宇宙世紀と言う激闘の中で。   作:吹雪型
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ジャブロー攻防戦2

貨物リフトから出た瞬間、様々な対空兵器が上空にいるジオン軍に対して攻撃していた。そして、上空からガウ攻撃空母が火を噴き出しながら此方に迫って来ていた。

 

「あ、死んだこれ」

 

そう言った瞬間、ガウ攻撃空母は俺達の上空をギリギリに通って行き後方に墜落する。そして大爆発を起こし爆風が迫る。

 

「ホバートラックを守れ!」

 

シールドでホバートラックを隠す。レイナ中尉もシールドを構えて一緒にホバートラックを守る。アーヴィント中尉の量産型ガンタンクもホバートラックが吹き飛ばない様に俺達の後ろに移動する。

爆風と破片が沢山飛んで来る。それが収まるまで待つ。

 

「き、肝が冷えたよ。正直死ぬかと思った」

 

『ま、全くだよ。皆無事かね?』

 

『はい、此方は無事です。皆さんが守ってくれましたので』

 

『本当、一瞬走馬灯が見えたわ。今度誰かに教えよっと』

 

レイナ中尉は何処か違う感想を言う。

 

「誰に教えるんですか?教える友達は…あ、ごめんなさい」

 

『うっさいわね!友達は皆オペレーターになったわよ!だから簡単に会えないのよ』

 

良かった。どうやら友達は居るようだ。因みに俺にも何人か友達は居る。だが、何人生き残ってるのかは不明だが。

そんな時、ガウ攻撃空母の方で反応が有る。そして、火の海から半壊したザクが出て来る。ザクはヒートホークを持ちながら此方に来る。見るからに戦力は無いに等しい。だが投降する気配は無い。

 

「なら仕方ないよな」

 

仲間の命と敵の命。何方を優先するなんて考えるまでも無い。ビームスプレーガンでコクピットを狙い撃つ。ビームはザクのコクピットに直撃。そして、ゆっくりと後ろに倒れたのだった。

 

『さあ敵を迎撃しに行くわよ。まだジオンは攻めて来てるわ』

 

レイナ中尉の言う通りだ。今はジオン軍の侵攻を止めなくてはならない。俺達は味方と合流を急ぎつつ敵を迎撃するのだった。

 

……

 

俺達は味方のモビルスーツ部隊と戦車部隊と合流を果たした。しかし何方も戦闘中であった為、直ぐに援護する事になる。敵はザク1機とグフ1機だが、上手く連携しており此方側は苦戦してる状況だ。

俺はジムのリミッターを外しつつ戦闘態勢に入る。そして一気に敵に近づく為にブースターを使い加速させる。

 

「っ!?これは、中々良い感じじゃ無いか!」

 

俺の反応に確りと動いてくれる。それだけでは無く、機動性も間違い無く向上している。そして今迄のジムより格段にスムーズに動かしやすくなってるのだ。然もリミッターを解除した為、よりそれが顕著に表れていた。

 

「此れなら行ける。貰った!」

 

ザクとグフの右側に回り込む。ザクが俺に反応するが遅い。ビームスプレーガンを連射する。近距離によるビームスプレーガンの威力は高い。ザクの装甲をあっさり穴を開けてしまう。そしてグフが此方に気付き接近戦を仕掛けに来る。

 

『よくも仲間を!許さん!』

 

ヒートサーベルを抜きフィンガーバルカンを撃ちながら迫るグフ。此方もビームサーベルを抜きシールドを構え接近する。ヒートサーベルとビームサーベルが打つかる。お互い一歩も譲らない。だが、俺には味方がいる。

 

『ガルム2後退しなさい!』

 

「了解!此奴は駄賃だ!」

 

60㎜バルカン砲で牽制しながら後退する。グフは一瞬動きが止まってしまい、その隙に味方部隊とラングリッジ小隊からの弾幕がグフに襲い掛かる。幾ら重装甲と言えるグフと言えども耐える事は出来ず爆散する。

 

「援護感謝します」

 

『もう少し慎重に成りなさいよ。じゃないと危ないわよ』

 

確かにな。だが今のジムなら確実に戦える。そう、此れなら間違い無く勝てる。

 

(あれ?俺、何でこんな事考えてるんだ?今迄そんな事考えた事無いのに)

 

今迄のジムならもっと慎重に戦ってる筈だ。いや、それ以前に俺は戦闘狂では無い。何方かと言えば出来るなら戦いたくは無いし、死にたく無いと思う筈だ。

 

(ジムの性能に酔ったか?いや、それ以上に…)

 

『シュウ少尉、大丈夫ですか?何だか顔色が悪いですよ?』

 

ルイス曹長の言葉で考え事を止める。いや、戦場で考え事何て自殺行為以外何物でも無い。

 

「大丈夫です。ちょっとジムの性能に驚いただけです」

 

『あー、それ分かるわね。確かに今迄より反応速度が上がってるもんね』

 

『本当に大丈夫かね?無理は禁物だ。それで反応が遅れた何て笑えないぞ』

 

「大丈夫ですよ。それより俺達はこの辺りを防衛すれば良いんですよね?」

 

『はい。後は敵を発見次第撃破して行きます』

 

それから敵を索跡しながら前進する。相変わらず上空では戦闘機同士のドックファイトが続いている。だが数は友軍の方が圧倒している。しかし地上では周りはジャングル故に視界に限りがある。何時敵と遭遇するか分からない状況だ。

 

『9時方向で友軍が襲われています!場所は河川付近です!至急救援に向かって下さい!』

 

『ガルム1了解よ。皆行くわよ』

 

ラングリッジ小隊は友軍を救うべく河川付近に行く。

 

『う、うわあああーーー!?』

 

しかし友軍と合流する前に悲痛な叫びと共にレーダーから反応が消える。そして、目にしたのは水陸両用モビルスーツであるズゴックとゴックが味方のジム小隊を破壊した後だった。

 

『新手か。此奴等も潰すぞ』

 

『了解。へへ、逃がしゃしねえよ』

 

ズゴックとゴックはビームを撃ちまくる。此方もビームスプレーガンと90㎜ガトリングガンで反撃する。

 

『ガルム3!援護射撃して頂戴!座標送るわ!』

 

『了解したよ。そら!受け取れ!』

 

量産型ガンタンクからの援護射撃が来る。だが、敵はあっさりと避けてしまう。

 

『そんな砲撃が当たるかよ!ほら、此れでも喰らえ!』

 

ゴックの腹部メガ粒子砲がレイナ中尉を襲う。しかし、レイナ中尉も確りと回避する。

 

『そう簡単に当たるもんですか!』

 

レイナ中尉は敵のゴックを相手にする。俺はズゴックと対峙していた。

 

『さて、少しは楽しませて貰おうか!』

 

「来るか。ならやってやる!」

 

お互いビームを撃ち合う。しかし何方も決定打を出す事が無いまま機動戦に入る。

 

「ズゴックの癖に良く動くな。本当に水陸両用かよ!」

 

相手のズゴックの性能に文句を言いつつビームスプレーガンを撃つ。

 

『ジオンのモビルスーツが連邦のヒトモドキに負ける訳無かろうてな!』

 

ズゴックもビームを避けつつ反撃する。そんな2人が機動戦をしてる中、レイナ中尉とゴックは近接戦に入る。

 

「此奴ー!ちょっと硬いからって良い気にならないでよ!」

 

90㎜ガトリングガンから圧倒的弾幕がゴックに襲い掛かる。だが、ゴックは躊躇無く突っ込んで来る。

 

『装甲が段違いなんだよ!一気に近付けば終わりだ!』

 

ゴックは腹部メガ粒子を撃ちレイナ中尉のジムの態勢を崩す。そして両者はそのまま接近戦に入る。

 

「もう最悪!接近戦は苦手なのよ!」

 

90㎜ガトリングガンを放棄してビームサーベルを抜くレイナ中尉。ゴックは腕を振り上げて攻撃を仕掛ける。

レイナ中尉は咄嗟にシールドで防御するが、パワーの違いからかシールドと左腕が破壊される。

 

『その程度で戦場に出て来るか』

 

「このー!舐めないでよね!」

 

ビームサーベルでゴックを斬り付ける。だが、ゴックは左手でビームサーベルを受け止める。長時間受け止める事は出来無いのはゴックのパイロットは充分理解していた。なら、その前に仕留めるのみ。

 

『貰ったぞ。くたばれ連邦の屑が』

 

「っ!?」

 

ゴックの腹部メガ粒子砲が収縮される。レイナ中尉は咄嗟の反応でブースターを使い回避を試みる。

メガ粒子砲が躊躇無く発射される。メガ粒子はジムの脚部を吹き飛ばすに留まる。だが、最早レイナ中尉のジムは動く事が出来無い。

 

《今のを良く避けたな。だが、此れで終わりだ!!!》

 

動けないレイナ中尉のジムに再度メガ粒子砲が収縮される。

 

《そうね…もう、終わりよ》

 

《何?女だと…》

 

一瞬女だと思い躊躇したゴックのパイロット。だが、その隙が命取りだった。

 

『レイナはやらせるかああーーー!!!』

 

アーヴィント中尉が森を薙ぎ倒しながら接近。そして射線が通った瞬間4連装ガンランチャーと120㎜低反動キャノン砲を一気に発射する。

ゴックはそれらの弾を背後から直撃を受ける。幾ら重装甲と言えるゴックと言えども耐えれる物では無い。

 

『ぐああっ!?ば、馬鹿な…こんな連中に!!!』

 

その言葉を最後にゴックは爆散する。

 

「アーヴィント、助かったわ。ありがとう」

 

『此の位当たり前さ。それより、そのジムから降りた方が良い。もう動く事は出来無いだろう』

 

「そうみたいね。脚部やっちゃったもんね。今からルイス曹長、其方に合流するわ」

 

『了解です。直ぐに其方に向かい回収します』

 

此処に一つの戦いが終わる。だが、まだ戦いは続く。何方も自分達の勝利を信じて戦い続ける。








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