人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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召喚――天に在りても地に在りても届かぬモノ――

「セイバー……このクラスに対して、最早多くは語るまい」

 

 

ゆっくりと、召喚サークルに歩み寄るギルガメッシュ

 

――うん。耳にたこができる程聞いた。この器の想いを

 

「我の戦いは、このために――余計な前フリは抜きでいく。マリー!」

 

 

マリーが聖杯にて、高純度の呼符を産み出す

 

「お捧げいたします、ギル……!武運を!」

 

「うむ――往くぞ!!マスター!まずは触媒だ、アレを呼び出せ!!」

 

「へいっ!!」

 

取り出したるはファヴニールの牙と鱗。触媒となりし素材を召喚サークルに設置する!

 

 

「解りきった結果よ!さぁ応えよ――!」

 

召喚サークルが回転し、収まる。

 

現れたのは――

 

「――待たせたな、英雄王」

 

黒き、鎧と剣を掲げし古今無双の竜殺し――

 

「――推参、大儀である」

 

大英雄、ジークフリートが降臨した――

 

「すごいな触媒!やったぞ、セイバー最強クラスをもうゲットだ!」

 

「わーい!ジークフリートー!またよろしくね!」

 

「此方こそ。竜なら任せてくれ。――まだ、戦いは続くらしいな」 

 

「あぁ。挨拶は後だ。退け」

 

「――武運を」

 

それだけ告げて、ジークフリートは退室していった

 

 

「セイバー……――我が想いに応えよ!」

 

オルガマリーの呼符を、念じて叩き付ける

 

「アーサー!アーサー!」

 

「今までにない気迫です――!」

 

「最早怖い!何が彼を駆り立てるんだ!?」

 

召喚サークルが回転し、光を放つ

 

 

「――届かぬ理想(ほし)を目指し、足掻く姿こそ、地上における唯一の星である」

 

やがて、光が収まる

 

「星とは天にあっても地にあっても届かぬもの」

 

現れたのは――

 

 

「セイバーよ……――だから貴様は、美しいのだ――」

 

 

「イカしたポエムしてんじゃーん!はいはーい!サーヴァント・セイバー!召喚されて超参上!みたいなー?☆」

 

「ぬわぁあぁああぁあ!!!」

 

狐耳をはやし、垢抜けた感じの快活なセイバーがピースを送る

がピースを送る

 

 

 

片ひざをくっする英雄王

 

――まだだ、まだ終わった訳じゃない!貴方の情熱はきっと届く!多分!

 

 

「狐とはッ――我のカルデアをなんと心得るッ――!!」

 

 

「かわいいいぃいぃい!!」

 

セイバーに抱きつくリッカ

 

「お?なになに?強くて可愛い私を呼べてマジ感激しちゃってるカンジ?」

 

「マジ大感激!よろしく!私はリッカ!JK!セイバー!」

 

「あははっ、そのノリさいこー!おっけ、じゃあアタシとマスターはギャル友ってことで!そこのなすびとオレンジも、アタシのマブダチ!おっけー?」

 

「は、はい!」

「狐耳、日本、剣、女性――鈴鹿御前ね」

 

「……へー、賢いじゃん、インテリ系はもてるっしょ!ネイルとかデコとかバリ面倒みたげるからメイクアップしかないっしょ!」

 

「みたいなー!」

「ど、どこの言語でしょうか?」

 

「うわぁ、このテンプレートな感じ、逆に目新しいな……」

 

女子バナに花を咲かせる皆を、器が一喝する

 

「えぇい、宇宙言語は余所でやらぬか!我はまだ負けておらぬ!!さっさとカルデアの地理を掴め!」

 

「とと、名前教えて?」

 

「マシュ・キリエライトと申します」

 

「オルガマリー・アニムスフィアよ」

 

「リッカにマシュマシュ、おるまりね。おっけー!アタシはスズカでよろ!じゃ、後でパリピな女子ばなっしょ!ばいばーい!ノシ」

 

朗らかに去っていくセイバー

 

――英霊?ギャルじゃなくて?

 

「星4はラストか……これであわよくば――!」

 

呼符を使い、サークルが回る

 

「奇跡よ起きよ!我に微笑め――!!」

 

やがて収まり

 

現れたのは――

 

「私はシュヴァリエ・デオン。フランス王妃と君とを守る白百合の騎士!」

 

華やかさと儚さを湛えた、麗しきセイバーであった

 

 

「――――ッぐ、ぉ――のれ――……!!」

 

案ずるな、致命傷だ。たたらをふんでよろける器

 

「綺麗なセイバーだ――!!」

 

「やぁ。君がマスターだね。運命のもと、君に刃を委ねよう。こちらの方は……」

 

「あぁ、気にしないで!センサーが、ね」

 

「?」

 

「案内します、さあ、こっちへ!」

 

「あ、あぁ……」

 

「――――…………」

 

「え、英雄王……」

 

沈黙する器を、泣きそうな顔で見つめるオルガマリー

 

そっと、頭に手をおき撫でてやる

 

 

「――そのような顔をするな……お前に、何一つ責はない」

 

「ですが……」

 

「ガチャとは自業自得、喜びも虚しさも己が宿痾よ。――よく英霊を呼び寄せた。大儀だぞ」

 

「ギル……!」

 

――この決戦はガチャである。別にしにかけていてもシリアスでは、ない

 

「後は、我の仕事よ!切り札をきる!――星5確定チケット!今こそ発動せよ――!!」

 

虹色の呼符を叩き付ける。虹色の光が巻き起こり、部屋を満たす

 

「一の刃よ――!!我が本懐に――」

 

今、光が――

 

「――星に、我が手を届かせよ――!!」

 

収まり、現れしは――!!

 

 

「――そなたの嫁への想い、確かに受け取った!ならば相応しき装いを纏うは皇帝の流儀!」

 

花嫁衣装を纏った、純白のセイバー――

 

 

「名を、嫁セイバー!あるいはネロ・ブライドと呼ぶがよい――!」

 

「可愛いいいいい!!」

 

マスターがネロ・ブライドにタックルする

 

「あっ、こら情熱的だが無礼ではないか~!余への求愛は優しくだぞ、優しく!」

 

「かわいいいいいいい!!!」

 

「ネロって、あのネロかい……!?マジで!?」

 

「うむ!そのネロだ!しかし麗しき者がこんなに……!感謝するぞ英雄王!よくぞ余を招き寄せた!」

 

「――まだだ――」

 

「む?」

 

 

――王は言った

 

「まだ我の戦いは――」

 

――ガチャとは

 

「終わっておらぬわ――!!」

 

――目当てが出ねば、爆死であると――!!

 

虹色の呼符を、叩き付ける――!!

 

「よ、余では不満だと申すのか――!?余を呼び出しておいて――!?」

 

「不満ではない!狙いが貴様ではないだけだ――!!」 

 

吠える英雄王――やがて光が満たされる――!

 

 

「あえて、あえて口にしよう!――セイバァアァアァア!!貴様が好きだァアァア!!」

 

 

絶叫する英雄王

 

――狂おしいまでの叫びで、こちらも涙が込み上げてくる――!

 

 

「お前が――欲しい――!!!!!」

 

 

――光が……やがて――

 

――そして!

 

 

「貴方のセイバーへの想い、確かに聞き届けました!」

 

「!!!」

 

光の中から声が響く

 

「その召喚に応じ、姿を表しましょう!」

 

明るい、朗らかな声が――!

 

「その声――その声!ようやく、ようやく来たのだな――我の――!」

 

「えぇ!私こそ唯一最強のセイバー!あらゆるセイバーを過去にし、増えすぎたセイバーを殲滅するセイバーの中のセイバー!」

 

光が収まる――

 

待ちわびた、騎士の王の姿が――!

 

「――ただ、一つだけ」

 

「ぬ――?」

 

――影が、青い陰が走る

 

 

「――事実無根を吹聴してくれましたねコスモギルガメス!!今こそその首を正々堂々斬り飛ばすとき!!」

 

英雄王に向けて、一閃する――!!

 

「――貴様!!セイバーでは――!!」

 

「何が嫁だ!!アンコで私に酷いことしただろカリバー――――――!!!!!!!」

 

 

聖なる剣の、一撃を――!!

 

 

「ガ――――――――!!!!!????」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「悪は滅びました。私のコードネームはヒロインX。セイバーの中でも、最強のセイバー。よろしくお願いいたします」

 

「最強のセイバー!?そんな人が私と契約してくれるの――!?」

 

「あっ、え……は、はい!」

 

「ありがとう!私、リッカ!最強のセイバーのマスターになれるなんて光栄です!よろしくお願いいたします!ヒロインXさん!」

 

「あ、あははは……セイバーを殲滅するつもりで来たはずが、早くも動機に後ろめたさが……こ、これは殲滅は後回しにして、期待を裏切らないようにしなくちゃいけないみたいですね……」

 

 

――遠くで、声が聞こえる

 

「おーい、だいじょぶかーい?」

 

 

「英雄王!しっかり!英雄王!ギル!ギル――!!」

 

「――――いや――……なに」

 

――英雄王に与えられた結果は、想い焦がれる者と同じ顔をした変なやつが

 

「中々に――楽しかったぞ……?」

 

醜態を晒し続け、幻想を穢し続ける宿業であった――

 

 

――お疲れ様でした、英雄王

 

 

自分も、理想を求めて進み続けます

 

 

――いつの日か。理想(ほし)に手が届くその日まで

 

 

どうか――貴方の傍らに自分がいることができますように……――

 

 

 

 

――激動の召喚劇は、幕を下ろした




ゴージャス 1

セイバー 5←6です!

アーチャー 3

ランサー 3

ライダー 3

キャスター 3

アサシン 4←3!

バーサーカー 5

あーぱー 1

あべんじゃあ 1

「だから表記ぃ!!」
「あーぱー。可愛らしい響きです!」

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