宇宙世紀と言う激動の中で。   作:吹雪型
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パイロット候補生の日常

RGM-79ジム。この機体の一番の特徴と言ったらビーム兵器であるビームスプレーガンとビームサーベルが標準装備してる事だろう。

ビームスプレーガンはジェネレーター出力の関係上長距離は無理だが、中〜近距離は威力を発揮する。ザク相手なら充分な威力が有るとか。

ビームサーベルはグフやドム相手でも充分だとか。

他にも武装はある。90㎜ブルパップマシンガン、100㎜マシンガン、ハイパーバズーカ、60㎜バルカン、シールドがある。

 

「これが、俺のモビルスーツ…RGM-79ジムか」

 

シンプルなデザインだが、実に頼もしい。そして、各自ジムに乗り込み機体に慣れるように模擬戦が始まった。ルールは簡単、自分以外は全て敵。一度やられたら腕を十秒挙げた後、再度参加する。

使用する弾薬はペイント弾。今回はビーム兵器の使用は禁止。ビームサーベルの代わりに模擬刀を装備する。

 

『それでは、これが最後の訓練だ。この訓練が終わり次第、お前達は戦場に出る。そして、モビルスーツによる戦闘データを必ず持ち帰るのがお前達の最重要任務だ。また、絶対に我々のモビルスーツをジオンに渡す事はいけない。例え、お前達が死ぬ事になったとしてもだ』

 

全員が教官の言葉に耳を傾ける。

 

『それでも死ぬな。生きて…帰って来い。矛盾な事を言ってる事は分かってる。戦場に送る立場の人間が言う言葉では無い事も分かってる。だが、それでもだ』

 

(教官…あんたって人は)

 

厳しい人だった。十二時間モビルスーツに乗り続けるとか、一対全員とかいびりっぽい事もあったが。それでも、俺達の事を思っての事だろう。

 

『尚、この模擬戦では俺も参加する。今迄の鬱憤を此処で晴らしてみせろ!模擬戦開始だ!』

 

次の瞬間、模擬戦と言うバトルロワイヤルが始まった。

 

『貰った!』

 

「おっと!じゃあ、お返しな」

 

横から撃ってきたジムの攻撃をシールドで防御。代わりにシールドの横からペイント弾を撃つ。因みに武装は90㎜マシンガンだ。

 

『ほらほら!如何した!そんな攻撃じゃあジオンは倒せんぞ!』

 

『何で教官はザクに乗ってるんですかー!?うわああ!?』

 

マジかよ。教官はザクに乗ってるのか。あの機体は扱い易くて確かに良い機体だからな。勿論ジムも良い機体だけどな。

 

『シュウ!頂きよ!』

 

「ラングリッジ少尉か!だが、当たってやらん!」

 

ラングリッジ少尉のジムが背後から現れる。俺はジムのブースターを片方だけ全力で吹かす。そして、一瞬で180度ターンしてシールドで防御する。

 

『嘘!何今の動き!』

 

「それじゃあ、さよなら」

 

ペイント弾でラングリッジ少尉のジムを染め上げる。そして直ぐにその場を離れる。そして、更に2機のジムをペイント弾で染める。

 

『やはりな、コートニー曹長。お前は優秀なパイロットだ』

 

「教官…」

 

教官のザクは多少ペイント弾が被弾しているが、致命傷では無い。

 

『曹長、お前の機動は間違い無く他のパイロット候補達に良い刺激になっていた。人型兵器だからこそ出来る機動。お前はそれを我々に見せてきた』

 

「俺褒められてるんですか?」

 

『勿論だ。私も曹長の動きに関心する事が多々あったからな!』

 

それと同時にザクマシンガンからペイント弾が撃ち込まれる。勿論回避するが、追撃が来る。

 

『これが最後だ!コートニー曹長、俺を倒してみせろ!』

 

「やってやる!ジムを舐めるなよ!」

 

俺の90㎜マシンガンと教官のザクマシンガンが同時撃ち始める。そして一気に機動戦に突入する。

 

『やはり、曹長の機動戦は素晴らしいと言えるな!』

 

「お褒めに預かり光栄です!教官殿!」

 

お互い決定打が無いまま接近戦に入る。

 

『さあ、行くぞ!』

 

ザクがヒートホークを構えて突撃してくる。そして、俺は上にジャンプしながらジムの体勢を変える。

 

「うおりやああああ!!!」

 

『何!?宙返りだと!』

 

ジムのブースターを使い機体を無理矢理宙返りさせる。そして、ザクの背中のランドセルに60㎜バルカンを撃ち込む。

 

「流石にザクと言えども、この距離からランドセルを60㎜で撃たれたら動けないでしょう」

 

『曹長…見事だ。よく、此処まで成長したな』

 

「教官…教官の御指導の賜物です」

 

『そうか。ん?お前の機体は余り染まって無いな』

 

「それは、被弾しない様に戦いましたから」

 

すると教官はいやらしそうな表情をする。

 

『そうかそうか…。これより模擬戦の内容を変更する。敵はコートニー曹長の乗るジムだ。最初にコートニー曹長のジムを倒した者に私からボーナスを進呈しよう!』

 

「ちょっ!教官、何を!」

 

『『『『『くたばれー!!!曹長!!!』』』』』

 

「う、うわあああ!?!?」

 

この後逃げまくったがジムの推進剤が切れ全員のジムからペイント弾で滅茶苦茶に染められた。

 

……

 

「畜生、俺のジムがピンク一色になっちまった」

 

あの頼もしい姿だったジムは今やピンク一色の何かになってしまった。

 

「あっはっはっはー!全部ピンクになってるー!ちょーウケるんですけど!」

 

「ラングリッジ少尉!貴女が関節部やメインカメラにペイント弾を撃ち込んだのは知ってるんですからね!隙間を満遍なく染めてくれちゃって!もう!」

 

「あ、バレた?ゴメンね」

 

チロッと舌を出しながらウインクして謝るラングリッジ少尉。だが、あざといからと言って許すと思うなよ。

 

「まあまあ、落ち着けって曹長」

「そうだぜ。ラングリッジ少尉も謝ってる事だしよ」

「男ならドンと構えろって。な?」

 

こ、此奴ら…さてはラングリッジ少尉目当てだな?だが、そんなの関係無いわ!

 

「確かにラングリッジ少尉は美人でスタイル良いし性格も明るくてお茶目だから気を引きたい気持ちはよく分かるし、お近付きになりたい気持ちもよく分かる」

 

「ちょ!おま、何言ってんだよ。そ、そんな訳無いだろ?」

「別に、俺はそんなつもりは無い……ぜ?」

「へ、変な事いうなよ。ラングリッジ少尉が迷惑だろ?」

 

そして当の本人はと言うと。

 

「えっと…褒めてくれてありがとう?」

 

感謝してくれた。

 

「だがな!俺のジムを染め上げたのは許さんからな!絶対許さんからな!そして俺は落ちないからな!そんな性格だから同性から一歩引かれるんだ!」

 

「ひ、引かれてないし!全然引かれてないし!」

 

「どうせアレだろ。「ラングリッジ少尉には男が寄って来るから別に良いよねー」とか「女子会とか来ないでしょう?ほら男が放って置かないし」とか言われてたんだろ!」

 

「な、何でそんな事知ってるのよ!わ、私だって、女子会参加したかったわよ!」

 

ラングリッジ少尉は悲痛な叫びを上げる。当てずっぽうで言った事が全部当たってたとは。

 

「少尉……御免なさい」

 

「そんな丁寧に謝らないで!余計に惨めじゃない!」

 

何だか何方が被害者か分からなくなって来た。

 

「と、兎に角!少尉のあざとい攻撃は俺には効きませんからね!」

 

そう捨て台詞を吐いてピンクジムに向かう。

 

「俺の悲痛な叫びを聞いた整備班達ー!一緒にジム洗うの手伝ってー!」

 

整備班の人達が何人か此方に来てくれる。

 

「曹長、安心して下さい。我々が綺麗にしますから」

 

「俺も綺麗にするー!俺のジム〜俺のジムが〜」

 

「曹長、落ち着いて下さい。幼稚化してます。ほら、チョコ食べます?」

 

「うん、食べる」

 

この後整備班達と一緒にピンクジムをRGM-79ジムにしたのだった。序でに他の連中のジムも綺麗にしてやったよ!

 

「意外とアッサリ落ちるんですね」

 

「それはペイント弾ですからね。それに、簡単に落ちないと我々が死にます」

 

「それもそうだね」

 

何だかんだで整備班達と仲良くなりました。








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