人理を照らす、開闢の星   作:札切 龍哦

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邪神SNS

にゃる【楽園にいる娘が銀河一可愛い】

くっとぐぅ【は?】

にゃる【じじちゅを言ってるだけでーす。見ろよこの姿】

『スイーツ頬張るナイア』

くっとぐぅ【クソ、そればかりは否定できん】

【とうとうお前に勝つときが来たようだな(笑)】

くっとぐぅ【悔しいから私も推しを楽園に招く】

にゃる【は?】

くっとぐぅ【送った】

【は?】


祝え!!ランダム召喚の瞬間である!

「さて!改築の後に待つは何か?決まっている!召喚の儀だ!!些か禁断症状が垣間見えた輩がいる故な、積極的にこなしてくれる!いわゆる、新鯖いらっしゃいでお馴染みのコーナーよ!!」

 

985話くらいで皆様には御存知なため最早説明不要。皆様は御手元に好きな飲み物を御用意なされば幸いです。必ず王はそれらを天上の酒の如くに美味しくなさってくれるでしょう。切実ではあるが愉快な催し、変わらぬ愉悦をあなたに。

 

──今回は現地による参入が多かったため、清算していない縁は無いように思えます。此処はやはり、ランダム召喚と参りましょう!

 

ランダム召喚。要するに星の数ほどいる英雄からセイバーを掴み取る形式と言うこと。ツモれば勝ちだがきっとそんな日は最終回でもあるかないかなので気にしなくて構わない。何が入っているかのスリリングさが堪らないあなたにはピッタリの召喚体制である。是非とも御期待いただきたい。決して皆様の期待を王は裏切りはしないだろう。

 

《よし!至宝の提案もあったことだ、その様に行うとする!早速召喚サークルを起動させよ!》

 

【うむ、それでは拝見させてもらうとしよう。簡潔に英雄を把握できるよう、我が忠実な僕を招いておいた】

 

「お久しぶりです、楽園の皆様。祝福の鬼にして我が魔王の忠実なる家臣、ウォズにございます。本日は召喚に興味を持たれた我が魔王の意により、特別に祝辞を述べさせて戴きます」

 

ロマンはシバと非番な為、召喚コンソールを担当するオーマジオウ。そして何時の間にやら招かれた祝福の鬼の手により召喚サークルが起動され、座にランダムに契約が申し込まれる。

 

【英雄王よ。私には悩みがある】

 

「なんだ、藪から棒に。そなたに成し遂げられぬ課題があることが驚きだがな」

 

【私は決して万能ではない。呼称の事だ。そなたは英雄王、御機嫌王と銘があり、騎士王、征服王、太陽王などと響きを同じくする】

 

(○○王って語呂いいよねー。いい呼称だとボクも認めざるを得ない)

 

【それに対し・・・ウォズ】

 

「はっ。我が魔王の呼称名、『最高最善最大最強王』と確かに記されております」

 

【長いのだ】

「長いな。だが事実だ、嘘偽りはあるまい」

 

【ぬぅ・・・。子供たちに意味が通じるかどうかが懸念する箇所ではあるな。最最最最強王で韻を踏むのはどうか】

 

「我が魔王、ゲシュタルト崩壊の恐れが」

 

【むぅ・・・】

 

そんなちょっと可愛らしい悩みを吐露する最高最善最大最強王と御機嫌王の前に、サーヴァントが現れる。楽園の招きに応え、現れたるは──

 

「どうもー!シャルロット・コルデ「祝え!!」

 

「!?」

 

「その可憐な美貌と、でたらめなプランニングにて歴史に名を遺した暗殺の天使!その名もシャルロット・コルデー!また一人、楽園の財として迎え入れられた瞬間である!!」

 

想像を絶する祝福を叩き付けられ、目をぱちくりさせる可愛らしきアサシン、シャルロット・コルデー。より良き明日の為に、自身の総てを刃とした天使と謳われるサーヴァントが楽園に招かれた。

 

「あ、あはははは・・・こ、こんなに祝福されるのは予想外でした!でも、期待には全力で応えたいなと思います!失敗したらごめんなさい!」

 

「マリアめと同郷か。喜ぶであろうよ。よし、貴様の参列を認める!この世の総て、存分に享受せよ!」

 

「わぁい!ありがとうございます御機嫌王さま、顔に・・・えっと・・・鳥ですか?」

 

【ライダー】

 

「ライダーって書いてる人と本持ってる人!それでは~!よろしくお願い致しま~す!」

 

ピョコピョコと駆けていくたわわなアサシン。楽園におっ凄いの声が満ちるのも時間の問題の中、再び召喚のサークルが回転を始める。

 

「豆知識ですが、彼女の黒い帽子は舞い上がった際に暗殺の前にフランスで購入したものだとか。可愛らしい」

 

【そうか。時にウォズよ。お前は若き日の私に『いずれ女性の側から殺到する。選り取りみどり』などと告げたようだな】

 

「はっ」

 

【向かってきたのはレジスタンスのみだ。選り取りみどりな未来など、玉座に座ってからの記憶には無いのだが】

 

「・・・次の来客が招かれる様です」

 

(誤魔化したか)

 

(誤魔化したな)

 

──迫力で女性が気後れしてしまっているのでしょうか・・・?

 

三者三様の感想と、ちょっぴり肩を落としているようなオーマジオウが見守る中、新たなる来客が招かれる。現れしは・・・

 

「オルト」「祝え!!」

 

「(びくっ)」

 

「勇士を見定め、遥か天空のヴァルハラに招き入れる北欧の戦乙女!その名もオルトリンデ、ヒルド、スルーズ!楽園に、一粒で三度美味しい財が招き入れられた瞬間である!!」

 

オルトリンデ、ヒルド、スルーズ。大神オーディンが生成せし戦乙女の少女達。今は一人ではあるが、すぐに三人の霊基数値が満たされ共に並び立つであろう。此処に来て、オフェリアにとって好ましいサーヴァントの来客である。

 

「手、手厚い歓迎ありがとうございます。ヒルドが試しに引いてみた契約くじが、見事大当たり。楽園の勇士を招くためと合意し、参りました次第です」

 

「一応聞くが、その勇士とは如何なる名だ?」

 

「はい、藤丸龍華です」

 

当然の様な勇士判定の結果に一同は深く頷いた。ギリシャでも北欧でも平行世界でもあの娘は上手くやっていけるだろう。パリコレに参加するといったものよりは神殿や天宮に招かれる方が何倍も容易い系女子であるのだから。

 

「早速勧誘を・・・いえその前に、ヴァルハラに通ずる楽園の様子をしっかりと見聞しなくては・・・それでは、よろしくお願いいたします。顔に・・・」

 

【ライダー】

 

「ライダーと書かれている方。英雄王一行さま」

 

ひゅいーんと飛んでいくオルトリンデ。ワルキューレなる神の鋳造品まで招かれる辺り、割とランダム召喚を待っている英霊も多いのではとの所感をエアはフォウと語り合う。

 

【・・・】

 

「我が魔王。顔面の文字はショッカーの鳥をモチーフに含んでいる故、解読が困難なのは必然かと」

 

「これ以上無い自己主張だというに、皮肉よな。オーマジオウ」

 

【これもまた、覇道の代償か(ポジティブ)さて、今日はセイバーを招くのか。御機嫌なる王よ】

 

「当然だ。招かなければ始まるまい。見ているがいい!最高最善の結末を掴むのはそなただけではないこと、見せ付け──何?」

 

瞬間、召喚機が作動し召喚が開始される。何者も操作をしていないにも関わらず、である。

 

「・・・おい、猛烈に嫌な予感がするのだが」

 

【ウォズ、反応を読み上げよ】

 

「はっ。降臨者・・・フォーリナーと出ています」

 

〔オーマ様とフォント被ってるから別枠で失礼、くそ!遅かったか・・・!〕

 

現れしは黒服に褐色の絶世の美男子、ニャル。邪神にしては珍しく、何かに非常に慌てている様子が一目見てとれる。

 

「やはり貴様か邪神!えぇい、セイバー降臨の儀に的確に水を差しおって!何事か!」

 

〔申し訳ない、ネットの邪神SNSで楽園と娘の事を自慢しまくっていたら対抗意識を燃やしたヤツがいてな。それが今──〕

 

「エクストラクラス、祝わねばなるまい!」

 

そして、てんやわんやの末現れたのは──

 

「こんにちは~!あたし、フォーリナーのユゥユゥ!楽園と、マスターの為にも末永ーく「祝え!!」

 

「ひゃっ!?」

 

「三千人に与えられし皇帝の寵愛を一心に受け、大国『唐』を傾けた傾国の美女!その名も楊玉環(ヤン・ユーファン)!小野小町、クレオパトラに続く世界三大美女の参入である!!」

 

「あ、あ、ありがとうございます!でもそのぉ、傾国のぉ、美女のぉ、傾国は止めてもらいたいかなーって・・・」

 

「邪神。話がある」

 

〔はい〕

 

【未だに、セイバーには出逢えずか。心中察しよう。王と言えど、星を納めるは並大抵ではない・・・か】

 

召喚の立ち会いに満足げなオーマジオウ、そしてウォズ。正座石板抱えとなったニャルを落ちに、ランダム召喚は幕を下ろしましたとさ──




NG召喚 継国縁壱(鬼滅の刃)

縁壱「(ぺこり)継国縁壱と言う。不躾で失礼する」

リッカ「──!?」

(よりい──)

「花束を、一緒に買ってもらえないだろうか」

リッカ「は、はい・・・!こっちです!」



「妻が産気付いて、もうすぐ産まれる。とびきりのお祝いにしたい。前日には山を下りるつもりでね。彼女に気に入って貰えると・・・」

「・・・!!あ、あの縁壱さん!」

「?」

「産屋さんなら私がいい人知っています!紹介します!!だからうたさんとお子さんから離れないでください!信じて待っていてください!お願いします!お願いします!!」

「わ、解った。・・・よろしくお願いする」

~後日

リッカ(そわそわ、そわそわ、そわそわ・・・)

縁壱「龍華」

リッカ「!?よりーちさん!うたさんは、お子さんは・・・!」

「あぁ。お陰様で、無事生まれたよ。元気な女の子だった」

「───(へなへな)」

「!?(かんたん縁壱)」

「良かった、良かった・・・うたさん、赤ちゃん、良かった・・・」

「本当にありがとう。近くに鬼がいて、危ないところだった。・・・君は、妻と子の恩人だ。何か私に出来る事は無いだろうか」

「!!それなら・・・!」

『定期的に稽古をつけてもらう約束をした』

縁壱「山には、不思議な事が沢山ある。どうやら、迷い込んだのは桃源郷の様だ。また会おう、龍華」

龍華「お幸せに──お幸せに・・・縁壱さん・・・!!」

縁壱「ありがとう。いつか妻と子を連れ、君に会いにまた来るよ──」

・・・その後、楽園に迷い込んだ縁壱はとある鬼の肉片を1800切り刻む事が出来たという。



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