オカ研メンバー特訓風景もイッセーの番になりました。
次々回は息抜き話を予定。イッセー、頑張るんだよ?
それでは、どうぞ。
ポーラさんの説明が終わり、なぜか沈黙が訪れたこの場を蹴散らしたのはジャベリン先輩だった。
「うっしっ! ようやくアタシの番か」
イッセーの修行
「おっしっ、アタシがお前の修行を付ける事になったジャベリンだよ」
「はいっ! よろしくお願いしまっす!」
じゃベルン先輩の挨拶にイッセーが頭を下げて挨拶をする。しかし次の瞬間からその場に混沌が訪れてしまった。
「それで修行の内容なんだけどな、鍛えるって事になったら皆が口をそろえてこう言うんだよ」
「へっ?」
イッセーは意味深に語る彼女に思わず身を乗り出す。
「アタシに鍛えさせると1秒持つのがせいぜいだとさ」
「ひっでぇ!」
「ああ、だから言っといてやったよ、1秒だって持たねえってよぉ」
「アンタの方がよっぽどヒデェよ!」
言い返したという彼女に彼の方はもう泣きそうになっていた。
「まあ、無駄話は置いといて、今のお前さんに必要なのは時間稼ぎだ。その籠手が使えるようになるまでの、時間稼ぎ」
ジャベリンは本題に入るとその目に妙に怪しい輝きを宿し始める。
「それでだ、お前さんのやる事はチョコマカ逃げ回ってちょくちょく反撃とかを入れてみせる事だ」
「はいっ?」
「修行開始だぁ! おらぁーっ!」
「ひいぃーっ!」
眼光鋭く迸らせながら開始宣言をするジャベリンに対して、イッセーはその迫力の凄まじさに腰が抜けそうになりながらもおぼつかない足取りで逃走を始める。現役の傭兵と鍛錬を始めて間もない高校生、修行の行方など誰にでも理解できてしまう。
「……とまあ、こんな具合に鍛えてみたぜ?」
「よもや貴様には何も言うまい。イッセー、強くなるんだぞ」
ジャベリン先輩の報告を聞いて、その惨状が脳裏を過ったのか彼に向かって励ましのような言葉を投げかける。もっとも彼自身はまともに動けずにテーブルに突っ伏したままだが。
「まあ、しょうがねえ話だな。夕飯は俺の方で作ってやるから気になったら手伝いに来い」
リバーサル先輩はそう言って自前の前掛けを腰に巻き、その上でねじり鉢巻きを締めて板前の格好を決めてみせる。パッと見でも一流の料理を作り上げそうなぐらい粋な料理人に見える。
「そんで嬢ちゃん、台所を借りるぜ? 料理をしねえ連中は食堂の方に集めといてくれや」
「じゃ、俺は食堂の方に」
リバーサル先輩の指揮で料理組と待機組に分かれるところで俺は待機組を選ぶと、彼がおもむろに俺の肩を掴んだ。
「テメェは料理組だ」
「見てたんすかぁ?」
「見てた」
そして料理の途中でイッセーが変な事を思いついて玉ねぎやジャガイモの皮を剥き過ぎてポテトサラダやらコロッケが増えたが許容範囲だと押し切られた。どういう修行なんだよ、あの皮剥いたジャガイモの数は! 20個以上あるだろ?