ギルガメッシュ「血と肉において比類なき部族故、騒ぎもまた別格であろう。くれぐれも流血沙汰を起こしてくれるなよ?」
リッカ「解ってるよぅ!・・・ん?この手紙・・・」
『いつもコンラ、クー・フーリンを大切にしていただき、感謝の極み。そなたらをいつまでも見守っている 光神ルー』
「おじいちゃん・・・!」
「マメな神よな。まさにピンキリと言うヤツよ。・・・この誠実さをどうにかしてイシュタルめにくれてやれぬものか・・・」
~
イシュタル「はっくしゅ!!」
「ようこそやって来てくれた!超絶直流的楽園の長にして、世界唯一の特許を持つ王にそのマスター!リッカ君、君達を決して退屈はさせないと約束しよう!そう!!このエジソン率いる!ワールド!フェイス!エジソンルームならばッ!!」
「はいはい、自己主張もいいけど今は準備!ケルトの皆もインドの皆もやってくれてるのに、アメリカ代表のあなたが遅れをとっていいの?」
「いだだだだ!引っ張らないでくれ婦人!?」
エジソンの如く吼える獅子・・・ではなく、獅子の如く吼えるエジソン。彼の言う通り、今までの会場とはスケールが一際違う光景が広がっている。そう、その名の通りに広大なテーマパーク、即ちエジソンワールド。一日ではなく最低でも一週間は楽しめる直流的空間が広がっていた。各アトラクション完備にして、フードコート等といった娯楽・食事施設。あらゆる場所にデフォルメされたエジソン君が設置される自己主張強めな空間に──
「おぉ、来てくれたか!僕もシータも待っていた!さぁ、このハヌマーンバナナを受け取ってくれ!僕らには、君達に返しきれない大恩がある!」
「はい、どうぞ。シャーベットにも使えます。末長く宜しくお願い致しますね」
ハヌマーン達が託すバナナの房。シータががらがらと台車を引いてやってくる。そう・・・ラーマとシータを阻む離別の呪い。それをゴージャスプレイで排し、そして奇跡の巡り合わせを成し遂げた事実こそ、この特異点にて成し遂げたゴージャスの偉業であろう。
「アルジュナ、見ろ。ハヌマーン達が山ほどオレにバナナをくれた。授かりはお前の専売特許とばかり思っていたが・・・楽園では、オレにも施されるようだ(ニッコリ)。リッカ、御機嫌王。是非お前達も食べてみるがいい」
「幸せそうな顔を見せてくれる・・・ならば私も・・・!」
「失礼。左手は使わないという文化があるようですが、手洗いはきちんと欠かしてはいませんでしょうか」
「「「「はい、毎日洗っています!」」」」
「宜しい。楽園は清潔ではありますが、決して習慣を忘れないように」
インド民達に言葉を贈り、つかつかと歩き去っていく鋼鉄の天使ナイチンゲール。いつになろうといつであろうと変わらないその姿勢には、誰もが尊敬と敬意と、ちょっぴりの恐怖を懐くのは至極当然であろう。
「アメリカは沢山の人種が集まる場所だからか、いっぱいサーヴァントが来てくれたよねー。ラーマ、ジェロニモ、エジソン、カルナさん、そして──」
「そ!し!て!私達ケルト!ケルト組を忘れちゃダメよリッカ!そう、私達の運命の邂逅はまさへぶぅっ!?」
「ケルトの一番の戦士!お父様クー・フーリンの大活躍の場所でした!コンラはとっても嬉しいです!今でも思い返すと夜も眠れません!フェルディアさんも、ロイグさんも、スカババ様も!とってもカッコ良かったです!」
「おもーい!!退きなさいよクーちゃんの子!今は私とリッカの大決戦の話!のろけは御呼びじゃないのーっ!!」
そう、取っ組み合うメイヴとコンラの言うように・・・ケルト勢力との大決戦と言ってもいいほどの大立回りが繰り広げられた。聖杯を愛する男の為に使ったメイヴ率いる、狂えしクー・フーリン。リッカの願いに応え、本来の力を発揮した光の御子と仲間達。その決戦は、正しくアメリカを呑み込む程の規格外のスケールで繰り広げられた大決戦に他ならない。各ケルトの戦士が、思い思いにバナナ片手に当時を振り返る。
「何もかもが懐かしい!何!?一年しか経ってない!?これはこれは嬉しい誤算だ!それだけ濃密な時間を送ってきたのだな!まさかあの戦いが遥か過去になる程に濃密だとは!オレがメイヴちゃんを思って流すトレーニングの汗のようだ!」
「例えが何か嫌なの止めろ。・・・仲間達と駆け抜けた旅路をラノベ執筆したかったが、魔術は秘匿するものらしい。残念だ」
「ケルトの勇士たるもの、文武を修め極めるべし。お前はそれが髄著だな、ロイグ」
「頭が切れるというのはそれだけでいいことだぞぉ!しかし、俺はやはりキレるのは部屋のベッドがいい。包容力を魅せる為にも!是非だな!!」
「それしか言えねぇのかテメェは。コンラ、お前もいつまでもメイヴに噛みついてんじゃねぇ」
「はいお父様!命拾いしましたね女王メイヴ・・・これ以上続けていたらスリングショットからチーズを撃ち出すコンラの必殺宝具が炸裂するところでした!」
「やだ素敵、殺意マシマシじゃない!いいわそういうの、サッパリしたクーちゃんの息子・・・娘・・・らしからぬギラギラさ!やっぱりあなた、私の養子でいいんじゃない?」
「良くないです!ババ様!見ていてください、コンラは影の国にメイヴの首級を飾ります!」
「うむ!戦いとは直感と感覚で行うものだ!戦え戦え!そしていつか私を殺・・・」
「うぉーっ!メイヴかくごーっ!!」
「・・・すのは、コンラでなくてもよいな。うん」
そんな騒ぎを微笑ましげに見ていたリッカの頭に、大きな手が添えられる。王族の衣装に身を包んだ、楽園最強サーヴァントの一角。まさに戦場の王たるクー・フーリンが、朗らかに笑っていたのだ。
「いつも騒がしくてすまねぇな、嬢ちゃん。だが、長い付き合いなんだ。ノリなんて今更って話か?」
「うん!忘れてないよ、兄貴と駆け抜けたアメリカ!本当にカッコ良かったなぁ・・・兄貴、凄かったなぁ・・・」
そう、リッカというマスターを得たクー・フーリンは文字通り常勝無敗を貫いた。全ての敵を蹴散らし、討ち果たし、そして自分自身に対界にすら至る槍の絶技を開眼するにまで至らせ、期待と信頼に応えきった。今もクー・フーリンの勇姿は、リッカの心に刻まれている。
「互いに躍進したな、狗・・・いや、クー・フーリン。貫けぬ都合の鎧を排せば、その知名に違わぬ活躍を魅せるとは。やはり采配がものを言うという事よな」
「おう!マスターに恵まれ、重宝される。これに応えられねぇほど間抜けじゃねぇさ。・・・本当にありがとよ、リッカ。あんなに気持ちよく戦えたのは、割と本気で初めてだったかもしれねぇな」
「うん!私の唇も奪われちゃったし、もうホント兄貴は兄貴だね!」
「勿論忘れてねぇさ!シャルルマーニュのヤツに『リッカを是非たのんます!』なんて言われたけどよ、言われるまでもねぇ──嬢ちゃんが成人になったら、いつでもかっさらわせて貰うぜ!」
「ふはははははは!これは意地でも成人まで死ぬわけにはいかぬな、マスター!」
責任重大だぁ・・・!オープンなケルトの恋愛事情に胸を高鳴らせるリッカの背中を、メイヴが強くひっぱたく。
「あうちっ!?」
「リッカ、あなた確か桃太郎だかなんだかの子にメイクしたみたいじゃない。綺麗にしてあげたみたいじゃない!」
「う、うん!」
「それよ!それそれ!それがあなたの成長よ、リッカ!可愛さや綺麗さ、美しさを自覚して、身に付けて、初めて誰かを綺麗に出来るわ!あなたは誰かから綺麗にしてもらうばかりじゃない、誰かを綺麗に出来たのよ!すっごい成長!流石、私のライバルね!」
まるで我が事のようにメイヴは彼女の成長を祝福した。ある意味で、彼女はリッカを誰よりも気にかけ、女性としての彼女を護り続けた。戦いや非日常の中でも、エステやメイクといった女性の戦いの重要さをリッカに教え続けた。
「・・・・・・メイヴってさ」
「?なぁに?」
「世話焼きのお姉さんみたい!そっか、ウラネキや式の他にも、姉貴分がいてくれたんだ!ありがと、メイヴ!」
「──やだ、ちょっと、何それ、やだ何それ!私がリッカの姉?お姉さんってこと!?なんて、なんて刺激的なのかしら!なっちゃう?姉妹のゲッシュ結んじゃう?」
「何処の任侠だオメー」
「よーし!そういう事ならリッカ!コンちゃんを可愛くしましょう!あなたが受けた女子力を、誰かに受け継ぐ!女子力はそうやって紡がれるものなのよ!」
「おーっ!あ、スカサハ様もどう!?」
「フッ、気持ちは受け取っておこう。私にお前達程の華やかさは無用だよ。残念ながらな」
「厚化粧にしかならねぇしな」
「シワ隠しにはいいんじゃねぇの?」
「さーぁ、観念しなさいコンちゃん!1日三回エステしなきゃいられない身体にしてあげちゃうから!」
「可愛く・・・可愛くなぁれっ・・・!もっともっと可愛くなぁれっ・・・!」
「あわ、あわわわ、あわわわ・・・!しゃ、シャルルお兄さん!アマママさま!たすけてくださぁ~い!」
・・・──黒と青のサボテンと、マシュも呼んで行われたメイクアップ教室。エジソンルームにて、今日もケルトの者達は全力で日々を謳歌していましたとさ──
メモリアルバトル
テスラ「くたばれ凡骨ゥ!!」
エジソン「ほざくかテスラァアァ!!」
エレナ「はいはい、熱くなりすぎないのー!」
エジソンVSテスラ
ラーマ「誉れも高きカルナにアルジュナ!戦えるとは光栄の至りだ!行くぞっ!!」
アルジュナ「我が心に迷い無し!いざ!!」
カルナ「ゴミはゴミ箱に捨てなくては」
シータ「よーい、どん!」
カルナVSラーマVSアルジュナ(バナナ早食い対決)
コンラ「よーし皆さん!行きますよー!」
「「「「応!!」」」」
フィン「ディルムッド、用意はいいかな!さぁ、輝いてしまおうか!」
ディルムッド「仰せのままに!我が主!」
コンラ&ケルトズ(即興ライブ)
リッカ「私は兄貴のウルトラレアで勝負だ!!」
メイヴ「私はクーちゃん・パラレルレアよ!!」
リッカVSメイヴ(アニキング)
ギルガメッシュ「なんともまぁ騒々しいものよ。しかし、楽園はこうでなくてはな」
スカサハ「うむ。・・・時に」
ギルガメッシュ「断る」
「そうか・・・」
──ぶ、無事でいられる保証が何処にもないので・・・!(゜ロ゜;
スカサハ(マッチング不可)
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