カルナ「いよいよ決戦か。アルジュナ、戦い抜いてみせよう。父の威光に懸けて」
あらゆる呪いを受けながらも、祝福を喪いながらも挑むカルナさん。一対一の勝負、の筈なのですが・・・
「「「「「アルジュナを守護せよ!我等の命に代えてもだ!」」」」」
なんかアルジュナさん陣営の超戦士が取り囲んできます。一対一ってなんなんでしょうか
カルナ「慕われているな、アルジュナ。それでこそだ」
それでもカルナさんは彼等を薙ぎ倒し、アルジュナを何度も追い詰めます。本当に強いですね、カルナさん。誇り高さが強さに現れています
アルジュナ「くっ・・・!これまでか・・・!」
ですが・・・
カルナ「これで幕だ、アルジュ──、っ」
「「「「アルジュナをやらせるな!!」」」」
妨害で阻まれ・・・
「「「「カルナを仕留めろー!!」」」」
「く・・・」
大量の相手に多勢に無勢・・・終いには・・・
カルナの戦車の御者(アルジュナ陣営のスパイ)「──おーっと戦車が石の間に挟まったー!」
「──!」
カルナさんの呪いを利用され、窮地に完全に戦車が動かなくなり。完全にカルナさんは進退窮まってしまいました
「──まだだ、オレはまだ生きている。最後まで生は捨てん」
それでも、アルジュナへの戦いを投げ出しはせず──
アルジュナ「っ・・・この様な勝負など・・・」
クリシュナ「何を言う。絶好の機だ。射て、アルジュナ」
「何を・・・!」
「ヤツは何度も兄弟を辱しめた。絶好の機会に何故躊躇う。殺さねばならないのだろう。殺めねばならないのだろう」
「・・・・・・──」
「『皆がお前に期待し、祝福している』。──それに背くのか、アルジュナ。英雄としての使命を果たせ」
「・・・・・・私は──」
共に矢を引き絞る両者──
カルナ「・・・──フ」
アルジュナ「・・・──」
カルナさんは、自分にここまでするアルジュナさんに、光栄と笑みをこぼし、死んだ目で放たれたアルジュナの矢を受け──
「・・・カルナさんは死後、スーリヤさんと一体化したのです。以上、カルナさんの生涯でした。なお、この仕打ちに一番怒ったのはスーリヤさんで、神々の連盟から抜けようとしたり、カルナさんに心から謝罪したそうです」
「・・・カルナさんが何をしたんでしょうかね。本当にカルナさん辺りの物語は、ちょっと擁護不能です。まぁ、でも・・・」
カルナ「懸命に生きた結果だ。悔いはない。カーマ、感謝しよう。オレではこのようには語れん。まだまだ口下手だからな」
「・・・一番スゴいのは、これを幸せといえる精神ですよね。大人気なの、解る気がします・・・」
「召喚、お疲れ様。ギル。久しぶりだけど大丈夫かい?当然、忘れてないよね?」
「ハッ、誰に向かってモノを言っているか。召喚し招かれた者共へ王の威光を示す儀──即ち改築!我等が忘れるなどあり得る筈が無かろう!」
輝くハチマキ、綺麗なインナー、ジャージという芋くさめな格好を完璧に着こなす神々の最高傑作なる英雄王が朋友の問いに力強く答える。召喚しただけでは終わらない、そのアフターケアまでこなすのができる王の条件であると、楽園の充実に更に注力するのが我等が御機嫌王なのだ
「随分と久方ぶりな気がするのは否定せぬ。マスターめが中々有意義な休日を過ごしていた故召喚が遅れ、捗った故よな。だが、些かたりとも腕は衰えておらぬ処を、楽園の者共に示してやらねばなるまい!」
「その意気だよ、ギル。終わったら食事を用意しているからね。皆で食べようじゃないか」
──エルの食事!これは期待大ですね!よーし、頑張っちゃいましょう!ギル!
《フッ、素材の生の味を活かす(投擲的な意味で)ばかりであったヤツが料理を覚えたか。サーヴァントシステム・・・改めて、悪くはないな》
(エルキドゥのやらかすことは割と不安があるけど、善意だからね大丈夫さきっと!さぁ、行ってらっしゃい!エア!)
──うん!エル、フォウ!行ってきまーす!
入念な準備運動を終え、楽園一の働きものたる王は改築へ向かう。このたゆまぬ改築こそが楽園を、ひいては御機嫌王の勇名を世界へと轟かす為の必須行事たるのだ
「さーて、じゃあ小さい彼にも連絡しておかなくちゃね。楽しみだなぁ」
(・・・お手柔らかにだよ?頼むから手心をね?)
フォウは知っている。エアという至宝を手に入れ愉快となった王が持っていた危険さを受け取っているのは、この朋友であると。ニコニコと笑顔を絶やさぬ彼が、たまに爆発していない不発弾めいて見えることがよくあるのであった──
ともだちが えきせんとりっく けものかな
カーマ 質素な部屋&自由外出許可証
「ありがとうございます。これでやっとこそこそしなくてすみます。きっちり整備、掃除を自分の手でできますね」
「・・・前々から気にかかっていた事がある。マスターめを変えた偉霊の宅、手付かずの期間が長き割には理路整然とし過ぎてはいると睨んでいたが・・・」
「手入れをしている人はいましたよ。確かにいたんです。良心が咎めた人とか、ね」
──それに加え、自由外出許可証・・・もしかして、彼の自宅が時を経ても決して誰の手に渡らなかったのは・・・
「ふふっ、御想像にお任せいたします。──リッカさんには、内緒ですよ?」
キングプロテア 映画館+怪獣万博展+撮影スタジオ+手軽に壊せる御城
「これが、これが・・・!人類が夢見た怪獣の全て!これから私が目指す、愛される怪獣たち・・・!」
「偉大なる先達だ、その映像作品を目の当たりにし、学び、励むがいい。貴様が楽園を代表する怪獣となるか、赤きヤツに撲殺されるかどうか。楽しみながら見守ってやろう」
「ありがとうございます!よーし、早速色々見てみます!ゴモラやガメラ、ゴジラ・・・!負けないくらい立派になって、素敵なお嫁さんになってみせるぞー!」
ティアマト『彼女は応援してあげたくなりますね。撮影の際にはお声をかけてくださいね、王さま』
《・・・それは良いが、今考えてみれば防衛隊の存在を失念していたな・・・ウルクの者共にも協力させるか・・・》
──メソポタミアの受難は続くと言うことですね・・・賢王は是非、首相ポジションでお願いいたします!
イリヤ・クロ・ミユ 三人用スイーツリゾートホテル
イリヤ「私達専用の宿泊ビルが出来てるー!?」
ルビー『最高級ホテルに招かれる事はあれど、小学生三人にリゾートホテルを一からビルドするその手腕!並の金持ちとは規格からして違うとルビーちゃん心で理解しちゃいました!』
「フッ、見たかエーデルフェルトの嫡子よ。財において我と張り合おうなど紀元前2600万年程早い。人類の黎明期に天地を一つにしてから出直すのだな」
ミユ「・・・まさか、そんな・・・スケールや投資で、エーデルフェルトが負ける日が来るなんて・・・」
『ミユさま、相手は英雄王なのです。まともに張り合ってはいけない相手です』
クロ「うわぁ・・・全部貸し切りなのこれ?プラネタリウムや私有の森林とかプールとかも完備って・・・」
「夏休みにおいて宿題からは逃れられまい。題材は各自用意しておいてやった。好きなように取り組め。不服ならばレイシフト許可も出してやろう。必ず課題は完遂せよ。学業を疎かにする者にロクな未来は待たぬのだからな」
──学や芸は己を助ける。どうか三人とも、人類の価値を彩る素敵な大人になれますように!
「こ、ここまでされて勉強しませんでしたは許されないよね!よーし、遊びも勉強もぜーんぶ頑張るぞー!」
((((((・・・・・・))))))
「・・・暫定保護者どもよ、無様に隠れている暇があるならば手助けの一つもしてやるのが筋ではないか?」
(((((ギクッ・・・!)))))
──!?
トリスタン 琴演奏会場
「ありがとうございます。この琴が奏でる音が、皆様の幾ばくかの癒しになると信じて・・・私は奏でるといたしましょう。私は嬉しい(ポロロン)」
「・・・・・・」
「戦いに次ぐ戦い、心が荒んだのならば是非脚を運んでいただければ・・・む、どうしたのです英雄王。何か気がかりな事でも?」
「・・・む、いやすまぬな。ヘルシェイクトリスタンなどといった、貴様の二つ名を我等は考えていたのだ」
「ヘルシェイク・・・地獄を揺さぶる・・・おぉ、なんと心を掻き鳴らされる・・・」
──楽園の奏でる方ということで、シャングリラセレナーデトリスタンと言うのはどうでしょうか?
《それもよいが、やはりインパクト重視も悪くはなかろう?ふむ・・・アイキャンフライトリスタンと言うのはどうか?》
──閉じた目と、鳥の飛翔をかけているのですか?王
《ふはは!お前も王のセンスのなんたるかをわかってきた様だな!》
「ふはははははは!!」
(・・・なんと楽しそうなのか。我が王も、このように笑顔でいられたならば・・・いえ、それはこれからの我々次第、でしょうか)
紫式部 楽園地下 大図書館
「ありがとうございます、ありがとうございます。・・・楽園に眠る大量の情報、そして物語・・・なんとしても形にしたいと夢見ておりました・・・」
「物語の護り手、か。・・・語り手とは顔を逢わせたか?さぞかし気が合うだろうよ」
「はい!・・・あの、英雄王、そして英雄姫のお二方に提案がございます。その、あのぅ・・・」
──はい、なんでしょう?御遠慮なさらず、お伝えください!
「・・・今年のサバ☆フェスにて、もしよければ・・・合同サークルにて、今までの物語を形にしませんか・・・?」
──今までの・・・つまり、王とワタシ達の旅路を・・・?
「──面白い。サバ☆フェスの覇者を確定付けるその申し出・・・詳しく聞かせてもらおうではないか!」
「はい、それでは・・・御茶を御用意致しますので、ごゆるりと・・・」
ガウェイン 草原とかつての住宅
「ありがとうございます。かつて王を巡り言葉を交わした貴方に、このような待遇を受けるとは。数奇なものです、運命とは」
「フン、今の我を今まで目の当たりにした我と同列に語るな。ウルトラウルクレアの名は伊達では無いということを知るがいい!」
──事ある毎に新王が驚いていたのが印象的です。嘘やん、こマ?と呟いてばかりでしたね
《そうか、ヤツは最も我に気に入られたマスターでもあったな。そうなればこの我との齟齬も当然衝撃的か・・・フッ、今度食事にでも誘ってやるか》
──飴から大幅にパワーアップですね!新王、喜んでくださるでしょうか・・・?
「実に喜ばしい。これよりも奮闘する英雄王への祝福も兼ね、是非マッシュポテトを召し上がっていただきたいのですが」
「その様な時間など無いわ!アルトリアにでも食わせておけ!!」
「私だってイヤですよギル!押し付けないでください!!」
「王よ!?いつの間に・・・!?」
ランスロット(剣) 鍛練場に宿舎+湖
「武骨よな。最早栄華には飽き果てたと見える。随分と余裕だな、湖の騎士よ」
「・・・いえ。やはりマシュとは同じ部屋にするべきでは?と彼女に告げたところ『寝言は湖に沈んでから言ってください』と返されたもので・・・」
──マシュちゃん猛烈に辛辣です・・・!
「暫く見ないうちになんと快活になった事か・・・いえ、それは喜ばしい事なのですが、その傍にいるのが狂えし私というのがどうも複雑で・・・」
──ランスロットさん、騎士の中の騎士・・・マシュちゃんは心から敬愛していますものね・・・狂えしランスロットさんを
《見たところ、こやつに必要なのは全てを投げ出し開き直る図太さではないか?アルトリアめ、キャメロットを作る前に殴り合う川原でも用意すべきであったな》
「こうなれば覚悟を決めます。全てのセイバーを過去にする程の輝きを示し、娘の尊敬を勝ち取るのみ!最果てに至れ、限界を越えよ!私はカッコいい理想の騎士たらん・・・!」
《こやつ、大多数のアルトリアに喧嘩を売った事実に気づいているのか?・・・奇人ばかりの円卓をよくぞ纏めたものよ。我にはとても保たぬだろう》
──アルトリアに、今度肩たたきをさせてもらいましょう・・・騎士王、本当にお疲れ様です・・・
「ふむ、こんな所か?我等が改築に曇りなし。此度も会心の仕事ぶりよな」
ハチマキを弄び、マイルームへと帰参する御機嫌王。辺りをふよふよ浮くエアと空いた時間をどう過ごすか語り合っていたその時──
「あ、お帰り。準備は出来てるよー」
三角布、エプロンを着用した可愛らしいエルキドゥの声と・・・
《む──》
──このプレッシャーは・・・!
鼻を衝く刺激臭が漂うのは、ほぼ同時であった──
転移ゲート・『秘密の場所』ギルくん私室
ギルくん「あ、来たんですね。改築お疲れ様です。エルキドゥがやらかしてくれましたよ、あはは」
『激辛麻婆』
「・・・なんだ、遂に自殺志願か?恋に焦がれすぎ、その熱情に堪えられず身を投げる決意をしたのか?」
「やだなぁ。そんなわけないじゃないですか。ほら、魔法少女たちの一件でケジメをつける際に、麻婆を沢山勧められたので。エアさんが食べたというなら僕も食べようかなと」
──制作者は誰ですか!?監修はされましたか!?食べられますか!?
(大丈夫だよエア!そこは閻魔ちゃんが徹底的にやったから!食べられる!食べられるから!)
──良かった・・・あぁいえ良くはないです!子供のお身体ではあまりに刺激が強いのです!中辛、中辛をせめて・・・!
「いえいえ、エアさんが味わった味なら是非僕も食べたいです。──あ、すみません。まるごしエアさんがあると聞いたのですが見せてもらいますか?」
「・・・そら、エアが貴様に拵えた手製だぞ」
「ありがとうございます。・・・わぁ。良くできてるなぁ。ボイスはあります?」
ギル「無論だ。辛辣モードに尊重モードの二種類が存在している。ま、一度きりの儚きものだがな。何度もエアを処理に使わせるなど我が赦さん」
──待ってください!辛辣モードとは!?
エルキドゥ『僕がリクエストしちゃった♪』
──そんなぁ!?さ、流石は叙事詩のキレキレな斧のごとき御方・・・!
ギルくん「どれどれ・・・あ、表情が変わるんですね?」
『この食事を食べたことにして、ご馳走さまをしますか?』
「あははっ!辛辣な皮肉ですね!」
──えぇえ!?まさかボツ音声を・・・!?
《すまぬなエア。エルキドゥの言う通り勿体ないので採用したのだ、ははは、笑顔で許せ》
──ギルー!?絶対楽しんで採用したでしょう!?濃密な付き合いです!お見通しなんですからね!
「・・・一回使ったら壊れる、かぁ。・・・覚悟は決まりました。すみません、これ・・・貰っていいですよね?」
エルキドゥ「はいレンゲ」
──ギルくん?え、使ってくださいね?使うんですよね?
「それでは・・・」
「──フ。・・・全く、頑ななヤツよな。よい、骨は拾ってやろう」
「はい。それでは──いただきます──」
──ギ、ギルくーーーん!!
─そうして、エルキドゥ手製の激辛麻婆豆腐をギルくんは完食することに成功した
傍にある、まるごしエアちゃんに唯の一度も手を伸ばす事なく。色々と流れるエア本人すら悶絶ものの没ボイスを励みにしながら
「ご馳走さまでした──エアさん、応援してくださって──本当に・・・」
用意された麻婆を全て完食し、ボイスを発し続けるまるごしエアちゃんを大事に抱えながら・・・
「ギルくん!しっかり!ギルくーーん!!」
エアに抱き抱えられた彼の顔は、麻婆に苛まれた後とは思えないほどに、穏やかであったという──
・・・そして、日付は三月半ばに差し掛かり。ホワイトデーにて楽園が沸き立つ──
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シモ・ヘイヘ
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ロジェロ
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パパポポ
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リリス(汎人類史)