宇宙世紀と言う激闘の中で。   作:吹雪型
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哀戦士聞きながら書きました。


ジャブロー攻防戦1

宇宙世紀0079.11月27日。地球連邦軍の新造艦【ホワイトベース】がジャブローに到着。

宇宙世紀0079.11月28日。MS特務部隊第27小隊のジム2機他各部隊のジムにRX-78-2ガンダムから抽出した戦闘データをアップデート及び各部の換装作業を行う。これにより※RGM-79B後期生産型ジムになる。

※名称はRGM-79ジムで統合します。

 

宇宙世紀0079.11月30日。

この日ジオン公国地上軍による地球連邦軍本部ジャブローに対する攻撃が行われた。俺達ラングリッジ小隊は否応無く戦いに巻き込まれるのだった。

 

……

 

その日はアップデートと各部の調整が完了したRGM-79ジムの乗り心地を試そうと格納庫に向かっていた。

 

「それにしてもサラミス級にマゼラン級が沢山浮いてるな。これ全部宇宙に行くのか」

 

「そうみたいね。これ全部が宇宙に上がれば連邦軍の反撃は凄まじい事になるわね」

 

「でも、今は何処の発射台も過密状態らしいですね。更にジオン軍の空爆も有りますから」

 

此れだけの戦艦を作ってるのは、やはり宇宙での戦いを想定してるのだろう。

 

「それに、連邦軍のモビルスーツも遂に本格化して来てるからね。連邦軍の勝利は間違いないさ」フサァ

 

「アーヴィント中尉、敵を侮る要素は何処にも有りませんよ。寧ろ追い込めば追い込む程抵抗は激しく成るでしょうし」

 

格納庫に向かってる途中で2人のパイロットスーツを着た人が1人の士官に詰め寄っていた。

 

「どの船を贔屓して補給作業をしているという事など無い」

 

「では、いつになったら出航出来るんです?」

 

パイロットスーツを見るに如何やら宇宙に行く部隊の人達の様だ。

 

「スケジュールとか考えてる人達も大変よね。ああやって来る人も相手にしないと行けないから」

 

「これからの主戦場は宇宙になりますからね。連邦軍も早急に戦力を宇宙に移す作業もしなければなりませんし」

 

「全く、彼等にも準備作業があると言うのに」

 

それでも仕方無い所は有るだろう。彼等は戦いたくて仕方無い顔してるし。尤も俺とは正反対な連中だけどな。

その時、振動がジャブローに響き渡る。如何やら何時もの定期便が来た様だ。

 

「また定期便か。相変わらず元気な事で」

 

「本当よね。そもそも、こんな空爆ぐらいでジャブローが落ちる訳無いのに」

 

「全くだよ。無駄な努力とは正にこの事だね」フサァ

 

しかし今回は随分と激しい攻撃だな。

 

「何時もより気合が入ってる感じがするな。もしかしてジャブローに攻めに来たりして」

 

何となくそんな考えが出て来て遂口に出してしまう。

 

「そんな事有る訳無いでしょう。此処は天下の地球連邦軍本部ジャブローよ?」

 

「そうですよ。オデッサで敗北したジオン軍にそんな余裕は有りませんよ」

 

「全くだよ。君の冗談のセンスの無さには呆れるね」

 

三人は俺の冗談に容赦無く突っ込みを入れる。

 

「ですよねー。変な事言ってごめんなさい」

 

「「「「あはははは!」」」」

 

今日もラングリッジ小隊は平和である。しかし、大きな振動は更に続いている。そして警報がジャブローに鳴り響く。

 

《第1戦闘配置発令!戦闘員は直ちに戦闘配置に付け!繰り返す、第1戦闘配置発令!敵本体接近、各員迎撃態勢に当たれ!》

 

その瞬間、俺達は格納庫に向かい走り出す。

 

「ちょっと!シュウがあんな事言うから敵が攻めて来たじゃ無い!」

 

「えっ!俺の所為ですか!」

 

当たり前でしょう!と怒られてしまう。理不尽である。

 

「皆さんは急いでモビルスーツに搭乗して下さい。私は情報収集を急ぎます」

 

格納庫に着くとルイス曹長はホバートラックに移動する。俺達も急いでモビルスーツに乗り込む。その時モンド曹長から通信が来る。

 

『ラングリッジ中尉、コートニー少尉。ジムのアップデートと各部の調整は完了している。だが今迄のジムとは機動性が違う事は理解してくれ』

 

「どの位違いが有るか分かります?」

 

『数値上では反応速度が段違いだ。恐らく本当の意味でパイロットと一体化した感じになるだろう。後は自分で判断してくれ』

 

『成る程ね。要は実戦で慣れろと言う訳ね。ならシュウ少尉、気合入れて行くわよ!』

 

レイナ中尉はそう言って出撃準備に入る。女は度胸が有ると言うが本当の様だな。

 

「了解です。まあ、此処まで来たらやりますよ」

 

此方もジムのシステムを起動させる。

 

「武器はビームスプレーガンを用意しろ!後は90㎜マシンガンもだ!」

 

「予備弾薬も急げよ!時間を掛けるな!」

 

「90㎜ガトリングガン準備完了しました!弾薬もOK!」

 

整備兵達も慌しく出撃準備を整えて行く。そして遂に出撃準備が整う。

 

『敵は大規模部隊になります。ガウ攻撃空母から敵モビルスーツ部隊が降下しています。また宇宙船ドックの有るAブロック周辺に降下しているとの事です。私達ラングリッジ小隊は貨物リフトから地上に出撃します。その後ガルム3を中心として敵を迎撃します』

 

貨物リフトに移動して行きながら状況説明を聞く。

 

(まさか適当に言った事が本当になるとはね。此れから気を付けよう)

 

そんな時、近くの格納庫に候補生達が教官に詰め寄っているのを目撃する。

 

「教官何故ですか!私達は戦えます!」

 

「そうです!俺達も戦わないと不味い状況では無いのですか!」

 

そんな彼等に教官の叱責が飛ぶ。

 

「貴様等の様なヒヨッコ以下の奴等が戦場に出た所で足手纏いになるだけだ!それに、最悪な状況になれば貴様等にも出撃命令は出る。その為の待機命令だ!」

 

「しかし!あ…ラングリッジ小隊」

 

此方に気付いた候補生達が見て来る。俺はスピーカーをオンにする。

 

《お前達、此処の防衛を任せたぞ。それで俺達は安心して戦える》

 

そう言ってスピーカーを切る。俺達を見送る彼等はゆっくりと敬礼して行く。

 

『シュウ。アンタ優しい所あるわね♫』

 

「別にそんなんじゃ無いですよ。唯、無闇に戦場に出て欲しく無いだけですよ」

 

『やはり君はそうでなくてはな』

 

『シュウ少尉はそのままで良いと思いますよ』

 

遂にラングリッジ小隊は戦場に出る。此処にジャブロー攻防戦が始まるのだった。

 

……

 

時間を少し遡る。場所はキャルフォルニアベース。其処には多数のガウ攻撃空母がモビルスーツを搭載していた。

 

「第1攻撃部隊、出撃準備完了しました」

 

「後続部隊も順次完了して行きます」

 

司令部の方も各攻撃部隊の状況を確認して行く。

 

「此方に司令部だ。第1攻撃部隊出撃せよ」

 

『了解。此方1号機出撃する』

 

ガウ攻撃空母が滑走路に入る。それを見送る兵士達。

 

「頼むぞ!連邦のモグラどもに目に物見せてやれ!」

 

「奴等の基地を粉々にしてやれ!オデッサの借りを返してやれよ!」

 

「無事に帰って来いよ!そして武勇伝を聞かせろ!」

 

第1攻撃部隊は順次出撃して行く。

 

『此方第1攻撃部隊、此れよりジャブローに向かいます。良い知らせを待っててくれ』

 

「此方司令部。戦果を期待してるぞ。武運を祈る」

 

そしてジャブローに向かうガウ攻撃空母部隊。ガウ攻撃部隊の護衛兼地上攻撃部隊としてドップ戦闘機隊が随伴する。彼等は自身の勝利を信じて疑わない。だが、ジャブローの防空網は高い事は誰もが知っている。しかし彼等は進む。主戦場は宇宙に向かってる。そして、ジャブローから打ち上げられる宇宙戦艦を食い止めなくてはならない。序でにジャブローの中枢を占領出来れば早期講和も夢では無い。

そして暫く周囲を警戒しつつジャブローに向かい飛行して行く。

 

「間も無くジャブロー上空です。目標となる宇宙船ドックももう少しで目視出来ます」

 

「よし、近くまで行けば先発隊から発光信号が来る筈だ。対地攻撃用意!対地ミサイルで弾幕を形成後、モビルスーツ部隊を降下させる。前部ハッチ解放」

 

そして発光信号が打ち出される。

 

「発光信号来ました!」

 

「対地ミサイル発射!続いてモビルスーツ部隊降下!」

 

ガウ攻撃空母から多数の対地ミサイルが発射される。ミサイルはジャブローに着弾して爆破により森や対空砲を吹き飛ばす。無論ジャブロー防衛部隊もやられっ放しでは無い。

 

「敵大規模部隊です!迎撃用意準備良し!」

 

「奴等め我慢出来ずに攻撃したな。それにモビルスーツを降下させる為に速度を落としてるぞ。今だ!迎撃開始!奴等を生かして帰すな!」

 

遂にジャブローの対空砲、対空ミサイルで迎撃開始する。

 

『ドップ隊散開せよ!対空砲を叩け!』

 

『モビルスーツ隊降下!降下!』

 

ドップ戦闘機は対地攻撃をしようとする。しかし連邦軍の防衛部隊のフライ・マンタ航空隊が迎撃に出る。

 

『降下中のモビルスーツを狙え。今なら狙い撃ちで仕留めれるぞ。ロータス隊攻撃開始!』

 

『ロータス隊に遅れるな。ライト隊も行くぞ』

 

そしてフライ・マンタとドップ戦闘機が入り交じる。そんな中モビルスーツに攻撃を敢行するフライ・マンタ航空隊。

 

『降下中のモビルスーツを優先目標だ!撃ち落とせええーーー!』

 

対空砲の弾幕がモビルスーツに移る。そして次々に撃破されるモビルスーツ部隊。

 

『畜生!やってやるよ!』

 

『お、降りられるのかよおおーーー!?』

 

『ドム隊降下開始。グフ隊に続け!』

 

ガウ攻撃空母も次々に火を噴き出しながら墜落して行く。

 

「第2エンジン被弾!出力低下してます!これ以上は持ちません!回避行動を取ります!」

 

「ならん!モビルスーツ部隊を全て降下させる迄回避は許さん!対地ミサイルを全弾撃ち尽くせ!」

 

最早飛行は出来ない状態に成ろうとも自らの任務を果たそうとする。その意思を引き継ぐ様にガウ攻撃空母から全モビルスーツ部隊が降下する。

 

「ジオン公国に勝利をッ!?!?」

 

その言葉と共に爆散するガウ攻撃空母。だが、ジオン公国軍の進撃は止まらない。そしてガウ攻撃空母が墜落する先にはラングリッジ小隊が丁度貨物リフトから出て来たのだった。








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