寒い寒い島にて
宴会が終わり2日程経った頃、満を持して外界に出る事にした
レミリアに説明したり、先方に電話したり、準備には時間が掛かった
そして今はゲートの前に居て、何故やら同伴人にフランが居る、幻想郷から出て大丈夫なのかね?
弥 『…紫さん、フラン出て大丈夫なんですか?』
紫 「1ヶ月ぐらいなら全然余裕よ、それ以上はちょっとマズいけど」
弥 『そうですか、にしてもフラン、レミリアに言ってきたか?』
フ 「もちろん!、凄く嫌そうに了承してくれたわ!」
弥 『そうか…、お土産買って来なきゃな』
俺がそう言った頃、遠くからレミリアが飛んで来た、手間が省けたな
レ 「フラン、弥生、あきつ丸、気をつけて行ってくるのよ」
少し息を乱しながらレミリアはそう言った、そんな急いで来たの?
弥 『分かりました』
俺はそう言うと車に乗り込みセルを回す、するとエンジンは目覚め咆哮を上げた
弥 『それじゃあ、行ってきます!』
そう言うと俺は窓を閉めギアをDレンジに入れ、アクセルを踏んだ
窓越しに廃屋を見るとガレージのシャッターが開き、外界への扉が開いた
そこを突き抜ける様に俺達はゲートを走り抜けた
バックミラー越しに後ろを見ると、レミリア達が手を振っていた
……
…
上手く通り抜けた様で皆怪我一つ無く外界に着いた…が、車体が凍りつきエンジンが止まってしまった
あ 「どうするんでありますか?」
弥 『溶けるまで待つ!』
ドアを開け外に出ると潮の匂いがした、近くに海があるのか?
シートを倒しフランを出してやると、興味深そうに周りを見回していた
フ 「ココが外界なの?、全く実感が無いなぁ」
フ 「その上変な匂いするし」
弥 『これは潮の香りだね、俺もそんな好きな匂いじゃない』
あ 「そうでありますか?、自分は好きでありますが」
あきつ丸は好きらしい、人の好みは良く分からんな、そう思いフランと冷たい目であきつ丸を見ていた
あ 「なんでありますかその目は」
弥 『いや、人の好みは分かんないなぁって』
フ 「そうそう、分かんないなぁって」
あ 「ムゥ、腑に落ちないであります…」
そう言ってあきつ丸はボンネットにもたれかかった、そこ凍ってるぞ
あ 「ヒャッ!、冷たいであります!」
弥 『あの子馬鹿なのかね』
フ 「ね」
あ 「聞こえてるでありますぞ」
そう言ってあきつ丸はこちらに近づいて来た、黒いオーラを纏いながら
少し逃げようかと考えた矢先、上空から爆音が聞こえて来た、何かね?
空を見上げるとそこには 現役を引退したはずの 零戦が飛んでいた、それも編隊を組んで
弥 『あきつ丸、アレどこのだ?』
あ 「あれは海軍機でありますな、撃ち落としたい所であります」
弥 『今はやめてくれよ?、こっちに有るの手持ち武器ばっかりだからな』
あ 「冗談であります、そこまで馬鹿じゃないんでありますよ」
弥 『フフッ、あ、MARCHが溶けたな、鎮守府とやらに向かおうか』
そう言って俺は助手席側のドアを開けた、先にフランが後ろに乗り、助手席にあきつ丸が収まった
俺も運転席に座りセルを回す、二、三回回すとやっとエンジンが掛かった
弥 『さて、確か鎮守府は山の麓だったよな?』
ア 「確かそうであります」
弥 『じゃあ向かおう』
そう言い俺は油圧サスで車高を下げ、峠を下る事にした
……
…
外界に着いて数分、俺は道の悪さに四苦八苦していた
道幅が狭くその上、左右数センチは枯葉で使えなかった
左の後の右は車体が振られ、アンダーが出そうな所をタックインで捩じ伏せる
それが数回続き長いストレートに入った頃、あきつ丸が話し掛けてきた
あ 「いつもより真剣でありますな、笑みが消えてる」
弥 『初めての道だし、人乗せてるからバランスが崩れて』
あ 「大変でありますな」
あきつ丸が話し終わってすぐ、キツいヘアピンが待っていた
ブレーキングしギアを2に入れ、ハンドルを切りながらサイドを引く
車体は鮮やかに横を向きヘアピンを抜けて行った、この道走り辛い
また長いストレートに入った、ほんと読み辛いなこの道
あ 「にしても、この道酷いでありますな、ガタガタで車体が跳ねまくってる」
弥 『あぁ、しばらく誰も走ってないんだろう…うぉぉ』
大きな起伏で車体が跳ね上がり、宙に浮き上がった
コン弥何秒で路面に着地し、車内に大きな衝撃が走った
着地し直ぐにまたヘアピンがあり、体制を立て直す暇もなく思い切りアンダーが出た
ダセェ、と内心思いつつ隣を見ると、顔面蒼白なあきつ丸が居た
弥 『ど、どした?』
あ 「超驚いたであります…」
弥 『だろうね…、俺も驚いたもん』
そう言って周りを見ると大きな建物があり、門には(単冠湾鎮守府)と書いてあった、やっと着いたか
見た所車庫も駐車場も無い様なので、何故やらジムニーが停めてある近くに停めておいた
あ 「あぁ、やっと着いたんでありますね」
弥 『超疲れた、主に最後ので』
フ 「楽しかった!、前言ってたジェットコースターってあんな感じ?」
弥 『そうそう、あんな感じ』
そう言いつつ大きな扉を叩くと、ギギギと音を立てて開いた
中には髪の長い眼鏡の女性が居て、深々と頭を下げていた、しかしその雰囲気は寒気を感じる物がある
? 「貴方達が提督が言っていた客人ですか?、私は大淀です」
弥 『多分…、私は弥生、こっちがフラン、あきつ丸です』
大 「やっぱり、それでは応接間にご案内します、付いてきてください」
弥 『分かりました』
そうして俺達は応接間に通された、紅魔館程では無いが広いなここ
大 「ここでお待ち下さい、それでは」
そう言い大淀さんは何処かに行ってしまった、ハンガーとか無いかな
結局弥ントを掛けるところは無く、椅子の背もたれに掛ける事にした、皺になりそう
あ 「ハンガーも無いんでありますな、流石海軍」
弥 『こりゃ皺になるな、あとフランは座ってなさい』
フ 「はーい」
応接間は広く寒い、暖炉にもしばらく火が入ってない様で薪もない、寒〜い
仕方がないのでしばらく待つ事にした、こりゃ提督が来る頃には凍死してるんじゃないか?
峠の場面スピード感出たかな