はくのん「同感。これからもファイトしてほしい。・・・逢わないの?」
「その必要はあるまい。此度の騒動は貴様の管轄だ。エアを抱えたこの我が物語を乗っとる様な真似をするはずがあるまい。此度の我は、謎のスポンサーGと心得よ」
「でも御礼はしていく」
「当然よ。出資に相応しい見世物であったならば駄賃は惜しまぬ。三人の手間のかかる娘を抱えるのだ。育成の材料は必須であろう。──我がマスターを楽園にて迎える。後は任せるぞ」
はくのん「はーい。マルドゥーク、ありがと」
──いつか、訪ねてみたいですね!藤丸くんは、どんな旅路を歩んだのでしょうか・・・!
《フッ、そうさな。一つだけ解ることは・・・──見ていて飽きぬ事だろうさ》
「祝え。平凡にして一般なる生い立ちながら、その善性にて懸命に人類の危機に挑み未来を救い獣を打ち倒せし人類最後のマスター。その名も藤丸立香。いま、再び獣を討ち果たし未来を救った瞬間である」
「はーい!おめでとうございます!初で童貞なピュアセンパイ!先輩たちに御祝いされること、光栄に思ってくださいね?」
其処に招かれた藤丸は、ただただ困惑していた。突如謎の存在にレイシフトを成し遂げられ、招かれた場所・・・何故か其処には御祝いの準備が万端に整えられたパーティー会場が広がっており、くす玉とクラッカーの洗礼を浴びせられたのだから無理もない。突如の祝福に思考停止している藤丸の代わりに、メルトリリスが驚きを露に口を開く
「ちょ・・・白野!?白野よね、あなた!?何故、どうしてここにいるのよ!?」
「察しが早いのは流石なメルトリリス。しかし私は只のはくのんではない。そう、誇り高き月の新王、フランシスコ=ザビ──」
「どうせそれ、自分が気に入ってるから名乗っているだけでしょう!?とにかく説明を求めるわ、どうなっているの!?見なさい、藤丸が完全にフリーズしているじゃない!」
「フランシスコ・・・フランシスコ・・・解った!解ったぞ!あなたはフランシスコ=ザビエルの疑似サーヴァントで、今回の騒動の黒幕かなにか!って事なんだな!?でもなんで御祝い・・・」
「私とフランシスコ=ザビエルとの関連性は特に無いです。気に入ってるから名乗っているだけです」
「無いの!?」
「そして黒幕でも無いです。私はムーンセルをプレローと麻婆で乗りきりなんやかんやで王様になったジオウーマン・・・今回の騒動の責任を負ってBBを派遣した張本人です」
ビシリ、とポーズをとるはくのんに、ポカンと口を開けるしかない藤丸。あぁ、このエキセントリックさと我が道を行く感じはまさに王様だと処理するのが精一杯であった。なんだか包帯を巻いたツリーの飾りつけがされている巨大な少女に、圧倒的な輝きを放つ黄金のロボットが眼前にいる時点で真っ当な思考は捨てている藤丸であり、もう考えるのは止めようと決断したのである
「説明しよう。何故私が、私達があなたをサポートしたのか。それは話せば長くなるのですが、月が産み出した人類の恥をコラボレーション先に御出ししてしまった失態を修正するためにBBを送り込んだのです。以上」
「え!?えっとつまり、キアラは月の何処かで生まれた存在で、つまりゼパルのキアラダウンロード先の世界がここで、あなたはそこの王様だから共同案件としてBBを派遣した張本人・・・ってこと?」
「高速理解。やりますねぇ。流石はチェイテピラミッド城を乗り越えし猛者」
そう、ゼパルがダウンロードしたキアラの記録。月の聖杯を手にし神になった大本の世界の在り方を藤丸はなんとなくも理解を示し順応する。つまり彼女は手助けしてくれた側の存在であるということは間違いないのは分かったが、彼女の独特の雰囲気に追い付くのが精一杯である
「FGO時空とCCC時空で御出しされたのがアレであるという事実を大変重く受け止めると同時に、大変ご迷惑をお掛けしたことを謝罪します。本当に申し訳ない。済まぬ」
「あ、はい。いやでも、王が仕向けた訳じゃないし、色々助けてくれたっていうならむしろお礼を言うのはこっちで・・・」
「寛大。流石は中立・善。そんなあなたに月と楽園から共同で御礼とお詫びの品を用意しました。お納めください」
そうして指をならし、いつのまにかバニーガールになっていたBBが台車を引いて持ってきたもの。それはまさに破格の御褒美であり称賛の証であった
「黄金の果実300個、白銀の果実600個、赤銅の果実1000個。10億QP、伝承結晶12個、聖杯五個のゴージャスセットをお受け取りください」
「えぇえぇえぇ!?いやあの、これ御褒美の枠を越えてませんか!?魔神柱でもこんなに大盤振る舞いしませんよ!?」
「実は月には同盟者がおりまして。その人から楽しませて貰った駄賃としての提供です。メッセージもこちらに。『平凡なれど懸命な旅路、見事であった。無様なれど真摯なる在り方に免じ、その旅路に役立つ品をくれてやる。我等にはない奮起と苦悩という財、努その在り方と共に手放すなよ?』だそうです」
そんな破格な期待をしてくれる存在など、バビロニアの王くらいしか思い当たらないが。それでもこんなに大盤振る舞いをしてくれるような人では無かった気がする。ウルクでの成長した王ならばなんとかイメージは繋がるものの、それでも破格に過ぎている。え、こんなに貰っていいの・・・?と目を白黒している藤丸。だが彼への祝福は終わらない
「更に月からの御礼として、月の上級AI、BB並びにそのアルターエゴ、メルトリリスにパッションリップをそちらのカルデアに派遣、召喚致します。不出来だけど絢爛なる少女たちを手に入れ、人理の旅に出るんじゃ」
「はーい♪そんな訳で人類の味方、グレートデビルBBちゃん!アナタの人生をサポートしちゃいます!よろしくお願いいたしますね、センパイ!」
「えっ・・・わ、私達もいいんですか・・・!?」
無論よしとはくのんは頷く。キアラの中からサルベージされたメルトリリス、パッションリップは本来ならば消え行くしかない存在であるが、はくのんという王を迎えたムーンセルは割と自由である。いらないならカルデアの助力してごらんと霊基を保存した二人のアルターエゴ、そして楽園にいるオリジナルBBをコピーしたBBをプレゼントする大盤振る舞いにて今回の補填とするのである。つまり──
「やったねメルト、また藤丸さんと一緒だよ」
「・・・・・・それはいいのだけど、とても嬉しいのだけれど!私、消えるつもりで全身全霊でポエムとかしゃべっていたのよ!?割と、いえかなり気恥ずかしいじゃない!なんでもっと早くサポートしてくれてると言ってくれなかったのかしら!?そういうドンファンなところは変わってないの!?」
「本当に申し訳ない。メルトリリス、そう言うときはゆっくり乙女の恥を頭に思い浮かべこう唱えるのです。存在しないと」
「納得できるものですか──!!」
「まぁまぁ、岸波さんの計らいで私達もサーヴァントとしてお役に立てるんだから、ここはね?メルト、どうどう」
「くっ・・・まさかリップに宥められる日が来るなんて・・・!」
「はい!このように面倒くさい子達ですが実力は一級品です!私達サクラファイブの一員、誠心誠意サポート致しますので、よろしくお願いされちゃってくださいね、センパイ?」
「あ、は・・・はい。・・・でも・・・」
素直に、良かったと藤丸は安堵の息を漏らす。またメルトやリップ、BBは・・・まぁ最後にたくさん助けて貰ったので。皆を受け入れるのに異議はない。きっとますます、カルデアが楽しくなること請け合いだ
「では、改めて・・・愛憎のアルターエゴ、パッションリップです。一生懸命頑張りますから、よろしくお願いいたします!」
「・・・・・・、今更よね。メルトリリスよ。・・・その、なんというか・・・。うん、アレよ。起きた事はあんまり言い触らさないことね。蹴るわよ」
「そしてBBちゃん!ブロッサム・ジェットストリームが揃えば退屈なんておさらばです!これからもきっちり、御奉仕していきますので!目を離さないでくださいね、センパイ?」
「ウチの手間のかかる後輩らをよろしくお願いいたします。──そして、もう一つ」
はくのんが手を上げると、二つの影が近付いてくる。──藤丸の眼前にに現れたのは、消えたと思っていた筈の──
「生きていたんですね。流石はリッカさんの平行存在です。お疲れ様でした、ちっぽけなマスターさん」
「カーマ!──クリシュナ!」
【よく頑張ったね、おめでとう!】
カーマ、そしてクリシュナ・・・二人の無事の報告もまた、藤丸に届けられ──
【あ、ごめんね。クリシュナって名乗ってたけど、実は私はクリシュナじゃないの】
藤丸「へ?」
「聞いてなかったんですか?平行存在の藤丸・・・つまりそれはどういう事か察してほしいです。要するに・・・」
泥を解除し、現れたのは快活にして朗らかな少女。精悍さとエネルギッシュさに満ち溢れた女の子が、黒き鎧の下から現れ──
はくのん「そして、彼女が私の友達にして協力者。サーヴァントとしてあなたを助けた人類最悪のマスター・・・」
パッションリップ「───」
メルトリリス「──」
「その名も『藤丸龍華』。元人類悪の人類最悪のマスターです」
マルドゥーク『(拍手)』
プロテア【やっと、ご紹介できましたね!】
リッカ「そゆこと!お疲れ様、藤丸くん!どうしても挨拶はしておきたかったからさ!本当に頑張ったね!騙しててごめんね!」
立香「・・・・・・──へ」
リッカ「へ?」
「平行世界のオレがこんなに可愛い筈がない!!」
リッカ「ほわぁあぁあぁぁあぁ!?」
はくのん「いかん。リッカをいきなり誉めてはいけない。心の準備が出来ていないのに誉めたら割と死ぬ」
藤丸「死ぬ!?」
リッカ「ダメ、ダメなの・・・まだ楽園や部員以外の人に可愛いって言われるの慣れてないの・・・カーマ、助けホワァ」
カーマ「大丈夫ですよ、ゆっくり慣れていきましょうね。私がずっと一緒ですから」
藤丸「そそ、それに元人類悪って!?まさか、まさか時間神殿で魔神柱狩りすぎたのか!?1000匹くらい!?」
はくのん「ちょっとネタに出来ない。リッカは色々奇跡が起きてここにいる。あとサーヴァント相手にタイマンできる」
「──そうだったぁ!?何なの!?平行世界のオレになにがあったの!?」
はくのん「いかん。説明が面倒な為に話の途中だがレイシフトだ。またきっと会うはずだからその時に詳しい説明を」
藤丸「え!?大丈夫なのか平行世界のオレ!?なんかしゅわぁってなってるけど!?」
「割といつものこと。それではまた。皆をよろしく。」
──いつも心に、フランシスコ──
カルデア・マイルーム
藤丸「──はっ!?」
目が覚めたら、そこはマイルーム。藤丸は、帰ってきたのだ
「・・・夢・・・?いや、そんな訳・・・」
マシュ「先輩」
藤丸に声をかけるマシュ。合鍵を与えているため、マシュはいつでも自分の部屋にやってこれるので──
「・・・その。私は・・・いつでも・・・」
『はい』『yes』
「・・・ま、マシュ?その枕は・・・」
「は、はい!マシュ・キリエライト!いつでも先輩と・・・まずは、その!添い寝する覚悟です!あの、その・・・責任を!取ります!」
藤丸「責任って・・・まさか──!?」
スピーカー『マシュが大好きなんだぁあぁ!!』
藤丸「うわぁあぁあぁあぁあぁあーーーーー!!?」
BB「( ´∀` )b」
メルトリリス「┐( ̄ヘ ̄)┌」
リップ「q(^-^q)」
・・・持ち込まれた記録をマシュのみに見せられ、覚悟を決めたマシュに迫られる藤丸なのであった──
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