって、いいなぁ・・・」

 

「人間らしく過ごせるのもそうだよ、ロマニ?早く結婚式をあげなよ~。皆待ってるよ~?」

 

「そ、それは勿論だよ!その時を楽しみにしていてほしいな!」

 

「いつもより三倍祝わせてもらいますよぉ!クソァ──!!」

 

「いたのかねムニエル君!?」

 

《──そうか。ヤツが仙女であるならば、それを懇意にしている者もまた・・・か》

 

──王?

 

 

《──フッ、どうやら我が勝利し、美酒に酔う瞬間はすぐそこに近付いているようだぞ、エア!さぁその瞬間を目指し、恙無く召喚を執り行おうではないか!ふはは、全ては!この為に在ったと言うことよな!!》

 

(何言ってるんだこいつ・・・)

 

そんな突如垣間見た未来の期待と望みを乗せ、ワインを飲み干す王。そして、召喚の儀が、光が満ち、収束する。大舞台の前に、楽園へと現れしは──

 

「──セイバー、紅閻魔!楽園にて御奉仕する運びとなりまちた!これから誠心誠意お仕えいたちまチュので、どうか宜しくお願いするでち!」

 

閻魔亭の女将、そして閻魔流抜刀術の使い手。厨房と聖女を制す希望の光。──そして・・・

 

「・・・お早い再会でちね、ぐっちゃん」

 

「えぇ、ホントね。宜しく頼むわね、えんまちゃん」

 

此処に再びの会合が果たされる。それはまさに吉兆にして吉報。──そうして高まった機運を感知し、王は告げる

 

「よし、では今回の召喚の大詰めと行くぞ!各員心せよ──長らく遠かった我がセイバーを巡る召喚!此処に決着とするのだ!!」

 

──何処に召喚を見出だしたかは全くピンと来ませんが、王がそう仰るのなら・・・!

 

(次回、いよいよセイバー召喚・・・!?)

 

何を以て勝算とするのか──それは王のみが知っている。ただわかることは一つ。王の狙いは今も昔もただ一人ということなのだ──

 

 




NG召喚 地

ハンター「セイッ!」

狩人「・・・!」

「モンハンのハンターと・・・!」

「ブラッドボーンのハンター・・・!凄まじい人達が来たわね・・・」


「ヤァ!」

「・・・」

「え?狩りがしたい・・・?」

「武器の使い方を教えに来た・・・?あ、ありがとうございます・・・!では早速・・・」


シミュレーション

ハンター「ヤァ!」

リッカ「す、すっごぉい・・・ドラゴン、一人で倒しちゃった・・・」

「ハァ!」

「え?剥ぎ取り・・・これシミュレーションですよ!?」

~工房

「ノコギリ、チェーンソー、斧・・・これらを一度に使うの?本当に・・・?」

「(コク)」

「・・・分かりました。銃だけでもなく、色んな武具にも精通してみるのもいいかもしれませんね」


『開発の仕方をレクチャー』



「今日はありがとうございました!ハンターさん、これからも気を付けて!」

「険しい道ではあるでしょうが、どうが笑顔を忘れずに。息抜きに、いつでもいらしてください」

ハンター「ヤァ!」

狩人「・・・(!)」

フォウ「フォウ!」

「「!?!?(ビクゥ!)」」

「あ、そこはやっぱり・・・」

「どんなに巨大な生物や怪物には怯まなくても、背後を取られたりすると驚くのね・・・」

狩人「(大袈裟なジェスチャー)」

「そ、そんなキャラだったのですか・・・!?」

『『お土産に回復アイテムをたくさん置いて退去』』

アイルー「すみません、こちらに御主人様は来ておりませんでしたかニャ?」

人形「すみません、こちらに狩人様は・・・」

祖龍少女「あら・・・懐かしい顔と、見慣れない顔が・・・」

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