人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

66 / 2537
お待たせしました、召喚編です

絶対長くなるので、三騎士、四騎士、今回と分けます


すまない、もう少しだけ付き合ってくれ。本当にすまない


幕間 大召喚!!出でよ!セイバーッ!!
召喚三部作・復讐者編――Zeroから始める復讐者生活


山頂の楽園、カルデア

 

 

 

「ひゃっほー!マシュ!ダブルドリフトー!」

「はい!峠を攻めます!私にも騎乗スキルはありますから!」

 

 

思い思いの休暇を送る、カルデアの勇者たち

 

「新しい礼装は何がいいかしら師匠。スーツ?」

 

「そうだねぇ。水着とか!」

 

 

「こしあん、つぶあん。パフェもいいなぁ……」

 

 

「キュー(ちっ。パスワード設定したなあいつめ。まあいいや、ビーストハッキングっと……どうせ王の話だろうし)」

 

 

「沖田さん!アニメ見ましょうアニメ!」

「いいですとも!」

 

 

「いつか私は、あのテーブルクロスを無価値にして見せる!」

「ファイトだな、赤マント」

 

 

「⬛⬛⬛⬛⬛……(風呂はいい……)」

 

 

――だが、その安らぎは

 

 

 

「――我が声を聴け!!全職員!集合!!」

 

再び、王の号令にて切り裂かれる――!!

 

 

――

 

「遅いぞ貴様ら!遅刻はせずとも五分前に参ぜぬか!」

 

腕を組み吼える器、ギルガメッシュ

 

 

「生きていたのかい英雄王!?」

 

「勝手に殺すなたわけ!当然であろうが!」

 

 

「大丈夫だったの!?」

 

「大丈夫なわけなかろう!ミルクに薬草を煎じて飲み胃を整えた!しばらく味覚を失うが構わん!些末だ!」

――丸一日死にかけてはいた。腹を下すとかそんなレベルじゃないくらいの地獄を体験した

 

 

でも、ジャンヌが幸せそうだったから、魂を軋ませるような衝撃にも耐えたかいがあった

 

 

「それを掘り返すな!我は未来に生きる!忘れよ!――貴様らを呼び出した理由は察していよう!」

 

「もしかして!」

 

「カルデア二回目の!」

 

 

「そう――我の嫁の召喚の時間よ!!奮起せよ!これが本番だ――!!」

 

 

――器の願いはともかく。これから先激化していく戦い、自分達だけでは多分、手が足りなくなるだろう

 

ギルガメッシュは無敵ではあるが、あらゆる場所の敵を蹴散らすにはそれなりの準備がいる。――自分がミスをしない自信はない。そのフォローができる仲間がほしいのだ、もっと

 

 

「やっふー!ガチャだガチャだー!」

 

「此度は戦力の増強も兼ねて、大量に招集をかける!下手なセイバー数引けば当たる!どうせキャスター以外のクラスは制覇していよう!」

 

――セイバーなの?セイバーじゃないの?

 

――カルデアにいるときは、自分は基本意識を眠らせている。自分がしたいことがあるとき以外は彼に任せているのだ

 

「一にセイバー、二にセイバーだ!では行くぞ!」

 

「はい!ギル!進言を!」

 

手を挙げるオルガマリー

 

「許す!もうしてみよ!」

 

「戦力の増強というなら……全クラスを最低三人は召喚してみてはいかがでしょう?それだけいれば、大分違う筈です!」

 

「――全クラス、か」

 

ふむ、と悩む器

 

――そういえば、器は言っていた。あのジャンヌは復讐者であるべきだと

 

「確かに。バーサーカーばかりだったりすると色々ね」

 

「我はゴージャスというエクストラクラスだから置いておくとして。……ライダー、アサシン、ランサー、キャスターか。おらぬのは」

 

「はい。私の聖杯で、クラスごとに器を持たせます。具体的には、クラスごと召喚を可能にするわ」

 

「マリーすごい!」

「マスター適正以外は、それなりに役立つのよ。私」

 

「もうすっかりサマナーだね、所長」

 

「――なるほどな、そうかそうか」

 

ニヤリ、と酷薄に笑う器

 

……よくないことを考えていらっしゃるなこれは

 

 

「よし!その進言聞き届けよう!全クラスの英雄どもを召喚する!」

 

「解りました。では呼符を……」

 

「いや、此はいらん」

 

 

「……え?」 

 

「残りカスを拾うだけだ。儀式はいらぬ。――いでよ!」

 

 

パチン、と指をならす

 

 

「しょ、召喚開始!――これは!」 

 

 

「どうしたんだい!?」

 

「れ、霊基パターン、エクストラ――!」

 

 

「エクストラだって!?」

 

 

――なんだって……!?

 

 

「く、クラス……アヴェンジャーです!!」

 

 

光が走り、やがて収まる

 

 

そこにいたのは……

 

 

 

「――え、あれ……は?」

 

「ジャンヌ――!?」

 

黒き衣装、黒き旗。黒き姿

 

 

先ほど戦っていた――魔女ジャンヌがそこにいたのだ……!

 

 

「フッ、やはり消えてはいなかったか。ジャンヌだけあってしぶとい女よ」

 

「なん、で。私……煉獄にいたはず――あんた!金ぴか――!!」

 

燃えたぎる……というには足りない殺意を向けてくるジャンヌ

 

「なんで、私に何をしたの!?」

 

「召喚したに決まっていよう。現実を直視せよ」

 

「有り得ない!そもそも霊基が足りないし!」

 

「あぁ、それは我が機転を利かせた。雑種どもの『これほど理不尽な目にあったジャンヌなら、復讐する筈』という思考に貴様を寄生させたのだ」

 

「――ッッッ……そ、んなことが……」

 

――まずは、安堵が先に出た

 

やっぱり……あのジャンヌは、ゼロにはなっていなかったんだ・・・

 

「一度生まれたものを消すことはできぬ。どんな贋作であろうともな。まぁ今の貴様はサーヴァント未満の雑魚だが。まだ霊基を磨けておらぬのだろう?」

 

「ッ……」

 

「……そうなの?ジャンヌ」

 

悔しそうに歯噛みする魔女ジャンヌ

 

「……そうよ。私には、まだなにもかも足りない。召喚される確率なんて、ほぼ――」

 

「ゼロでないなら十分だ。我はコレクター。拾い上げるなど呼吸のようにこなす」

 

「……笑い者にしたいっていうの!?私を、雑魚の私を見て!!」

 

猛るジャンヌを、さらりとながす

 

「いや?単に我の家臣が『全クラス揃えよ』と進言したのでな。先んじて揃えたまでよ。アヴェンジャーをな」

 

「な、にを!そんなふざけた理由で――!大体、私を求めるヤツなんてどこに――!」

 

「いるではないか。そこに」

 

くい、と指差す

 

「……アンタ……」

 

「ジャンヌ!黒ジャンヌ!」

 

笑顔で駆け寄る、最後のマスター

――

 

――いつか、あのジャンヌも召喚したいな

 

――カッコよかったし

 

 

――

 

「貴様は既に、求められていたのだ。気付かなかったのは無理もないがな。縁があれば、喚ぶのは容易い」

 

「――アンタが、そんな……他愛ない一言で。私を――」

 

「会えて嬉しい!よろしくね、ジャンヌ!」

 

握手し、手を握るマスター

 

 

「貴様の霊基を上げる行い、マスターに免じ我が面倒を見てやろう。貴様には、シミュレーターのモニターを命ずる」

 

王が、裁定を下す

 

「人理修復までに、自己を確立させよ。そして、マスターの役に立て。その責を以て、我に刃向かった無礼を赦す」

 

 

「……私を、求めたの……アンタが、本当に」

 

呆然と、呟く

 

「うん!」

 

「――っ!」

 

目を伏せうつむくジャンヌ

 

「……何よ、それ――このお人好しどもが……――!」

 

「――誇るがいい。貴様が我がカルデア初のアヴェンジャーだ。貴様の復讐は、此れより始まるのだ。ジャンヌ・ダルク」

 

「――……ッ――――」

 

肩を震わせる、魔女ジャンヌ

 

 

「ジャンヌの別側面だから……ジャンヌ・オルタ!ジャンヌオルタだね!」

 

「……私にも異存はないわ。反英雄だって、英雄よ」

 

「はい、彼女は頼もしいです!」

 

「――よろしくね、ジャンヌオルタ!」

 

 

「なによ――なによ……!!!」

 

 

逃げるように、管制室から走り去るジャンヌオルタ

 

 

 

「どうした?首をかききるのではなかったか?我は此処だぞ?ん?アヴェンジャー」

 

「るっさい!!今にみてなさいよ!私は自分を鍛えて、鍛えて、最強になる!」

 

「そしたら――必ずあんたを焼き殺してやるから――!!首を洗って待ってなてか何よここすごい豪勢じゃない――!!??」

 

 

慌ただしくジャンヌは退場していった

 

……きっと頼もしい戦力になるだろう。彼女は、これからなんだから

 

――産まれた『魂』を磨く、か。……応援してあげなくちゃ、嘘だ

 

 

「行っちゃった……」

 

 

「まぁ、我的にはあんなものどうでもよい。おまけ以上の価値を持たん。兵士に負ける雑魚であろうから精々強化してやるのだな」

 

ぎらりと、王が気を引き締める

 

 

「では、前哨戦といくか!まずは――四騎士からよ!」

 

 

召喚が、始まる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私から産み落とされた私!私から産み落とされた私ではないですか!!あぁなんてこと!コウノトリが運んでくださったんですね!私はジャンヌ!ジャンヌ・ダルク!アニメと祈りが大好きな麻婆娘です!貴女の名前は!?クラスはなんと!?よろしければ私と沖田さんとジブリをみませんか!?ぜひぜひ文化の集いに!さぁ――!!」

「来んな――――――!!!!!」

 

 

瓜二つのジャンヌが、カルデアを駆け回っていた……

 




黒き廃棄物の王「fateさんさぁ・・・こっちにひっどい体つきのジャンヌがいるんだけど・・・」


「交換しない?」
 


ゴージャス 1


セイバー 1

アーチャー 1

ランサー Zero

ライダー Zero

キャスター Zero

アサシン Zero

バーサーカー 2

シールダー 1

ルーラー 1

あべんじゃぁ 1

「なによこのふわっとした感じぃ!ブッ燃やすわよ作者ァ!!」

どのキャラのイラストを見たい?

  • コンラ
  • 桃太郎(髀)
  • 温羅(異聞帯)
  • 坂上田村麻呂
  • オーディン
  • アマノザコ
  • ビリィ・ヘリント
  • ルゥ・アンセス
  • アイリーン・アドラー
  • 崇徳上皇(和御魂)
  • 平将門公
  • シモ・ヘイヘ
  • ロジェロ
  • パパポポ
  • リリス(汎人類史)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。