そして今回は今まで以上に短いです、ほんとに申し訳ございません。
「...今なんて?」
修学旅行も期末テストも終わり、ある休日の昼の出来事。
玲の姉への質問の答えに玲は絶句していた。
「だから、自宅警備員」
「Really?」
「Really」
「嘘でしょ?」
「私が嘘ついたことある?」
「転勤って話は?」
「玲の部屋に転勤したじゃない」
「...」
だめだ。この人ニートだ。
恐らく、僕の部屋に引っ越してくる前にも仕事はしていないだろう。決めつけは良くないけど。
というか、姉も1週間後にはもう21歳だ。普通なら大学に行くか就職しているはず。
「大学とかは?」
「就職しているから、行ってないわね」
「仕事は?」
「自宅警備員」
「就職先は?」
「玲の部屋」
「他に仕事は?」
「警備員一筋」
「...」
拙い、これは拙い。
僕の生活費に。姉さんの生活費。それと飼い猫のココロの食費だってある。
一応言っておくが、僕だって働いていない。お金はおばあちゃんが「お金は私に任せて、学園生活を楽しみなさい」と、年金だけで、僕達に仕送りをしている。
...流石にこれ以上おばあちゃんに迷惑かけるわけにはいかない。
「...姉さん」
「何?」
僕は意を決し、ココロを抱き上げ、
「仕事探しに行くよ」
「...っ!? い、嫌! 私には自宅警備員というしg...」
「そんな仕事無い! ほらすぐ準備!すぐ行くよ!」
「嫌ぁぁぁぁぁぁ!!」
__________________。
「...無いなぁ、姉さんと一緒にできる仕事」
「ふふん、何たって2年間自宅警備員をしたんですもの。私を雇おうなんて人はいないわぁ!!」
「...よく2年間おばあちゃんに何も言われなかったね」
「えぇ、おばあちゃん、優しすぎなのよね」
「働こうと思ったことは?」
「無い」
「...このクソ姉貴」
「なんか言った?」
「なーにもー」
家を出て、2時間。仕事を探して町中を歩き回っているが、何処も姉さんと僕を雇ってくれるところは無かった。
...正しくは姉さんだけなんだけど。
どうせ僕1人が働いても姉さんがあーだこーだうるさいだろうし。僕もどうせなら姉さんと僕が一緒に働けるところがよかった。
「...ここは」
「喫茶店かしら、私、接客するの嫌なんだけど」
「我儘言わない」
偶然目に入った喫茶店。どこにでもありそうなその店のドアを開けると、
「あれ? 玲君?」
「あ、心奏? どうしてここに?」
「えっと、実はここの割引券が3枚手に入ったから、下見も兼ねてここに...玲君はどうしたの?」
「...お仕事探し?」
「...アルバイトってこと?」
「うん、まぁ、ここ最近生活きつくってさ」
「それならちょうどよかった! ここのお店、アルバイト募集してるみたいだからアルバイト出来るんじゃないかな」
「嫌、僕は良いんだけど、姉さんも一緒に働けるかどうかなんだけど...」
「秦さんも?」
「姉さんってば、この2年間何もしていなかったから、職歴とかまっさらで...」
「そうなんだ...大変だね」
「はは...」
「そうだ! どうせなら私も玲君と一緒に働こうかな」
「心奏も?」
「私も色々欲しい物があるからね、服とか、いろいろ」
「そっか、じゃあまずここの店長さんとおはなs...」
「呼んだかしら?」
「どわぁ!?」
突然、後ろから顔を近づけて、話しかけられた。...男の人か? 口調は女の人みたいだけど。
それはともかくビックリした。
姉さんのタックルぐらいびっくりした。
___________。
「それで、ここでお仕事がしたいと?」
「はい」
「いいわよ」
「即答!?」
「ちょうど三人くらい欲しかったしね。ほんとちょうどいいわ」
「は、はぁ...」
「じゃあ、来週からお願いね?」
「は、はい」
「わかりました。 それでは」
「えぇ」
まさかの即決だった。
まぁ、働けることだし、おばあちゃんにも、仕送りなんかしたら喜んでくれるだろう。
「あー...仕事だるー」
...全くこの人は。
「そんなに働くのが嫌なら、ずっと家で待ってれば?」
「それは嫌! レイニウムを摂取出来ないじゃない!!」
「...それはどうやって摂取してるの?」
「玲が疲れて寝ているところをペロぺr...」
「警察呼んどこうか?」
「やめて」
「玲君の、身体中を...」
一方で、心奏は顔を赤くしながら歩いていた。
...君は君で何でそんな興奮してんのさ。
まぁ、とりあえずこの冬休み中は仕事で潰れるだろうけど、お金が稼げるからいいか。