人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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メイトリックス「基地は何処だ」

ミ=ゴ【(くたばれクソッタレ!)】

「見上げた忠誠心だ。だが頭を冷やしてよく考えてみろ」

プレデター『・・・(ナイフ待機)』

「支えてるのは左手だ。利き腕じゃないんだぜ?」

プレデター『(・・・テレパシーを傍受した。場所を特定したぞ)』

「お前は最後に殺すと約束したな。・・・アレは嘘だ」

【(アッーーーー!!!)】

プレデター『(リッカらには待っていてもらおう。誇りのない戦いは彼女らには似合わない)』

メイトリックス「・・・これから何が始まる?」

プレデター『(狩りの時間だ)』


夜 第三次駆逐大戦

『・・・・・・!!』

 

基地の所在を熟練の交渉と筋肉式対話にて見抜いたメイトリックス大佐の活躍により、無事に地下に潜むミ=ゴ、並びにその基地の場所を掴んだリッカ一行。早速基地へと殴り込んだ一同であるのだが・・・其処に待っていたのは生命を懸けた戦いではあったものの、対等な勝負とは言えたものではなく、どちらかといえば圧倒的な大佐、ではなく大差をつけた戦い。鍛え抜かれた肉体と戦士の武芸の披露と相成った。

 

「基地をドンパチ、賑やかにするだけだ。来いよミ=ゴ!銃なんか捨てて、かかってこい!!」

 

地球の誇る筋肉、メイトリックス大佐。ナイフ、手榴弾、マガジン、マシンガンの筋肉式フルアーマー。立ち塞がるミ=ゴを投げナイフや肉体を駆使した体術にて薙ぎ倒し、通った通路にクレイモア地雷を植え込む破壊工作・・・『怒りの田植え』を慣行し、纏めて薙ぎ払うコマンドー戦術を駆使している。しかし、ミ=ゴも弱者ばかりと言うわけではない。

 

【【【【!!】】】】

 

謎の光線銃、そしてハサミの攻撃にて迎撃を試みるミ=ゴ達。それらは地球の文明では作られぬ異質なもの。人間の身体が直接の被害を受けた場合、どの様な作用が起こるか未知数であり、この歴史にてメイトリックス大佐が初の人間としての被弾者だったのが・・・

 

「ぬおっ!」

 

鍛え抜かれた肉体の影響としてか、ジャケットが破けただけで済んだのは幸いである。・・・だが、メイトリックスのマシンガンで撃ち抜かれたミ=ゴはある意味で幸いであった。・・・同じ、宇宙から飛来せし戦士である者と対峙した者に、一切の容赦と慈悲は与えられなかったのだから

 

『・・・!』

 

戦士と認めた『マスター』であるリッカの召集に応え、時空の彼方からやってきたプレデターの若き戦士。異星の怪物を狩ることに長けた彼の討伐の技術は、リッカらより遥かに洗練されていた。ミ=ゴの発するテレパシーを読み取り、行動を読み取った際、狩りを迅速に推し進める。

 

【(はっしゅあぁあぁ・・・!)】

 

【(すぅんごぉい・・・!)】

 

【(アッーーーー!!)】

 

 

まず、脳缶の貯蓄されし場所を肩のプラズマカノンで吹き飛ばし破壊することにより大混乱を巻き起こす。同時に大混乱に乗じた形でステルス機能を展開し、ミ=ゴを一匹ずつナイフにて首を引き裂き、刃のついたブーメランにて翼を切り裂き一網打尽にし、着実に制圧し、数を減らしていく。

 

『──・・・!』

 

「ふっ!!」

 

プレデターとコマンドー、背中合わせに対峙し共に武器を渡し合う。プレデターにはロケットランチャーを、コマンドーたるメイトリックスには特注のプラズマカノンを。迎撃にて続々と集いしミ=ゴを順に蹴散らし、吹き飛ばし、そして壁を破壊し叩き壊していき進行を続けていく。

 

【【【【(お、コマ──アッ───!!)】】】】

 

「どこでロケットランチャーの使い方を習った?」

 

『(説明書を読んだ)』

 

その二人の戦闘力はミ=ゴの想定を遥かに上回っており、組織としての戦力に匹敵・・・あるいはそれ以上のものと計算された。その事実を受けたミ=ゴらは早々に基地を放棄し、脱出を始める者も見受けられたが・・・

 

「クソッタレェ!!ぬぇえい!!」

 

脱出ポッド毎持ち上げて叩き付けるメイトリックス。背を向ける前に蹴散らしていくプレデター。同時に怒りの田植えによるクレイモア地雷の爆破により、禍根を産み出す脱出を完全に断ち、尚もスコアを稼ぎ続け、セイレムの安心と安全の為にたった一人、二人の戦争・・・『第三次大戦』を巻き起こしていくプレデター、メイトリックス。

 

『(管制室は何処だ?)』

 

【(離せったらよー、離せったらよー!)】

 

『(何処だ答えろ!!)』

 

尋問を行いつつ、結局所持していた会員カードを見たため把握し、地図や見取図が展示されている部屋を突き止め、用済みとなったミ=ゴを離してやり、地図を見ることにより中枢である場所の情報を把握し──

 

『(駄目だ、破壊しすぎてシステムがダウンしている・・・)』

 

「俺に見せてみろ。・・・動け、このポンコツが!動けってんだよぉ!!」

 

『(・・・システムが復旧した!?)』

 

「この手に限る」

 

中枢が見切れた原因は簡単である。単純に二人が粗方破壊した中で唯一破壊されていない部屋・・・一番固い部屋という筋肉式消去法により残った部屋こそがこの基地の心臓部分であり、ここのボスがいる最後の攻略地点なのだ。プレデター、そしてメイトリックスはうなずき合い最後の部屋へと向かう

 

『(逃がすわけにはいかん。決着をつけよう)』

 

「ドンパチ賑やかなこの騒ぎにな」

 

尚も立ち塞がるミ=ゴらを無慈悲に蹴散らし、そしていよいよ二人は辿り着く。なおリッカら一行は地上にて待機している。理由は単純明快。巻き起こす破壊に巻き込まれないようにするためだ。対人戦において革命の英雄とすら呼び称されたコマンドー部隊隊長、そして生物クラスで戦闘に慣れしたんだ種族であるプレデターには、任せる事こそが最適であると信じたが故にだ。

 

『(誇り高き戦士、リッカの為にも必ず生還するぞ)』

 

「ジェニーを思い出す娘だ、心配はかけられないな」

 

共に戦い、絆と親睦を深めたリッカへの敬意を胸に、コマンドーとして、再び最後の戦いに挑む。・・・そして辿り着いた場所には・・・

 

【(おぉい、皆逃げろー!早くしないと爆発するぞー!!)】

 

必死になって勧告、そして抵抗してくるミ=ゴの隊長格のミ=ゴ。

 

【(おかし、バレたじゃねぇか!)】

 

「来いよミ=ゴ!銃なんか捨ててかかってこい!」

 

【(何!?)】

 

『(怖いのか?戦士の誇りも存在しないのか?)』

 

【(おっ、プレデタァッーー!!!)】

 

二人の挑発を受けたミ=ゴは激昂し、逃げる事を忘れ突撃を慣行する。プレデターと取っ組み合いになるミ=ゴ。しかし、戦士の誇りを持たぬ者にプレデターが負ける道理も無く。

 

『(今だ、誇りあるコマンドー)』

 

「へぇい!!」

 

近場に合ったパイプを力尽くで外し──

 

「ほぉうっ!!」

 

【(アーーーーーッ!!)】

 

渾身の力にてミ=ゴに投げ放り込む。突き刺さり、煙を噴かし、もがいた後にプレデターが首を跳ね・・・

 

『(狩りは、終わりだ)』

 

「地獄に落ちろミ=ゴ・・・!!」

 

地下にある基地、其処にあるミ=ゴはたった二人の戦士に全滅させられたのだった。・・・プレデターとしては、誇りの介在しない狩りではあったが・・・

 

『(絆には報いた)』

 

彼にとって、リッカに応える事こそが戦う理由であり報酬。それでよしと、若き異星の戦士は頷くのであった・・・

 

そして、怒りの田植えが発動し基地は木っ端微塵に粉砕されたのであった。・・・第三次大戦は、此処に幕を下ろしたのである。




XX「あ!帰ってきました帰ってきました!」

ナイア「まだ誰か、残っておりますか?」

メイトリックス「死体だけです」

「銀河警察がコマンドー部隊を結成したいといっていましたよ!あなたさえいいなら・・・」

メイトリックス「もう会うことは無いでしょう」

ナイア「アイワナ、撤収・・・」

プレデター『盟約は、果たした。また共に戦おう、友よ』

【ありがとう!また逢えて嬉しかったよ!プレくん!】

『君の事は忘れない。そして、強き戦士コマンドー』

「いいか、困難や苦難に近付いただけで解るようになればお前は強くなれる」

『・・・どうやってだ?匂いを嗅げと?』

「あぁ、そうだ」

リッカ【・・・あ、夜が・・・ん?】

『紙』

【これ・・・?】

『テケリ・リ』

【?】

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