あの名シーンを再現してみた。
夜。ホワイトベース(笑)に高速で接近する熱源を感知した。そこでガンダム風ジムが出撃して迎撃に出る。ぶっちゃけVアンテナが付いたジムである。
「あのさ、普通のジムで良くない?」
『ダメですね。やはり名シーンですから』
ルイス伍長は妥協を許さない。
「だったらさ、あのホワイトベース(笑)を何とかしろよ!ミディアにダンボールくっ付けただけじゃん」
然もコンテナ部分とか見えてるし。
『予算不足で…皆んなで頑張って作ったんですけどね』
「因みに何に予算使ったのさ?」
『Vアンテナで予算の半分以上が無くなりましたから』
衝撃の事実。まさかのVアンテナである。
「えっ!?何でそんなに高いんですか!」
『そのVアンテナはRX-78ガンダムと同じ物なんですよ!私凄く感激しました!』
ルイス伍長はちょっとテンション高くなる。ガンダム好きなん?
「予算不足ならVアンテナをダンボールで作れよ。だからホワイトベース(笑)になってるんだよ」
『皆んなで頑張って作ったんです!』
「それは凄く伝わってるよ!」
だって凄い手作り感たっぷりなんだし。
『敵モビルスーツ隊が待ってます。迎撃に行って下さい。御武運を』
「待っててくれてるんだ。もうこの時点でグダグダだよ」
そして、遂にあの名シーンが来る。
『ガイア、オルデカ、マッシュ。ジェットストリームアタックを仕掛けるぞ!?』
「一人多ーーーい!?誰だよお前ーーー!!!」
4機いる!黒い四連星になってるー!
『敢えて言わせて貰おう。グラハ○・エー○ーであると!?』
「お前の出演作品は別シリーズだろうが!」
シュウ曹長のツッコミにキレが入る。
『敢えて言わせて貰おう。カスであると!?』
「シリーズは合ってるけど今出てきちゃダメだろ!?お前総帥だろ!?」
どうせ前半の台詞が同じだから出てきた口だろ!しかしドム4機は容赦無く襲って来る。それをジム1機で迎え撃つ。
「いや、俺ニュータイプじゃねえから!無理だから!」
そんは悲痛?な叫びを上げた時だった。
『待たせたわね。真打登場よ!』
『やはり君では荷が重過ぎたみたいだな』フサァ
其処には月をバックにレイナ少尉のジムとアーヴィント少尉の量産型ガンタンクがキメポーズを取っていた。お前ら暇人か!
「でも相手は最新鋭機のドムですよ。3機相手でも無理なのに、変なドムが1機が増えてるし」
『安心しなさい。私に策が有るわ』
ドヤ顔になるレイナ少尉。しかし、怪しい。
「因みにどんな策ですか?」
『簡単よ。相手がジェットストリームアタックをするなら私達もジェットストリームアタックをすれば良いじゃない!』
「アンタはマリーアントワネットかよ!処刑されんぞ!」
『じゃあ行くわよ?変身!あ、シュウ曹長もそこの黒と紫色のボタンを押してね』
ボタン?と思いながら探す。すると確かに黒と紫色のボタンが有った。
「これで何とかなります?」
『安心しなさい。ちゃんと保証するわよ』
チラリとドム4機を見る。律儀に待っててくれてるし。このまま待たせるのも悪いしな。意を決してボタンを押す。すると…
ウィーンガチャンガチャガチャガガガギュイーンガギゴキメキメキメキブチブチブチブチ
「ちょっとおおお!?俺のジムから出てはいけない音が!て、うわ……二人の機体もトンデモナイ事になってるーーー!?」
最早ジムの原型は無い状態になってる。もう、見せられないよのテロップが出てるし。て言うか、俺のジムもあんな感じなんか?
「レイナ少尉!アーヴィント少尉!生きてますかー!」
『平気よ平気。問題無いわ』
『大丈夫だ。問題ない』
問題有り過ぎだよ!そして、遂に変形が終わる。其処に現れた機体は。
『これぞ連邦製の熱核ジェットエンジン搭載型の……ドムよ!!!』
変形が終わって現れたのはMS-09ドムであった。
「連邦製関係無ーーーい!?唯のドムだよ!ジオン公国軍が作り上げた傑作機の一つMS-09ドムだよーーー!?」
大体こんな風にやる必要性は無いだろうに。
「予算不足の一番の原因は絶対にこのドムだろ!」
『違うわよ。一番予算掛かったのはシュウの機体に付いてるVアンテナよ』
ここに来てもまだVアンテナの方が高いのか!然もドムに変形してもVアンテナは健在だし。
『それに変形もジオンと連邦の変態技術者達にお願いしたら、二つ返事でOKしてくれたわ!』
パチンとウィンクするレイナ少尉。この、魔性の女め!
『じゃあ、そろそろ行くわよ。シュウ、アーヴィント、ジェットストリームアタックを仕掛けるわよ!』
「あ、このまま話を進めちゃうんだ」
もう、滅茶苦茶だよ。そしてドム4機とドム3機が互いに接近する。しかし悲劇は起きる。いや、起きて当然と言えるだろう。一人は総帥として活動してる立場。そして、もう三人はドムなんぞ操縦した事が無いど素人。
『『あっ』』
先頭に居る総帥とレイナ少尉のドムが何かに躓く。
「ちょっ!?待っ!!」
ドムの高機動は急には止まれない。
『ふっ、華麗に散るのもエリートたる所以さ』フサァ
アーヴィント少尉は諦めの境地に入ってた。そして。
ドンガラガッシャーン!!!
7機のドムが揉みくちゃになり重なる。そして、モニターの前にはドムのモノアイがどアップに見える。一体誰のドムだよ。どいつもこいつもドムだから見分けが付かなんだよ。
『っ!?ど、退きなさいよ!』
「うお!?何だ。レイナ少尉か」
しかし何故かレイナ少尉は頬が赤い。一体何故?
『うう…初めてだったのに。私の…ファーストキスが。シュウ!責任取りなさい!』
「ちょっと待てーーーい!ドムがくっ付いただけやん!ドムでファーストキス済ませちゃうの!?良いんですか!?」
この後更にグダグダになる。最早収集がつきそうになかった。
「畜生!これで終わりだ!もう俺は帰るからな!」
俺の叫び声が空に響いたのだった。
終わり
なんか妄想しちゃったんだ……後悔しか無い(キリッ)