はーい、疾風さんですよ~。
どんどん増え続けるUAにビクビクしながら執筆しております。
では、第八話どうぞ!
次の日の夜明け前、何故か暑く俺の匂いじゃ無い甘い香りがしてふと目を覚ますと、何故か俺の姉妹達が固まるように寝ていた。
武蔵姉だけは俺から離れて寝ていたが、右腕を大和姉、左腕を紀伊、そして信濃姉が俺の太ももをそれぞれ枕にして寝ていた。
「…………暑ぃ……動けねぇ……」
首を上げて窓を見てみると、空がうっすらと明らんでいた。
「……起きるか」
どうにかして大和姉と紀伊を腕から引き剥がし、信濃姉をちょっとした嫌がらせで紀伊のお腹を枕にさせておき更に大和姉を紀伊にくっつけておいた。
武蔵姉には俺が被っていた毛布を掛け音を立てないように、槍と刀を持って自分の部屋から出た。
「……なんで自分の部屋から出るだけで気ぃ使わなきゃならねぇんだよ…」
寮から外に出て、姉妹まみれだったのを紛らわすために鎮守府の裏手にちょっと広めの広場があるのを思い出してそこに向かった。
「結構広いな」
其処は思っていたよりも広くて槍を振り回しても大丈夫そうだった。
「さて……やるか」
十文字槍を長く持ち、剣を振る要領で素振りを開始した。
槍の真ん中、槍を短く持った素振りをそれぞれ二百回して一息ついたら太陽が海から半分ほど出ているところだった。
「今は…大体五時くらいか…?そろそろ戻るか…なっ!!」
背後から鋭い闘気と刃物が風を斬る音が聞こえ槍を背後に持っていくと丁度そこに鉄同士が当たる甲高い音が響いた。
「へぇ……槍なんて唯のお飾りだと思ってたが、中々やるじゃねぇか」
「そりゃどうも、んで?何用かな?」
槍をそのままに振り向くと、眼帯をして、アンテナ?みたいなのが耳のように頭の横に浮かせていて、俺に真っ直ぐ刀を押し付けてる女の子がいた。
「別に用ってのは無いぜ?俺とやり合って欲しいだけだ!」
女の子はそう言いながら一度離れた。
「俺の名は天龍、フフフ、怖いか?」
「全然?」
「なっ!?怖くねぇのか!?」
天龍はヤイヤイ言いながら自分はどんだけ怖いか言ってたが、その様子が微笑ましく見えた。
「ってそんなことはどうでも良い!一手、手合わせ願うぜ、大和型戦艦五番艦の甲斐さん!」
「面白い、受けて立つぞ、天龍型一番艦、天龍!」
お互い得物を構えると、天龍は楽しそうに走ってきて上段から刀を振りをろしてきた。
「おっと、中々鋭い太刀筋だな」
槍の柄で刀の腹を撫でるようにして刀の軌道を変えて避けた。
「ちっ!簡単に避けてくれるじゃねぇかよ!」
「どう動けば良いか簡単に分かるからな」
天龍の攻撃は型にはまらない実戦型でどんな態勢でも強引に攻撃を仕掛けてくるから、何処に槍を置いていれば刀を止めれるか分かり易かった。
「面白いことしてるじゃ無いかよ!」
今度は背後から、殺気と共に刃が振り下ろされてきたから咄嗟に艤装に含まれる槍を取り出してソレを受け止め、チラリと相手を見ると天龍とは反対側の目に眼帯をしてマントを着けた女の子が洋刀(サーベル)を持ちニヤリと笑っていた。
「邪魔すんなよ木曾!」
「そう言いながら、苦戦してるじゃねぇかよ!」
「いやぁ……二人同時は、流石にキツいねぇ」
「「そう言いながら余裕じゃねぇか!?」」
天龍と木曾?が言い合っている間にも俺への攻撃の手は休まる暇も無く、二人の攻撃を捌いたり避けたりしていると、明らかに攻撃の手が増えていて、おかしいと思い目をこらしてみると、天龍と木曾の刀とは違う槍が繰り出されていた。
「ちょっと待て!もう一人増えてるぞぉ!?」
「あら~バレちゃったわねぇ~」
三人目を見ると、ワンピースを着て頭に輪っかを浮かべニコニコしている子が、匠に槍を操り天龍と木曾の隙を無くすような攻撃の仕方をしていた。
「君が、一番っと…戦い、慣れてるな?」
「ウフフ~そうかしら~?」
この子は明らかに慣れていて、集中してないとコッチがやられてしまう様な感覚だった。
「俺の、事は…知ってると思うが、、君の名前は?」
木曾、天龍の刀を持ってきていた十文字槍の刃と刃の間で受け止め、女の子の槍を艤装の十文字槍で受け止め名前を聞いた。
「私?天龍ちゃんの妹の龍田よ~宜しくね。甲斐さん?」
「こういう物騒な挨拶の仕方は勘弁だけど…な!」
「「オワッ!?」」「あら~?」
三人の武器を絡め取ろうとしたが、龍田の槍は絡める前に引かれ、天龍と木曾のしか奪えなかった。
「くっそー!負けたかー!!」
「甲斐さん強すぎるだろ……」
二人は各々の得物を鞘に仕舞い地面に座り込んでいた。
「君も、まだやるかい?」
「止めておくわ~一人だけだったら勝てないと思うから~」
艤装の槍を消し、持ってきていた槍を肩に担ぎながら聞いてみると、ニコニコした顔のまま
龍田は持っている槍を引いた。
「はぁ…やっと終わったか……」
槍を地面に置き座ると、緊張が解けたのか一気に汗が溢れ出してきた。
「お疲れ様ね~」
「む……ありがとな」
龍田からペットボトルに入れられたお茶を渡されたのでありがたく貰った。
「天龍ちゃんと木曾ちゃんの相手をしてくれたお礼だから気にしないでね~?」
「なら、遠慮無く貰うわ」
「ええ」
龍田から貰ったお茶は既製品ではなく、手作りの麦茶だった。
「ふぅ……シャワー如何するかなぁ」
持ってきていたタオルで首筋に浮かぶ汗を拭いながら、小さく愚痴っているとスピーカーから起床ラッパが聞こえてきた。
「甲斐さんがシャワー浴びてる間、俺と龍田が入渠場を抑えておこうか?」
呟きが聞こえていたのか天龍が提案をしてくれた。
「良いのか?俺としては有難いが」
「おう、その代わり、また手合わせしてくれよな!」
「まぁ、その位ならお安い御用だ」
「それじゃぁ、入渠場を見てくるわねぇ~。甲斐さんは着替えを持って来てね」
「了解だ。龍田、お茶ありがとな」
龍田に礼を言いながら槍を肩に担ぎ自分の部屋に戻った。
部屋には皆居なくて毛布と枕は片付けられていた。
下着と襦袢の替えを持って入渠場に行くと、天龍姉妹の代わりに武蔵姉が立っていた。
「おはよ、武蔵姉。俺の部屋で寝てるとは思わなかったよ」
「おはよう甲斐。紀伊の提案でな、あと、毛布ありがとうな。それより、今は中に誰も居ないから早く入ってこい」
武蔵姉に礼を言い入渠場に入ってシャワーで汗を流した。
……野郎のシャワーシーンなんて要らないだろ?だからこれだけだ。
シャワーを出て、洗濯物を入渠場に居た妖精さんに任せ、タオルを首に掛けたまま武蔵姉と食堂に向かった。
「おはようございます、甲斐さん。此方が戦艦組の朝食ですよ」
厨房に立っていた鳳翔さんから戦艦用のドカ飯を用意して貰った。
「おはようございます鳳翔さん。ありがとうございます」
朝食の乗ったお盆を持ち、武蔵姉と一緒に席に着いた。
「所で武蔵姉、大和姉達は?」
「ん……大和達は先に朝食を済ませておしゃべりをしている筈だ」
「そっか」
他愛ない話をしつつ朝食を済ませ、鳳翔さんにお礼を言ってから食堂を出た。
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「何で連れてこられたんですかねぇ……?」
腹ごなしに散歩をしていたら明石、夕張の二人に腕を掴まれて工廠に連れてこられた。
「昨日言ったじゃ無い!艤装を見せてって!!」
「そうそう、色々データ取らせて!!」
「……艤装を見せるだけで、弄らないでくれよ?」
「うん!」「任せて!」
二人の返事に何故かかなり不安を感じたが、艤装を展開して見せた。
「わぁ~!凄いわね!資料でちょっとしか見なかったけど、やっぱり迫力があるわね!五十一センチ三連装砲は!」
「明石見て!艤装のパワーも出力費が大和さんや武蔵さんの1.5倍あるわよ!!」
「わー!!凄いわね!!」
「……」
艤装に夢中になっている間に艤装を外して台に置き工廠の外に出た。出る前に何故か妖精さんに釣り竿とバケツを渡され、俺の肩に俺の艤装に着いている妖精さんが乗ってきていた。
「はぁ…あの二人は夕方までやってそうだなぁ」
渡されたバケツを見ると、丁寧に餌や各種の道具が揃っていた。
「なんか魚を釣ってこい。って事かねぇ」
やることが無いのも確かだったので、昼食序でに魚を釣ることにした。
「あ、妖精さん。鳳翔さんから七輪と塩と箸とお皿借りてきてくれるか?」
「」(`・ω・)b
桟橋で仕掛けの用意をしながらお願いすると、妖精さんはキリッとした顔で親指を立てて食堂の方に飛んでいった。
「帰ってくるまでに一匹でも釣っておこうかな」
仕掛けに餌を付けて海に投げると直ぐに浮きが反応して、引き上げてみると、小さいアジが掛かっていた。
「少し…小さいが、まぁ良いだろ」
バケツに海水を入れ、アジを容れたら妖精さんが何故か女の子を引っ張ってやって来た。その子の手には七輪があり、妖精さんは残りの物を器用に持ってきてくれた。
「妖精さんありがと」
「」(*´▽`*)
嬉しそうな妖精さんにホッコリしてから手伝ってくれていた女の子を見た。
「君は……初めましてかな?」
「あ、はい。朝潮型駆逐艦一番艦の朝潮です。宜しくお願いします、甲斐さん」
女の子、朝潮はピシッとした敬礼をして真面目な印象が伺えた。
「ああ、よろしくな……ってもう焼いてるのか」
なんか煙たいと思ったら、妖精さんが俺の釣っていた魚を焼いていた。
妖精さんの焼くペースに負けないように釣っていたら、朝潮のことを忘れていた。
「えーっと……」
「え?あ、ああ…妖精さんを手伝ってくれてて有難うな。お礼の代わりに妖精さんが焼いてくれた魚食べてやってくれよ」
「い、良いのでしょうか?」
「良いって。ほら妖精さんもそう言ってるし」
「」(`・ω・´)⊃皿
妖精さんは魚の乗ったお皿を朝潮に差し出していて、朝潮は遠慮気味に受け取っていた。
「い、頂きます」
朝潮も桟橋に座り、一口魚を食べると嬉しそうに顔を綻ばせて魚を食べていた。
俺も焼き魚を食べ、朝潮と妖精さんと話しながら釣りを続けていた。
バケツが一杯になるくらい魚を釣り、そろそろ仕舞おうかとした時、竿に今日一番の強い引きがあった…が、重くなったのは最初だけで、後はただ重いだけでゆっくりと巻けていた。
「大物かと思いましたが、何かが引っ掛かったみたいですね?」
「そうだな……大物かと思ったのになぁ」
「」( ´・_・)
妖精さんも残念そうな顔をしていた。
「妖精さん、魚を工廠の妖精さん達に渡してきて」
「」( ´∀`)b
妖精さんの小さな身体の何処にあんな力があるのか、バケツを頭の上に乗せ走るように工廠に向かっていった。
「あ、甲斐さん影が見えてきましたよ」
朝潮は桟橋から身を乗り出すように海面を見つめていて、落ちないかハラハラしながら海面を見ると、ユラリと水面が揺れ一気に引き上げると、ゴミでも何物でも無く、白い肌、銀色の髪を腰の辺りまで伸ばし、後ろ髪を一つに纏め左に流し、黒い突起のある帽子のような物を被り、足が在るところには口みたいな物を付け、砲が付いていた。
………あ、コイツ駆逐棲姫だ。
今回は艦娘アンケートは在りません。
更新速度なんですが、一週間に1~2回にさせて頂きます。(あれ?前までと変わらない気が…)
調子が良い週は二話、悪い週は一話になるかと思います。
龍田さんを照れさせて顔を真っ赤にさせたい、龍田さんを照れさせて優しく抱き締めてあげたい…………ん?誰かやって来たぞ?いったい誰だこんな時間n――(文章がどす黒く染まってこれ以上は読めない)
ご意見、ご感想、ご要望、ご指摘お待ちしております。
では、また次回お会い致しましょう!!