MARVELS@JAPAN   作:Goe

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初めての作品です。最初で最後かも知れませんが、暖かい目で見てください。

追記:お久しぶりですというか何というか。非常に身勝手ではありますが、改めて構成を見直して大幅に修正させていただきました。大筋は変えないようにしますが、これからまた新しく書けていけたらなと思っております。暖かい目で見守っていただければ幸いです。


語り部とプロローグ

 『えっと、これから話すのは、とっても変な話だ。多分、皆は、そんなわけあるか、とか言うと思う。

 

 でもこれは、僕が実際に体験した事だ。そこから僕は、たくさんの仲間や、大切なことを学んだんだ。

 

そう、あれは今からずっと前。

僕は、あの日から、Marvelous(驚くよう)な世界に足を踏み入れたんだ_____』

 

 

以上、とある人物の残した音声記録からの抜粋。

 

 

 

 

     ××××××××××××

数年前  とある世界にて 

 

ヒーローが、まだ、人々に支持されていた時代。

 

その日も、人々は、変わらない一日が始まると思っていた。当たり前のように一日が終わると信じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ソレ」を目にするまでは。

 

 

 

 

 

 

 

始まりは、夜空に浮かび上がった小さな光と、地球のとある国の、小さな町の小さな酒場で起きた光だった。

 

次の瞬間、人々が見たのは、空に大量に現れた異形の者達(侵略者)と、地上に集った(ヴィラン)達であった。

地球のヴィラン。彼らの多くは決して徒党を組まない。ほとんどが己が目的の為にその力を振るってきたものばかりだった。

しかし彼らは突然、なんの前触れもなく人々の前に表れ、統率の取れた

動きで悪虐の限りを尽くし始めたのだ。

まるで、何者かに裏で操られているかのように。

撲殺、腐殺、焼殺、絞殺、毒殺、爆発、斬殺、銃殺、圧殺、撃殺、滅殺。

 

ありとあらゆる手段による殺人により、多くの人の命が奪われた。

 

しかし、ヴィランの侵略が一方的なままに終わることはなかった。

この地球には、古くから人々を守ってきたヒーローが居たからだ。

彼らの尽力により、この悲劇は終わりを迎えたかのように思えた。

 

 

だがそれは間違いだった。ヒーローの介入、そして彼らの存在そのものこそがこの悲劇を加速させたのだ。

 

彼らは持てる全ての力を出し尽くしこの事件の解決にあたった。

結果多くのヒーローがこの戦いで命を落とし、ヒーロー達にとっても看過できない程の傷跡を残すこととなった。

最終的に多くの犠牲と引き換えに彼らはヴィランを撃退する事に成功した。勝利の為に払った代償はあまりにも大きかった。彼らが築き上げてきたあらゆる防衛線の殆どを切り離し、この地球は再び介入者の存在しない「ゼロ」の状態へと巻き戻されてしまったのだ。

これまでの歩みを消し去り更地に戻してしまうほどの熾烈な戦いであったのは予想に難くないだろう。

戦いを終えた地球には平和が戻り、ヒーロー達は再び一からの出発を余儀なくされるも地球の防衛を継続させようとしていた。

そのはずだった。

 

戦いを終えた彼らに浴びせられた民衆の意志は、あまりにも酷なものだった。

なぜヴィランの侵攻を事前に防げなかったのか。あと少し救助や対応が早ければ大勢の命が救えたのではないのか。そもそもこの「災害」の発端は何処にあり、何の動機が存在したのか。

ヒーローは「救世主」としてではなく、民衆のやり場のない意志をぶつける為の「的」として扱われたのだ。

勿論彼らも死力を尽くし生き残った人々の『今』を掴み取ったのは紛れもない事実である。しかしそれでも、彼らがヒーローへの非難を止める事ができない程に、失ったものがあまりにも多すぎた。

 

ヒーローを責め立てる声は鳴り止まず、いつしかヒーロー達は社会的に立場を追われるようになった。

 

そして、そんな状況下に追い討ちをかけるような出来事が起こった。

人々を襲ったあの大災害の真相を知るという者が人々の前に躍り出たのだ。

その者が世間に公表した情報により、民衆のヒーローに対する憎悪の目はさらに増す事になる。

『この事件は、ヴィランによるヒーロー達の殲滅が目的であり、我々民衆はその企みの為に巻き込まれたのが今回の事件の全容である』と。

つまりヴィランの目的は人々ではなくヒーロー達であり、彼らを誘き出し殲滅する為に罪なき人々の命が犠牲となったと伝えられたのだ。

 

不安定であった民衆の情緒は、より一層暗い方へと沈んでいった。

人を守る為の存在であったヒーロー。彼らの存在そのものが地球に生きる人類そのものを滅ぼしかけたのだ。

最早人々の目に映る超人達は、救いをもたらすヒーローではなく災いを呼び込む悪魔でしかなかった。

人々の中で幾人かは、これ以上ヒーロー達を迫害する事に意味はないのかもしれないと思っていた事だろう。

しかし既にそれを一個人が感じたところで、事態は止められない所まで来ていた。

 

「超人達の存在は最早災いしか呼ばない。ヒーローの時代はもう終わったのだ。」

 

かくして、ヒーローという概念は人間社会から排除され、行き場を失った超人達は表舞台から姿を消した。

 

 

それから十数年後。

 

超人達の存在はその印象を覆す事なく過去の物となり、あらゆる繋がりを断たれた地球で人々は生命の営みを存続させていた。

 

暗黒すら霞んだ虚無の時代。そんな無防備であまりに脆い地球に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今、悪意の牙が剥かれようとしていた。

 

 

《以上、▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎▪︎による201x年の観測記録。》




これから、本当にゆっくりですが、少しずつ投稿していきたいと思います。

追記:殆どが変わっちゃいました。今見るとほんとうわーってなります。過去と向き合うのはなかなかダメージを負ったりするのですが、今度こそ自分の書きたいことをかけていければと思います。深夜テンションで書いてますから正直守り切る自信は確実ではないのですが。とにかく頑張ります!

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