魔法科高校の編輯人   作:霓霞霖

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南海騒擾編
第百七話 波が引けば、次の波


2097年3月10日

 

「一条家当主・一条剛毅様、その直系・一条将輝様。並びに、国立魔法大学付属第三高校校長・前田(まえだ)千鶴(ちづる)様。この度は、テロリスト捕縛作戦に協力していただき、真にありがとうございました」

 

 魔法協会関東支部のとある一室にて。俺は一条将輝を派遣してくれた一条剛毅と前田千鶴に画面越しで、捕縛に直接協力してくれた一条将輝には面と向かって、感謝を述べた。

 達也と深雪も一緒に居るが、俺が代表する形で言葉を述べ、3人揃って頭を下げている。

 

〈この程度の譲歩でかの『四葉』から感謝されるなら、お安い御用ってもんさ〉

 

〈あの、前田先生……〉

 

「校長……。我が校の生徒を相手するんじゃないんですし、一応公式の会合なんですから……」

 

 魔法科高校の一校長とは思えぬ気さくさで応じる前田校長。剛毅と将輝が苦い顔で諫める程の気さくさである。

 女性ながら魔法科高校の校長を任されているだけあって、肝が据わっていると言うか、胆力があると言うか。まぁ、とりあえず女傑と評するのが正しいのだろう。

 

〈なぁ、第一高に『四葉』が3人も居るのは不公平じゃないか?1人くらい第三高に分けてくれよ〉

 

 などと終始本気とも冗談ともつかない態度で、前田は捕縛作戦関係者のみだが一応公式の場を、まるで居酒屋の座敷が如く軽い雰囲気に包んだ。

 とかく、将輝の派遣に色々便宜を図ってくれた件について、こうして彼らに感謝を告げ終えるのだった。

 

 

 

 それで、表の用件が終わったら、裏の用件だ。

 

 俺と司波兄妹は前田らと会合していた一室とは別の一室へ。

 その一室では、既に真夜が腰を椅子へと落ち着けていた。

 ちなみに、真夜の従者たる葉山と司波兄妹の従者たる水波は部屋の隅に控えている。当然、俺の従者じゃない周妃は家でお留守番だ。

 

「お待たせ、母さん」

 

「予定より早いくらいだけど、確かに待ち遠しかったわ?十六夜」

 

 真夜は柔和な笑みで俺を、そして司波兄妹を出迎える。司波兄妹は真夜の子煩悩ぶりに少し苦笑している様子が窺えたが、おそらく真夜の目には入っていないだろう。

 

「さぁ、3人とも。お掛けなさい。十六夜はこっちよ?」

 

 真夜が俺を隣の席に誘った。司波兄妹はもうあからさまに苦笑しているが、真夜に気にする素振りはない。

 とりあえず俺たちは勧められるままに席に着く。

 さて。ここには真夜直々の招集で来た訳で、真夜には俺たち3人に用事がある事は明白だが。俺は先を譲ると話す機会を逸してしまうだろうと、最初に口を開く。

 

「母さん、ちょっと申し訳ないんだけど。先に俺から良いかな」

 

「ええ、大丈夫よ。何かしら?」

 

「雫から沖縄海戦の犠牲者彼岸供養式典に出席するのか訊かれてね。俺が出席するようなら同席したいって事で、俺も都合が良ければそうしたいんだけど……」

 

「あら。それはとても都合が良いわね。……ついでにお仕事を頼もうと思っていたから、そういう意味では都合が悪いかもしれないけれど」

 

 雫が婚約者候補アピールをしたいという話について、真夜もとても前向きで喜んでくれたが、お仕事を頼むという事で、その喜びをすぐに萎ませていた。

 俺としては原作知識で知っていた事なので、特にショックを受けたりはしない。

 

「どういう仕事なんだい?」

 

「まず、体裁として、3人にはその供養式典への出席をお願いしたいの」

 

 仕事の話という事で、俺も司波兄妹も気を引き締め、真夜の言葉に耳を傾ける。

 

「供養式典と、それと夏の慰霊祭に関する打ち合わせにも参加してきてほしいと思っています。と言っても、貴方たちは話を聞いているだけで良いのだけど」

 

「供養式典に、慰霊祭、ですか?我々は遺族ではないのですが……」

 

「達也さんと深雪さんは差し支えないでしょう。何せ貴方たちはあの時に……―――」

 

 達也がほぼ部外者である自分らの参加に疑問を抱いたが、真夜は司波兄妹を当事者として扱っていた。

 そう。司波兄妹は沖縄海戦で、彼らの実の母である深夜(みや)守護者(ガーディアン)、彼らが姉のように慕っていた女性、桜井穂波を失ったのだから。

 その事を言及しようとした真夜だったが、司波兄妹がわずかに表情を曇らせたのを見て、明言だけは控える。

 

「いえ。とにかく、貴方たちが参加する事に問題はありません。あくまで、貴方たちの参加は、あの事件を十師族、少なくとも四葉家は重く受け止めているというアピールなのですから」

 

 四葉家、十師族、ひいては日本魔法師はあの忌むべき事態を忘れていない。そうアピールするために、四葉の直系に次期当主、その婿殿を遣わす。そういう話であるから、最悪、当事者でなくても問題はないという事だった。

 単なるアピールだとしても、四葉家の次代を3人も送り込めば、供養式典及び慰霊祭の運営側も邪険にできないし、重く受け止めてくれていると額面通りに受け取れてしまうのだ。

 

「……つまらない事を聞きました。参加については問題ありません」

 

「……お兄様、良いのですか?」

 

 達也が参加についての疑問を解いたところで、深雪が口を挿んだ。深雪にはこの供養式典への出席に思うところがあり、同時に、達也を慮っているのだ。

 何せ、穂波は達也にとって数少ない、先立たれた近しい知人なのだから。

 

「むしろ、彼女の死を悼む良い機会だよ」

 

「……そうですね。……私も、そう思い直しました」

 

 達也は確かに穂波の死について、思うところはあった。だからこそ、この式典と慰霊祭に参加するのだと、達也は考えていたようだ。深雪も、その考えに賛同し、彼女自身も参加へ前向きになった。思うところは、達也より深雪の方があるのだろうし。

 

「それで、本当に頼みたい仕事は何でしょうか」

 

 深雪が落ち着いたところで、達也は本題を促した。

 そう。供養式典への出席はあくまで体裁、自身らが沖縄に行く動機付けなのだ。その体裁に隠された、自身らが沖縄行きを強要されている本当の理由が存在する。

 達也の催促に真夜は応え、控えている葉山に目配せする。そうすれば、葉山は俺たち3人に大判の封筒をそれぞれ差し出した。

 

「そちらが本当に頼みたい仕事よ。ここで読んでいって頂戴?」

 

 俺と達也は真夜にそうお願いされるまま、封筒から文書を取り出し、目を通す。

 内容は原作通り。

 要約すると、西果新島に破壊工作が仕掛けられる恐れがあるので、これを未然に防いでほしい。という事だ。

 破壊工作を目論んでいるのは、大亜連合の講和条約反対派閥。

 『横浜事変』及び『灼熱のハロウィン』で大亜連は敗北を喫し、大亜連側がやや不利な講和条約を日本と結ばされている。その事が気に入らないと、いますぐにでも講和条約を破棄しようと画策している者たちである。

 いつの時代にも居る、過激派という迷惑な連中だ。

 

 さて、それで西果新島がその講和条約反対派閥に何故狙われているかというと。西果新島が海洋資源採掘施設を兼ねたメガフロートだからだ。日本にとって大切な資源採掘施設であり、比較的破壊しやすい人工島なのである。あくまで、日本本土にある資源採掘施設と比較しての話だが。

 ただ、講和条約を破棄したい、日本と大亜連の仲を悪くしたい者たちにとって、これ程狙い目の場所もないという事実。

 だから今回、講和条約反対派閥にそこを狙われているのだ。

 

 閑話休題。

 

 達也も司波兄妹も文書を読み解き終えて、文書をきっちり封筒に仕舞い直してから、葉山へと返却する。

 葉山が真夜に文書を手渡そうとしたところで、その必要はないとばかりに真夜は手で制した。

 

「達也さん、文書を処分してもらえるかしら?」

 

「はい」

 

 真夜が手で制したのは、もう用済みの文書だったからだ。よって、真夜は文書の処分を達也に頼み、達也は二つ返事で文書を『分解』する。

 これで、その文書から情報が漏れる可能性は消え去った。文書の元データも、真夜はちゃんと処分している事だろう。

 

「やり方は貴方たちに一任します。101旅団を頼るのも、学友たちに協力を願うのも自由です」

 

「承りました。では、独立魔装大隊を頼ろうと思います」

 

 真夜に提示された選択肢で、達也は即座に前者を選択した。まぁ、当然と言えば当然の話だ。達也にだって、学生を巻き込まないようにする常識くらいは持っている。

 とかく。作戦立案はこちらに委ねられた。ここで、俺は雫との観光を楽しむ大義名分を思い付く。

 

「そうだ、達也。俺と深雪が陽動というのはどうだろうか。丁度この人工島の竣工記念パーティーがあるだろう?俺と深雪がそのパーティーに出席すれば、嫌でも警戒はこっちに向く。そうすれば、達也は裏で動きやすいんじゃないか?」

 

 そう。陽動という大義名分だ。

 俺と深雪が表舞台で目立ち、達也が裏で動く。もちろん、達也が現地に居る事は、達也自身が供養式典に出席する事で露呈してしまうだろう。

 だが、それでも四葉直系と次期当主は警戒せざるを得ない。裏で婿殿が動いている可能性は容易に想像できるから、そっちにも当然警戒するだろう。そうして警戒の目が分散する事は必至だ。

 

「……そうだな、それが良い」

 

 俺が仕事を投げるようなモノだったから、抗議の1つくらいは出るものと予想していたのだが。達也は少し思考の時間を挿むくらいで、この作戦に異論なく賛同した。

 深雪を鉄火場に置かなくて良く、最悪は俺が深雪の護衛になれる。そう考えたのかもしれない。

 

「細かいところは、独立魔装大隊と話してからだ」

 

 残念ながら、俺が達也の意図を読み切る前に、達也は決を降してしまった。推測以上の意図はないだろうと、俺は流れに身を任せる。

 

「じゃあ、とりあえずは俺が供養式典と竣工パーティーに参加するって公表しておこうか」

 

「陽動という事なら、四葉の公式声明として公表しましょうか。……葉山さん」

 

 真夜も公表による陽動を支持し、早速とばかりに葉山へその準備に取り掛かるよう指示を出す。

 こうして、対破壊工作の作戦が着々と進行していくのだった。

 

◇◇◇

 

2097年3月18日

 

 月曜日の終業後。俺は沖縄での仕事について打ち合わせするべく、司波兄妹(ついでに護衛の水波)、そして雫を俺の家に招いていた。

 

「それでまぁ、アレなんだけどさ、雫。実はちょっと俺たち、仕事が入ってるんだ」

 

 まず俺は、沖縄旅行の最中に合わせ、俺と司波兄妹に仕事が舞い込んできている事を打ち明ける。

 

「仕事?……もしかして、沖縄旅行は中止?」

 

「いやいや、中止にはならないよ。沖縄旅行に合わせて仕事をしなくちゃならなくなっただけ。それに、俺と深雪は陽動役だから、表立っては旅行に問題はない。ただ、ちょっと荒事になるかもしれないし、もしもの場合は俺も動かなくちゃいけなくなるかもしれないって事」

 

「基本的に、実働役は俺がやる。俺が所属する国防陸軍の一大隊には協力も取り付けてある」

 

 沖縄旅行が中止になると勘違いした雫。彼女にしては珍しくあからさまにショックを受けていたので、俺は即座に勘違いを訂正した。達也も補足してくれている。

 

「そうなんだ、良かった。……今さらだけど、それ、私が聞いて良かった話?」

 

 勘違いだと分かった雫は冷静さを取り戻し、おかげで自分が割と重要機密を聞かされている事に思い至った。非常に神妙な表情を浮かべている。

 

「雫は十六夜の婚約者候補なのだから、もう身内のようなものでしょう?」

 

 深雪はそんな雫の心配を切って捨て、微笑んでいた。深雪にとって雫が親族になる事は喜ばしい事のようで、もう既に受け入れ態勢を取っている。

 俺は当然、達也も似たようなもので、深雪のその言葉に一切異を唱えない。

 

「そう、ありがとう。そう言ってもらえると、私も嬉しい。……でも、私から周りに伝えるのは駄目だよね?」

 

「……すまないが、ほのかにも、ご家族にも秘密にしておいてくれ」

 

 雫も深雪の受け入れ態勢に喜びつつ、しかし、その情報を広められない事には少し憂いる。

 それも仕方ない。達也がほのかと雫の家族を言及したように、彼女らも西果新島竣工記念パーティーには出席するのだ。

 雫の父親、潮は西果新島の建設に出資している。故に、竣工記念パーティーには、家族(ほのかも含む)と出席する予定だ。

 おまけに、今年の卒業生である五十里啓も竣工記念パーティーに出席する。彼の家、五十里家は出資どころか建設に携わっているレベルなのだ。

 そして、その五十里の誘いで婚約者の千代田花音はもちろん、中条あずさ、服部刑部、桐原武明、壬生紗耶香、沢木碧がパーティーに参加する。さらに言うなら、五十里と千代田を除いたその5人はパーティー参加のついでに沖縄旅行もすると言う。

 彼彼女らには色々お世話になったし、沢木なんかは今年卒業の癖に1カ月前まで風紀委員として手伝ってくれたしで、雫は恩を感じているだろう。

 家族にも、そしてその恩ある先輩らにも、危険が迫っている事を伝えられない。その心苦しさは察して余りある。

 

「……どれくらい荒れそう?」

 

「今回の仕事は、大事(おおごと)にしない事が目標の1つだ。雫のご両親含む要人はもちろん、中条先輩たち一般市民も被害を受けないよう、全力を尽くす。それに、敵もそれ程大規模な展開をしていない。未然に防ぐ事は充分に可能だろう」

 

 雫は危険を伝えられない事に抗議するのではなく、俺や司波兄妹の持つ事情や彼女自身を取り巻く環境を受け入れ、危険に対して備える事へ頭を動かす。そんな彼女へ報いるように、達也は明かせるギリギリまでを明かした。

 その達也の開示と誓い、及び目算を聞き、雫は固くなっていた表情を解す。安心してもらえたようだ。

 

「まぁ、もし表沙汰になっても、少なくとも雫の関係者は守り通せるだろ。正直、今回はこっちの方が過剰戦力だ。四葉3人にその従者、国防軍の一大隊と居る。これでどうにかならないのは、本当に戦争するってくらいだ」

 

 俺は余裕綽々の態度を表した。

 原作知識で敵戦力も味方勢力も把握しているので、心の底から余裕でいられる。

 

「……お前は動かなくて良いからな、十六夜。お前が動くと、事が大きくなる」

 

「……身に覚えがない謂れだが。まぁ、達也がそう言うなら、最後の最後まで控えてるよ」

 

 何故だか達也に強く睨まれる俺。睨まれる理由、言われた諫言に思い当たりはないが、下手に言い返すと怒られそうなので、俺は素直に従った。

 少し思った事だが、『事が大きくなる』というのは、俺が怪我でもしたら真夜がすっ飛んでくる事を指しているのだろうか。

 真実は闇の中である。

 

「……達也さんは、そうする事に決めたの?」

 

「……まだ決めかねているが、今はそうしたいと思っている」

 

「……そう、分かった」

 

「ん?何の話だ?」

 

「こっちの話だ」

「こっちの話」

 

 雫と達也は声を潜め、奇妙なやり取りをする。いったい何を話し合っているのかと俺が詮索すれば、達也と雫に揃って蚊帳の外へと押し出されてしまった。

 思わず小首をかしげてしまう俺だが、その様子もその2人に無視されてしまう。

 

「……ところで。従者と言うと、お前の従者も出るのか」

 

 話題逸らしも兼ねてか、達也は俺の言葉を拾い上げ、控えている周妃に一瞬だけ視線を向けた。

 メイド然としている周妃はまさしくメイドの如く無反応で、回答は俺に任せている。

 

「連れて行ってほしいって言われててな。この前は敵と繋がってる可能性が微塵にでもあったから連れてかなかったが。今回は微塵もないだろうし、こいつの事情的にも俺の近くに置いておいた方が良いだろうから、今回は連れていく事にした。非常時の戦力としても、頼りになるだろうからな」

 

「……そうなのか」

 

 周妃を連れて行く事について、周妃からそういうお願いがあった事と、連れて行かないデメリット・連れて行くメリットを俺の口から語る。戦力としても俺から一定の信頼を得ているのが意外だったのか、達也はもう1度周妃に視線を向けていた。

 向けられた周妃は俺から褒められている事に照れている事を表すため、わざとらしくもじもじしている。

 俺と達也は、そんな周妃を揃って見なかった事にした。

 

「現地にはいつ入る?仕事の内容的に、早ければ早い程良いと思うが」

 

 周妃の事は横に置き、俺はさっさと仕事の打ち合わせを進める。

 

「大隊が先行して現地入りしてくれるそうだ。供養式典当日に合流してくれれば良い、とも言っていた」

 

「……いやに協力的と言うか、こっちに都合よく動いてくれているな」

 

「前回のテロ事件で成果を一切上げられなかった事に憂いているんだろう。国防軍や警察は何をしていたんだと、非難する意見も多少ながらあった」

 

「ああ、そういう……」

 

 こっちに都合が良い動きを独立魔装大隊がしているので何か裏があるのかと思えば、何の事はない。テロ事件での失敗を帳消しにするべく、今回は独立魔装大隊主導で動きたい、という事だった。

 ここで大隊の実に軍隊らしい部分は、民衆の評価を重視せず、何より民衆の安全を重視しているところだ。

 何せ、今回の仕事は性質上、世間に知られる事はない、世間に知られない事が成功なのだ。

 世間に知られないまま事件を解決してしまうと、世間からその功績をたたえられなくなってしまうのだが。独立魔装大隊はそんな民衆の評価より、未然に解決する事による民衆の安全確保を優先している、という訳だ。

 公務員は全てそうであってほしいものだが、民衆の信頼も得なければいけないから、時には民衆の評価を重視しなければいけないという。実に厄介な職業である。

 

「オーケー、納得した。じゃあ今回は国防軍に花を持たせよう。有事に備えつつ、な」

 

 友軍の状況を概ね把握した俺は、今日の打ち合わせをその一言で締めくくった。

 そうして、仕事の話を終え、式典とパーティーの準備について、話を移すのだった。




前田千鶴:周囲から聞こえてくる十六夜評をしっかり耳に入れつつ、自身の目と耳でしっかり四葉十六夜という人物を見定めようとしていた。結果、周囲から聞こえてきていた全体主義という一面を見つつも、別の面もあるように感じている。『でも、あの『四葉』の人間ならそんなもんか』と、軽く受け止めている。それと、『四葉』が3人も居るなら1人くらい第三高(うち)にも譲ってほしいと、本気で思っている。

家でお留守番している周妃:最近お留守番が多い気がして、ちょっと泣いてる。

西果新島竣工記念パーティーへの参加:参加権を持つのは、その島の建設に関わった者と、その者からの招待者。四葉は建設に関わっていないため、前者には当てはまらない。だが、招待してくれそうな知人に、『北山』という心当たりがある。

雫と達也の『こっちの話』:十六夜が自身の血縁者であるのか、血縁者でないならどう扱うべきか、達也はまだ葛藤している。それでも、十六夜を兄弟のように思う心は本当で、例え騙されて抱いた心だとしても、達也にはその親愛に抗えないでいる。もし十六夜が血縁者でなかったとしても、自身は十六夜を兄弟かのように扱ってしまうだろうと、本人に思わせる程に。

 閲覧、感謝します。
 次回の更新は6月11日の予定です。(5/28 18:57追記。……書くの忘れたまま投稿してしまいました)
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