護、衞、艦ノ話   作:あゝ無情……

7 / 10
な、長くなった…!?
なぜだ……






多分と言わずもがな駄文です。


5話

「しらねぇぇぇえ!!! 」

 

艤装から爆煙が上がる。深海棲艦機が投下した250キロ爆弾は後部煙突とヘリ格納庫との間に命中し、後部煙突を吹き飛ばし、ヘリ格納庫上にあるレドーム及びシースパローランチャーを破壊、ヘリ格納庫も原型を留めていない。

 

「しらねっ!しらねぇぇえ!! 」

 

ぐったりとしたしらねから返事は返ってこない。頭部からの流血、左肩から左肩腕にかけての裂傷。左側艦橋後部損傷。CIWS、左砲塔もへしゃげ、射撃不能状態。機関も損傷しているのか、吹き上げる煙が目にしみる。

はたかぜが駆け寄り確認するが、吹き出る大量の血液は止まる気配を見せず、あともう少しすれば沈んでしまいそうだった。

 

しらね妖精さん:_:(´ω`」 ∠):_ヾ(・ω・`;)ノ

 

「あぁぁぁあぁあぁぁぁあ!!!! 」

 

はたかぜの叫びが辺りに響く。応急処置をしようと、しらねの艤装の上や体に生き残った妖精さんたちが走り回る。

これ以上しらねを傷つけまいと、一心不乱に弾を撒き散らす。

 

ドズゥゥゥゥン……

 

「ぐうぅぅう!! 」

 

航空機の攻撃があらかた止むと、今度は戦艦の砲撃が始まる。

ハープーンを既に撃ち尽くしたはたかぜが相手をするには荷が重すぎる。しかし、轟沈しかけているしらねと輸送艦を守らなければならない。

 

「クソっくそくそクソくそぉ!!! 」

 

ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!

ドドドドドォォォォン…ドォォォォン…

 

ガギィンッ!!

 

「くうぅぅぅっ!! 」

 

護衛艦に装甲などない。高角砲でも当たれば大破してしまう。

飛んできた砲弾は艦橋を掠り、後方の海面に着弾、水柱をあげる。

 

必死になって撃ち返す。弾の交換などする暇などない。至近距離で爆発した対空砲弾はル級の対空兵装と観測機器を破壊することに成功する。

 

「今だっ!最大戦速!!! 」

 

ドォォォォ!!!

 

しらねを担ぎ、輸送艦を引っ張り海域からの脱出を図る。

 

「っ!! 」

 

バリバリバリバリバリバリバリバリッ!!

 

「またかっ!?どんだけいんだよ!! 」

 

ガガガッ!!ガガガゴンッ!!

 

「クソっ!!被害報告!! 」

 

妖精さん:(`д´)ゝ

 

「『射撃装置、電子機器その他の機器に損害なし』了解!! 」

 

ヒュゥゥゥゥウウウ……

 

妖精さん:ヽ(`Д´)ノ=\( ;Д;)/

 

「CIWS!AAWオート!!! 」

 

妖精さん:ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿(;.Д.)>

 

「なっ!?SM-1を撃ち切った!? 」

 

ランチャーから立ち上るのは、ロケットブースターの白煙のみ。

艦隊ミサイル防空艦であるはたかぜの主力対空兵装はMk.13mod.4のみ、あとは5インチ砲とCIWSだけだ。

 

妖精さん:(`・ω-)︻┳═一 ー・―・―・

 

妖精さん達がM2や74式にかじりつき、ぶっぱなす。使えるものはなんでも使う。中には64式小銃を撃っている者も居た。

 

ドォン!ドォン!ドォン!ガンッ!カランカラン…

 

妖精さん:(`・ω・´)ゝヽ(´Д`;≡;´Д`)ノ

 

「1番2番砲塔弾薬装填急げ!! 」

 

砲塔内部の最後の砲弾を撃ち、再装填にかかる。と言っても、既に主弾薬庫は底をつき、副弾薬庫も残りわずかとなった。

カートリッジ式の弾薬庫に妖精さん達が必死になって弾を込める。

 

妖精さん:A(>y<;)ヽ('ㅅ' ;ヽ三 ノ; 'ㅅ')ノ

 

「っ!!面舵いっぱーい!! 」

 

ヒュゥゥゥゥウウウ……

 

ドォッドドォォォオォオン!!!!

 

「うぉりやぁぁぁぁあ!! 」

 

艦橋で上空を見張っていた妖精さんから、爆弾が投下されたことを知らされ、一気に舵を切る。

至近距離に250キロ爆弾などが炸裂、濁った海水をはたかぜに叩きつける。

 

「変針!取り舵いっぱい!!! 」

 

ググググ……

 

しらねと輸送艦をしっかりと保持して曲がる。次々に投下される爆弾、魚雷、はるか先から降り注ぐ戦艦の砲弾を回避し続ける。

いくら護衛艦と言えども、限界は来る。

 

「はぁっはぁっ…雷爆同時攻撃かよっ!! 」

 

左右上空から攻撃が来る。この短時間の間にはたかぜの能力を把握し、攻撃を仕掛けてきたところを見ると、彼らの母艦は相当頭が回るようだ。

 

妖精さん:(っ'-')╮ =͟͟͞͞[弾]

 

「ラストマガジン!! 」

 

ガシャッ!!

 

ドォン!ドォン!ドォン!ドォン!

 

ドンドムッドゴンドンドン……

 

だが雷爆同時攻撃をしようが、能力は護衛艦であるはたかぜの方が断然高い。最後の弾薬を1発1発を確実に当て、無駄弾を少なくする。

 

バリバリバリバリバリバリバリバリッ…

 

「うわぁっ!? 」

 

カシャン…ヒュゥゥゥゥウウウ

 

「!!! 」

 

ガコッ…バシャッ

 

機銃を撃たれ、バランスを崩したところを狙われる。急降下爆撃機編隊、雷撃機編隊の放った魚雷が迫る。

 

「避けられないっ!! 妖精さん!しらね!すまん!! 」

鎮妖精さん:Σ(゚д゚;)( ºΔº )(°Д°)

 

しらねと、輸送艦の手網を放り投げ、自分を弾道進路上に踊り出させる。

 

「主砲、目標魚雷!砲撃開始!CIWS、AAWオート!! 」

 

ドドンッ!!ドドンッ!!ドドンッ!!

ヴォォォオォォォオォォォ!!!

 

ドムッドムドムッ!!

ドゴォオン!!

 

海面下で爆発した対空砲弾は水中を掻き回し、魚雷の進路を掻き乱し、暴発させる。

CIWSが放つ20mmタングステン曳光弾が空にビームのような線を描く。

 

「うぉりやぁぁぁぁあ!!!墜ちろぉぉぉお!!! 」

 

最後の砲弾が深海棲艦機に命中、粉々に吹き飛ばした。

 

妖精さん:(;;゚Å゚)ゞゃレ£゙L丶…

 

「『CIWS残り10%』!?ってもう撃ち切ったしっ!! 」

 

ヒィィィィィィィィィ…

 

「まだ居んのか…!! 」

 

妖精さん:Σ(゚д゚;)

 

「なっ!?逆からもぉっ!? 」

 

対空レーダに新たな機影が映る。その数40。

 

「どんだけ戦力注ぎ込んでんだよ…たかが2隻だぞ? 」

 

上空から急降下体制に入った爆撃機を見つつ呟く。

諦めかけたその時、レーダに映っていた40機の内十数機が速度を上げ、突っ込んできた。

 

ダダダダダダダダダダダダダダッ!!!

ダダダダダダダダダダダダダダダダ!!!

 

ドンッ!!

 

「えっ? 」

妖精さん:(゜д゜)

 

『所属不明の艦娘に次ぐ!!大丈夫か? 』

 

「は? 」

 

白銀に塗装された機体に鮮やかに煌めく日の丸。最高時速500kmを超える第二次世界大戦前期「最強」と言われた戦闘機、『零式艦上戦闘機』が深海棲艦機に襲いかかる。

たった十数機の零戦は倍以上いる深海棲艦機に果敢に挑み、次々に墜していく。

 

急に現れた零戦にはたかぜは戸惑いつつ、返答する。

 

「こちらは日本国海上自衛隊所属、はたかぜ型護衛艦1番艦はたかぜ。僚艦にしらね型護衛艦1番艦しらね、しらねについては現在意識不明の重体。速やかな救援を求む!! 」

『ん?カイジョウジエイ…『何っ!?意識不明の重体だとっ!?了解した、そちらに駆逐艦2名を派遣する!!それまで持ち堪えてくれ!! 』日向さん…無線被ってますよ…』

「救援感謝する!急いでくれ…!! 」

 

無線交信をしている間にはたかぜの上空は制圧され、99式艦上爆撃機と97式艦上攻撃機が飛び越えて、深海棲艦に襲いかかる。

99式は上空から45度以上で敵艦に降下、97式は海面スレスレまで降下し雷撃体制に入る。

雷爆同時攻撃を反対にされ、避ける間もなくル級flagship、elite、大破したヲ級、リ級が撃沈される。

また、増援で近海に来ていたヌ級軽空母を旗艦とする艦隊も艦娘航空隊の攻撃により壊滅的ダメージを喰らっていた。

 

「……あっという間やん」

 

しらねのところに戻り、抱えて救援を待つ中、レーダと目視で見ていたが、如何に艦娘達の練度か高いか見せつけられた。

 

「おーい!大丈夫ですかー? 」

「ってやばい!!1人轟沈しかけてる!! 」

「えぇえ!!?? 」

 

「きゅ、救援…? 」

「そう!白露型1番艦白露!貴方達を助けに来たよ!! 」

「同じく白露型2番艦時雨、もう大丈夫。安心して? 」

鎮妖精さん:( º﹃º )ヾ(・ω・`;)ノ

「はぁっ……」

 

バシャッ…

 

「大丈夫!?って大丈夫じゃないか! 」

「もう無理、動けない…我、弾薬ナシ…」

「どんだけ撃ったのさ…」

 

疲労がピークという言葉を遥か彼方に置いてきたはたかぜはもう燃料も少なく、心身ともに疲弊していた。

 

「こっちは任せて!時雨、その子を曳航してあげて」

「わかった。よいしょっと」

「……ありがとう」

「いいよお礼なんて。僕ら艦娘は支え合ってなんぼでしょ? 」

「……」

「あれ?寝ちゃった? 」

 

俺、艦娘ちゃうんやけど…とか思いつつ、安心感とアドレナリンで抑えられていた疲労がドッと来る。

猛烈な眠気に襲われたはたかぜは意識を手放すのだった。

 

「ねぇ白露、この2人の武装って127mm2門だけなのかな? 」

「うーん、そうだな〜。この子の艤装は大破してるから分かんないけど、もう一人の子は名取さんみたいな感じなんじゃない? 」

「そうなのかな…」

 

巡洋艦クラスなのに単装砲2門だけで生き残れるのかな…?

若干の違和感を感じながら、白露と時雨はしらね達を連れ、鎮守府へと帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…知らない天井だ」

 

起きたら、マジで知らない天井とおはようさんをした。

 

いやマジでここどこやねん。

 

「…とりあえず起きっイッタァッ!? 」

「アカン!左肩がっ!?左腕がァっ!? 」

 

〜裂傷の痛みに耐えること10分〜

 

「ハアッハアッ…し、死ぬるかとおもた…」

 

何とか薬品が入っている棚に到着し、鎮痛剤をがぶ飲み。

即効性が高いのか、すぐに効いた。

薬品棚がある所を見ると、医務室かなんかだろう。左腕を三角巾(勝手に取った)で首から吊るし、歩いてドアを目指す。

 

「よいしょっと…おぉなんだこの古い学校みたいな廊下は」

 

医務室と書かれたドアを抜け、廊下に出る。そこは木造の学校の校舎を彷彿させるような設計だった。

 

「うーん人気がねぇ…どこに行けばいいのやら…」

 

第一営内班と書かれた部屋、娯楽室、洗濯室、調理室etc…

 

「営内みたいだな…」

 

てくてくと長い廊下を歩く。突き当たりにたどり着くと、階段があった。

 

「…下に行くかな」

 

ちょうどこの階は建物の2階で、4階まであるらしい。とりあえず、下に降りていく。ボケーッとしながら階段をおり、角を曲がる。って青の壁?

 

「ムギュッ!? 」ポヨーン

「キャァ!? 」

 

ズダンッ!!

 

「ぎゃふんっ!! 」

「だ、大丈夫ですか!? 」

「大丈夫だ問題な…ぃ……」

 

デカっ!?何がとは言わんけどデカっ!?つーか僕より背が高いっ!!誰だこの人!?

 

「あ、あのー?立てますか? 」

「はっ!?ってぇイッタァ!?何でまた痛くなんのぉぉお!? 」

 

前かがみにっ!もっと破壊力増してませんか貴女!?

てか何で鎮痛剤きれるの!?短すぎない!?

ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!?!?とゴロンゴロン転がるしらねをどうやって助けようか迷う艦娘。

 

「高雄〜どうしたの〜? 」

「あぁちょうどいい所に来たわ。愛宕、ちょっと手伝ってくれる? 」

「え〜?あ、この子、白露達が助けた子じゃない? 」

 

(; ・`д・´)ナン…ダト!?なんなんだこの人ら…姉妹艦ってとこか?服似てるし。てかどっちも…うん、おっきいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これで大丈夫かしら? 」

「大丈夫?簡易的でしかないけど…」

「いえ、助かりました…」

 

リターン医務室。高雄型重巡洋艦1番艦『高雄』2番艦『愛宕』に連れられて、戻ってきた。

 

「すみません。名を名乗っていませんでした。自分はしらね型護衛艦1番艦『しらね』と言います」

「高雄型1番艦高雄です。よろしくね? 」

「同じく高雄型2番艦愛宕よ〜よろしくね〜」

「……」マジマジ

 

はたかぜ以外の艦娘を見たことがないしらねは、マジマジと高雄達を見る。

 

「あらあら〜どこを見てるのかしら〜? 」

「っ!?いえっ!?なんでもありませんっ!! 」

「変態さんですか…」

「いやほんとに!僕自身他の艦娘を見るのは初めてでして…」

 

愛宕はあらあらうふふとしらねを見つめ、高雄は若干引いた感じに苦笑いする。何とか誤解を解こうとするが、既にしらねとはたかぜが"艦息"という事は知られており、またそれのせいでこの鎮守府の提督が頭を抱えている。まぁ、当の本人達はその事については知らないようだが。

 

「変態じゃないです…」メソメソ

「ん〜ちょっとからかいすぎちゃったかしら〜? 」

 

高雄のジト目と愛宕のからかいにより、メンタルが大破寸前までボロボロにされる。

 

ガチャ

 

「しらね〜起きてるって起きてるしなんか囲ってるし 」

「誰も囲ってないわバカたぜ」

「あら?貴方は…」

「『バカたぜ』って…あっ、どうも。はたかぜ型ミサイル護衛艦1番艦『はたかぜ』です。そこで涙目になっているしらねの僚艦です」

「高雄です。よろしくね? 」

「同じく愛宕でーす。よろしく〜」

 

ぺこり、と2人に頭を下げるはたかぜ。いつもはこんな感じではないはたかぜの様子に気味の悪さを感じるしらね。

 

「なぁはたかぜ、お前本当にはたかぜ? 」

「…頭いいくせにいつも奇行に走ってみんなを困らせた挙句全く謝りもせず色々仕出かしたしらね(兄貴)のことならよーく知っているがどうしたくそバカしらね(兄貴)? 」

「はいすみませんでした」

 

兄としての威厳?そんなもの生ゴミで燃えるゴミとして出したわ!!!

 

「え、兄弟艦なの?でも艦名がぜんぜん…」

「いえ、ただしらね方が年上なのでそう呼んでいるだけです」

「なるほどね〜」タユン

 

愛宕が納得したように手を胸の前で打つ。

 

シ・ハ((なんなんだあの胸部装甲…モジュール装甲かなんかか?))

 

コンマ0.01秒、揺れる胸部装甲に目がいくが即座に逸らす。高雄はジト目になっていた。

 

「エッフン…あ、あとしらね、動ける? 」

「ン゛ン゛ッ、動けるけどどした? 」

「なんか、『提督』?ていう人が起きてたら執務室に来てくれって」

「あーなるなる了解。大丈夫、行けるぞ」

「すみません高雄さん愛宕さん。ちょっと行ってきます」

「助けて頂きありがとうございました」ペコリ

「いえいえ。あと、執務室までの行き方はわかりますか? 」

「大丈夫です。把握しています」

「優秀ね〜」

 

左腕は頬にあてた右手右腕を支えるためになのだろうが、何故だか胸部装甲が強調される。

さすがに、そちらには目を向けなかった2人。

 

「では、失礼します」ペコリ

「失礼します」ペコリ

 

スタスタガチャッキィィバタン…

 

だけど即座に撤退して行った所から、ちょっと危なかったようだ。

 

 

 

 

 

 

「愛宕…」

「ん〜?何かしら高雄? 」

「貴女、もうちょっと周りの目を気にしなさいよ…」

「え〜? 」

 

 

 

 

 

 

今日も平運常転 by.はたかぜ

 

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