人理を照らす、開闢の星・序章〜awakening,precious,star〜   作:札切 龍哦

808 / 3000
カドック(裏方)「最近のカルデアはマルチ活動なんだな・・・」

ぐっちゃん(裏方)「裏方だからって気を抜いちゃダメよ!特異点の解決の一歩は些細な事から始まるのよ!」

カドック「やけに馴染んでるな、ぐっさん・・・意外とおかしいタイプだったんだな」

オルガマリー(レフ板)「何故かしら・・・この板を持てと、魂が囁くのよ・・・」

「レフの呪縛を乗りきったんじゃなかったのか、オルガマリー・・・!・・・しかし・・・」


音楽 ケルト音楽団

指揮者 モーツァルト

警備員 新撰組


「・・・なんだこの陣営・・・」

マシュ(裏方リーダー)「皆さん!休憩が終わります!速やかに指定の位置に!」

ぐっちゃん「私達の絆!見せてやるのよ!」

カドック「わ、解った!・・・絆、か・・・」

マシュ「?カドックさん?」

「・・・いや。悪くないな、って」

(支えてやる。頑張れよ、リッカ)







無茶ぶり!十二の試練──後編──

皆様、大変お待たせいたしました。僅かなる休憩と休息を挟み、関心と心が昂っておられる事でしょう。私も、かの大英雄の神話と活躍を皆様に語る瞬間を心待ちにしておりました。どうか、心踊る試練と功業を打ち立てるヘラクレスの獅子奮迅の活躍、どうぞ心行くまでご堪能ください。

 

それでは、早速共に参りましょう。残る試練も、ただ一つたりとも容易なものなき試練、果たしてかの大英雄はどのように解決していくでしょうか──

 

 

「リッカー!頑張ってー!」

 

「お前ならやれるぞー!」

 

「しかし・・・ヘラクレスは、女性だった・・・?」

 

「いや、違うから」

 

 

一つ。ステュムパリデスの鳥。これは青銅の翼を持つ何万もの人食い怪鳥で、一羽一羽が牛程の大きさを誇ります。その糞には毒性があり、人を襲い、作物を荒らしておりました。かの戦神、アレスのペットでもあるのです

 

ステュムパリデスの鳥(演・フォウ)「「「「「トリフォーウ!!」」」」」

 

ヘラクレス(演・リッカ)「(巣が)高すぎィ!」

 

彼等の巣は、ヘラクレスには到達できない場所にあったので、これを狙う事が出来ませんでした。困り果てたヘラクレスは、知恵の女神アテナに知恵を仰ぐのです

 

「なんとかなりませぬか、アテナよ」

 

アテナ(演・騎士王)「承知しました。私に任せなさい。私はアレスを好んでいませんので」

 

彼女はアレスを好まず、鼻を明かすために鍛冶の神、ヘパイトスに依頼し、赤子をあやすガラガラを製作してもらったのです

 

ヘパイトス(演・村正)「一丁上がりだぜ、納めやがれ。・・・しかしこんなガラガラ何に使うってんだ?」

 

このガラガラを使い、ヘラクレスはひたすらに鳥を巨大なガラガラで驚かしました

 

「坊やぁあぁ!良い子だねんねしなぁあぁあぁ!!」

 

「「「「「フォーウ!!??」」」」」

 

鳥達は驚き、すくみあがり逃げ出し。二度と人々の前に姿を出さなかったのです。

 

 

「ヘラクレスって子守りは出来そうにないよな」

 

「あの声じゃ赤ちゃん死んじゃうよな・・・」

 

 

一つ、クレタの牡牛。クレタ島のミノス王が国民に自分の王権を強調するためにポセイドンに頼み、後に生け贄に捧げることを条件に頂いた牡牛。しかし、ミノス王はこの牡牛のあまりの美しさに惚れ込んでしまい、ポセイドンに生け贄に捧げることをしなかったのです。

 

ポセイドン(声の出演・オリオン)「オイオイオイ、死んだわクレタ島。神との約束破るとどうなるか教えてやるよ!」

 

クレタの牡牛(演・フォウ)「クレタノウシフォーウ!!!」

 

「よーしよしよし!火を吐こうが牛は牛だとも!」

 

火を噴き暴れまわるクレタの牡牛を、ヘラクレスは難なく制圧し、生け捕りになさったのです。

 

「なんでアイツ基本筋肉でなんでも解決出来んの?」

 

「筋肉が全身にあるということは、全身が脳も同然。賢き最善の行動を身体が行うのだ」

 

 

「「「「筋肉すげぇ」」」」

 

 

一つ、ディオメデス(アレスの隠し子)が飼っている四頭の巨大な人食い馬。ディオメデスは旅人を捕らえてはこの馬達に食わせていたというのです。なんと恐ろしき話でしょう・・・死んでしまいます。

 

ディオメデス(演・メッフィー)「ヒヒヒィ!人が馬を食えば馬刺しですが、馬が人を喰うならなんと言うのでしょうねェ!?」

 

ヘラクレスも当然獲物として馬小屋に連れ込まれたのですが、ヘラクレスは知恵にも優れた勇者、僅かな手懸かりを見つけ罠を見破ります

 

「飼い葉桶に血が・・・もしやこれは、馬が人を食べているのでは?」

 

「イヒヒヒヒィ!!大当たりィ!!」

 

 

「ヘラクレスあぶなぁい!」

 

「後ろ!後ろぉ!!」

 

「食べられちゃう~!」

 

 

「まぁ、だからなんだと言う話なのだが」

 

「イヒヒヒヒィ・・・背後から襲っても、なーんのいみも・・・」

 

襲い掛かってきたディオメデスをボロくずにすると、最後はディオメデス自身を馬の餌としたのでした。ディオメデスが死んだ後は馬は大人しくなったので、エウリュステウスがゼウスへの生け贄にしようとしたが・・・

 

ゼウス(演・イスカンダル)「すまんなぁ、余・・・いやワシはその馬好かん!処分しておくぞ!」

 

「えぇ!?ちょっ!?ペットの責は飼い主の責では──!?」

 

ゼウスはそれを拒否し、狼や熊を放ち、この馬を殺してしまったのです・・・

 

「神々はホント最低だな・・・」

 

更に更に一つ。ヒッポリュテの腰帯。女性のみの戦闘民族、アマゾネスの女王ヒッポリュテが所持しているアレスの帯。これを手にせよとの試練を受けたヘラクレスは戦争の準備を進めアマゾンに乗り込んだのです、が・・・

 

「いいだろう、いつものように筋肉の躍動で・・・ん?」

 

ヒッポリュテ(演・ヒッポリュテ)「へ、ヘラクレス。話がある・・・。・・・腰帯を渡す!代わりにわ、私と幸せな家庭を築いてくれ!」

 

「ホワイ?」

 

ヘラクレスの鍛え上げられた肉体に惚れ込んだヒッポリュテ、自分達の間に幸せな家庭を築く事を条件に腰帯を渡すことを認めたのです。

 

「今回は血を見ることなく済みそうだ。平和が一番!」

 

ウキウキのヘラクレスでありましたが・・・此処には、恐ろしき女神ヘラの策略が介入してしまうのです。ヘラはアマゾネスに化け、ヘラクレスはアマゾネス達を戦争で滅ぼそうとしている、と煽ってしまうのです

 

ヘラ(演・オルガマリー)「卑劣なるヘラクレスを赦してはならない。アマゾネスの種と尊厳を護るため、皆立ち上がりなさい!」

 

「「「「ヘラクレスに、報いと死を!!」」」」

 

アマゾネスはヘラクレスを攻撃し、反撃したヘラクレスは怒り、騙されたとヒッポリュテの生命を奪ったのです・・・

 

ヒッポリュテ「信じてくれ・・・私は、貴方を、心から、本当に・・・」

 

「何が誇り高き種族だ、何が麗しき女傑だ!・・・愛したいと、思えたのに・・・!」

 

・・・後に、ヒッポリュテは嘘を言っている様には思えぬと至ったヘラクレス。ですが、それらは総てが、遅すぎたのです・・・

 

 

「ヘラなんてだいっきらいだ!!」

 

「嫌よ、ヒッポリュテが可愛そうだわ・・・!」

 

 

ゲリュオンの牛

 

三つの頭、六つの手足を持つ怪物。牛、双頭の狼オルトロスを飼っておりました。当然のように討伐を、ヘラクレスは命じられました

 

「涙もとっくに枯れ果てた・・・」

 

ゲリュオンの元に向かうヘラクレス、しかしゲリュオンの元へと行くには海を渡る必要があったのです。砂漠を行くヘラクレス、しかしその忍耐は限界を迎え、遂に──

 

「太陽!貴様に休暇をやろう!!おうちにおかえり!!」

 

ヘリオス(演・カルナ)「その心胆、実に頼もしいな」

 

彼を気に入ったヘリオスは、黄金の盃を与えました。この効果により、ゲリュオンの元へと辿り着き、牛を守っていたオルトロスを棍棒で難なく打ち倒したヘラクレス。

 

「フルアーマーヘラクレスだ・・・さぁ、私に勝てるか・・・!」

 

ゲリュオン(CG)「ガァアァアァ!!」

 

ヒュドラの毒矢を使い、これを仕留めたヘラクレス。無事に牛を確保なさいました。残る試練も、あと僅か──

 

一つ。ヘスペリデスの黄金の林檎。世界の西の果てにある楽園である三姉妹のニンフ、ヘスペリデス。ヘスペリデスは百の頭の龍を持つラドンと共に黄金の林檎を守っていました。

 

プロメテウス(演・ダ・ヴィンチ)「ヘスペリデスはアトラスの娘なのさ。天空を支えるアトラスに協力を仰いでごらん?上手く行くはずだよ?」

 

「アトラスか・・・天空を支えている巨人・・・」

 

アトラス、それは神々との戦いに敗北した一族。その存在の一つにして神に挑んだ罰として、天空を担ぎ続けていたのです。

 

アトラス(演・ヘラクレス)「肩が凝る、辛い」

 

ヘラクレス(演・リッカ)「私に任せてくれ。たかが天空一つ、ヘラクレスが支え続けてやる!」

 

「いやいや、無理だろう。このアトラスしか・・・なにィ!?」

 

ヘラクレスは見事に天空を支えたのです。人間が天空を支えることを成し遂げたヘラクレスに感心し、アトラスは娘の楽園から、黄金の林檎を持ってきてくれたのです。しかし・・・

 

アトラス(ヘラクレス)「割と二度支えるのダルいから、ミュケナイに林檎を私が届けよう」

 

ヘラクレス(リッカ)「えー」

 

ヘラクレスも流石にそれは困ります。死んでしまいます。なんとしても天空を支える役目を押し付けたいので・・・

 

ヘラクレス(リッカ)「体勢を変えて支えたい。少しの間持っていて?」

 

アトラス(ヘラクレス)「いいよいいよ」

 

ヘラクレス(リッカ)「じゃ」

 

「しまった───!?」

 

アトラスが支えたタイミングを計り、脱兎の如くヘラクレスは逃げ去りました。このままエウリュステウスに届けようとしたヘラクレスですが・・・

 

「ヘラクレス。その林檎は人が持っていいものでは無いのです。私に管理を任せてくれますか?」

 

「アテナ・・・ま、まぁ貴女ほどの神がそういうなら・・・」

 

黄金の林檎は、没収されてしまったのです・・・

 

そして、これが最後の難行。冥府のケルベロスをエウリュステウスに見せろ、というもの。言わずと知れた、地獄の番犬──

 

「任せろ。叩き殺して剥製にしてやる」

 

「殺戮に慣れすぎじゃない!?」

 

弟たるオルトロスが全く問題なく倒されているため、倒すだけならわけはないのでしょうが・・・

 

ハデス(演・エレシュキガル)「お、おねが、おねががが、ケルベロスを、きずつけなななななな」

 

「(エレちゃん緊張しすぎィ!)わ、解った。傷付けないで上に持っていこう。それでは」

 

「「「ファッ!?」」」

 

ヘラクレスはケルベロスの三つの首をむんずと掴み、ズルズルと地上まで引きずっていったのです。その時に地上の光を浴びた時、驚いて涎を垂らしたと言います。これが原因として、トリカブトが生まれたという副次効果も含まれ──

 

「ところで、このケルベロスを見てくれ。こいつをどう思う?」

 

「あまりにも・・・大きいです・・・」

 

・・・その年月、実に12年かけて、彼は総ての偉業を達成し自由の身となりました。

 

あらゆる苦難、あらゆる困難。不撓不屈、人間の忍耐の究極たるヘラクレス・・・

 

今、此の物語を彼の誇らしき言葉にて締めていただきましょう──




リッカ(ふぁっ!?)

ヘラクレス(今だヘラクレス。皆君の言葉を待っているぞ)

リッカ(ヘラクレス貴方ぁ!・・・えぇい!ままよ!!)

「──皆、最後まで見てくれてありがとう。悩んだとき、辛いとき、哀しいとき。挫けてしまいそうな時は誰にでもある。・・・──恐らく、魔女とはそんな心に忍び寄るのだろう」

子供たち「「「「・・・・・・」」」」

「だが──子供達よ!諦めるな!大人達よ!惑わされるな!この世に越えられぬ試練はなく、この世に倒せぬ敵はない!!魔女の誘惑に打ち克つのは──努力!友情!そして、勝利なのだから!!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。