ライザーとの電話中に現れた訪問者は、またレーティングゲームまでの期間をどう過ごすのか、面倒事が山積みな状況をどうするのかカケカケは。
それではどうぞ。
「一応だがグレイフィアも知っているし、リアスにも電話をして知らせてある。今頃は2人が合流しててもおかしくは無いな」
ライザーが俺に報告してくれるのは有り難いけど、ずいぶんと動きが速いな。いや、こういう話は得てして早く動くものか。
俺がそんなことを他人事のように思っていると、視界の隅になぜか魔法人らしい円形の文様が浮かび上がり、その文様が上下に分かれては中から人影が浮かび上がった。よく見ればリアスとグレイフィアだった。
「夜分遅くにごめんなさいね」
「ライザー、悪いが噂の二人が来ちまった。他に話が無ければ切らせてもらうぞ?」
『構わん。俺の知っている事は二人も知っているはずだからな。それよりも次の機会にでも異世界の話を聞かせてもらいたいものだな』
「機会があればな」
俺はライザーの要望に対して含みのある言い方をして電話を終える。
「電話の相手はどうやらライザーだった様ね」
「まぁな、ヤツにだって思う所は有るだろ」
「それで例の件ですが、こちらからもお伝えする必要はありますでしょうか?」
グレイフィアがレーティングゲームの事を匂わせてくる。必要性を感じて聞かせて貰った所、ライザーの話とほぼ変わらなかった。純潔悪魔の確保を目的としているという話だから、大した変更は無いのかもしれない。
「……といった所です。差ほどの好転が無いのを申し訳なく思いますが」
「それもこれもライザーが勝手に話を進めてきたからじゃない。困ったものだわ」
グレイフィアの説明が終わり、リアスが総評を口にする。しかしその問題の一端はリアスも絡んでいるという事を忘れてないか?
すると説明を横で聞いていたのか、バゼルザーク先輩が口を開いた。
「ふむ、それはいささか難儀しているだろうが、厄介なほど拗れている様子も無いな。後のパーツはフェニックス家の情報がどの程度揃うか、といった所か」
「そうね、グレモリー家の方としては受けた側なら問題提起なんて出来る側じゃないから、第三者が打ち出すしかないかしらね」
旦那の言葉に妻たるマクレノリスが相槌を打つ。二人の様子からしてフェニックス家に何らかの問題があるという形で婚約破棄、もしくは結婚の先送りを画策しているのかもしれない。
そんなことを考えていると俺の携帯にメールの着信音が鳴り出す。ファックスもメールも携帯電話だと全部1枚のデータで受け取る仕組みになってるから楽と言えば楽なんだよな。そんでもってメールはテキスト文で、データそれぞれの対応アプリで読み込める様に。
ひとまず、リアスが居る状況でデータを読むのはマズいから保留にして、俺はリアスに向き直る。
「それでこの夜分に来た理由を聞かせて貰えるか?」
「若い女の子が夜分に男の所に来た理由を聞くなんて、ヤ・ボ♪」
俺がリアスに事情を聴こうとすると何故かクスクスと忍び笑いしながらトリーが余計なことを口走った。勿論それは真面目な話をしようとしているバゼルザーク先輩達の怒りを買い込んだ訳だ。その結果は当然。
ズダーンッ!
ザウトベリガ先輩による足払いからの華麗な体落としの餌食となる。狭い場所でもコンパクトに足を払い上げて落とすその様は職人芸の領域だ。
「テメェこそ、余計な口で場を乱すんじゃねえ。引っ込んでろ」
「きゅうぅ~」
彼の一撃にトリーは目を回し、ご退場と相成りました。ダークネスの鉄拳制裁は手加減なんてものを捨ててるからな、一撃必殺じゃ無いだけ有り難いんだよ。
「不愉快な思いをさせた事を謝罪しよう。納めて貰えるか?」
バゼルザーク先輩はそう言って右手を胸の前に持っていき、頭を下げて謝罪する。リアスがどう許すか見ものだな。