護、衞、艦ノ話   作:あゝ無情……

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休日も、ずっと仕事です。


4話

鎮守府妖精が操る妖精サイズの輸送船を護衛しつつ、北上して行くしらね・はたかぜ艦隊。

なぜ、ここにいるのか、それは少し遡る。

 

〜敵艦隊殲滅後〜

 

「やれやれ、深海棲艦も懲りねぇな」

「……」

「おいおいどうしたしらね? 」

「…なぁはたかぜ」

 

「なんで自分達がここにいることが深海棲艦()にバレてんだ? 」

 

「……」

 

はたかぜ脳内:

深海棲艦

敵は重巡洋艦を主力とする

カタパルトを確認済み

カタパルト=水上偵察機

偵察機=索敵、発見済み

=\(^o^)/

 

Ω\(-ω- *)ポクポク ( ºωº )チーン…

 

「あかん、敵にバレとる」

「キャラ崩壊してんぞはたかぜ」

 

ということで、さっさと基地を捨てなくてはならなくなり、また、資材も底を尽きたので、北上し生きている鎮守府に逃げる作戦を立てたのだ。

 

「対水上レーダーに感あり、距離12400、方位0ー6ー2」

「了解、対水上戦闘準備」

 

しらねとはたかぜの艤装内に警報が鳴り響き、妖精達が慌ただしく配置につき、弾薬を補充していく。FCS1を起動させ、目標の海域に向ける。

 

「しらね、対水上戦闘準備完了。いつでも行けるぞ」

「おk。目標、駆逐2隻、主砲撃ちぃー方始めぇ!! 」

 

ドドドドン!ドドドドン!ドドドドン!

 

一分間に約30発もの127mm砲弾を発射可能な73式54口径127mm速射砲が火を噴く。

4基あわせて一分間に120発もの砲弾が敵艦隊に降り注ぐ計算となる。所謂オーバーキル、と言うやつである。

彼我12400という距離がありながらも、数の暴力によって2隻のロ級駆逐艦はあっという間に海へと消え去ったのだった。

 

哨戒艦隊だったということも露知らずに。

 

「さて、そろそろロクマル飛ばすか。妖精さん、準備お願い〜」

妖精さん:(*`・ω・)ゞ

 

しらねの左舷艤装にちょこちょこと妖精さん達が走り回り、格納庫のシャッターを開き中からロクマル、SH60j対潜哨戒ヘリコプターが顔を出す。ベア・トラップシステムによってヘリ甲板の中央に移動すると、エンジンを暖気、回転数を上げていく。

一定の回転数まであげると、ふわりと機体を浮かせ、空へと舞い上がっていく。

 

「ロクマル〜異常事態があったならすぐ連絡すること。おk? 」

妖精さん:(≧▽≦)ゞ

「あ、今のうちに飯食っとこ」

「マイペースだなお前」

 

今日も通常運転☆by.はたかぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精さん:(・ω・ )!(。´・ω・)(°∀° )/

「はたかぜ!ロクマルより報告!『我、敵艦隊捕捉方位2ー4ー4距離40000。終末誘導はアクティブレーダーホーミングでオナシャス』! 」

「りょーかいっ!ハープーン1番から4番撃ち方始め! 」

 

 

ドッ ズバァァァァァァ!!!!

 

 

はたかぜの姿をかき消すように発射されるハープーン対艦ミサイル。その数、4発。

アップデートにより高空巡航・シースキミングの切り替えが出来るようになり、汎用性が増した。

今回は相手の深海棲艦が対空兵器が貧弱である事を想定し、高空巡航モードにしている。

飛翔したハープーン対艦ミサイルはロケットブースターを切り離し、ターボジェットエンジンを点火。マッハ0.85で巡航を開始する。

目標敵艦隊であるリ級重巡洋艦を旗艦とする深海棲艦隊は、しらねのSH60Jが常時監視しているのでハープーンは迷うことなく上空を飛んでいく。

ある程度の距離に近づくとアクティブレーダーを起動、目標を捕捉する。ただ、アクティブレーダーホーミングは、いちいちミサイルに指示を出さなくていいものの、ひとつの目標に対し複数のミサイルが命中してしまうという欠点がある。

アクティブレーダーホーミングを起動した4発のハープーンはそれぞれの目標に弾頭を向け、加速していく。

深海棲艦隊はターボジェットエンジンの重厚なエンジン音に気づき、濃厚な対空砲火を浴びせるが、技術力の歴然とした差を埋めることは出来なかった。

 

ドッドゴッォォォォォオン……

 

この攻撃により、深海棲艦隊側はイ級駆逐艦2隻、へ級軽巡洋艦1隻を失うことになる。

 

 

「ロクマルより報告『駆逐艦2隻、軽巡洋艦1隻を撃沈』中々の戦果じゃないか? 」

「そうだな〜。残りはどうすんだしらね? 」

「砲雷撃戦で沈める」(`・ω・´)キリッ

「あーはいはいアスロックである程度ボコしてから砲撃で沈めるね、おkおk」

 

しらねの一言で全てを理解したはたかぜはFCSを主砲に切り替え、射撃準備を進めていく。

 

妖精さん:∑d(`・д・´。)

「よし、アスロック発射用意よし!」

「了。はたかぜ、彼我16000を切ったら4発連続発射。深度はギリギリの±2〜3mで設定」

「了解」

 

しらね、はたかぜの右舷艤装にあるアスロックランチャーが上を向き、ハッチを開ける。

そこから空を覗くのは、最大射程約9km、魚雷の射程も合わせると約16kmにもなる対潜ミサイルである。

 

妖精さん:d(*´∇`*)ヤッチャエ

「射程圏内に入った!アスロック、連続発射! 」

「発射! 」

 

バシュシュシュシュ!!!!

 

ランチャーからハープーン並とはいかないが、噴煙を撒き散らしながらぐんぐん上昇していく。

 

「アスロックの着雷に合わせて初弾発射! 」

「了解!主砲撃ち方よーい! 」

 

目標海域達したアスロックはロケットモーターを切り離し、パラシュートを展開、減速しつつ着水する。

着水したMk.46対潜短魚雷は蛇行しながら目標であるリ級重巡洋艦2隻を捕捉、まっすぐ突っ込んでいく。

リ級は飛んでくるアスロックを確認していたため、回避行動を行っていたが、近代兵器である対潜魚雷に対しては全くもって意味がなく、次々に命中していく。

 

「はたかぜ!第5戦速で突っ込むぞ! 」

「ようそろ〜第5戦速! 」

 

ザッザァァァァァァァア!!!

 

2人の足元の海が掻き分けられ、白波を立てる。しらねは両肩の速射砲を、はたかぜは両手の速射砲をリ級重巡洋艦がいる海域に向ける。

 

「彼我10000、主砲、撃ちぃーかた始めぇ!! 」

「撃てぇ!!」

 

ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!

 

次々に撃ち出されていく127mm砲弾。FCSを指向し、相手の未来位置を予測しながら撃ち込んで行く。

リ級重巡洋艦も傾いてはいるが、負けじと8inch連装砲を撃ち返してくる。

 

「敵弾、前方800に着弾」

「当たらなければどうということはない…」

「お前はどこの赤い彗星だよ」

 

ヒュルルルルル……

 

妖精さん:Σ(゚д゚;)

「…っ!?はたかぜ!面舵いっぱい! 」

「了解!回避ぃぃぃ!!?? 」

 

ドドドゥン……

 

「遠、近、夾叉された!? 」

「マジかよ…ん?増えてね? 」

「え? 」

 

はたかぜの言葉に表示されているレーダーを見てみると、

 

対水上レーダー・光点6個。

対空レーダー・光点2個、そのうち一機が友軍。ぐるんぐるん回っている。

 

「「ンンンンンンン!!?? 」」

 

妖精さん:(♯`△´)┳▅═一 ==・==・

 

ロクマルに搭乗している妖精さんが74式車載7.62mm機関銃を深海棲艦機目掛けてぶっぱなす。

対空レーダーの光点が踊るように動いているのは、深海棲艦側の観測機とロクマルが激しい空中戦を行っているためである。

ヘリコプターの機動性を活かしつつ深海棲艦機を追い詰めていくロクマル。

 

ガガガガガガガガ……

 

ババババババババ……

 

両者ともに被弾するも、ロクマルは軍用ヘリ、相手側の深海棲艦機は複葉機と軍配はロクマルに上がっている。必死になって機銃をロクマルに撃ち込むが、躱されるか被弾しても弾かれるかのどちらかだった。

 

妖精さん:(`・ω-)┳▅═一 =・=・=・=・

 

搭乗妖精さんは74式の発射速度を切り替え、じっくり狙いをつけてから引き金を絞る。撃ち出された7.62mm弾は光線を引きながら深海棲艦機へと吸い込まれていき、エンジンを破壊した。

クルクルと錐揉みしながら海へと落ちていく深海棲艦機。勝者であるロクマルも少なからずの損害を受け、黒煙を吹いていた。

 

「…っ!あぶない! 」

 

ドドドドドドド!!

 

妖精さん:(゚Д゚≡゚Д゚)!?(゚∀゚;)……

 

キュィィィィィィィ……

 

「ロクマル!?や、やばい!!墜落する! 」

「ンなぁ!? しらね!対空レーダーに感あり!航空母艦がいる模様、現在12機!なお現在増加中! 」

「はぁ!? 」

 

対空レーダーの画面に次々に増えていく光点。それら全てに『enemy』という表記が。

 

妖精さん:(;^ω^)(´∀`;)(。・ω・)ノ゙

「妖精さぁぁぁぁぁん!!?? 」

 

エンジンが破壊され、ゆっくりと回転しながら海面に衝突、白柱を立てて波間へと消えていった。

ばしゃり、と膝をつくしらね。その視線の先にはほっそりとした黒煙が上るだけ。

 

「ぁぁぁ……」

「おいしらね!敵航空機接近!その数60!って聞いてるのか!? 」

「……」

「だァァもぉ!状況を把握せんかゴルァ!! 」

 

ゴカンッ!?

 

「グハッ!? 」

「おい、確かにヘリは落ちたが、あれだけ綺麗に着水してんだ。望みをもてよ」

 

思いっきりしらねの頭を127mm砲でぶっ叩き、正気に戻す。

 

「戦場において想定外のことが起こるのは当たり前!それらを加味した上での想定を常に頭の中で更新していく!」

 

「艦隊旗艦であるお前の仕事だろぉがァ!!! 」

「っ…あぁもぉうっとぉしいんだよ!!」

 

分かっている。自分がすべき事。戦闘において私情を挟むのは敗北を望んでいるのと同じ。切り替えろ。

 

しらねは大きく深呼吸をすると、はたかぜを睨みつける。

 

「目標捕捉!諸元更新完了!はたかぜ、殺れえ!! 」

「諸元受信!ハープーンに転送、転送完了! 」

「ハープーン5番から8番発射ァ!! 」

 

ドッ ズバァァァァァァ!!!!

 

待っていましたと言わんばかりの速さで受信した諸元をミサイル1発1発に送り込む。そして素早く撃ち出した。

 

「ハープーン4発正常に作動!目標到達まで80秒! 」

「FCS切り替え。対空戦闘よーい! 」

「対空戦闘よーい! 」

「ここからははたかぜ、お前さんの仕事だ」

「任せろ。全機消してやる」

 

艦隊防空ははたかぜの仕事。ランチャーにSM1が装填され、敵航空機を指向する。

 

「ってー!!! 」

 

残り少ない中距離ミサイル(SMー1)を次々に撃ち出し、撃墜していく。

ミサイルを恐れて低空を飛行し侵入してくる敵は、シースパローと速射砲、CIWSで蜂の巣にしていく。

 

「ハープーン弾着10秒前!! 」

「ぶっ飛べクソッタレ!! 」

 

 

 

ドオオォオォン!!!!

 

 

 

増援に来た艦隊はル級戦艦flagship、ル級戦艦elite、ヲ級空母elite、ヌ級軽空母、イ級駆逐艦後期型2隻と主力打撃艦隊であり、たった4発のハープーンでは絶対に殲滅など出来ない。それでも、撃ち込まれたハープーンはヌ級、イ級を轟沈、ヲ級を中破まで追い込んだ。

 

「ハープーン全弾命中!敵駆逐艦、軽空母撃沈!正規空母甲板大破!! 」

「いよっしゃぁ!!どんどん行くぞゴラァァ!!! 」

 

迫り来る魚雷を避け、投下された爆弾をCIWSで迎撃し、シースパローを再装填、蚊を殺虫剤で落とすがごとくたたき落としていく。

妖精さん達もM2重機関銃や74式7.62mm機関銃を使って敵機を寄せつけない。

 

「撃ち続けろぉ!!! 」

「しらね!敵機直上!急降下ぁぁ!!! 」

「チッ!!CIWS!AAWオート!! 」

 

ヴゥォォォォォォォオ!!!

 

「落ちろぉぉぉぉお!!!!! 」

 

分間4000発の20mmタングステン弾が吐き出され、空を埋め尽くしていく。

 

 

ドォォォォォォォン!!!!

 

 

「「うぉぉぉお!!?? 」」

 

250キロ爆弾1発と60キロ爆弾2発が直上で爆発する。それを投下した深海棲艦機は無数の20mmタングステン弾を喰らい木っ端微塵に吹き飛んだ。

 

鎮妖精さん:ヽ(´Д`;ヽ≡/;´Д`)/

 

弾幕が薄くなったところを狙われ、輸送艦が狙われる。

 

「ヤバいっ!!間に合えぇぇぇえ!!! 」

「しらねっ!? 」

 

通常、船ではできないような急旋回も艦娘ならば可能である。

しらねは海面を蹴っ飛ばし、輸送船に向かう。

 

「クソったれぇぇぇぇえ!! 」

 

撃つ、撃つ撃つ撃つ!!!

 

ヴゥォォォォォォォオ!!!

 

ドォン!ドォン!ドォン!

 

「あと1発!!! 」

 

ヴゥォオォオオォオオォオォっ!!キュルルルルルル……

 

「っ!チィぃぃぃい!!! 」

 

CIWSの弾が尽きる。主砲も間に合わない。

 

 

ならばっ!!!

 

 

「おいっ!?しらねっ!? 」

「すまんはたかぜ!あとは任せた!! 」

「っ!?ダメだっ!!それを喰らったら!! 」

 

はたかぜの制止を無視して、しらねは突っ込む。

 

 

 

 

 

 

 

その戦場において、最悪の閃光が煌めく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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