宇宙世紀と言う激闘の中で。   作:吹雪型
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地球連邦軍本部ジャブロー2

「すっごいじゃない!新鋭機を配備されるなんて滅多に無いわよ!」

 

「流石シュウ少尉だね。ふっ、僕が見込んだだけの男だね」フサァ

 

「おめでとうございます!シュウ少尉!」

 

ゴップ大将との面会を終えたら3人からRGM-79Lジム・ライトアーマーのスペック表を速攻で奪われる。極端な機体だが、それでも新鋭機に違いは無い。

 

「正直まさか自分が?と思いますけどね。他の人の方がいいんじゃ無いかと」

 

「何言ってるのよ!あんたは充分エース級の腕は有るわよ。私が保証するわ」

 

「悔しいが君の腕前は高い。だからそんなに不安に思う事は無い」

 

「今迄の功績を考えれば妥当ですよ。自信を持って下さい」

 

この後色々わちゃわちゃされながら一旦解散する事になる。俺は格納庫に向かう事にした。すると自分の乗機であるRGM-79ジムは現在本格的なメンテナンスを行っていた。と言うのもバックパックとジェネレーターの損傷具合が酷い為、最早交換する事にしたのだ。まだ予備のパーツは有るから問題は無いらしい。

更に間も無く【V作戦】の主軸となる【RX計画】の試験艦と試験機がジャブローに来るらしい。そして戦闘データをアップデートして真の意味で完成する。

 

「それでも俺にとってジムは良い機体だよ」

 

此奴には何度も命を救われたからな。それだけじゃ無い、味方を助ける事も何度も有った。暫くジムを見ていると声を掛けられた。

 

「コートニー…少尉どうかされましたか?」

 

「モンド伍長、いや軍曹になるんでしたね。お互い昇進おめでとうですね」

 

「ああ、漸く風がこっちに向いて来た感じはするな」

 

お互いジムを見る。ジムの修理は終わっており、整備兵が関節部分のチェックをしてる所だろう。

 

「自分はジムを見に来ただけですね。今迄共に戦って来た相棒ですからね」

 

「今迄?新しい機体を受領するんですか?」

 

俺はモンド軍曹にジム・ライトアーマーのスペック表を見せる。モンド軍曹は暫くスペック表を見て息を一つ吐く。

 

「また連邦は極端な機体を作りましたね。装甲は無いに等しいですが、それ以外は中々のスペックですがね」

 

「モンド軍曹もそう思います?自分も極端過ぎだなとは思いましたけど」

 

「しかし新しい機体が来るなら、もう此奴には乗らなくなるのか。まだ少尉と共に戦えると声は聞こえるんだがな」

 

モンド軍曹は俺のジムを見て呟く。俺もジムを見る。だけど俺には声は聞こえ無い。

 

「まあ少尉の腕前は高いですからね。通常のジムでは無理が有りますし。此奴のお役目も御免でしょうね」

 

「そう…ですかね。ですが感謝してますよ。それに此奴はまだ俺の機体です。だから最後まできっちり面倒みますよ」

 

ジムを見ながら言う。ジムは俺には何も語らない。けど、此奴は良い相棒だ。

 

「そうですか。なら最後まで少尉に合わせた調整にしときます」

 

「はい。お願いします」

 

一瞬ジムのバイザーが光ったが誰も気付く人は居なかった。

 

……

 

宇宙世紀0079.11月20日。

 

地球連邦軍本部ジャブローは平和そのものだ。時々ジオン軍からの定期便が来て、稀に対空砲とかが破壊されるが特に問題は無いらしい。そしてジャブローではジムの転換訓練を行なってるパイロット候補が多数居るのだ。彼等は間も無く実戦配備される。それにV作戦で得た戦闘データがジムにアップデートされればジムの戦闘力は大幅に上がると言われてる。

 

「レイナ中尉、パイロットの訓練期間が短縮されてると噂話が有ったんですが本当ですか?」

 

「私も聞いた事は有る話ね。多分、それ本当の事よ。少なくとも私達より大分訓練期間は短縮されてる筈よ。出なければ大量のモビルスーツの生産をする筈無いもの」

 

訓練期間の短縮。確かに俺達のモビルスーツでの運用などのノウハウは多少は出来つつ有るだろう。それで短縮してると聞けば多少は納得出来無い事も無いが。

 

「あ、彼処に居るの教官じゃ無い?ほら」

 

「本当だ。相変わらず怖い顔してるよな」

 

「そんな事言っちゃダメよ。確かに怖いけど」

 

結局怖い事に変わりは無いんだな。そしてパイロット候補生達を見ると同期の知り合いが居た。と言うか1ヶ月ぐらい前に欧州で味方の救助作戦以来だ。

 

「やっぱりアークもパイロットになったんだな」

 

「アーク?知り合い?」

 

「自分の同期の友人です。1ヶ月ぐらい前に欧州で救助作戦に居ました」

 

「ああ、あの時の作戦ね。皆んな元気にしてるかな?」

 

多分生きてれば元気にしてるだろうな。少なくとも大半の人達はオデッサ作戦に参加してる筈だ。アークの様な奴は運が良いのだろう。大規模な作戦中にパイロット候補生になれたんだから。

そんなパイロット候補生達を見ているとアークが此方に気付いた。

 

「シュウ!また会えたな!然も…ラ、ラングリッジ少尉、いや中尉になったんですね。昇進おめでとうございます」

 

「ありがとうね。貴方は確かシュウ少尉と知り合いだった人よね」

 

「はい!シュウとは大親友です!はい!」

 

レイナ中尉に対してすっごく緊張してるアーク。

 

「アーク君、僕も昇進したんだよー。アーク君聞いてる?」

 

俺の言葉を無視してレイナ中尉に話し掛けるアーク。更に他の候補生達もワラワラとやって来てあら不思議。あっという間にレイナ中尉は人気者になりました。

 

「コートニー少尉、久しぶりだな。昇進おめでとう。良く生きて帰って来たな」

 

「きょ、教官。あ、ありがどゔございまず〜」

 

様子を見に来た鬼教官が褒めに来てくれた。嬉しくて涙が〜。

 

「ほら男だろ?簡単に泣くんじゃ無い」

 

「はい、ずいまぜん。ズズッ」

 

この後教官と暫く話をする。特にオデッサ攻防戦の話は真剣に聞いていた。

 

「やはりジムではドムの相手は厳しいか」

 

「一対一ですと厳しいかと。相手はホバー移動での高機動に重装甲でしたからね。90㎜、100㎜マシンガンも距離が遠いと簡単に弾かれてましたから」

 

「かと言って接近戦も向こうが主導権を持ってるか」

 

「そうです。接近するタイミングは向こうに有りますから」

 

お互いMS-09ドムに対する対抗策を考えるが中々妙案は浮かばない。精々数を集めて磨り潰していくぐらいしか思い付かない。

 

「後は囮と本命を使うかですね。後はドムの機動を抑えてしまうか。オデッサ攻防戦の時にガンダムハンマー持ちの奴は其れでドムを破壊しましたから」

 

「成る程な。だが、囮役のリスクは高いな。特に新兵には厳しいだろう」

 

どうやら教官は敵の新型機であるドムに対する対抗策を新兵に教えたい様だ。だがドムの性能はかなり高い。実際戦ったから良く分かるが、RGM-79ジムの機動性では少々厳しいかも知れん。

そんな中、レイナ中尉の居る方が少々騒がしくなる。

 

「あんたみたいなチャラチャラした人が中尉とか信じられないわ。どうせ親の七光りでしょう?確かラングリッジの名前は連邦政府ではそこそこ名前が通ってるものね」

 

「へぇ、唯の候補生が上官に対して楯突くなんて良い度胸じゃ無い」

 

「何よ。階級が無ければ何も出来ない無能の癖に。あんたが士官学校ではダメダメだってパパから聞いて知ってるんだから!」

 

「貴女達パパラッチみたいね。あーやだやだ。人の弱みを粗探しする人とか年取った姑みたいで性格悪ーい」

 

何か女同士凄い言い争いになってる。雰囲気もかなり険悪だし…怖っ!

 

「なら模擬戦で勝負よ!どうせ私達に勝てないでしょうけどね!」

 

「親の七光りじゃ無いって言うなら証明して見なさいよ!」

 

「上等じゃ無い。アンタ達みたいな小生意気な連中は一度鍛え直した方が良いみたいね」

 

売り言葉に買い言葉。周りの男性候補生達も盛り上がる。しかしレイナ中尉はあんな簡単に挑発に乗る人だったかな?何故か違和感を感じてしまう。

 

「序でにアンタ達候補生全員で来なさい。実戦ってやつをアンタ達全員に教えてあげるわ!シュウ準備しなさい。行くわよ!」

 

「はえ?…え?え!あ、ちょっと!レイナ中尉放して!」

 

行成呼ばれた此方に走って来た挙句腕を掴まれる。だが、レイナ中尉の普段の事を考えていた為反応が遅れてしまう。

 

「断固拒否するわ!さあ出撃準備よ!」

 

あれよあれよと流されて気が付けばジムのコクピット内に居る訳でした。

 








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