宇宙世紀と言う激動の中で。   作:吹雪型
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オデッサ攻防戦 3

宇宙世紀0079.11月9日AM8:00。再度オデッサに残存しているジオン軍に対し攻撃が開始される。敵の抵抗は激しい物で有るが、味方の犠牲を省みない戦法を取る地球連邦軍の攻撃に押されるジオン軍。

 

『敵の攻撃激しく、足止めが出来無い!増援を!』

 

『くそっ!くそっ!連邦のクソ野郎ガッ!?』

 

『ブラット3がやられた!穴を埋めろ!』

 

更にジオン軍に対しビックトレー2隻からの艦砲射撃や対地ミサイルが襲う。勿論ジオン軍側もやられっ放しでは無い。ダブデ陸戦艇の艦砲や野砲やトーチカ、更にザク、グフ等のモビルスーツで応戦する。

しかし、物量が違い過ぎた。次々に防衛線を放棄するジオン軍に対し、攻勢の手を緩める事の無い地球連邦軍。だが、ジオン軍とてこのままにして置く訳には行かない。

 

……

 

高速重モビルスーツ、通称MS-09ドム。遂にその脅威が地球連邦軍機甲師団第4軍に牙を剥く。

 

ジオン公国軍第77突撃機動部隊 アザル小隊

ザクが配備されてる他、新型モビルスーツMS-09ドムが6機配備されている。今回、味方の後退を支援する為ある作戦に参加する。

 

「君達アザル小隊は敵の右翼側から攻撃を行い、敵陣に侵入。敵の内部にて撹乱を行え」

 

「…敵陣のど真ん中に行けと?」

 

司令部に居る上級指揮官とアザル・マランダー大尉、他ドムのパイロット5名が居る。

 

「MS-09ドムの高速の機動性と重装甲が有れば可能な作戦だ。また味方の後退が完了次第任意で撤退せよ」

 

「後方からの支援と航空支援は?」

 

「勿論行う。砲撃後の爆煙に潜り込み、敵に肉薄して行け」

 

「了解致しました。おし、お前ら今の内に遺書書いとけよ」

 

「アザル隊長、それシャレになって無いです」

 

「シャレで言ってないからな」

 

アザルは部下達と辛辣な会話を上級指揮官の前で話す。彼等にはこれぐらいしか出来ないからだ。そして仲間達と格納庫に向かう。

 

「それと、ドムの装甲に追加装甲を付けてくれ。そんな確りとした物じゃ無くて良い。気休め程度だからな」

 

「なら在庫でザクとグフのシールドがあった筈です。後グフ用のヒートサーベルも数本有りました」

 

「武装は120㎜マシンガンとバズだ。それから敵にもモビルスーツが居るからMMP-80もだ。後は弾薬をたっぷりとな。敵陣のど真ん中で弾切れは御免だぜ」

 

アザル隊長は次々と仲間達に指示を出して行く。

 

「残りのザクの部隊はどうされます?」

 

「連れて行くのは無理だからな。ミッチェル中尉、もしもの時はお前が隊長になる。分かったな?」

 

「自分は全員が帰還するのを確信しております。ですが、もしもの時は了解です」

 

「フッ、それで良い。よーし、出撃準備に入れ!敵は目と鼻の先に居るぞ!」

 

「「「「「「「了解!!!」」」」」」」

 

急ピッチでドムに追加装甲を取り付ける整備兵達。追加装甲と言っても本当に気休め程度だろう。だが、無駄には成らない為にも整備兵達は急ピッチで作業を行う。

もう爆撃やら砲撃の振動が近い。この戦いはジオンが負ける。そう確信したアザル・マランダー大尉は拳を握り締める。

 

「タダでオデッサに行けると思うなよ。連邦め」

 

そう呟き、自身もドムの最終調整を行うのだった。

 

……

 

AM12:00。ジオン公国軍第77突撃機動部隊が順次出撃して行く。そして彼等を見送る為の砲撃が間も無く開始される。

 

「行ってこいよー!」

 

「連邦を蹴散らして来い!」

 

「ちゃんと帰って来いよ!借りた金が有るんだからよ!」

 

そして砲撃が開始される。

 

「砲撃用意!撃てええーーー!!!」

 

号令と共に多数の砲弾とロケットが発射される。機甲師団第4軍にジオンの反撃が始まる。

 

「あの稜線を越えれば敵が見えるぞ」

 

『アザル隊長、レーダーに多数の敵反応しか無いんですけど』

 

『うわー、マジかよ』

 

「案ずるな。連邦の兵力は殆どが61式だ。此方は重装甲のドムだから、相手の攻撃は効かん」

 

アザルは部下達を安心させる様に言う。

 

『間も無く砲撃が終わります。皆さん、御武運を』

 

「おう、其方も死ぬなよ」

 

司令部のオペレーターと最後の通信を終える。

 

「野郎共!行くぞ!連邦の雑魚共にこれ以上好きにやらせるな!」

 

アザル隊長の号令と共に、全員ドムのスピードを上げて稜線を越える。爆煙の中を突き進む。そして、遂に地球連邦軍機甲師団第4軍と接触した。

 

「攻撃開始!撃ちまくれ!!!」

 

ドム6機はホバー移動による高速移動で敵を翻弄する。

 

『一体何だ!敵が現れたぞ!』

 

『此方第38戦車グアッ!?』

 

『撃て撃て撃てー!敵はたった6機しか居ないんだぞ!』

 

61式戦車や戦闘ヘリから次々と攻撃が来る。だが、当たらない。ミノフスキー粒子が散布されてるのは勿論だが、それ以上に彼等の腕が良かったのだ。

 

『マーサー、お前は左をやれ。俺は中央を蹴散らす』

 

『了解。くたばりな』

 

カイル小隊の連携は凄まじく、次々と61式戦車を破壊して行く。

 

『畜生!飯時を狙いやがって!生きて帰すな!』

 

連邦軍は必死の抵抗をする。その弾幕は凄まじいもので有る。

 

『アツシ!無事か!』

 

『大丈夫です!ドムの装甲が少し凹んだぐらいです!』

 

ジオン公国軍第77突撃機動部隊アザル小隊は次々と敵を撃破して行き中央に向かって前進する。

 

「足を止めるな!やられるぞ!」

 

『互いにカバーするんだ!でないと厳しいぜ!』

 

『ほらよ!120㎜のプレゼントだぜ。序でにクラッカー!』

 

アザル小隊の快進撃は止まらない。いや、止まってはダメなのだ。止まってしまえば死有るのみ。しかしアザル小隊は次々と61式戦車を撃破して行く。殆どが通常兵力で編成されてる機甲師団第4軍に為すすべは無かったのだった。

 

……

 

機甲師団第4軍の右翼側で敵新型モビルスーツであるドムの奇襲により足止めを食らう事になる。

 

『モビルスーツ隊は直ちに敵モビルスーツを撃破せよ!味方をこれ以上やらせるな!』

 

バライン大佐から直ちに命令が下る。

 

『やれやれ、漸く俺達の出番か。良し!セロン小隊行くぞ!』

 

『マルダ小隊了解。モビルスーツの相手は任せな』

 

『ラングリッジ小隊了解。行くわよ』

 

『ヤッキム小隊も続くぞ!』

 

俺達モビルスーツ部隊は敵モビルスーツの方に向かう。

 

『皆さん、敵モビルスーツは新型のドム6機との事。充分に警戒をして下さい』

 

「ドムだって!?確か重装甲のヤツじゃないか」

 

この機甲師団第4軍に編入された時、資料にあった筈だ。ただ、詳細は載ってた訳では無い。精々重装甲で高速移動が可能なモビルスーツだとか。

 

『大丈夫よ。私達にはモビルスーツだけじゃ無い。戦車や航空戦力も圧倒してるんだから!』

 

『レイナの言う通りさ。此れだけの戦力の前に、たった6機のドムが来たとしても直ぐに撃破出来るさ』

 

そしてモビルスーツ部隊は敵ドムに向かって行く。他の味方部隊からは悲痛な通信しか来ない。

 

『畜生!速過ぎて敵を捉えられない!』

 

『こっちに来る!うわあああ!?』

 

『弾幕を密にするんだ!敵をぐわあッ!』

 

俺達モビルスーツ部隊は急いで敵ドム隊に向かう。そして遂に肉眼で捉えた。しかし、それは相手も同じ事が言える。

 

『アザル隊長、2時方向に敵が来ます。モビルスーツです!』

 

「ほう、遂に来たか。A小隊は俺に続け。B小隊はそのまま戦車を潰せ」

 

ドム3機が此方に接近して来る。

 

『全機!射程に入り次第攻撃開始!各小隊は敵ドムを倒せ!』

 

シールドを構え武器を構える。

 

「ふん、そんな在り来たりな動きでドムを倒せると思うなよ」

 

120㎜マシンガンとMMP-80を構えて接近して来るドム。それに続く2機のドム。

今ここにオデッサ攻防戦に於けるモビルスーツ戦が行われ様としていたのだった。




MMP-80のモデルはスマートの方で。
ほらザク改が持ってるゴツい方じゃ無い方で。





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