幻の戦艦~大和型戦艦五番艦[甲斐]推参!~   作:疾風改

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第七話です。今回はちょっと長くなっている気がします。多分気のせいですが……。

個人的報告です
早いモノで第一話のアクセス数が1000を達成していました……
 ヒャッホーゥ!!ε—-===三三三 \__○ノ
 皆様のおかげです。本当に有難う御座います。

今回は飲酒の描写(ヘタですが)がありますが、未成年の飲酒は駄目絶対!!元風紀委員のお兄さんとの約束だぞ!

それでもよろしい方は、どうぞ、第七話ご覧下さい


第七話 歓迎会(2)

 「…………」

 食堂前で響を下ろすと、真っ赤な顔になり、目にうっすらと涙を浮かべて上目遣いで睨んできた。

 そして、雷、電は響を見てニマニマ微笑ましいのを見る目で見ていた。暁はキョトンとした風に響を見ていた。

 「全く、甲斐?ちゃんと響さんに謝りなさいよ?」

 「そうだよー。言うこと聞かないと……甲斐がお風呂に入ってるときに突撃してやるぞー」

 「紀伊、マジでやったら朝日を見れなくしてやるから」

 「甲斐~…目がマジで怖いよ~?」

 紀伊は信濃姉の後ろに隠れながら虚勢を張っていた。

 「……悪いな、ちょっと遊びすぎた」

 「……気にしてないよ。少し恥ずかしかっただけだから……でも、もうしないでね?」

 「わかった。許可を得てからやるよ」

 「………」

 「ごふっ!?」

 響の小さな拳が丁度俺の鳩尾に突き刺ささり、思わず蹲ってしまった。

 「まぁ、分かっては居たさ」

 「だ、大丈夫?」

 響はそっぽを向いていて、暁が優しく俺の背中を撫でてくれていた。

 「姉さん、甲斐さんに優しくしなくても良いよ。戦艦だからね」

 「そうなの?」

 「そうだよ」

 暁は純粋すぎるようで上手く響に言いくるめられていた。

 「なんというか…」

 「うん、今のは甲斐が悪いね!」

 姉二人も結構非情だった。

 「お前達そろそ…甲斐、何をしているんだ?」

 「……姉の言葉に打ちひしがれていたところ」

 「……そうか、暁型四姉妹は中に入って席に座っていろ」

 四人は武蔵姉に言われて食堂の中に入っていきチラッと入り口を見ると響がほんのり口元に笑みを浮かべていた。

 「さて、お前達にも入って貰うわけだが……」

 どうにか回復して立ち上がり、武蔵姉の前に並んだ。

 「簡単にだが挨拶もして貰う、内容を考えておけよ?」

 「分かりました」

 「はーい……」

 「……………了解」

 「おい、甲斐なんでそんなに間が空いた?」

 武蔵姉の言葉を聞いてない振りをして、挨拶を一応考えておいた。

 

 無視をした罰で武蔵姉に頭を掴まれもしたが、無事に食堂の中に入った。当然俺が最後尾で。

 俺が歩いていると会ったことの無い子や、一度会ったことがある子が何やらコソコソ話をしていた。内容までは分からなかったが……。

 『皆、今朝話していたと思うが、今日付でこの鎮守府に新たな戦力が加わった。私と大和の姉弟の三人だ。挨拶を』

 武蔵姉からマイクを手渡され、信濃姉が一歩前に出た。

 『大和型戦艦三番艦の信濃と申します。産まれて間もなく足を引っ張るかも知れませんが、ご指導の程よろしくお願い致します』

 信濃姉が頭を下げてお辞儀をすると、食堂の人達から拍手を貰っていた。

 「はい、紀伊。頑張ってね」

 「う~…緊張するなぁ」

 紀伊は緊張してると言いながら、楽しそうな表情で信濃姉からマイクを受け取った。

 「初めまして、大和型戦艦四番艦の紀伊だよ。練度は低いけど頑張って強くなるから皆宜しくね!」

 紀伊は人懐っこい笑顔で喋っていた。

 「次か……」

 「大丈夫?」

 ふと横を見ると大和姉が居て俺を見上げていた。

 「まぁ、なんとかやってみるよ。」

 「ほい、ガンバだよ!」

 「はいはい……」

 紀伊からマイクを受け取って前に出ると一気に視線が俺に向いた。

 「……大和型戦艦五番艦甲斐だ。見知った顔も居るが、改めて宜しく頼む。今度は、皆と一緒に戦える。期待しててくれ」

 マイクを切って姉の方を見ると全員艤装を展開していた。

 「甲斐も展開しろ」

 武蔵姉の指示で艤装と槍を出すと、食堂に居る全員は驚きや、関心したような歓声をあげていた。

 

 紹介が終わり、歓迎会パーティが始まり何処に行こうかとジュースの入ったコップを持って食堂を見回していたら、一航戦の赤城さん、加賀さんと鳳翔さんの三人がやって来た。

 「初めまして、一航戦の赤城です。甲斐さんの事は鳳翔さんから伺いました。期待しておりますね」

 「初めまして。同じく一航戦の加賀です。頼りにさせて貰うわね」

 「改めて、大和型戦艦の甲斐だ。あの一航戦のお二人に期待されるなんて光栄ですよ」

 裏表もない事を言ったら、鳳翔さんは「あらあら」と頬に手を添えて微笑んでいた。

 「貴方の砲は何センチなの?」

 「五十一センチ砲です。大和姉達の砲より五センチデカイ砲ですよ」

 「そう、火力は相当な物なのね。それに、指揮も得意そうだって天城が言っていたわ」

 「別に、俺じゃなくても天城さんか信濃姉が指示していたと思いますよ」

 「そうかしら?戦術を知って居なければ出せない指示だと思うけど」

 加賀さんの正直な賞賛に微妙に照れてしまい、顔を赤城さんと鳳翔さんの方に向けると、ニコニコしてこっちを見ていた。

 「えっと、まぁ、有難う御座います」

 頬を掻いて御礼を言うと、加賀さんは満足したように頷いて赤城さんと食事に向かっていた。

 「加賀さんは天城さんを護って貰って嬉しかったんだと思いますよ?」

 「……そうなんですね」

 鳳翔さんは直ぐに調理場に戻っていった。

 「あ、酒呑んでみるかな」

 コップのジュースを飲み干しお酒が置いてあるテーブルの方に向かうとガバッと誰かに肩を組まれた。

 「久しぶりだねぇ~甲斐~ヒックッ」

 肩を組んできたのは隼鷹で既に出来上がっていた。

 「離しやがれ酔っ払い」

 手を振りほどこうとすると今度は反対側から肩を組まれた。

 「隼鷹だけずるいわよ~ねぇ、甲斐君?お姉さん達と呑まない?」

 「久しぶりの再会なんだから我慢しろよな~千歳ぇ~」

 千歳さんの呼吸も既に酒臭く出来上がっているようだ。

 「あの、離してくれないかな?」

 「「さぁ、一緒に呑むぞ~」」

 話を聞いて貰える訳も無く俺は二人に引っ張られ、酒飲み達が集まっているテーブルに連れて行かれ、コップに日本酒を注がれた。

 「……ん」

 思い切って呑んでみると案外悪くない味で、思わず一気飲みをしてしまった。

 「おぉ~やるねぇ~。んじゃもう一杯」

 「そこまで呑まないからな」

 「分かってるって~」

 隼鷹はまた酒を一杯まで注いで来た。

 「一気はもうしねぇよ?酒はゆっくり呑むのが一番そうだからな」

 「かぁ~お堅いねぇ~」

 隼鷹の言葉を無視し、今度は味わうように酒を呑んでみた。

 したに少しピリッと刺激があったが、それ以上に呑みやすく、穴から抜ける香りがフルーティーで呑みやすかった。

 「甲斐君、これどうぞ。お酒に合うわよ」

 千歳さんが差し出してくれたのは、モツの味噌煮込みで匂いだけで美味しいと分かるほどだった。当然、食べても凄く美味しかった。

 隼鷹や千歳さんの呑兵衛組が次々に落ちて行ったので、そのうちに美味しかった日本酒の瓶とモツ煮を貰いその場から脱出した。

 「ふぅ…一息つけるな」

 食堂からバレないように抜け出し、月明かりで明るい桟橋の端に腰をかけモツ煮を摘まみながら酒を呑んでいると、足音が聞こえ振り返ると、提督と響が居た。

 「あの子達のペースに付いて行けるなんて凄いわね?」

 「きっと甲斐さんが強いだけだよ」

 「どうしたんですか?歓迎会、まだ続いてるでしょ?」

 尋ねてみると二人は俺を挟むように隣に座った。 

 「甲斐君が外に出るのが見えたから来てみたんだよ」

 「私も司令官と同じ理由だよ。まぁ少し風に当たりたかったのもあるけどね」

 響も呑んでいるのか月明かりに照らされている顔はホンノリと赤みがかかっていた。

 「響も呑むか?コップこれしかないが」

 「勿論頂くよ。さ、ついで欲しいな?」

 「はいはい」

 響が持っているコップについでると着物の裾を軽く引っ張られ、つぎ終わってから振り向くと提督がニコニコしていた。

 「甲斐君、私も後で頂戴?」

 「提督も、呑んでるんですね……」

 提督もよく見れば頬が赤くなっていて、目がトロンとしていた。

 「うん~」

 「はい、司令官。美味しいよ」

 響は一杯まで日本酒を入れたコップを提督に渡していた。

 「響、おまっ――」

 「ありがと~」

 提督はそのまま日本酒を一気飲みしてフラフラして俺の膝に頭を乗せて来た。

 「響……提督は唯の人間なんだから俺達みたいなペースで呑ませたら駄目だろ…?」

 「いや、分かっていたんだけどね?つい魔が差して」

 「はぁ……武蔵姉呼んできてくれ」

 「分かったよ」

 響は食堂に向かおうとして動きを止め俺を見てきた。

 「なんだ?」

 「提督に変な事したら駄目だからね?」

 「……今度は皆が居る前で抱っこしてやろうか?」

 「……じゃぁ呼んでくるね」

 「頼むぞ……」

 響は逃げるように小走りで食堂の方に向かっていった。

 「……」

 「くぅ……すぅ……」

 なんとなく手持ち無沙汰だったので寝ている提督の頭を優しく撫でてあげた。

 「ん……」

 撫でると少し擽ったそうに身体を動かしたが、起きることなく穏やかな寝息をまた立て始めた。

 「……何やってんだ俺は」

 撫でながら酒を引っかけていると足音が二つ近付いてきたから振り向くと、響と少し呆れ顔の武蔵姉が居た。

 「提督は酒が弱いのを伝え忘れていたな……」

 「呑ませたのは俺じゃなくて響だからな?」

 「甲斐さん!?」

 「はぁ……まぁ良い。提督は此方で引き取ろう、甲斐はどうする?戻るか?」

 「いや、もうちょい此処で呑んでるよ」

 「そうか」と武蔵姉は提督を担いで提督の私室がある本館の方に歩いて行った。

 響はコップをもう一つ持っていて俺の隣に座った。

 「姉妹達のとこに居なくて良いのか?」

 「姉さんも雷も電もお酒苦手なんだよ。駆逐艦で飲めるのはほんの数人だよ」

 響と話ながら呑んでいると何時の間にか一升会った日本酒が無くなっていた。

 「無くなったなぁ」

 「これはあるけど?」

 「それは仕舞っとけ」

 響が取り出したのはウォッカで即仕舞うように言ったら渋々スカートにあるポケットに仕舞っていた……ポケット?

 「どうかしたかい?」

 「いや……何でもない」

 突っ込んだら駄目だと思って深く聞かないで片付け始めた。

 「もう仕舞うのかい?」

 「ああ、今日はちょっとした戦闘に巻き込まれてな。疲れたんだと思う」

 「添い寝してあげようか?」

 「………フッ」

 「何で鼻で笑ったのかな?ねぇ、聞いてるかい?」

 響を無視しコップと空になった一升瓶を持って食堂に戻った。途中響に何度も聞かれたが、頭を撫でてあげたら大人しくなってくれた。

 食堂の中はお酒で酔っ払った人が多く居たから、見つからないように鳳翔さんに空き瓶とコップをお願いして自分の部屋に戻った。

 「ふぅ……ちょっと飲み過ぎたかな…」

 電気を付けないで窓を開けて外の空気を入れると火照っている身体に丁度良い風が入ってきた。

 「寝るか」

 押し入れから薄手の毛布と枕だけを取り出し畳を布団にして眠りに着いた。

 

 

 部屋の鍵を掛け忘れて居るのは次の日に気が付いた……。





お読み下さり有難う御座いました。

響可愛いよ…
 
さて、次のアンケートです。
次の艦娘で絡ませたい子は誰ですか?
1,龍田
2,天龍
3,木曾
4,古鷹
5,朝潮
6,戦艦以外で好きなキャラをどうぞ

 アンケートの回答は面倒ですが活動報告の方にお願いします(俺が集計しやすいからとは口が裂けても言えない)
 
ご意見、ご感想、ご指摘、ご要望、評価等お待ちしております。
ではまた次回お会いしましょう!
それでは、サラダバー!!
ε=ε=ε=ε= ヽ(*・ω・)ノ ……。゚.☆ ドロン♪
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