毎日の暑い中に台風が来るようですが、対策をしっかりしましょう。自分も植木の対策をしておかないと。
それではどうぞ。
ライザーを中心に、獲物を狩る気満々な隊長3人組とのにらみ合いが続く中、その空気を破るべくあのメイドさんが咳払いをして見せた。
「コホン、すみませんが諍いはこの辺りで終わらせて戴けませんでしょうか?」
「ああ、悪いね。調子に乗る連中で」
俺はグレイフィアの言葉に頷いては3人を下がらせる。だがそこにライザーが余計なことを口走った。
「まったく、なんで俺がこんな、変な連中に脅されなければならないんだ」
その声を耳ざとく拾い上げたのは、よりにもよって南極だった。
「んん、お兄さんお兄さん」
「なんだ、貴様?」
南国は体の向きを変え、ライザーに声をかけながら着ているニットワンピースの裾をゆっくりと摘まみ上げていく。彼はその光景の飲み込まれてその顔が彼女の腰に引き寄せられていく。そして……。
ニットの下から現れた長方形の緑の箱が彼女のへその下を隠していた。その箱には白字で『しこーせーたいじんじらい♪』とひらがなで書かれている。
「サ~ビス」
そして南極の手に握られたスイッチで、ニットの下で腰にぶら下げられた指向性対人地雷が火を噴き、ライザーを飲み込んでいった。もうコイツの手持ちの爆弾がどんだけあるのか考えるだけ無駄だと思い知らされた今日この頃。
「お、お兄様!」
再びあの金髪ツインテールドリルの少女の口から悲鳴が上がる。
「お~おっ、コゲてんじゃん」
ミッテルトがライザーの姿に乾いた笑いを浮かべる。しかし当の爆弾魔の表情が冴えない。いや、妙に表情が険しい。
「いくら弱装でも抉れないってどういう事? 爆薬量は仕方ないけどその分近距離で鉄球をぶち当てたんだから抉れないとおかしいでしょ」
どうやら爆発の威力に対してライザーの被害が弱いことに不満を感じている様だ。予測できる効果が発揮し切れていないのは爆弾魔にとっては問題なのか。
「女だと思って甘くしていればつけ上がりやがって」
「ふぅん、この程度で図に乗ってると思っちゃうんだ、凝り固まっちゃってるんだねえ」
激怒しているライザーとは対照的に南極の顔には余裕の色さえ見える。しかし先ほどの愚痴が心から出たものなら彼女にとっては予想外の痛恨だろう。その証拠としてその手にはすでに次の手榴弾が握られている。
だから俺は彼女止める事にした。
「南極、止めるんだ」
「でもさ、支部長……」
「国際問題になるだろ、自重してくれ」
こういうのも卑怯な話だけど、俺たち異世界支部は異世界との友好親善のための出先機関でもあり、国際問題になればその責任は俺達の上を飛び越えて司令達の責任にまでなりかねない。
「あ~い、さっ」
俺の言葉に南極は次の手を打つために取り出してた手榴弾をニットの下の、腰のどこかにしまう。
おし南極、お前の持ち物検査決定。
「今日の所は問題が出たからこれで引き上げるが……」
ライザーは場を仕切り直すかのように立ち去ろうという気配を見せる。そこに俺はふとしたことを思い出した。お客様だというのに茶の一つも出してないという事に。
「空手で返すのも何だ、コイツを持っていけ」
俺はそう言って自分の封印球から菓子折りを取り出してはライザーに持たせる。中身は俺特製のカステラ、普通の長細い奴の倍量の物を3つばかり。
「そ、そうか、悪いな」
「気にするな。無礼の詫びとこっちの落ち度だ。それに作った物を腐らせるのも何んだからな」
俺は礼を言うライザーに対して気にするなと言うと、なぜか軽蔑する視線が小猫の方から放たれてきた。しかもリアスと朱乃の視線まで被さってくる。
この時の俺はこのお菓子の事が後々の騒ぎに直結してくるだなんて思って無かった。それもイッセーまで巻き込んで。