壊れかけてたリッカの表情イメージドストライクなんですよ虎ちゃん・・・!あの笑顔のレパートリーをリッカ、ぐだ子でイメージしていただければまんまリッカになります!
いつか信長総進撃もやりたいですね!それでは、本編をお楽しみください!
「ラーメンの麺とかけまして、バーテンダーのモップ掃除ととくの」
「・・・その心は?」
「どちらもコシが大事でしょう」
カドック・ゼムルプスが叩き込まれた突然のバーテンダー育成カリキュラム。何処とも知れぬ屋敷のバーテンダー見習いとして掃除に精を出すカドック、それをからかいながらも寄り添うアナスタシア。バーの運用を行うジェームズ、そしてアイリーン。早朝三時から始めた店の掃除や勉強は朝まで続き、どうやら日が昇ってくる時間となっているらしい。ぼんやりとした頭と声で、掃除を徹底して行っていたカドックがアナスタシアの相手とモップ掃除を同時に進行する。考えるのは大分前に止めた。いや、止めなければやっていられなかったと言うのが正しいだろうか
「正解。中々やるわねカドック。魔術師を止めて落語家で食べていくのはどうかしら。バーテンダーに落語家に売れないロックシンガー。素敵な経歴では無いかしら」
「売れない、は余計だよ、日本かぶれの皇女様。君こそアイドルとかやれば良いじゃないか。アイドルの見た目とハチャメチャな素顔で二度美味しいタイプで人気が出るだろうさ」
「あら、なら貴方が私のマネージャーをしてくれるのかしら?人生のプランを一緒に設計してくださる?」
「なっ・・・そ、そういうのは違うだろ。スキャンダルとか、モラルとか、色々・・・」
「大丈夫よ、期待していないから」
「こいつぅ!本当口から氷柱を吐くみたいに辛辣だな君は!」
「ふふっ。ほらカドック、私にカクテルの一つも振る舞えるくらいには上手にお利口になりなさい?」
カドックとアナスタシアの軽快なやりとりは、今の状況の不安を拭い去る清涼剤となった。アナスタシアの物言いは辛辣ではあるものの、決してカドック自身の尊厳を貶めるものは飛び出さない。気心知れた軽口、あるいはおふざけの戯れの範疇を出ないもの・・・からかい上手と言えるだろう。
カドックもまた苦々しく答えるものの、致命的な拒否や拒絶は行わない。無視されるより、話し相手がいる方が気が紛れる・・・そうカドックは嘯くも。アナスタシアと話している時の彼の顔色は良く、卑屈や悲観が漏れる余地は何処にもない。年相応の表情が、色濃く表面に表れている。
「いいコンビね、カドックにアナスタシア」
「うんうん。いたずら好きの皇女に、なんだかんだで付き合いのいいカドック。マスターとして戦うのなら極めて良好なパートナーではないかナ?ま、私とオルガマリー君やリッカ君程じゃないがネ!」
「張り合わなくて結構です。・・・カドック、アナスタシア。ちょっといいかしら」
ジェームズのボケをスルーし、二人仲良くじゃれ合う二人にアイリーンが声をかける。そろそろ朝方になるため、屋敷を自由に歩いていい時間なのだ。ならば現状把握の為にも、きっちりと慣例を行う必要がある。
「バーを出て、屋敷を見て回りましょうか。一通り確認すればどのような場所かくらいは理解できる筈だから」
「きちんと身なりを整えなさい。屋敷の方に無礼や粗相は許されなくてよ」
「タンクトップに短パンの君に一番言われたくなかった警告だな、それ・・・大体君は自由すぎるんだ。慎みを持たないか・・・!はしたないだろう!」
「あら、情欲に負けてしまいそうと言うこと?卑屈だけれど男の子なのねカドック。でも安心なさい。貴方を男としてはまだ見ていないもの」
「次から次へとレパートリー豊富な口撃だな本当に!それもロシアの国柄か!」
「いいえ、あなただけに考えた罵倒よ」
「くそ・・・!嫌な特別だった・・・!」
「はいはい、痴話喧嘩はいいから早くバーから出なさい。叫んだり、誰かに話しかけてはダメよ。今はまだね」
「どこをどう見れば痴話喧嘩に見れるんだ、オルガマリー・・・!」
「アイリーンです」
「ふふっ。さぁ行きましょう、カドック?私達が仲睦まじく見えるよう、きちんとエスコートなさってね?」
「解ったよ、まったく。・・・サーヴァントって付き合うのこんなに大変なんだな・・・」
席から降り立ち袖を引きカドックを引っ張るアナスタシアに連れられバーを出ていくカドック。主従と言うよりは奔放な許嫁に振り回される婚約者、といった風に見える二人の背中を、アイリーンとジェームズは微笑み追うのだった──
「私達、親子に見えるかナアイリーン」
「そうですね、援交を持ちかけたおじさまに見えます」
「犯罪じゃン!?」
~
扉を一枚隔てた先に広がっていた屋敷は、豪奢かつ華美、絢爛な造りであった。テラスや階段、豪華なシャンデリア。骨董品に絵画の数々。成金が背伸びして仕立てたものでは出せない格式高さがありありと見てとれる。これはその土地の名士であり、管理者でなくては釣り合わないくらいのものだ。恐らく一帯の領主なのだろう
「多分悪徳や圧制で拵えた税を示すものなのでしょう。控えめに言って胡散臭さで鼻が曲がるわ。そこの壁に死体とか埋まっていたりするかしら?」
「全力で無礼と粗相を重ね合わせていくのは本当勘弁してくれないか・・・君はアレか、まず頬をはたかなくちゃコミュが図れない質なのか?」
「失礼な事を言うのね。私もヴィイも怒るわよ、ぷんぷん」
「君が一番失礼なんだが・・・!怒りたいのはこっちなんだが・・・!」
そんなやりとりを繰り返す二人の前に、風格を漂わせる少年──に、見える者が姿を現す。紅い目に白い髪に肌。作られたかのような風貌を残す少年だ
「ははは、手厳しいなアナスタシア嬢。先祖はともかく、俺は悪どい真似に覚えはない。そちらのボーイフレンドも、誤解しないでくれると助かる」
「あ、はい。・・・カドック・ゼムルプスです。貴方は・・・」
「こちらは我々の雇用主、ジークと言う。御世話になる方だ、名前と顔を覚えておきたまえよ?」
「御辞儀をしなさい、カドック」
「何で君は胸を張る!?」
「すみません、朝から騒がしくしてしまい。お忙しい身をお引き止めして申し訳ありません・・・」
「構わないさ。客人にさえ失礼がなければ構わない。『くれぐれも、馴れ馴れしく話しかけてはいけないからな』。それだけは、肝に命じてくれ」
馴れ馴れしく・・・?一定のマナーと礼儀はあってしかるべきだが、そこまで念押すとは礼儀や格が問われる職業か何かなのか?カドックがお辞儀の下の表情を変えたと同時に、ジークはすれ違い行ってしまったのだ
「と言うわけで、私達も彼等に会いに行こう。・・・カドック君、ジークの顔に見覚えは?」
「あるわけないだろ、そんなの。しかし随分と若いんだな。才覚ある人間は開花も早いんだな・・・」
「そう、ジークがジークに見えているのならいいわ。それではいきましょう、カドック。あなたの挑むべき相手がいる場所にね」
ヒョイヒョイとヴィイを抱え歩んでいくアナスタシアの後ろを慌てて追いかけ、カドックは祈る。頼むから波瀾過ぎる状況は起こらないでくれ、と
・・・当然、そんな願いは却下され。屋敷全体を巻き込んだ事件へと巻き込まれていくこととなる・・・
ディルムッド「ほう、安酒を飲むしかないチンピラが大手を振って歩いているとは嘆かわしい。ジーク殿の品格が疑われるな」
以蔵「ハッ、歳を食っただけのおいぼれがよう抜かしよる。船にも乗れないヘタレこそこん屋敷にはふさわしゅうないきに」
燕青「まぁまぁ熱くなりなさんなって。ここにいる全員はジークさんに呼び出された。そりゃつまり資格があるって事だ!」
ディルムッド「ふん、ハイエナ風情が」
燕青「大いに結構。死肉をいただくなら最後の勝者だろ?」
以蔵「チッ・・・」
「・・・オークションまでには時間がある。身の振り方を考えておくんだな」
カドック「・・・・・・あれか、これはアレか。マフィアのアレだろ。映画で見るやつ・・・」
アナスタシア「極道の仁義なき抗争と言うヤツね。喜びなさいカドック。無礼を働けば海に沈めるわよ」
カドック「・・・胃が痛くなってきた・・・世界を救う前に、僕の胃を救ってくれ・・・──」
ジェームズ「ではこれからマフィアらのマテリアルを紐解くとしよう。・・・カドック君の胃痛が、治ったらネ」
アナスタシア「取り替える?」
「取り替えるか・・・!」
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