騎士王「御機嫌王。こちらロンゴミニアドの状態です。どうぞ目を通してください」
弓王「ウォーターブリッツをやりましょう!私の水鉄砲のカスタムぶりを見せつけてあげます!」
御機嫌王「うむ、しかし増えたものよな・・・」
マーリン「いやぁ両手に華ならぬ両手にアルトリア!羨ましい限りだ!ところで本命は誰だったかな?」
御機嫌王「行け!珍獣!!」
フォウ「ヒサビサニシスベシフォーウ!!!」
「ごはぁあぁああぁあ!?」
──楽園が、アルトリアさんでいっぱい・・・
「ふぅ、今日もいい汗を流しました」
皆さん、鍛練後からこんにちは。本日はどう御過ごしでしょうか。アルト・・・あっ、マスター・アルトリアです。竹刀を振るって自主トレしておりました。
私はひょんな事からマスターを、カルデアでやっております。世界を救う組織にして人類史をエンジョイする目的で作られた楽園に私が選ばれたのは当然なような、不思議な様な・・・読んだ物語でひょんな事が本当にひょんな事だった事は記憶にありません。大体ドラマチックで劇的です。まぁ私は拾った黄金のビラで転送されたんですが。まぁそれはともかく・・・
「さて、ショッピングモールで買い物でもしましょうか。あるいはゲームセンターやパーク巡りというのも・・・」
「がぉん!」
「あ、タオル。ありがとうございます」
皆様、ドッペルゲンガーって知っていますか?世界には自分と同じ顔をした人が三人くらいいて、全く同じ顔をしたドッペルゲンガーと会うと死んでしまうという伝説なのですが。これに関する私の所感はただ一つ・・・
「がお、がおがお!」
「・・・ありがとうございます」
それが本当なら私は何回も死んでいるでしょう。私と同じ顔の様々な方がこの楽園には沢山います。このタオルをくれたライオンみたいなセイバーも私と同じ顔をしています。彼女・・・彼女だけではありません。サーヴァントという歴史の偉人に、私と同じ顔が本当に沢山いて当初はあまりにも驚いたものです。今も割とびっくりしています。
それに、楽園で一番偉い王様が定期的に私と同じ顔の存在をひたすら招こうとしています。何でも、セイバーを招く為にあれこれしているとか。なんなんでしょう、この顔ってセイバーとなるのに基準みたいな感じなのでしょうか。
「・・・よし」
丁度いい機会です。皆様にも楽園に溢れる私のそっくりさんとどれくらい出逢うか味わってもらいます。売店に行ってから部屋に戻るまで、一体何人の私のそっくりさんと鉢合わせるか。私の予想は三人は固いです。それでは、行ってみましょう。
「・・・ライオンさん、ビーフコロッケはいりますか?」
「がぉん!」
アルトリアの、アルトリアによるアルトリアウォッチング。スタートです。
~
アルトリア あぁアルトリア アルトリア
~
「スイーツ女。腹が減った。ハンバーガーに合うスイーツを寄越せ。雑でギトギトした、一口食べるだけで胸焼けするやつがいい」
「喧嘩売ってんの!?雑で手抜きなんて客に出すわけないでしょーが!コンビニあるんだから適当に買ってくればいいじゃない!」
スイーツ店で顔色の悪い店長と言い争っている顔色の悪い私は、セイバーオルタ。なんだか自分を真面目に律し暴君となったアーサー王・・・だそうです。普段着からしてグレきって不良になった私な感じがします。
「解っていないな。貴様が丹念に屈辱に歯噛みしながら作った雑なスイーツこそを戴きたいのだ。あえて拘りを棄てさせて出来上がらせたスイーツ・・・いったいどんな出来なのだろうな」
「嫌がらせに手が込んでるわねこのオルタ女・・・!あんたどーせ味なんか分からないでしょ味覚バカなんだから!味の抜けたガムでも食ってなさいよ!」
「酷い事を言う。どうやら直訴する必要がありそうだ。店長を呼んでもらう!」
「私が!此処の!店長よッ!!」
私も、連続で財布を落としたり転んだりしたらああなるんでしょうか・・・なんだか嬉々として誰かを弄っているような歪んだ私を見ているようで、妙な気分になります。あ、美肌は羨ましいかも・・・
「らっしゃーい、らっしゃーい。スイーツじゃんぬ、大繁盛。昇天だんごがお勧めです。死ぬほど美味しい」
学生服に身を包んだ眼鏡のセイバー・・・、あ、バーサーカーでした。スイーツにドハマリして隣に部屋を作ってたまにアルバイトしているとかなんとか。サーヴァントユニヴァースからやってきてヒロインXを抹殺するためにやって来たとか・・・。?とならざるを得ませんか?私だってそうです。
「あ。あなたにも是非。美味しいスイーツは私に優先的に食べさせてくだされば」
「あ、はい。ありがとうございます」
「忙しいな、だが働き甲斐がある。モップがけの次はワープシステムの確認テスト・・・」
私にチラシをくれた白い私、メイド服であくせく働く私。全くもって同じ顔をしていますがお面ではありません。行きだけでもう三人と出逢いました。
「・・・ドッペルゲンガーって、サーヴァントと関係ありましたっけ」
「?」
そんな事を呟いたら、メイド姿の私に不思議そうに振り返られました。なんでもないです、と誤魔化して私は歩み、売店に付きました。すると・・・
「やはりここのメーカーが鉄板ですね。ラーメン食べた後にまたカップラーメン!禁断のおかわりです!サーヴァントでなかったらカロリー崩壊していました・・・」
「XX、私はサーヴァントでは無いのですが。自分だけカロリー制限しなくていいのはズルいのでは?」
OL風味な青い私と、モデルでも見たこと無いようなスタイル抜群なシスターさんがカップラーメンを真剣に吟味していました。水着のような、そうでないような出で立ち。先ほどの私とは違って胸がそこそこあります。
「どうせ胸と尻に栄養が行くんですから良いじゃないですか!今食べたいものを食べる!それが長生きの秘訣ですよ!」
「成る程・・・ではカップワンタンとカップ麺とカップ焼きそばを食べましょう。食べ比べなら、それくらいはしなくては。アビーにラヴィもきっと食べると思いますから」
「そうですそうです!じゃあ支払いは邪神にツケで御願いします!」
なんでも彼女はヒロインXが銀河警察に試しに入社試験を受けたらすんなり入ってしまった私の姿だとか。楽園に参加できて更に友達も増えて人生薔薇色XX・・・。どんな頭ならこんな設定思い付くんでしょうか。
「毎度~。あ、お客さん。ふじのん店員にご注文はありますか?」
「あっ、カレーパンとマンガ肉と新聞を」
「カレーパンとマンガ肉と新聞。まいどあり~」
どうやら私の可能性は地球に留まらないようです。大きく羽ばたく私の可能性・・・そう考えると・・・
「・・・悪くないですね・・・」
まぁ、自分はマスター適性があるくらいの高校生なのですが・・・でも、此処に来る前のあの人はかなりブラック環境に参っていたようなので。将来設計はちゃんとしたいなと気が引き締まる思いでもあります。
さて、買い物を終えて帰路につきましょうか。早速・・・うわっ!?
「・・・危ないぞ。ラムレイに踏み潰されたくなければ退け」
・・・屋内で馬に乗っている黒い私に出逢いました。彼女は剣でなく槍を握った事により現れた私であるとかなんとか・・・武器でそんなに変わるものなんでしょうか。じゃあ私も是非槍を。竹刀だからセーフですよね?ね?
「マスターアルトリア。体型に必要なのは武器ではない。確かな栄養摂取と睡眠だ。ジャンクの摂取には気を付けろ」
「あっ、はい」
「私のようになりたければ、精進することだ・・・フッ」
「ヒヒン(でも自炊能力と片付け能力は皆無に等しいので見習わないでください)」
・・・あぁ、成る程。部活では馬術部だったので馬の気持ちはある程度解るので・・・
「待て、今の意味深な嘶きはなんだラムレイ!待て、なんだその納得した頷きは!待て、待ちなさい!何かを誤解してはいないか──!?」
誤解じゃなく、ほんわかとした確信です。・・・不養生は止めて、デキる女を目指したいなと思いました。
・・・そんなこんなで、買い物をするだけでこんなにも沢山の可能性に出逢えました。・・・あえて、あえて言わせてもらうなら・・・
「はい、買ってきましたよ。らいおんさん」
「がおーん!」
「あ!お疲れ様です!マスターアルトリアさん!」
・・・一話使っても紹介しきれない数の私って、多すぎませんか?一番真っ白で小さい私が増えていましたし・・・
・・・ちなみに私が一番好きな私は、騎士王と名乗る楽園のNo.2の私です。フルアーマーみたいですよね・・・騎士王・・・──
リリィ「マスターから勧められたゲーム、一緒にやりませんか?よろしければポケモン交換などを・・・!」
アルトリア「あ、いいですよ。ちょっと待っていてくださいね」
・・・ポケモン?なんだか今回の話と、ポケモンと聞いてなんだか引っ掛かるような・・・
「御待たせしました。ポケモン持ってきたので今起動を。えっと手持ちを・・・」
『イーブイ』
「あ・・・あぁ~・・・・・・」
既視感の正体これかぁ・・・持ち物や石で進化先が変わるんですね私・・・
「?どうなさいました?」
「ふふっ、いえ・・・ちょっと待っていてください」
『イーブイ ニックネーム アルトリア』
「?がお?」
この子は、そして私は・・・どんなアルトリアになるんでしょうか?ちょっと楽しみな私なのでした。
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