人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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御待たせしました!召喚編です!緩くお楽しみください!


「ほう、ローマとな・・・朕が平定する際に苦慮したあの国か。ふむ、確かに情熱に満ちたよい国だ。そうか、これが多様性・・・様々な価値観を認める在り方か。故にこそ、これ程までに同じ人間でありながら文化に多様さが生まれる。・・・なるほどなー」

(思えば、かの姫が姫たる由縁はこの多様性が肝であったのやも知れぬ。数多無数の価値に歴史の多様さ・・・成る程、世界の全てが『愉しい』と言うのも頷ける)

「・・・我が世界が失ったもの、か。んー、例えば朕がかの無銘を抱えたならばどうなったかなー。絶対水銀嫌いになるだろうな~。本当にまずいもんな~」

ネコアルク「ずっと読み耽ってるにゃ・・・休憩とかしないのかニャ・・・?」


召喚前のヘロー・ヘロー

「えぇ、と言うわけで。こちら、カルデアへと御越しくださいましたカーマ様、と申される神格の御方。初めてお声をかけた者が私と言う事で、その縁のままに御紹介を申し出させていただきました」

 

「カーマです(モグモグ)よろしくお願いいたします(モグモグ)」

 

「正規の召喚では無いとの事ですが、楽園に現れし以上その身に必ずや資格は有している筈。王に皆さま、どうぞ彼女をよしなにお願いいたします・・・」

 

久方ぶりに行われし召喚の儀。英霊を、ひいてはセイバーを求めし召喚の慣例の前にイレギュラーたる存在を救世主の資格を得たキアラが説明し、加入を嘆願する。愛を知り愛を受け入れた女神の滞在を、召喚室にて皆に誠心誠意を込めて説明しているのだ

 

「まさか有給を使って月の新王を手助けしたなんてね。休日の使い方にしては刺激的すぎるんじゃ無いかしら?」

 

「全くよ。本当に無茶ばっかりしていると反動は突然来るのよ!ある日突然、腰がグキっといって立ち上がるのすら億劫になるのよ!?」

 

「不老不死でも加齢のサガは来るのだねぇ・・・いやそんな事はともかく!また君は息抜きがてら世界を救いおって!罰として栄養たっぷりゴルドルフルコースを食べたまえ!食べたまえよ!」

 

先程からキアラのおはぎに夢中なカーマ、所長コンビとぐっちゃんの労りと労いにて食事を振る舞われているリッカの二人は満足げに頷いている。優しさが美味しい、美味しいおはぎをくれるキアラはいいキアラだと、すっかり納得しきった様子である

 

──幼少より更に腕を上げたキアラちゃんのおはぎは本当に美味しいんです。食べると涙が出るくらいの功徳が詰まっていて、後光が差すくらいの輝きで。ワタシも改めて教わって作ってはみるのですが、とてもとてもキアラちゃんの領域には・・・本当にすごく、本当に美味しいんです!

 

《お前がそこまで言うならば、その腕前は確かなのだろうよ。しかしキアラめ、早速女神を説き伏せ餌付けるとはな。救世主の器、これほどであったか》

 

王はそのやりとりを、ザビが提出した報告書に目を通しながら聞き及んでいる。BBと共同でかの特異点を『無かったこと』にしたこと。向こうのセラフィックスを解体処理にし、あちらの世界のゼパルのみを復活させず編纂した事・・・後始末に落ち度がないか確認しているのだ。例え外典であろうと、関わったならば妥協なく事に当たるがゴージャス流であるが故に。しっかりと同盟相手の手際を検分し改めるのも業務の一環なのである

 

「どうやらリッカ君が持ち込んできた縁みたいだね。どうするんだい、ギル?ちょっと窓口が違う召喚だけど・・・」

 

「構わぬ。マスターめが見定め持ち帰った縁、即ち戦利品ならば我が財たる価値と功績は備えていよう。報告書にもそやつの名前と活躍は記されている。拒む理由は何処にもない」

 

「ありがとうございます(モグモグ)私はカーマ、愛の女神(モグモグ)。リッカさんを愛する愛の女神ですが、皆さんもきちんと愛します。楽園にいる理想的な人間の皆さん。がんばれがんばれされたいときは(モグモグ)言ってください(モグモグ)」

 

「凄い勢いでおはぎをもぐもぐしています、先輩!彼女は食いしん坊女神さんなんでしょうか!やっぱりたくさん食べる方が好きなのですか先輩!」

 

「キアラさんのおはぎは本当美味しいからね~。カーマ、おはぎの喜びを知ってしまったみたい。楽園のキアラさんにソワカソワカされる未来が見える・・・」

 

「大丈夫ですよ、リッカさん。どんなものであろうとあなたへの愛を見失ったりはしませんから。・・・御馳走様でした。では、行ってきます」

 

おはぎを食べ御満悦となったカーマ。意気揚々とスキップにて召喚室を後にせんとする彼女。いきなり何処に?そう訪ねると・・・

 

「大々的に『私がリッカさんをたくさん愛する女神。いわば真打ちですね』と挨拶したら、リッカさんを愛する方々に呼び出しを受けたので。ちょっと行ってきますね」

 

「えっ!?・・・相手は・・・どちら様・・・?」

 

「なんだか着物を着た蛇みたいな人と、侍みたいな人と、黒い肌をした人ですね。ふふふ、愛の女神が格の違いを教えてあげますから」

 

「やっぱり三人だったぁ!?待って待って!彼女たちだけじゃなくなっちゃうから!アルテミスとかに聞かれたら本当に大変な事になっちゃうからぁ!カーマ!待ってぇえ!」

 

よりにもよって楽園におけるリッカ溺愛の過激派に呼び出しをくらい意気揚々と歩んでいくカーマ。それを引き留めるために大慌てで駆けていくリッカ。まず間違いなく穏便に済ませるには執りなしが必要と言う事で、彼女は真っ先に駆け出さねばならないのだ

 

「キアラさん!お願いします手伝って!母上はともかく二人がくせ者だからぁ!」

 

「はい、わかりました。では皆様、新たな仲間、新たな縁をどうか大切に・・・それでは失礼いたしますね?」

 

「うーん、リッカちゃんに何も考えずに休める日は来るのかなぁ・・・後方支援の働きすぎとは訳が違う。電源が切れるみたいな寝落ちしたら大変だぞぅ・・・」

 

「楽園の看板マスターだからかしら、指名がひっきりなしなのよね・・・今度ヒーリング空間でも作ってそこにいてもらった方がいいかしら・・・」

 

そんなリッカへの休息姿勢を考えている中、上機嫌な様子で入れ替わりに訪れる者がいる。それは楽園の中核を担う技術者にして万能の天才の名をほしいままにする・・・

 

「チャオ~♪なんだか知らない顔を追いかけてリッカちゃんが走っていったけどどうしたんだろね?まぁ彼女の事だ、大抵の事は力業で切り抜けるだろう!おまたせギル君!頼んでいたもの、終わったよん」

 

「御苦労。流石の仕事の早さよな。伊達に楽園の全システムの統括者を任されてはおらぬ傑物よ」

 

「フフン、ウルクが・・・いや、人類が誇る王に誉められるのはいつでも気持ちがいいものだ!さぁ、大丈夫だよ!入ってきたまえ!」

 

──新顔ですか?カーマさん以外に誰が・・・?

 

やって来たダ・ヴィンチちゃんの背後に・・・包帯を巻き、無垢なる少女の形をとった、月の重力に黙殺された少女が声を上げる

 

「こんにちは!キングプロテアって言います!この、まてりあるぼでぃ?では戦えないけれど、皆と仲良く出来るなら大丈夫です!よろしくお願いいたしまーす!」

 

そう、其処にいたのは渇愛のアルターエゴ、キングプロテア。本来の彼女は無限のスケールを持ち、電脳にて封じられていた存在であり現実には訪れられない存在であるのだが、そこは楽園と月の共同作業にて彼女の自由を確保したのだ

 

「そう!月から提供されたSGシステムを利用した乙女の内面をパーソナルデータとして出力、抽出しこちらが製作したマテリアルボディの起動データとする!我が事ながらトンデモだがそこは天才ダ・ヴィンチちゃん!戦闘能力と引き換えではあるが無事に成し遂げてしまうのが天才たる所以さ!」

 

ダ・ヴィンチの協力により、彼女を現実世界にて自由に活動させることが出来る身体を製作し、本体はレガリオン・パニッシャーとムーンセル、楽園の電子の海の総出で保管し、そして保存する。彼女のスキルとスケールを研究する事により、レガリオン・パニッシャーは次第に拳以外の形を取ることすら可能となることだろう

 

「天才を阻むものは数多ある。才能、不理解、時代の追従不足・・・そして何よりリソース不足!頭の中にある設計図さえ形にできたなら!それは誰もが思うことでね。つまり!楽園というリソースに満ちた場所なら・・・このダ・ヴィンチちゃんに不可能は無いと言うわけさ!」

 

「皆さんに愛されるような、怪獣ヒロインを目指します!どうぞ、よろしくお願いいたしまーす!」

 

(ティアマトも喜ぶね!似たもの同士というか同じエッセンスだし!)

 

──電脳存在を定着させるマテリアルボディ・・・!ますます夢が広がりますね、ギル!

 

《擬似的な受肉手段としては上々よ。──いずれ星の大海に漕ぎ出すのだ。新規技術の開発にも取り組まなければな》

 

総ては、何れ訪れる旅立ちの為に。天才の駆使に余念がない御機嫌王であり、また一つ人類の夢が形となりし瞬間でもあった──




NG召喚(順不同)リクエスト 斉木楠雄

楠雄(僕は斉木楠雄。超能力者だ。晴れて僕はNG召喚の枠を勝ち取り、fateの世界の楽園へと足を踏み入れることができた。・・・まさか本当に来ることが出来るとは。fateはコラボ上手さとファンの熱気において他の追随を許さないコンテンツ。こうして遊びに来れる日が来るとは思わなかった)

リッカ「あ!斉木くんだー!いらっしゃい!ようこそ楽園へ!あ、大丈夫だよ!斉木くんがほしいもの、分かってるから!」

(彼女は藤丸龍華。本来の藤丸から大分・・・かなり・・・いや、壮絶にかけ離れた少女だ。魔改造にも限度がある。fate主人公はネジが飛んでいなくちゃ務まらないとはいうが明らかにやりすぎでは無かっただろうか。受け入れられて本当に良かったと思う)

「ほらほら、こっちこっち!斉木くんといったらアレだよね!」

(話が早くて助かる。流石は対話の・・・力強っ)

スイーツじゃんぬ

(ここだ。全次元で五つの指に入るスイーツ店・・・楽園に来たのはこれが理由だ。彼女、ジャンヌ・オルタの作るコーヒーゼリー・プレミアムを是非食べたいと熱望していたのだ、僕は)

「話はつけてあるからね!格安で作ってくれるよ!」

(君は本当に気が利くな。なんで男が寄ってこないのか不思議だ。僕?サイコメトリー手袋が破けていないか毎日恐怖するのは遠慮願いたい)


「じゃんぬー!御客様!指名できたよー!」

「はーい、今行くわー」

(この気心知れた夫婦のような気安さはどうだ。原作に輪をかけて彼女の可愛らしさが抽出されている気がする)

じゃんぬ「あなたが私のスイーツを指名したグルメね?ククク・・・ありがとう。私が店長のジャンヌ・オルタよ・・・」

(威圧的なのにとても誠実な対応である)

「覚悟なさい・・・誠心誠意作り上げたスイーツで骨抜きにして、他の店では満足できない身体にしてあげるわ・・・!」

(脅しているように聞こえて自信をもって商品を推す店長である。フッ・・・嘗めてもらってはこまる。僕はあらゆるコーヒーゼリーを舐めてきた男。例え英霊クラスの腕だろうと簡単には──)




リッカ「美味しい?」

(スゴく 美味しい )

「でしょー?ザビも五ツ星なんだよ!」

(なんだこれは・・・一口食べただけで涙が出てくる。余りにも美味しくてアレだ。口どけとか余りにもアレすぎる。奇跡のアレだ(深刻な作者の語感不足))

「斉木くんはコーヒーゼリー好きだもんね!自作のコーヒーゼリーメーカー買うくらい!詐欺に騙されちゃうくらいだもんね~」

(それは言わないで欲しい。僕にも虫とか、弱点はあるんだ。君だって可愛いと言われたら昇華されるだろう)

「ほわぁあぁ!?身体が急に!?」

(アンリマユ判定キチッとしろ。リッカ君が突然昇華されるだろう)

「ま、まぁそれはともかく!私、斉木くんと似た者同士だからお話ししたいと思ってたんだ!」

(・・・似た者同士?団欒の中心にいる君と、平穏を望む僕。似ているとは・・・)

「ほら!『沢山の素敵な人に恵まれた幸せ者』ってところが!」

(───)

「斉木くんも私も、受け入れてもらえてることが奇跡でしょ?私はそう思うな!」

(・・・──あぁ、それは確かに・・・)

「え、くれるの?本当に!?」

(同じ気持ちだからな)

『そのまま『誰にも邪魔されずに』コーヒーゼリーを堪能し、連絡先を交換して退去』

おまけ

燃堂「お?きゅーぴー?アレだろ、マヨネーズだろ?」

(こいつは連れていけないだろう。マヨネーズをお出しされてエミヤさん辺りが困惑する)

照橋(楽園にはあらゆる存在を昇華(おっふ)させるお姫様がいるそうじゃない・・・!上等よ!こちとらジャンプヒロイン、fateと張り合うには充分!どちらが真の美少女か決着をつけてやるわ・・・!)

(彼女は知っているのだろうか。エア姫の他に君クラスの輝きを持つ者達が最低でも四人は存在していることを)


アレン「コミュニケーション・ドラゴンたぁ気合いはいってんじゃねぇか・・・ブッ込むしかねぇよなぁ!」

(止めておけ、喧嘩が強いくらいでどうにかなる相手じゃない)

海堂「フッ、闇より生まれしこの世総ての悪・・・オレが封印を解き、討ち果たすのに相応しい相手だ!」

(止めておけ、態々精神崩壊する必要はない)

(・・・・・・今度、向こうを招くのもありか・・・)

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