東京ミュウミュウ~騎士団の再来~   作:アリス・リリス

4 / 5
第三話~絶滅動物との融合~

公爵(デューク)の命令で集められた6人の少女達は、小さな檻に閉じ込められていた。

 

「ここ…どこよ…」

「出してよ!」

「あなた、頭を押さえてるけど大丈夫?」

「…襲われたときにちょっと…」

「帰りたいよ…」

「脱出するために協力しましょう!」

 

 

 

「黙れ」

 

そこにローエングリンが入ってきた。

 

「来い!」

 

一人の少女の手を掴んで、連れていこうとする。

 

「嫌よ!」

「嫌がっているでしょう!?」

「黙れっ!」

 

バチッ!

 

ムチで叩きつける音が響いた。

 

「うっ…」

 

少女は、力なくうなだれた。

 

「おとなしくなってくれたか…。ったく、世話が焼けるものだ…」

 

ローエングリンは、一言漏らすと、少女を抱え、出ていった。

 

 

聖薔薇騎士団(セント・ローズ・クルセイダーズ) 地下研究室(ラボ)

 

公爵(デューク)、一人目の少女を連れて参りました」

「パルツィファル、少女を機械へ」

「はっ」

 

 

ローエングリンから少女を抱き取ると、とある椅子に座らせた。

 

「………………」

 

少女の瞼は、開かない。

 

 

機械のある部屋から退出すると、

 

「洗脳マシンを起動する」

 

 

レバーを下に下げた。

 

 

バリッバリバリッ!

 

 

マシンが起動した。

 

 

「脳に電子パルスを与えることでうまくいくのでしょうか…?」

「テスターでもあるな、彼女は」

「失敗したら、どうなるの?」

「廃人になるかもな」

 

騎士団(クルセイダーズ)が見守る中、順調に進んだ。

 

 

『キャアァァァ…!』

 

 

洗脳マシンにかけられている少女は、悲鳴を発した。

 

悲鳴が消えたとき、マシンは静止した。

 

 

「…成功だ!」

パルツィファルが喜びの声をあげて、入った。

 

「よし、拘束室へ入れておけ」

 

ハッピーチャイルドは、気を失ったままの少女を抱きかかえ、走り去った。

 

 

六人の少女の洗脳が終わったあと、DNA融合マシンにかけられた。

 

 

『宮川まろん・ニホンオオカミ』

神田桃子(かんだももこ)・リョコウバト』

西村楓(にしむらかえで)・オーロックス』

福澤花梨(ふくざわかりん)・ケープライオン』

中野友美(なかのともみ)・フクロオオカミ』

広瀬英里(ひろせえり)・ドードー』

 

 

スクリーンにこう映っていた。

 

「ロイヤルハイネス、ζ(ゼータ)プロジェクトを開始しなさい」

「はっ。融合、開始します」

 

 

ロイヤルハイネスが青く輝くボタンを押した。

 

 

ゴーッ………

 

「融合率50%…あと、半分です」

 

少女たちの姿が次第に変化した。

 

東京ミュウミュウのバトルコスチュームに似た姿へと変貌していく。

 

「まもなく100%です!」

 

ロイヤルハイネスの言葉が響いた。

 

「私の配下、ダーク戦士たちよ!目覚めよ!」

 

公爵(デューク)が両手を広げ、天を仰いだ。

 

 

スクリーンに『100%』と映し出され、6人は、目覚めた。

 

 

「「「「「「「我らが主公爵(デューク)よ、我々は、たとえこの身が滅びようとも、あなた様の願いを叶えましょう!」」」」」」」

 

 

その言葉に満足した公爵(デューク)は、聖別のための剣を取り出した。

 

「汝らをわが聖薔薇騎士団(セントローズクルセイダーズ)に迎えよう。」

 

 

最初に、ニホンオオカミと融合した少女の前に立ち、

 

「お前には『ガーネット』の名を」

 

次にリョコウバトと融合した少女の前に立ち、

「お前には『サファイア』の名を」

オーロックスと融合した少女には『ダイヤ』の名を

ケープライオンと融合した少女には『トパーズ』の名を

フクロオオカミと融合した少女には『エメラルド』の名を

ドードーと融合した少女には『ルビー』の名を

 

与え、使命を与えた。

 

「これであなた方は、誇り高き聖薔薇騎士団(セントローズクルセイダーズ)騎士(ナイト)です。我々の目的は、大人たちが創った退屈な世界を滅ぼし、迷える民を美しき理想郷(シャングリラ)へ導くこと…」

 

公爵(デューク)は、指をならした。

 

ランスロットが写真を持ってきた。

 

「あなた方の任務は、この『東京ミュウミュウ』を倒すこと。ミュウミュウは、我らの理想を滅しようとするもの…。やってくれますか?」

 

「「「「「「公爵(デューク)の仰せのままに!」」」」」」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。