人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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「キャスター編かぁ。私も召喚されたかったなぁ・・・あぁ、ヌルゲーになっちゃうからダメかぁ。Twitterトレンド一位取得者はやっぱり格がちが」

「フォウ(ビーストウィルスっと)」

「もう勘弁してくれないかなキャスパリーグ!?」


召喚――四騎士編・キャスターの巻

「さて、次はキャスターか」

 

 

管制室に設けられた玉座にてふんぞり返りながら、器たるギルガメッシュが向き直る

 

 

「キャスターはいいぞぅ!綿密に練られた魔術と技術を駆使して、対魔力なんてインチキの連中を蹴散らしていくテクニカルなクラスだ!敵を術中にはめてぼっこぼこにしていく、すっごく上級者向け!僕の大好きな花形クラス!キャスター最高!」

 

珍しく鼻息荒く、説明を行うロマン

 

 

「随分とキャスターを持ち上げるんだね、ロマン」

 

「もちろん!僕はキャスターが好きなんだ!極まれば工房から一歩も動かず敵を殲滅させるのも不可能じゃないからね!まさにロマンに溢れたクラス!僕が好きなのも当然だろう!」

 

 

「私もそれは賛成だ。キャスターとは、可能性に溢れたクラスだと自負しているとも!愛弟子は何のクラスが好きかな?」

 

「私?……私は、アーチャー、かしら」

 

「私はシールダー!マシュが好き!」

 

「先輩……」

 

「たわけ!ゴージャス一択であろう!」

 

――ゴージャスは、貴方以外なれないので……

 

 

「さて、ではロマンが推しているキャスターの英霊を招くとするか。小細工を好む賢しいクラス……さて、誰が来るのやら」

 

「よし、行くぞー!召喚だ!素敵なキャスターが来ますように!かもん!サモンプログラム!」

 

 

ぱちんと指をならし、召喚サークルを展開する

 

 

光が巻き起こり、閃光が部屋を満たす

 

 

「さぁ来てくれ!賢く知的で素敵な英雄!キャスターの素敵なサーヴァント!」

 

 

現れたのは――

 

「やぁ!自己紹介はいいと思うけど、改めて!僕はアマデウス!ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトさ!」

 

「――ッン~!」

 

微妙に違う……!と言いたげに唇を噛むロマン

 

「――随分と早い再会であったな、音楽家」

 

――これは、戦力に関係ない喜びだ――!

 

 

「くずだ――!クズデウスだ――!」

 

「あぁ、――アマデウスさん――!」

 

 

「あははは、目を潤ませちゃってまぁ!だが、僕も嬉しい!君達との再会は、何にも勝る音楽だとも!例え、僕が別の僕だとしてもね!あの旅路は――最高の行進曲だったとも!」

 

「ふははははははは!!貴様のカルデアでの役目など語るまでもあるまい!!」

 

「もちろん!戦力としては期待しないでほしいのは解ってるよね?そう、僕の仕事は――君達の人生を、一歩上のステージへ導く音楽を捧げる事さ!」

 

 

――戦力だけで、サーヴァントの価値は語れない

 

彼は――それを教えに来てくれたのだ

 

 

「よし!幸先がよい!回せ回せ!戦いとは勢いとノリがいい方が勝つのだ!波に乗れ!マスター!」

 

「おー!!二枚目ドロー!キャスターカード!」

 

 

ノリノリで手を叩きつけるマスター。流れが来ている!かもしれない!

 

 

「可愛いサーヴァント、おーいで!」

 

「キャスターは可愛いサーヴァントがたくさんいる!このダ・ヴィンチちゃんが保証しよう!」

 

「キャスターのセイバー顔は、未だ居なかったな……そう言えば。実装せよ、描く神」

 

――キャスターのセイバーとは一体なんなのだろうか?セイバーという誇称?概念?

 

……というか、この王は……

 

 

「さぁ!!如何に!?」

 

現れたのは……

 

 

「あら、随分と可愛らしい魔術師なのね?私はメディア、コルキスの魔女。宜しくお願いするわ」

 

 

 

「…………」

 

「「「「「………………」」」」」

 

 

「……な、何よこの空気。何、なんなのかしら……!?何か言ってくださらない!?」

 

「……取って」

 

 

「え?」

 

「フード!取って!」

 

「ちょ、待ちなさい!取ろうとしないで!順序が、順序が、あるでしょう!?」

 

 

「よもや女狐が来るとはな。――名乗ってやろう。我はギルガメッシュ。英雄の中の、英雄王!クラスは……ゴージャスよ!!」

 

「知ってるわよ!貴方の事くらい!よくも後ろから串刺しにしてくれたわね!」

 

「ははは、笑って流せ。すまんな」

 

「謝ったって……!――え、うそ、あなた、今――謝っ、た――の?」

 

――愕然とするメディアと名乗る魔女。……本当に謝ったくらいで驚きすぎではないか……?

 

 

「――えと、あの……よ、宜しく、お願いするわ……ね?」

 

「うむ、励め」

 

 

「――夢、夢……?夢なの、これ?なんの冗談……?」

 

「カルデアの地理を把握しろ。そこにいては召喚の邪魔だ。――案内せよ!肉達磨!」

 

 

「⬛⬛⬛⬛⬛⬛」

 

「きゃ――――!!?私に暑苦しい筋肉を押し付けないで――!?どうせなら金髪で小柄で、可愛い凛々しげな騎士に案内してもらいたいわ――!!」

 

「我がしてもらいたいわたわけ――――!!!!」

 

 

筋肉に連れられ、メディアはカルデアに連れられていった……

 

 

「……泣いてるの?ギル?」

 

「……――我を見るな」

 

――強く生きよう、きっといつか出逢えましょう

 

 

「ラストだ!我は未来に生きる!!回せ!!」

 

 

最後のノルマだ、最後はどんなサーヴァントが来るのだろう?

 

人だろうか?魔だろうか?はたまた、亡霊だろうか?

 

段々、こちらも楽しくなってきた……どんなサーヴァントが、どんな歴史がここに来るのだろう?

 

 

「よーし!ラスト!いけーっ!」

 

回転し、光を満たし、やがて収まる光の輪

 

「どうだ――どうだ?何かの間違いでセイバーが現れたりしないか?」

 

――現れたのは――

 

「こんにちは、素敵なあなた。夢みるように出会いましょう?」

 

 

「「「「「……え?」」」」」

 

 

「……――なんと」

 

 

――本?




かつて、どこかの聖杯戦争


「貴方を勝たせればいいのだな?⬛⬛⬛⬛⬛⬛。では望みのままに。まずは霊脈を確保する。地脈を掌握し、聖杯と接続。各マスターの令呪を掌握し、サーヴァントを順に自害させる。必要ならば、魔術師達の魔術を全て支配下に修めよう。私はただ、貴方の望むままに振る舞うのみだ」

「⬛⬛⬛⬛・・・もうちょっとこう、手心と言うものを・・・」

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