「あっ(察し)」
ロマン『うん、それはそうだよね。あんな高等な魔術を使えるサーヴァントなんてキャスター、そして極めて限定されるよね・・・』
『察しなくてよろしくてよ!?あぁもう、あなたが言うと嫌味にしか聞こえないわ!いいオルガマリー!惑わされてはいけないわ!懐に仕込んだナイフに気を付けなさい!』
「は、はい・・・メディアリリ」
『いーわーなーいーのー!』
「はい、すみません!・・・白歴史・・・ですものね・・・」
イアソン『おいまさかオレもいたりしないよな!?セット扱いとか死んでもごめんだぞ!!』
『こちらの台詞よっ!!いい、問答無用!問答無用よ!いいわね!』
「え、えーと・・・まずは、ワイバーンを倒してから・・・ですね・・・」
ロマン(強く生きてほしい、オルガマリー・・・君の師匠は色々訳ありなんだねぇ・・・)
キルケー『うわぁ、なんであんな事になったのかなぁ。大人の方が可愛いげがあるとか愉快だね!これはキュケオーンを振る舞うしかないかも!』
オリオン『やっぱオレも含めてヘスティアとハデス以外糞だわギリシャ』
アルテミス『やだやだやだ!リッカにクラスカード使ってほしかったやだやだやだー!!』
ヘラクレス『イアソンくん、お前はいったい何処の需要を狙ったのだ?』
『可愛くないとか言いたいのかヘラクレスゥ!!』
アキレウス『いや、ギルガメくんのパチモンだろアレ』
『どこがだ!服装とかカリスマのレベルとか全然違うだろ!』
一同「「「「「あぁ・・・」」」」」
『納得するなァ──!!!』
ゴルドルフ『私は、いいと思うよイアソンくん』
『ゴルドルフ・・・』
ケイローン『おや、友情ですか?ギリシャ的な・・・』
アキレウス『ホモは帰れ!!』
イアソン『誰がホモだクソガキィ!!』
アタランテ(失神)
ペンテシレイア「アキレウスゥウゥウ!!!」
ヒッポリュテ『すまない、通信を切ってくれ。私がすべてなんとかする』
ヘラクレス『私も手伝おう。イリヤとクロちゃん、リッカによろしく頼む』
オルガマリー「は、はい・・・」
(魔境ね、ギリシャ・・・)
「先輩ぁあぁあい!!私は先輩を心から敬愛していまぁあぁあぁす!!!」
大海原と竜の国。その突き抜けるような青い空、メルヘンを象徴するような虹のかかった天空を切り裂く漆黒の近未来戦闘機を駆る理性を失った・・・いやいつもと変わらないような・・・いや、理性を手放した狂えし戦士となりしマシュが叫ぶ。叫びながら魔術と宝具『騎士は徒手にて死せず』の効果により全身凶器と化した動く弾薬庫が制空権をワイバーンより奪取する。ランスロットのクラスカードをインストールしたことにより付属してきた、いずこかの最新鋭モデルの戦闘機の機体に屹立しながら、重力を完全無視した力任せの操舵とミサイルの乱射により、神秘の具現であるワイバーンを徹底的に蹂躙し撃墜していく。当たったそばからワイバーンが火だるまになり海に落下していく。虹色の輝きが最後の灯火のようだ
「先輩の道行きを阻むもの、誰であろうと許しません!そして語り継いでください──かの先輩の傍らには、誇るべきオンリーワン後輩!マシュ・キリエライトがいたことを!見ていますか!感じていますか!誇らしいですか先輩!先輩ぁーーーい!!」
大絶叫し空の彼方へとカッ飛んでいくマシュ。バーサーカーのカードのデメリットにより多少難しい思考は剥奪されてしまうものの、溢れんばかりのリッカへの敬愛による狂化を狂化で打ち消す離れ業。狂わなければそれは愛とは言えない。アマンテースアーメンテースな精神と相性によりそのカードを完璧かつ強引に使役し自らのものとしているのだ。しかし狂化故の精密さには欠けており、ワイバーンの全てを撃ち落とすには至らない──が、その半数は狂気とは対極に位置する理性の化身が対応している
「クサントス、バリオス、ペーダソス。力を借りるわね。駆け抜けましょう、流星の如く!」
二頭の神馬、そして一頭の名馬により構成されたアキレウスの戦車を駆り、橙と翡翠の軌跡を描き何者も追い縋れぬ疾走と怒濤の疾駆がワイバーンを的確かつ迅速に蹴散らし抜いていく。駆け抜けた軌跡に在りしワイバーン、障害は形を維持することすら出来ずに消し飛んでいき、オルガマリーの指示のままに縦横無尽、天空せましと駆け巡り吹き飛ばしていく
「『
蹂躙疾走を終えた頃には三頭の労いに入っているほどの迅速さ。爆発が数瞬遅れて来るほどの速度と衝撃。この主の為ならいつもより頑張れちゃいますなと悦に浸るクサントスをバリオスが無言でどつくなどといった一幕が繰り広げられ、数分で全てのワイバーンが沈黙し制空権を確保する
「先輩!!先輩ーー!!!!」
「マシュも回収しなきゃ・・・リッカ、聞こえる?船上の戦いは任せたわ」
『了解!こっちも大丈夫だよ!そこのなすび、しっかり回収してね!』
はるか下にて戦う友に連絡を飛ばし、再び戦車を走らせる。暴走にてクラウドアートによるリッカの似顔絵を描き始めたマシュを止めるために、もう一度駆け抜けんと決意し疾走を開始するオルガマリー
「なんというか・・・タガが外れた人間って凄いのね・・・」
最新鋭戦闘機と最速の戦車のドッグファイトが突如繰り広げられる中、遥か下の船上の戦いに視点は移る。こちらもこちらで、いつものように戦闘が繰り広げられており──
りゅうがへい つまみにならぬ けものかな
『ハッ、たかが五ダースで我等を御そうなど眠気が走るわ。我等を討伐したくばその30倍は持ってこいと言うのだ』
鼻を鳴らしマストの上で全てを見下ろす妖精王ギルガメくん。眼前に広がる戦いとも言えぬ容易い状況、緒戦に相応しき肩慣らしを肴に酒・・・ではなくノンアルコール麦酒を飲み干している。魔法少女への配慮は忘れない王であった
──向こうに停泊している船があるようですね。あちらを宝石は示しているようですから・・・
(まず間違いなく魔法少女のボスだろうね!笑顔で人を蹴散らす手際から絶対録なやつじゃないと思う!)
フォウ、エアも王の傍にて全てを視る。エアは変わらぬ姿で、フォウは更なるデフォルメされた姿で、だ
『魔術においてロマンに挑むが愚策と言う事を理解していなかった様だな。まぁ、だからといって武力であろうとも微塵も遅れは取らぬわけだが』
その眼下に広がる光景を目撃し、静かに鼻を鳴らす。所詮乙女の小競り合いにて名乗りをあげたと言う程度の覇者、一騎当千の財宝を砕くにはあまりに御粗末とも言うものだ。それを証拠に──
【まずは拳と力で語り合う!分かりやすい魔法少女だね!よーし、絆も勝利も、心臓も掴んじゃうぞー!】
ジャンヌ・ダルク・オルタのカードをインストールし、燃える拳と憎悪の火焔キックにて竜牙兵を焼き尽くし──
【懐かしいなぁ。まだあの頃は私もじゃんぬも未熟だった・・・──大!!炎!上──!!!】
思いを馳せファーをはためかせ、手近にいた兵の頭を掴み上げ全身を焼き尽くした後に爆破するリッカオリジナルアーツを披露し蹴散らしていく。戦うのはリッカだけではない、白兵戦において最も優れた者もまた率先して道を切り開いている
「セイバーこそ最優・・・近接白兵戦において最強だということを教えてあげましょう」
マスターアルトリアは驚くべき手段を取った。アルトリアのカードを二枚限定展開し、その手に二本のエクスカリバーを所持する。ベディヴィエールの姿を取りながらそれを恐るべき精密さで振るい、かつてルートで辛酸を嘗めさせられつづけた鬱憤を晴らすかのように暴れまわり斬り倒していく。アルトリア系列における適合率が群を抜いて高いマストリアだからこそ可能な反則スレスレのクラスカード使用法である。最優の魔法少女の名に、偽りは無いのだ
【やるね、マストリア!剣術ならやっぱりナンバーワン!】
「ふふん、そうでしょう。いつか披露したいと思っていたのです。ナンバーワンはアルトリア、セイバーだと」
背中合わせにて拳、掴み、剣技が冴え渡りみるみる内に敵の数が減っていく。黒いファー、聖剣が閃く正邪の共演。そこには正しく魔法少女が如き輝き、二頭の竜と龍の共演が成されていた
「途端に生き生きしだすわね、ホント・・・ん?」
ローテンションに血液を使った戦法で敵を蹴散らしていくぐっちゃんが、イリヤとクロに耳打ちするアイリスフィールを見掛ける。戦闘中に何を・・・その疑問は、即座に晴らされる事になる
「わ、分かりました!この激烈な魔法少女の中で埋もれない様にするにはそれくらいやらなくちゃ・・・!」
「その意気よ!さぁそこにあるガレー船を!」
「・・・私もやればギリギリなんとかなるかもだけど・・・はぁ、もうやらないなんて選択肢は無いわよね・・・あーあ、私も上空担当になれば・・・」
『今更言ってもどうにもなりませんよー?女は度胸!女は愛嬌です!今がそのときですよ!』
せっつくルビー、やれやれと鼻息荒いイリヤに合わせるように、突っ込んできたガレー船に飛来し・・・
「「インストール!『バーサーカー』!」」
引き出す力はギリシャ神話の大英雄。トップレスやノーパン腰巻きはアウト過ぎるのでギリシャの民俗衣装に変身したイリヤとクロが呼吸を合わせ・・・
「「いっ、せーのー・・・!せぇっ!!」」
力の限りにガレー船を持ち上げ、それを突撃してきた方向に力の限りに放り投げる。それにより、援軍として差し向けられた竜牙兵の船団が成す術なく押し潰され、戦力の大半が壊滅したのだ。少女二人の取ったあまりにもギリシャな戦法に、顎が外れるレベルで驚愕するぐっちゃん。人間には常日頃思うところがあるがまさか少女がこんな・・・
「流石よ二人とも!さぁリッカちゃん、道は開けたわ!対話しに行きましょう!ゴーゴー!」
【よーし!大抵無力化したね!行くよオルタちゃん!インストール、極地!】
戦線が崩壊した事を確認し、リッカがギルガメタブレットに送られたエアの指示に従い、瞬時にワープし対面を果たしに向かう
「・・・挑む側なのよね?私達・・・」
ハチャメチャにして破天荒に過ぎる一同の暴れっぷりに、呆然としたぐっちゃんの呟きが空へと吸い込まれていった・・・──
メディアリリィ「全滅、してしまいましたね。イアソンさま?」
『(形容できない驚き顔)・・・ねぇ、なんで仮にも神代の魔術師のお前の魔術がサクッと消されてるの?ギリシャの世界でも魔術最高だよねお前?』
「どうなさいましょうか・・・これでは最終手段、イアソンさまの頭の中に爆弾を仕込み和平を装い爆発させるイアソンダイナマイトを使うしか無いのでしょうか・・・」
『そんな狂気の作戦を実行する暇などあるか!来るぞ、来てしまったぞ・・・!遠目から見て一番関わりたくないヤツが来てしまったぞ・・・!』
イアソンの呟き通り、それは現れる。黒き和風の甲冑に身を包み、巨大な刀を構え黒き焔を軌跡に転移を果たした魔法少女
爛々と煌めく金色の瞳、白く透き通った肌。みなぎらせる覇気。相対した者の膝と心胆を折る、魔王が如き偉容
『ここまでかぁ・・・早い出番だった・・・』
「まだですイアソンさま!こうなったら予め不死魔術を付与して無限ゾンビアタックを・・・!」
『だから一々発想が怖いわ!死なないために死ぬとか言ってておかしいと思わないのか!』
仲間割れ寸前にまで進退窮まったと覚悟したその時──
【対話のお誘い、確かにお受けしました!宜しければそちらの居城にお邪魔したいのですか、よろしいでしょうか?】
「え・・・?」
『は、はぁ・・・?』
魔王がごとき少女の口から出たのは、対話の要請。そのミスマッチな提案に、危機的状況であることすら忘れて二人は声を上げるのだった──
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