南極の持ち物検査で発覚した大量の爆発物。よくもまあ身体検査の網を抜けて持ち歩けたものだと思いますね。
もちろんカケカケに報復するのは見えているでしょう。
それではどうぞ。
南極の封印球を臨時検査したら爆弾が文字通り『ごっそり』出てきた件。オカ研部室の一角が爆弾で埋まる危険地帯と化した事に対して俺は今、リアスによって正座させられている。
「そういう事は他所でやってちょうだい!」
「すんませんしたぁーっ!」
リアスの脅迫めいた視線に晒されて俺は思わず土下座してしまう。そこにようやくというかなんというか放出した爆弾の数々を収納した南極がベソを掻きながらやってきた。
「クスンクスン、もう、勝手なことしないでね」
「うむ、臨検は周囲に余所者が居ない状況下でしかやらない事にする」
下手な航空機爆弾も真っ青な量の爆薬が封印球に吸い込まれていく光景は、見慣れない連中にはドン引きするものだけど危険排除のためには仕方ない。だってこの質量の爆薬だと間違い無く旧校舎は木っ端微塵に吹き飛ぶから。エグイ威力のプラスチック爆弾もあったんだよ。手榴弾百個もあったら校舎が確実に倒壊するし。
「エグいにも程が有るだろう……」
「爆弾魔ってこんなに怖い生き物だったのね」
ドーナシークとカラワーナが顔を引きつらせて呻く。
「あんだけの数のモン見ると、サバゲーの玩具にしか見えなくなるよな」
イッセーは本物だと思っているのかいないのか、すっかり封印球の中に消えた爆弾の数々を思い返して汗をぬぐう。
そして今度はリアスの口から爆弾が投げ込まれた。
「こうなった責任を取るためにも、時渡さんも臨時検査よね」
はい? 臨検? 俺に?
「時渡さんの封印球、ロックアップ、フルオープン!」
「なっ! 馬鹿な!」
俺の胸元の封印球がリアスの声に反応してその中身を床にぶちまける。いくらロックアップ・フルオープンが万能開錠だとしても部外者のリアスが開けられる道理は無い筈だ! 有ってははいけないんだよ!
そう思ってた俺の目の前、リアスの陰に隠れてコソコソとトリーが暗躍していた。
無言のまま睨み合う俺とトリー。しかし俺の封印球は中身を吐き出している。俺のお宝映像が詰まったディスクまでも。
それを偶然、いや目ざとく見つけたのはアーシアだった。そのディスクの入ったケースを手に取り、疑問符をその頭に浮かべている。
「これはいったい何でしょうか?」
「『お宝映像、門外不出』、これはぜひとも見るべきです」
「ウオォーッ! ハイエナどもが群がってんじゃねえ!」
アーシアの疑問符に小猫がイベント臭を嗅ぎ付けたのか、再生しろと強請る。俺はそれを見て力の限り阻止しようと動き出す。こういう時に限っって好事魔多しという現象は例外を作ってくれなかった。
「覚悟しろ支部長」
「そうだ、何事も諦めが肝心」
不意に俺の両腕を掴んでくるものを感じて交互に見ると、南極とクリスティーが俺を取り押さえる態勢に入っていた。しかもがっちり籠手返しの関節技を決めてきやがる。
「くうぅ~、ハイエナどもがぁ~っ」
悔しさに泣き崩れる俺の目の前で、リアスのデスクにあるノートパソコンを彼女が立ち上げ、俺のディスクケースから一枚のディスクをノートパソコンで読み取ろうとしている。
「どんな破廉恥な映像が入ってるのでしょうか」
子猫は嫌悪感を滲ませたセリフを吐きながらもその目はノートパソコンにくぎ付けだ。リアスを中心にオカ研部の面々全員が俺のディスクの中身を興味津々で見続けている。
そしてそのディスクにある動画ファイルを再生する。