ハイスクールD×D 2人の竜戦騎   作:バグパイプ

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お久しぶりです、バグパイプです。

指の怪我も治ってようやく投稿です。

 アーシアの問題もさることながら小猫やイッセーも問題の様で幹部達が頭を悩ませてます。

 それでは、どうぞ。


第140話 アーシアの体力はゼロですが小猫のやる気は余ってます

 

 

 アーシア担当のポーラさんは部屋で休んでいるから問題点を書き上げたメモで処理するのか、バゼルザーク先輩は別に置かれていた紙の方に目を落として読み上げる。

 

「アーシアに関しては基礎体力さえ十分に備わっていない状態であるため、やむなく戦列除外と判断します。ひいては彼女が戦場で邪魔にならない戦略を講じる事を提示するようにお願いします、と記されている」

 

 彼が読み上げた文章にリバーサル先輩とマクレノリス先輩が頭を抱え、ザクトベリガ先輩とジャベリン先輩が仰け反ってしまった。

 

「マジか? 戦力外が出ちまったのか?」

 

「ポーラ様の判断だ、相当に深刻なのだろう」

 

「アタシが言うのもなんだけどさ、ありゃあ戦力には数えられないよ。回復だけが頼りだなんてのはさ」

 

「そいつはそうだけどよぉ、それでも回復は大事じゃねえのか?」

 

 それぞれがアーシアの弁護に回るが、バゼルザーク先輩の理論に死角は無い。

 

「回復は確かに大事だ。戦場では即時対応が可能な回復方法は重宝する。しかしそれも優位性があってのものだ。不利になればそれは足枷にしかならん」

 

「そいつは同意見だな。ただでさえ負けの見えてる勝負だ、余計な足枷は取っ払うべきだな。済まねえ」

 

 ザクトベリガも武術の観念からか彼に賛同し、否定しようとした態度を改めては彼に詫びる。対する彼もその声を聴いて頷き、無言で受け取っていた。

 

「マックの姐さんはどうなんだ?」

 

「私? 私はあの娘を戦場に出すのもゴメンだわ。回復しか出来ないなんて戦場じゃあ邪魔だもの」

 

「彼女については基礎訓練一択で良いだろう。次はあの塔城と言う小娘の話題に移ろう」

 

 バゼルザークはこれ以上アーシアの事に言及するのを避けたのか、話題を次の少女に移す。そこで担当をしていたザクトベリガが口を開いた。

 

「おうっ、あのチビッ娘については柔軟性に特化しているからそっちを軸に技を鍛えてる所だ。でもなぁ、妙にやる気が空回りしてるんだよ」

 

「やる気が空回りしてるだと?」

 

「ああ、やる気が有るのは良いけどよぉ、どうもそのせいで無駄に力が入ってやがるんだ。そこんトコのアドバイスをくれねぇかな?」

 

 ザクトベリガ先輩からの思いがけない相談に、さすがの知将も口が重いのか意見が出てこない。確かにまじめな性格をしてそうなあの小猫なら必要な休息ですら、強くなるには邪魔として排除しかねない。そこが理解出来るのか対策を練る知将の額に汗が……浮かぶわけがないか、デュラハンとかいうアンデットなんだから。

 

「幾分困った話だな、必要な休息は増やしているのだろう?」

 

「ああ、増やしてるんだけど、向こうから引き揚げちまうんだ。十分休みました、てな」

 

「それは厄介な」

 

 小猫は小柄な分他のヤツよりもスタミナが少ない、そこを踏まえての休憩時間の増加だったんだろう。だけど当人が十分だと押し切られると困ってしまう。

 

 無茶を押し通せば体が付いてこない、結果は見るまでも無く蓄積した疲労による様々な外傷と疲労骨折、そして精神疲労による気絶か失神か。碌な結果にはならない。

 

「已むを得ん、動的防御を減らして小技の習得に切り替えろ。少しでも精神的疲労を軽減させるしかあるまい」

 

「済まねえ、恩に着る」

 

 どうやらバゼルザーク先輩の提案をザクトベリガ先輩が受け取ったらしい。

 

「では最後にイッセーの方なんだが……」

 

 イッセーの話題に切り替えた途端、バゼルザーク先輩の声からは気が抜けて行った。どういう事?

 

「ヤツはジャベリンに任せていたはずだが」

 

「ああ、やっこさん、おかしなモンでも考え付いたのか妙な練習をおっぱじめちまったよ。アタシとしてはこっちの訓練の邪魔をしてないから口出しして無いけどさ」

 

 ジャベリン先輩はそう言って肩を竦めてみせる。おかしな練習を始めたけど問題が無いから困ってたのか。

 

「魔力でジャガイモの皮むきってのは笑ったけどね」

 

 彼女のそんな言葉に他の幹部連中が頭を抱えてしまった。肉体言語で物を語りそうなザクトベリガ先輩まで頭を抱えてる?

 

「彼の考えはとにかく、発想自体はかなり有益だから止め様が無い。むしろ後押ししても構わんぐらいだ」

 

「えっ? マジですか?」

 

「戦場で唐突にそんな事が起きれば誰だって手を止める。むしろそれが被害者だけで済まないのなら、彼には有効打となるだろう」

 

 バゼルザーク先輩の言葉に驚いた俺だけど、思わず想像してみる。皮むきの練習と戦場での効能を。

 

 ……確かに有効だ。周囲も巻き込みかね、いや巻き込まれるかもしれない。初見殺しとも言える手段だろうな。

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