早苗「身長190cm、髪は黒の筋肉モリモリマッチョマンのP見なかった?」   作:メイトリックス大佐

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長くなったので分割しました。いつもより文字数が多いです。


亜美真美「「不死身のコンビ!真美(亜美)たちはかすり傷一つ負ってなかった」」

「それで、なんでオレが765プロの打ち合わせに行かなきゃなんねーんだ?めんどくせーな」

 

「ヒラヒラした服やきゃぴきゃぴしたやつが嫌いと結城は言ったな?なぜそう思う?」

 

 社用車で765プロへ向かう間、結城のアイドルのイメージがなぜそのようなものになっているのかを聞いておく。ここが一番重要なのだ。

 

「オレは男ばっかの家族で育ったって言っただろ?オレ、昔からサッカーが好きでさ。いっつも兄貴やその友達とよくやってたんだ。で、小学生になったらスカート履かなきゃダメでさ、そしたらみんなの反応が変わった。いままで誘ったらしてくれてたのにケガさせたらとかそういやお前女だったなとか言ってしてくれなくなった。そーいうのもあってあんまり好きじゃねーんだ」

 

「そうか、そりゃあ好きじゃなくなるなぁ。じゃあなんでアイドルは嫌なんだ?」

 

「オレはカワイイよりかっこいいやつになりたいんだ。アイドルってテレビとかで見るけどそんな恰好で踊ったり歌うんだろ?兄貴が見てる雑誌とかにも水着とかで出てるしよ~。あんなのカッコイイとはオレは思わねえ」

 

 結城の言い分は分かる。だが、こいつは自分の価値に気づいてないだろうことがその言動から読み取れた。男家族の影響で男口調で恰好は男っぽく趣味も男子のようではある。しかし、その顔は整っており身長が小さく可愛らしさを持ち合わせている少女なのだ。このしゃべり方だと男子と話が合うであろうことが簡単に予想でき、気軽に話しかけてくれる美少女ってことでそのアニキの友達ってのも年頃を迎えた時にそんなやつがいたら遠慮してしまったんだろうことが予想できた。

 

「ところでこのデッカイ袋中身はこれなんだ?」

 

「知らないほうがいい……。というかお前に会わせたいやつへの土産だ。向こうも忙しくて渡せなかったんだ」

 

 車に乗るときに乗せた例の物が結城は気になるらしいが、中身は内緒にしておく。これが結城に会わせたいアイツに与える影響とそこからどうなるかという反応が少し楽しみである。

 

 そうやって会話しながら765プロへの道は過ぎて行った。

 ☆

 

「お、緊張してんのか?」

 

「し、してねーよ」

 

 765プロのオンボロビルの階段を上って、いざドアの前に立つと声と気配がする……。こういった時は、

 

「邪魔するよ」

「「ふぎゃっ」」

 

 勢いよくと言いたいところだが、今回は軽めにドアを開けてから声をかけると案の定イタズラ双子が何か仕掛けようとしていたようだ。

 

「静かに素早く……と教えたはずだが二人とも?悪だくみしてたのが気配から分かったぞ」

 

「ひどいよ→ゴリラの兄ちゃん。真美たちは不死身のコンビ!」

 

「そうだよ→ゴリラの兄ちゃん。亜美たちは来やがれぇ!水鉄砲が待ってるぜって準備してたのに!」

 

 自分のことをゴリラの兄ちゃんと呼ぶ、この双子は双海真美・双海亜美で一時期は片方がもう片方に成りすましてアイドルをするというほど似たアイドルだ。けっしてどこぞのデコボコ双子と比べてはいけない。

 

「軍曹か社長はいるか?」

 

「りっちゃんはあずさお姉ちゃんのドラマの打ち合わせでいないって。社長ならいるよ→」

 

「おやおや~。ゴリラの兄ちゃんの後ろにいる子はどなたですかな~。もしや兄ちゃんのこれですかな~」

 

 いつもなら追加で何か仕掛けてくるのだが、結城の存在に気づいたのだろう。ここぞとばかりに小指を立てながらいじってくる。

 

「違うぞツインズ。うちの新人候補の結城晴だ。仲良くしてやってくれ。音無さんはいるか?差し入れにお菓子持って来たんだが」

 

「気がききますな~。ぴよちゃんはあそこで仕事してるよ~。お菓子ありがとね。真美たちはこちらの新人くんにげいの→かいの厳しさを教えてあげましょうかな」

 

「え?オレ?な、なに言ってんだ。オレはまだやるって……」

 

「なんとなんとオレッ娘ですか!これはこれはゴリラの兄ちゃんの趣味が分かってきましたぞ真美さんや。探偵亜美真美の出番のようですな~」

 

 うわああああああああああああああっと利き腕じゃない方で落とされたやつ(サリー)の断末魔みたいな声を上げて結城はツインズに飲まれていった。さらば結城、骨は拾ってやる。

 

「あら?346のプロデューサーさん。お久しぶりです」

「お久しぶりです、音無さん。これ差し入れです」

 

「ありがとうございます」

 

 この美人で、ホクロが似合う事務員さんが765の事務を担当している音無小鳥さんである。たまに765のライブやショーで歌っているという事務員にしておくにはもったいない方なのだ。

 

「前にもいいましたがうちのアイドルにどうです?」

 

「もう!ほかの事務所に来てスカウトですか?私はこの765プロのアイドルのアイドルを支えてあげたいんです。毎回言いますね」

 

「いやっ私は一度お会いしたら美人で才能のある女性は忘れません。音無さんほど才能ある方だとつい……高木社長の言葉を借りるならティンとくる」

 

「アハハハハありがとうございます……ところでCPのプロデューサーさんはお元気ですか?」

 

「えぇ、あいつも元気にしてます。この前も少し()()()()んで温泉でも行くか?って誘いました」

 

()()()()()!?……こ、これはキマシタワアアアアアアアア!」

 

 音無さんはこのように美人なのだが、妄想癖が激しいようでたまにトリップする。初めて妄想癖でトリップする女性を見た時はヤクでも本当にやってんのかと思ったが後に、うちにも妄想大好き少女アイドルが入ってきてこういう人もいるのかとまた世界が広がった……。

 

「あ、あの~音無さんそろそろよろしいですか?」

 

「そこでうちのPさんが帰国したからってその二人に……ってあら?ゴ、ゴメンナサイ!社長なら社長室にいらっしゃいますよ!」

 

 後ろからダメ、ダメよ小鳥~~~~とか聞こえるが、知らない方がいいわということで無視して社長室のドアをノックすると入りたまえという返事がなされたのでようやく打ち合わせに入れるようだ……。

 

 ☆

 

「……以上のような内容で765さんとの合同という形でこの企画をしたいと思いますがよろしいでしょうか、高木社長?」

 

「あぁ、かまわんよ。目を通したが予算、人員、安全面といったコストや人の部分も良くできている。……ところで双海くんたちが楽しそうにしている様子が聞こえるが彼女が来る前に話していた候補かね?」

 

「了承ありがとうございます。はい、うちの新人候補で推薦枠の結城晴です」

 

「君がスカウトしたのではなく回されたということはそういうことかね?話せる範囲でいいから話してみなさい、協力できるようなことがあれば協力しよう」

 

 このアイドル思いの『アフガニスタンを思い出す』みたいなことを言いそうな声の人物が弱小プロであった765プロを世に広げ一流のアイドルと呼べるようにした社長・高木順二朗氏である。アイドルのことを常に思っており、個性を伸ばすその方針は自分が学ぶことも多くあり尊敬する社長の一人である。

 

 

 

「……っというわけです」

 

「ふむ、それで彼女の仕事をみせてやりたい。出来るなら歌い踊る姿を新人くんに見せてやりたいと言ったわけか。いや、中々に複雑な問題だ。小学生に年上のましてや思春期の心情を理解するのは難しく、親御さんの気持ちは理解しにくいだろうね。理想の自分とは理を想うと書くように周囲との関係性や要因で達成することが難しいものだ」

 

「……高木社長のおっしゃるとおりです。結城の言いたいことは分かります。アイドルとは事実そのような部分が多い。しかし、彼女は望まないのかもしれませんが、私は……結城晴にアイドルの才能を感じました。高木社長のお言葉をお借りするならティンときたです。私は彼女の可能性を伸ばしてやりたい。いや、あえていうなら結城晴という原石を磨きその価値を世間に知ってもらいたいという宝石職人みたいな自分の感情もあることは否定は出来ませんが」

 

「ははっ!その気持ちが分からないわけではないよ。私も若いころにプロデューサーをしていた際、似た経験がある」

 

「そう言っていただけるとは幸いです」

 

「うむ、そういうことならそっちの方の手続きは私がしておこう。いや実はね、君の条件にあう仕事が今日の夜、テレビ局であってね。最初からそうしてあげようと思っていたわけなんだ。君と彼女も知らないわけではないし帰りの送迎も含めてやってくれるというなら現在、うちのプロデュサーくんが研修でアメリカに行っていない現在、そういった行動は人材が足りていないわが社にはありがたい話でもあるんだ」

 

「本当ですか!?ありがとうございます!この御恩は必ず何らかの形でお返しさせていただきます」

 

「いやいや、かまわんよ!だが、最後に一つ言わせてくれ。君たちはプロデューサー、アイドルを導くものだ。君が期待するのはいい、しかしその期待をアイドルに押し付けてはいけないよ?彼女たちは強い!だがその反面弱さも抱えているのだ。そこを良く見極めて君のプロデューサーとしての信念を貫いてほしい。年寄りの小言かもしれんがね、先達として後悔をしたことがあるものとして、後輩に送れる言葉だよ」

 

「……ありがとうございます!そのお言葉を肝に命じ心がけます」

 

 ☆

 

 打ち合わせが終わって出てみると、そこではオレの持ってきた差し入れを食べながらゲームをしている結城と双海姉妹がいた。いや、仲がよくなったようでよかったよかった。

 

「あれ?終わったのか?じゃこれで終わりだろ?ま、なんだかんだいって楽しかったよ」

 

「ん?何言ってんだ?俺は打ち合わせに行くぞとは言ったがこれで終わりとは言ってない」

 

「ハァ!?どこ行くんだよこれから!」

 

「テレビ局だ!お前に会わせたいやつがいる!いやむしろ、これが今日の本命だ!」

 

「おやおや~?ゴリラの兄ちゃんは真美たちが本命とは言わないのですかな?」

 

「真美さん真美さん、これは一大事ですぞ。亜美たちを置いて晴ぴょんに会わせたい本命は誰なんでしょうな~」

 

 にやにやしているツインズに対してこう返した

 

 

 

 

「菊池真のライブ収録だ!」

 




ちなみにこれは時間軸で言うなら、ムビマスが終わってしばらくした後でぐらいで考えてます。

人物情報

双海真美・亜美
双子アイドル。元気いっぱい。中の人の演技もあってモノマネがコミュで来られると頭を悩ます二人。

音無小鳥
765プロ事務員。歌唱力は高く色々と過去にありそう。高木社長と黒井社長の確執もこれにいろいろと絡んでいるよう。現在、過去話がコミックREXにて「朝焼けは黄金色 THE IDOLM@STER」で連載中。社長たちの素顔も描かれておりおすすめです(ダイマ)

高木順二朗
765プロ社長。茶目っ気があり親しみやすい社長。今作では社長として大人としての先輩として書かせていただきました。CVは大塚芳忠さん。プレデターではポンチョ、ラストスタンドでは悪役と幅広い演技をされる名声優さんです。コマンドー30周年版では敵のアリアス大統領を演じられています。持ってないなら密林でも見てこいカルロ(ダイマ2)

次回はおそらく晴のスカウトが終わる予定です。(更新時期は未定)

とりあえずそろそろ短編から連載に変えた方がいいんですかね?どれくらいで連載にすればいいんだろう……。
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