落第騎士を書いてみました。上手く書けてるかは
分かりませんが頑張って書きましたので、よろしく
お願います。更に『オリジナルの敵キャラ』などを
入れました。とても不安で不安で仕方ありません‼︎
なので【感想】などあればよろしくお願いします。
【評価】や【お気に入り】が欲しいでござる‼︎
欲しいでござる‼︎欲しいでござる‼︎
電柱から出てきた五人の男達は雪を睨みつけてきた。
「おっさん達は何者だよ? 急いで学園に帰らないと
いけないんだけど?」
因幡は男達に声をかけると男達は表情を変えずに
淡々と話し始めた。
「貴様が裏世界の最凶災厄の暗殺者、
《
「⁉︎」
因幡は驚きを隠せなかった。何故なら彼が裏の世界
で暗殺者として活躍したのは四年前の事で誰も自分
の正体、『裏の通り名』を知る者はごく僅かであり
ほんの一握りの人間しか全く知らないはずだった
からだ。
「……誰から聞いた……?」
「貴様のその反応、その態度はつまり当たりって
事で良いか《
「だから『その名』を誰から聞いた……ッ‼︎」
因幡は男達に声を荒げて男達に殺意を向けると
男達は雪の質問に答えず剣や刀の《固有礼装》を
顕現させて因幡に武器を向けて構えていた。
「貴様に答える義務なし‼︎ さぁ‼︎《
我らと尋常に命のやり取りの勝負をしようでは
ないか‼︎」
「お前を倒せば我らの名が上がっていき更に
俺たちも《
「だからお前はここで死ね‼︎」
男達は因幡にそう言って五人のうち三人の男達は
剣を振りかぶって斬りかかった。
残りの二人は電柱の近くで体がゴツい男と眼鏡を
掛けた細い男が様子を伺っていた。
「おいおい……あいつらだけでよかったのか?
相手はあの『
俺達が死ぬんじゃねぇか?」
「ええ、ですが『あの方』が言ってた通り彼の力、
そして
あります」
「あいつ等はその為の捨て駒ってか?」
ゴツい男が眼鏡をかけた男に聞くと眼鏡をかけた
男は狂気じみた笑顔をしながら楽しそうに話す
『そうですね……確かにそうです。しかし、彼等の
犠牲はとてもとても必要な犠牲なのです』
「そうかい……俺はやっぱりお前が嫌いだ」
「そうですか? 僕は貴方の事は意外と嫌いでは
ないのですがねぇ?」
「それは貴様にとって我らはは都合のいい時に
蜥蜴の尻尾みたいにいつでも捨てられる最高の
捨て駒としての意味じゃないのか?
いい加減にしろよ‼︎」
ゴツい男は眼鏡をかけた男の胸ぐら掴んで今にも
殴り掛かろうとしていた。
「……この手を離してくれないかな? それとも
僕と本気で殺り合うつもりなのかな?
『百人殺しの甚八』さん?」
「貴様こそそこまで分かっているのなら
いい加減に黙っていろ‼︎ 『首切りの与一』‼︎」
お互いが通り名を言って甚八が今でも与一に
刺し殺そうとすると与一は慌てずにただ単に
笑みを浮かべて甚八をただ見ているだけだった。
甚八は与一と初めて任務を共にした時から人の心を
逆なでするようなそんなやり方が何よりも一番
嫌いだった。
「ふっ、ふふ……ふふふふ……」
「貴様…何がおかしいんだ…」
不愉快だ。こいつの『性格』や『笑み』そして
自分が助かる為なら利用出来るものは全てを
利用する戦闘スタイルなどの全てが気に入らない。
「僕もそんなつもりはなかったんですけどね?
ただ、今、僕達がピンチなのによくこんなにも
くだらない事をするな〜って思っていただけさ?」
「なんだと‼︎」
甚八は顔を真っ赤にして我を忘れて顕現した槍を
構えて与一に向けて今にも刺し殺さんとしてると
「⁉︎ これは‼︎」
何本かの苦無が甚八に向かって飛んできて甚八は
難なく槍で何本か弾き落とすが
「ぐっ⁉︎ な、なんだ……この痛みは⁉︎」
背後の右肩から痛みが走った。甚八は自分の身に
何が起きたのか全く分からずただ背後の右肩を
ゆっくり見てみると右肩には一本の苦無が
刺さっていた。
「魔力が無いただの苦無だと……くだらぬッ‼︎
こんなくだらぬ小細工して…舐めた真似を‼︎」
甚八は怒りを抑え切れず自分の背後を振り返ると
暗殺対象の雪の全身は血塗れで彼の服や顔にも
べったりと白い肌に血が付着していた
「へーえ、あの裏世界で有名な
『百人殺しの甚八』と『首切りの与一』か
誰の依頼で僕の事を知ったかは知らないけど、
お前達は知りすぎた……故に、死んでもらう」
雪はそう言って光無き虚な目で甚八達を見て
一歩、また一歩とゆっくりと向かって歩んでくる。
そんな雪を見た二人は背筋に物凄い寒気を感じて
いた。
「くっ‼︎ 与一‼︎
てめぇは手を出すんじゃねーぞ‼︎」
「はいはい、わかりましたよ」
(三人の手練れを相手をした今なら、俺でも確実に
殺せる筈だ……‼︎)
与一は溜息つきながら呆れたやれやれとした顔で
甚八の話を適当に返事していく。
「というわけで、お前の相手は俺だ。あの三人の
様に簡単にはいかないぜ? そして貴様の命は
俺が頂く‼︎」
甚八はそう叫びながら槍を構えて雪に敵意を
向けたが雪は何も構えずにただ立っている。
「おい…何故構えない…」
「何故、と言われても…」
「おい‼︎ 貴様‼︎ この俺を軽んじているのか‼︎」
甚八は今の雪の何も構えず立っている。そんな
ふざけた少年を甚八は許せず、見るに耐えぬ
若者様だった。
「…構えたりしても疲れるだけじゃないか?」
「……は?」
雪は首を傾げながら甚八に答えた。
「それに、弱い奴がそうやって構えて手の内を
ただ単に明かすだけじゃないのか? 次の手を
読まれてしまうし、先読みも出来る。それに案外、
分かればたいしたことはないな……」
「‼︎ そうかよ……だったら、今ここで後悔しながら
無様に死体を晒して死ね‼︎ 《
甚八は雪に向けて槍を突いてくる。だか、雪は右左
と交互に槍を避けて、甚八を翻弄していく。
「逃げるな‼︎ この臆病者‼︎」
甚八は槍を何度も雪に突いてきたが、それでも
雪は戦おうとはせず、ただ軽々と避け続ける。
「おいおい‼︎ お遊びはやめろよ甚八さん‼︎
いくらなんでもはしゃぎ過ぎだろ⁉︎」
「うるせえ‼︎ テメェは口閉じて、黙ってろ与一‼︎
こいつは俺の獲物だ‼︎ 手を出したら、後でテメェ
もこの槍で刺し殺すぞ‼︎」
甚八は与一に声を荒げて言うと、雪は溜息を
つきながら、甚八に声をかける。
「これが最後の警告だ。これ以上するなら
お前を殺さなければならなくなる」
「黙れ‼︎ 情けや施しは要らぬ‼︎」
甚八は槍で雪に打ち続けるが、槍は全くかすらず
見切られ、紙一重に避けていき、そして次の瞬間、
甚八は自分の体がおかしいのがわかった。
「ぐ⁉︎ な、何だこれは……ッ⁉︎ く、苦し……
苦しくなって……」
最初は呼吸が少し苦しくなって更に手が震えて
視界もぐにゃりとぼやけてきて甚八は倒れて
最後は自分の足では立てなくなっていた。
「……だから警告して言ったのに……お前って
本当に馬鹿だな」
「う、うるさいッ‼︎ それより貴様ッ‼︎
お、俺の体に何をしたんだ‼︎ 勿体ぶらずに
さっさと教えろ……ッ‼︎」
「うるさいなぁ……しょうがない。馬鹿でも簡単に
分かりやすいようにそれだけは教えてあげるから
声を荒げないでよ」
雪は甚八に分かりやすいように説明した。
「実は簡単な種明かしだよ? 先程の何本かの苦無
に数本の苦無には色々な 種類の猛毒を塗ってそして
貴方の視界に一本に見えるよう数本の苦無を投げて
偶然にその一本が貴方の背後の右肩に刺さったって
だけだよ。ね? 分かりやすくて簡単な話でしょ?
でも、苦無を計算して投げるのはコツがあって
かなり面倒だったけどね?」
雪は欠伸をしながら人間離れした神のような投擲の
技術を大した事がないように怠惰で無気力に答える。
「ふ、ふざけんな! 簡単に言っているが普通の
人間にそんな事が出来るわけがないだろうが⁉︎
それに、毒如きにやられる俺ではないわ‼︎」
甚八は毒に抗おうと必死になったが手足には
痙攣して全く力が入らずそして息が荒くなる。
(この程度で根を上げる俺では……ッ‼︎)
「あっ、後、無理しない方がいいと思うよ?
毒は『ヤマビル』や『トリカブト』などの大量の
種類をたくさん混ぜて使っているから?」
「──ッ⁉︎」
「更に、動物の糞なども塗ってあるから」
甚八はそれを聞いた途端、先程の傷口を見ながら
顔色が真っ青で容体が悪くなってそして胃から
嗚咽を感を感じてしまい
「うッ‼︎ うおぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」
そして遂に胃の中吐瀉物を吐いてしまった。
「吐いてしまったか……汚いな。しかし、先程とは
違いみっともなくてなんとも醜い姿だな……」
雪はそう言っていると雪の足に縋りながら涙を
流してみっともなく命乞いをしていた。
「お、俺が悪かった‼︎ だから許してくれ‼︎
頼む‼︎ 助けてくれ‼︎ お願いだ‼︎ 俺はまだ、
まだ死にたくない‼︎ まだ、死ねないんだよぉ‼︎」
だが雪は縋りついてくる甚八を冷たい目で見て
甚八の体を思いっきり蹴り上げ足蹴にする。
「君達は悪党でも(
殺そうとして自分が死にそうな時には『嫌だ‼︎
死にたくない‼︎』などと童の様にただみっともなく
喚き散らしているのだから見ていて本当に不愉快だ。
……それに君は先程も言っていたじゃないか?
『施しは要らぬ』と」
「あぁ……あああああ……」
甚八は雪の言葉を聞いた瞬間、顔を更に歪めた。
甚八は自分自身が言った言葉意識が薄れていく中
薄っすらと思い出し自分自身愚かさを責める事しか
出来なかった。甚八が考えている中、雪はまるで
蛇のように物凄い速さで甚八の体にまたがり首に
苦無を当てていた。
「さてと、おそらく毒で簡単に死ぬと思うけど……
僕としてはどちらか選んでもらえるとこちらとしては
助かるんだけど」
「え、選ぶ……だと……?」
甚八は必死にギリギリの意識を維持しようと
唇を噛み締めて血をポタポタと地面に落として
いく。
「このまま『醜く毒で死ぬか』それともこの苦無で
『潔く自殺して死ぬか』と言う事だよ? それとも
どちらとも選べないなら、僕が貴方を一番苦しく
酷い殺し方で殺してあげるよ」
その瞬間、甚八の精神がプツリと糸のように心が
切れたかのように壊れて壊れた機械のように
もう話しは通じなかった。
「う、嘘だ……嘘だ‼︎ 嘘だ‼︎ 嘘だ‼︎ 嘘だ‼︎
嫌だ……嫌だ‼︎ 俺は死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎ 死にたくない‼︎
死にたくない‼︎ あ、あ……ああぁぁ────
が⁉︎ がぁぁ‼︎ ご、ごふっ‼︎ ごがぁぁぁーー‼︎‼︎」
「……精神は死んだか……」
(こいつはもういいか……)
雪は甚八にはもう興味はなくなり甚八を放り捨て
立ち上がりながら与一の方を向き歩いて行った。
そして、甚八はヒステリックになって、喉元を
爪でガリガリと掻きむしりながら沢山の傷を
作っていくつかの爪が剥がれていき引っ掻いた
傷口から大量の血が流れて口元にはポタポタと
涎と吐瀉物を流しながら暴れて毒がじわじわと
回っていき顔色は額に大量の脂汗が滝のように
だらだらと流しながら真っ青になって呼吸困難に
なった後、白目を向いて口から泡をぶくぶくと
吹きはじめてバタバタともがきながら最後に
『ごめんなさい』と何度も譫言のように呟き
続けて死んでいた。
「ふざけんな……あんな化物に絶対に勝てるはずが
ないだろ……‼︎」
甚八が惨めに死ぬ瞬間を見た与一は顔色が真っ青に
なって手が震えて今、与一に考えられるのは一体、
どうやってこの場を逃げ切るかだけだった。
「次はお前だ……『首狩りの与一』」
「ひ、ひぃ……ッ‼︎」
もう完全に繊維喪失していた与一は情け無い声を
上げて一歩、また一歩と後ずさりしていた。
「任務などもう知るか‼︎ 報酬よりも命を優先‼︎
自分の命が大事だ‼︎」
与一は屋根をつたって逃げた。そして全速力で走り
逃げ続けた。逃げて逃げて息が切れるまで走った。
そして与一は山奥まで逃げ続けた。
「ここまで来れば……
「逃げられると思ったか?」」
与一が安心していると後ろから雪の冷たい声が
聞こえた。
「ひ、ひぃぃぃぃぃ‼︎ ど、どうして……⁉︎」
「そんなこと別にどうでもいいだろう?
分かっているのは……ただ、お前がここであいつと
同じ様に無様に死ぬ、それだけの事だけだ……」
雪がそう死の宣告を告げる死神のように言うと
宣告すると与一は顔を青ざめて自分の手に最も
馴染んだ武器である鎌を大量に顕現させて雪に
必死に投げつける。
「き、貴様が、し、死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎
死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎
死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 死ね‼︎ 全身切り刻まれて
死んでくれよ‼︎」
与一の頭の中に浮かんだのは『恐怖』だった。
今、まさに背水の陣、この『雪』と言う男を
殺せなければ間違いなく『自分が殺される』。
それだけは絶対に避けねばならない。
(いくら《
防ぎきれまい‼︎ 《
与一は雪にそんな甘い考えをしていると──
「うるさい……耳障りでその声は非常に不愉快だ」
雪はそう言うとカチン、と音が響き次の瞬間、
与一の大量の鎌は粉々になって崩れ落ちた。
「ば、馬鹿な……何故‼︎ 何故なんだ⁉︎」
「貴様と対話することは二度とないだろう。
そして、貴様が死ね」
雪が与一にそう言うと与一の首から一筋の血が
ドクドクと流れ落ちていきそして身体中に沢山の
傷が出来てドバッと大量の血液がまるで噴水の
ように吹き出していた。
「く、くはっ‼︎ ば、馬鹿な……こ、こんなの、
あ、あり得ない……ッ‼︎ こ、こんなはずでは……」
与一は体を引きずりながら最後の力を振り絞って
逃げる。
「ぼ、僕は……まだ「いや、お前は終わりだ」」
雪がそう言うと与一の首筋から大量の出血で雪の声
はすでに聞こえず二度と動く事はなかった。
「さてと、これで全員か……寮に帰ろうかな」
雪はそう言って置いておいたコンビニ袋を
持ちながらそう言っていると
「いや〜流石の手際だったね? 昔と変わらず
衰えていないようだ。それに久々に見るが
いつ見てもね……『君の霊装』は相変わらず
惚れ惚れする素晴らしき研鑽された技術の
一言しかないな……」
「……随分とお褒め頂きありがとうございます。
ですが、そんな言葉だけで全てをチャラにしよう
としても無理ですよ? 最悪の場合はあなたを
斬りますから?」
雪はそう言って声がする大きな木の方へと視線を
向けるとコツコツと足音がしてそして、一人の男
が雪の前に現れた。そして男は与一のその死体を
見ながら『なるほど』と呟いていた。しかし、
雪は警戒を緩めずに殺気を放っている。
「それでこの国を担う大物である貴方が一体、
何の用ですか?」
『
雪は月影にそう言うと月影は苦笑いをしながら
雪に話し続ける。
「おいおい、総理だなんてそんなにも堅苦しく
言わないでくれよ? 昔みたいに月影さんと言って
くれないかな? って言っても……って、こんな状況
の後に言われても無理か……」
「当たり前です。自分の命を狙われたばかりなのに
すぐに信用しろと言われても流石に無理です」
雪は月影総理にそう言って警戒していると
月影総理は雪に頭を深々と下げて謝っていた。
「それに関しては本当にすまなかった。私が彼等に
依頼したのは君の偵察と追跡、更には君の力量の
確認だけだったのだが……どうやら彼等は私との
契約を破って自分達の利益に目が眩んでしまった
みたいだがね」
月影総理は悲しそうにそう言って目を伏せて申し訳
なさそうにしていた。雪はそんな月影総理の姿を見て
「はぁ……」と溜息をつきながらゆっくりと月影総理
に近づいた。
「…分かりました。 今回の件は水に流します。
んで、月影さんは僕にご用があるんですよね?
でなきゃこんな無意味で無為意味な事を貴方なら
絶対にしない筈だ」
雪が月影総理の考えを言い当てると月影総理は
困った顔しながら両手を上げた。
「いや〜流石は雪君の観察眼だね。
何もかも全てがお見通しって事かな?」
「貴方と何年の付き合いだと思っているんだ?
そんなの嫌でも分かるよ」
雪は月影総理にそう言うと月影総理は真剣な
表情になって雪の顔を見ながら話しを続けた。
「では、まずは話し合いをする為に場所を移す事
にしよう。この先には私の行きつけの店があるから
そこに行こう」
「月影総理……分かりました。因みに分かっている
と思いますが……もし、変な事したら……」
「大丈夫だ。なんなら今、ここで誓ってもいい」
月影総理は真剣な表情で雪に言うと雪は少し困った
表情して月影総理に視線を向けて苦笑いをした。
「冗談ですよ、月影さん。僕の言葉をあんまり
本気にしないで下さい」
「君の冗談は冗談に聞こえない事があるから本当に
困ってしまうよ……」
雪と月影総理の二人はそんなやり取りをしながら
真っ黒な高級車に乗せてもらいながら月影総理の
行きつけの旅館に向かった。
一時間くらい車で乗り続けていると、車は目的地の
旅館に着いた。しかも、その旅館は沢山の竹林に
囲まれており、和風でとても綺麗で大きな豪華な
旅館だった。
「ここが月影さんの言っていた例の行きつけの
旅館ですか?」
「ああ、そうだ。ここは中々知る者はいなくて、
知る者のみぞ知る秘境で、更にこの旅館はかなりの
金持ちの者や大御所しか来ないんだよ?」
月影総理は雪にそう言うと、雪は困った顔を
しながら、月影総理に
「有り難いのですが、僕は明日も学校があるので
無理ですよ」
「いや、大丈夫だよ? 今日は君とは、大事な話が
したくて、この場を設けただけだから安心してくれ。
それに、君もその血塗れの姿では帰れないだろうし。
そうだろ?」
雪は月影総理の用意周到な手際と言葉に観念を
したのか、溜息を吐きながら、諦めていた。
「……はぁ、分かりました。分かりましたよ。
聞きますよ。それでいいですか? 月影さん?」
「あぁ‼︎ 恩に切る‼︎ ありがとう‼︎」
月影総理はスーツの上着を脱いでネクタイを緩めて
「温泉に入って体を綺麗にしてくるといいよ」と
雪に言った。そして、雪は月影総理に言われた通り、
温泉に入っていった。
「服は大丈夫だったかな?」
雪が部屋に戻ると浴衣を着た月影総理は座布団の
上に座って雪を待っていた。
「ああ、サイズはピッタリだ。この借りた服は
ちゃんとクリーニングに出して必ず返すよ」
「シャツは別にいいんだがね。 まぁ、料理も用意
が出来ているから早速、食べるとしようか」
月影総理は平然とそう言って箸を持っていると
雪はとうとう痺れを切らしたか、両手で旅館の
テーブルをバン‼︎ と思いっきり叩きつけて、
物凄く殺気立っていた。
「これ以上、僕を馬鹿にするなら、このまま
破軍学園に帰らせてもらう……」
「いや、すまんすまん。私も悪ふざけが過ぎた。
では、小細工はやめて改めて単刀直入に言わせて
もらうよ。君には是非とも『私が新設する暁学園
の生徒になってもらいたい』」
「……一応、理由を聞いても?」
「君は私の能力について知っているね?」
「たしか……過去視が出来るんでしたよね?」
「あぁ、その通りだ。だが、最近はごく稀に過去
ではなく未来を視ることがあってね。その内容が
いくら私でも絶対に許容することの出来ない内容
だったんだ」
「んで、その内容ってのは?」
『東京、いや日本の壊滅だよ』
「……そんな馬鹿があるはずないだろ? 月影さん、
馬鹿も休み休み言え?
して生き残った日本がどうして滅びるんだ?」
「そうだね……まずは順を追って説明しよう。
君は《
「ああ、《
昔、一度だけ会ったことがあるぞ?」
「言うまでもないだろうが……《
《
特異存在を普通の人間よりも上位の存在だと主張し、
平気でテロや殺しをやるような外道集団だ」
「それは知っているよ。んで、どうして今、
あいつの名前が出てくんだ?」
「《
よって成り立っている組織だ。だが、その《
が死ねばどうなると思う?」
「それはまあ、《
他の組織に吸収されるってところがいいところだな、
そもそも
で集まった集団なのだからそのカリスマ性が
なくなってしまえば間違いなく『
始めるだろう?」
「その通りだ。そして《
十中八九《
「そりゃ、真っ向から《
してる《
だろうな」
《
などの大国が数国集まってできた
そして《
は世界中の国が集まってできた《
違った
《
《
《
この三つの組織は今戦力が拮抗していて三竦みの
状況を作り出している。ではその中の《
が解散したらどうなるか。簡単な話しだ、
《
有り体に言えば『戦争』だ。そして戦力の拮抗
している二つの組織は解散した《
引き込んで戦力アップをしようとする。
だが《
《
を悪であると言ってきたため、表立って引き込む
ことができない。つまりほとんど二対一の状況。
勝てる訳がない。
「なるほどねぇ……話が見えて来たよ。
それなら日本か滅ぶなんて世迷言も信憑性が出て
くる訳だ。 んで? 結局、月影さんは僕に依頼して
一体、何をしてほしいんだ?」
「私は日本を《
入りをするように仕向けるのが目的だ。
だがそれをするためには圧倒的に支持者が
足りないんだよ」
「まあ、全員が貴方の言った未来を知ってる訳
じゃないし、それに、そうおいそれと簡単に
信じる筈ない……」
「そこでだ。《
学生騎士達、それを私の組織した非公認の学生騎士
が倒す、そうすることで《
ない組織であると思わせ連盟脱退の支持者を増やす
事にした」
伐刀者育成学校は全部で7つあり、そこに所属する
伐刀者は学生騎士とよばれているらしい。
「倒すと言う事は……要は、他校への闇討ちか?」
「まぁね、それに、学生騎士ならば年に一回戦いの
祭典があるだろう?」
「…その為の《
「その通りだ。誰もが夢を見る年に一度の祭典だ」
「なるほど……つまり、あんたの先程、言ってた
非公認の学生騎士になれって事か……そして僕に
表の舞台に出てもらいたいってことか?」
「あぁ、その通りだよ‼︎ 君は本当に話が早くて
助かるよ‼︎」
月影総理は雪の理解力に喜んでいた。そして雪は
このまま暁学園に入ってくれると思っていた。
だが、
「断る……」
「なっ‼︎ 一体、何故だい……⁉︎」
「そもそも僕は《
がない。それに……僕は随分前に自分の武器を
手放した……だから僕にはもう武器を握る理由も
もうない。だからすまないが断る」
雪は月影総理にそう言って席を立って襖に手を
かけていた。
「ご馳走さま。まぁ、頑張ってください。僕も
陰ながら応援していますから、すまないですが
どうか他を渡ってください」
雪が出て行こうとすると、月影総理はカバンから
『ある封筒』を取り出しテーブルの上に出した。
「武器を握る理由か……ならば、これを見れば
もしかしたら君のその武器を握る理由が簡単に
出来るかもしれないよ?」
「何だと……?」
雪は月影総理の言葉にピクリと体が反応して
月影総理の方に視線を向ける。
「……それは、どう言う事ですか?」
「それは、この封筒の中を見て貰えば分かる筈だ。
そして『君の知りたがっていた真実』がそこに
事細かく全て書いてある」
雪は訝しげに頭を傾げて月影総理の言う通りに封筒
の封を破って封筒の口を開けて封筒の中身の資料を
見ていると徐々にかつてないほどの冷たい表情と
怒りが見えていた。
『……ここに書いてある事は全て本当なんですか?
月影さん?』
「あぁ、嘘偽りなく間違いなくそこに書いてある
事は本当の事、真実だよ」
「そうですか……」
月影総理は真面目な表情をして言うと雪は俯いて
先程の封筒に入っていた中身の資料をぐしゃりと
握りつぶした。そして何かを決心したのか雪は顔を
上げるて真剣な表情で今にも心に湧き上がる憤りを
必死に抑え込み月影総理の顔を見据えていた。
「月影さん……気が変わりました。先程の件、
引き受けさせてもらう。別に構わないですよね?」
「ああ、もちろんだよ!」
そしてその日、雪と月影総理の月夜の密会の交渉は
成立した。
「後、君が気になっている『彼女』も近いうちに
会える筈だよ」
「‼︎ 彼女……まさか⁉︎ 本当に『彼女』が
来るのか⁉︎」
「ああ、本当だとも‼︎ それに彼女とも近い内に
会えるだろうね?」
雪は月影総理からその名前を聞いた瞬間、
雪は子供のように無邪気な笑顔で笑っていた。
「どうだい? これで武器を握る理由は十分な
くらいに出来ただろう?」
「もちろん‼︎ もちろんだよ‼︎ 月影さん‼︎
月影さんのおかげで武器を握る理由や表の舞台に
出る理由が出来た。月影さんには感謝の言葉しか
出て来ないよ‼︎十分過ぎる報酬だよ‼︎」
雪はこれまで無表情とは異なり、生き生きとして
まるで水を得た魚のようだった。
「さてと、じゃあ……ん? どうしましたか?
月影さん? 僕の顔に何か付いていますか?」
「いや、君も笑ったりする事があるんだなと
驚いていたんだ」
月影総理が驚くのは当然である。雪はどんな事が
あっても感情を表に出す事は月影総理が雪と一緒に
いて滅多にない。だから、月影総理は先程の雪の
笑顔に驚きを隠せなかったのだ。
「僕が、笑顔に……? そんな馬鹿な……」
本人の雪も無意識に笑顔の表情だったみたいで
自分でも信じられないといった表情だった。
「そんな事よりも月影総理の話しを聞いてその話
の流れからいくと僕は暁学園の生徒になるのに
編入しないといけないといけないのですか?」
「いやそれは《
公表することになっている。だから今まで通り
に学校生活を楽しんでくれたまえ」
「貴方にに誘われた時点で全くもって学園生活を
楽しめる気がしないんですがね?」
「相変わらず手厳しいね」
「事実を言ったまでです」
「フフッ、違いない」
「んじゃ、僕は学園に帰りますね」
「そうか…今年からは滝沢君……いや、今は神宮寺君
だったかな? 彼女が理事長になったと聞いている
から去年程の酷い有様にはならないと思うよ?」
「それだといいのですが……では、失礼します」
雪は襖を開けて今度こそその部屋を出る。
「それでは月影さん。 作戦が決まったら呼んで
ください」
「あぁ、分かった。決まったら連絡するよ」
月影総理はそう言うと雪はその言葉を聞いた瞬間、
襖を閉めた。月影総理はその襖を確認する様に
開けると雪の姿はどこにもなかった。
「やれやれ、流石だな……敵にならなくて本当に
良かったよ。彼の『家系』はあれだからねぇ……」
月影総理はそう呟いた後、部屋に戻り座りながら
テーブルの上ある旅館の料理を堪能した。
「はぁー……やっぱり月影さんは凄いなぁ……」
雪は旅館を出た後、先程の話を考えていた。
「しかし、こんな所でまた彼女と勝負が出来る。
そしてまた刃を交える事が出来るなんてこれほどの
幸せはないよ……」
雪は赤く染まって光輝く満月の光を浴びながら
そう呟きその喜びを抑える事が出来なかった。
「楽しみだね……ねぇ、《■■》……いや、
『■■■■■■■』」
その時、真っ赤に染まったその月を眺めながら、
幼い子供のように無邪気な笑顔で笑っていた事を
本人の雪は知らなかった。
最後まで読んでいただきありがとうございます‼︎
これからも書いていきますのでどうか暖かい目で
見守ってくださるとありがたいです。
それと『ロクでなし魔術講師と死神の魔術師』と
『ロクでなし魔術講師と白き大罪の魔術師』も
頑張って書いて盛り上げていきますのでどうか
よろしくお願いします‼︎